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判例タイムズ 臨時増刊1184号 (2005年09月25日発売) 平成16年度 主要民事判例解説
取得時効の援用により不動産の所有権を取得してその旨の登記を有する者が当該取得時効の完成後に設定された抵当権に対抗するためその設定登記時を起算点とする再度の取得時効を援用することの可否
平林慶一
最高裁第二小法廷平15.10.31
債権に対する仮差押えは,仮差押債務者の第三債務者に対する被差押債権の消滅時効を中断しないとされた事例
上條醇
東京高裁平16.6.23
国有の道路について,長年の間公の目的に供用されることなく放置された事実がなくても黙示の公用廃止があったとして,その後の占有により取得時効の成立が認められた事例
渡部佳寿子
大阪高裁平15.6.24
不法占拠者の取得時効における「所有の意思」
蛭川明彦
大阪高裁平15.5.22
農地の賃借権の時効取得と農地法3条1項所定の許可の要否(消極)
清水恵介
最高裁第三小法廷平16.7.13
株式の時効取得
森倫洋
東京地裁平15.12.1
(1)生命保険契約において被保険者の死亡の日の翌日を死亡保険金請求権の消滅時効の起算点とする旨を定めている保険約款の解釈 (2)生命保険契約に係る保険約款が被保険者の死亡の日の翌日を死亡保険金請求権の消滅時効の起算点とする旨を定めている場合であっても上記消滅時効は被保険者の遺体が発見されるまでの間は進行しないとされた事例
芹澤俊明
最高裁第一小法廷平15.12.11
(1)地方公務員災害補償法上の補償を受ける権利の消滅時効の起算点 (2)地方公務員災害補償法上の補償を受ける権利の消滅時効の援用の要否(消極)
金子順一
東京地裁平16.1.29
動産売買の先取特権に基づく物上代位権の行使と目的債権の譲渡の関係
山田真紀
東京高裁平16.4.14
譲渡禁止特約の存在を知らなかったことにつき重過失を認めた事例
石黒清子
大阪高裁平16.2.6
物上代位による差押えと将来の賃料債権を受働債権とする相殺との優劣
小川雅敏
東京地裁平16.3.25
賃料債権に対する強制執行による差押えと当該債権への敷金の充当
中野宏一
東京地裁平16.4.28
死因贈与についての民法994条1項準用の肯否
東條宏 大竹敬人
東京高裁平15.5.28
(1)利息の天引きがされた場合と貸金業法43条1項のみなし弁済規定の適否(消極)((1)事件) (2)みなし弁済規定の適用要件である貸金業法17条所定の書面に記載すべき事項((1)事件) (3)みなし弁済規定の適用要件である貸金業法18条所定の書面を交付すべき時期18条所定の書面の交付の有無(消極)((2)事件)
滝澤孝臣
最高裁第二小法廷平16.2.20
土地の賃貸借契約において賃料を減額しない旨の特約がある場合と賃料減額請求権行使の可否
塩崎勤
最高裁第三小法廷平16.6.29
賃料保証特約付きサブリース契約についても,借地借家法32条1項の規定が適用され,同項に基づく賃料減額請求の当否及び相当賃料額を判断するに当たっては,当事者が賃料額決定の要素とした事情を総合考慮すべきであるとした事例
武智舞子
最高裁第一小法廷平15.10.23
特定優良賃貸住宅であるマンションの一室の賃貸借契約において,通常の使用に伴う損耗分の修繕等に要する費用を賃借人の負担とする旨の特約は,賃借人がその趣旨を十分に理解し,自由な意思に基づいてこれに同意したことが積極的に認定されない限り,認めることができないとされた事例
濵優子
大阪高裁平15.11.21
請負契約の約定に反する太さの鉄骨の使用と建物建築工事の瑕疵
最高裁第二小法廷平15.10.10
土地売買契約の当事者双方から所有権移転登記手続についての代理を嘱託された司法書士が嘱託を拒んだことに正当な理由がないとされた事例
和根崎直樹
最高裁第三小法廷平16.6.8
司法書士が土地登記済証の偽造であることを看過して所有権移転登記手続をしたことは委任契約上の債務不履行に当たるとして損害賠償請求が認められた事例(過失相殺6割)
渡辺健司
東京地裁平13.5.10
入学辞退と学納金返還の要否
朝倉佳秀
大阪地裁平15.10.6
(1)預金者の銀行に対する預金の取引履歴の開示請求権の存否と銀行の開示義務 (2)共同相続人の一人が,銀行に対し,単独で被相続人の預金取引に係る取引履歴の開示請求をすることの可否
片山健
東京地裁平15.8.29
2名の渉外弁護士が共同で法律事務所を設立・運営する契約は,法律上いかなる法律関係になるか。民法上の組合契約とすると,共同法律事務所が解散した場合,2名の弁護士の債務・経費の負担割合あるいは利益分配はどうなるか
柏谷秀男
東京高裁平15.11.26
破産会社の賃借した不動産を破産宣告後も賃借していた破産管財人が,財団債権となる賃料等の支払に破産会社の差し入れていた敷金を充当する旨の合意をして敷金を消滅させたことにつき,破産会社から当該敷金に質権の設定を受けていた債権者に対し,その充当額を不当利得として返還しなければならない場合
横浜地裁平16.1.29
誤振込があったときに被仕向銀行が受取人に対する貸金債権で預金債権を相殺した行為が無効とされた事例
波床昌則
名古屋地裁平16.4.21
ギャロップレーサー事件最高裁判決 物のパブリシティ権の侵害を理由とする差止請求又は不法行為に基づく損害賠償請求が否定された事例
松岡千帆
最高裁第二小法廷平16.2.13
大学が,その主催する講演会の参加申込者の名簿を警察に提出したことが,プライバシーの侵害に当たるとされた事例
安部勝
最高裁第二小法廷平15.9.12
検察官の不起訴処分と国家賠償責任(否定)
山下満
和歌山地裁平16.8.24
(1)開業医の転送義務違反を認めた事例 (2)医師に転送義務を怠った過失がある場合において,転送が行われていたならば患者に重大な後遺症が残らなかった相当程度の可能性の存在が証明されるときは,医師は不法行為に基づく損害賠償責任を負うとされた事例
白石史子
最高裁第三小法廷平15.11.11
食道がんの手術後,手術中に患者の気管内に挿入された管を抜いたところ患者が呼吸停止及び心停止に至った場合において,担当医師に再挿管等の気道確保のための適切な処置を採るべき注意義務を怠った過失があるとされた事例
永井美奈
最高裁第二小法廷平15.11.14
スキルス胃がんにより死亡した患者について胃の内視鏡検査を実施した医師が適切な再検査を行っていれば,患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性があったとして医師に診療契約上の債務不履行責任があるとされた事例
大工強
最高裁第一小法廷平16.1.15
知的障害児が不登校状態となったこと等につき小学校長等による教育環境整備義務違反を理由とする損害賠償請求が棄却された事例
佐藤陽一
大阪高裁平14.3.14
不妊治療のための体外受精を行うに際し,排卵誘発剤の副作用である卵巣過剰刺激症侯群の結果発症し得る脳血栓症又は脳梗塞症につき,医師の説明義務違反が認められた事例
三輪睦
仙台高裁秋田支部平15.8.27
証券会社には,顧客との間で個別具体的な契約が成立していなくとも,顧客が誤った判断をしないよう必要な情報を伝える継続取引に付随する条理上の義務があり,紹介した会社の財務状況の問題点を説明せずに,顧客が新株を引き受けて損害を被った場合,証券会社は,上記義務違反として不法行為上の損害賠償責任を負うとされた事例
中嶋功
東京高裁平15.11.12
一般的な適応を欠く治療行為を行う際の医師の説明義務
吉井隆平
東京地裁平16.2.23
(1)統合失調症に罹患し心神耗弱の状態で隣人を殺害した者の保護者ではないが,当該精神障害者と同居していた扶養義務者の不法行為の成否 (2)統合失調症に罹患し心神耗弱の状態で隣人を殺害した者の保護者ではないが,当該精神障害者と同居していた母親が殺害された隣人の遺族に対して監督義務違反を理由とする損害賠償責任を負わないとされた事例
白﨑里奈
東京高裁平15.10.29
自動車損害賠償保障法72条に基づく保障請求権の(1)法的性質,(2)てん補額の基準及び(3)遅延損害金請求の可否
増永謙一郎
大阪高裁平15.9.30
死亡逸失利益について定期金賠償方式による損害賠償請求の可否
飯田恭示
東京地裁平15.7.24
一時金賠償方式を請求している場合に定期金賠償方式が採用された事例
金田洋一
東京高裁平15.7.29
所沢ダイオキシン報道事件 テレビジョン報道と名誉毀損の成否
真鍋美穂子
最高裁第一小法廷平15.10.16
法的な見解の表明は,意見ないし論評による名誉毀損として,その成否を判断するとした事例
松居英二
最高裁第一小法廷平16.7.15
債務不履行に基づく損害賠償請求権の消滅時効は,債権者が,債務者の義務違反を基礎づける事実と損害の発生及び義務違反と損害との因果関係を認識し,又は認識することができた時から進行するとした事例
平城恭子
東京高裁平15.2.20
筑豊じん肺訴訟上告審判決(被告国関係) (1)通商産業大臣が石炭鉱山におけるじん肺発生防止のための鉱山保安法上の保安規制の権限を行使しなかったことが国家賠償法1条1項の適用上違法となるとされた事例 (2)加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合における民法724条後段所定の除斥期間の起算点
大沼洋一
最高裁第三小法廷平16.4.27
筑豊じん肺訴訟上告審判決(日鉄鉱業関係) (1)雇用者の安全配慮義務違反によりり患したじん肺によって死亡したことを理由とする損害賠償請求権の消滅時効の起算点 (2)じん肺による死亡に基づく損害額の算定においてじん肺法所定の管理区分に相当する病状に基づく損害賠償請求権の消滅時効が完成しているとしても当該消滅時効に係る損害額の控除を要しないとした事例
島田佳子
製造物責任法の施行日の前後にわたって服用された漢方薬の副作用事故について,同法が適用されなかった事例
松葉佐隆之
名古屋地裁平14.4.22
婚氏続称後離婚・婚姻を繰返した女性に対し,生来の氏への変更が即時抗告において認められた事例
島田充子
東京高裁平15.8.8
原審の口頭弁論の終結に至るまでに離婚請求に附帯して財産分与の申立てがされた場合において上訴審が原審の判断のうち財産分与の申立てに係る部分について違法があることを理由に原判決を破棄し又は取り消して当該事件を原審に差し戻すとの判断に至ったときに離婚請求に係る部分を差し戻すことの要否
梶村太市
最高裁第一小法廷平16.6.3
有責配偶者からの離婚請求を慰謝料の支払提案がないこと等の理由で棄却した前訴判決の確定後,再度提起された後訴の離婚請求訴訟において,前訴の口頭弁論終結時までに慰謝料の支払提案をしなかったことにはやむを得ない事情があったとして,前訴の口頭弁論終結後の慰謝料支払の事実も考慮して請求を認容した事例
五十嵐浩介
福岡高裁那覇支部平15.7.31
夫死亡後,生前冷凍保存した精子を用いて妻が人工受精を受け出生した子からの死後認知請求が認容された事例
村重慶一
高松高裁平16.7.16
国籍法2条3号の「父母がともに知れないとき」に該当するとして就籍が許可された事例
原啓一郎
横浜家裁平15.9.18
子の名に用いることのできる漢字について
坂本由喜子
最高裁第三小法廷平15.12.25
親権者指定協議無効確認の訴えの適法性
若林昌子
東京高裁平15.6.26
面接交渉と強制執行
伊藤茂夫
大阪高裁平14.1.15
子の引渡しを命ずる審判前の保全処分と民事保全法43条2項
萩本修
東京高裁平15.12.25
扶養義務者間の過去の扶養料の求償
内山孝一
相続財産である可分債権(貯金)につき共同相続人の一人がその相続分を超えて債権を行使した場合に,他の共同相続人が不法行為に基づく損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を行使することの可否(積極)
影浦直人
最高裁第三小法廷平16.4.20
遺産分割の審判に対する即時抗告期間
曳野久男
最高裁第一小法廷平15.11.13
淡路五色カントリー倶楽部名称続用事件最高裁判決 預託金会員制ゴルフ場の営業譲渡と預託金返還義務の帰趨
野村直之
税理士の税制選択上の過誤と税理士職業賠償責任保険約款の免責条項の適用
徳岡由美子
最高裁第二小法廷平15.7.18
地震保険に関する不十分・不適切な説明と慰謝料請求の可否
草野真人
最高裁第三小法廷平15.12.9
(1)火災保険契約の約款の免責条項で免責の対象となる事故招致者としての「取締役」と保険契約者である有限会社の破産宣告当時の取締役であった者の該当性(積極) (2)保険契約者である有限会社の破産宣告後,破産宣告当時の取締役であった者の放火により保険の目的物である建物が焼失した場合に,火災保険契約の約款の免責条項所定の取締役の故意による事故招致に該当するとされた事例
鎌形史子
最高裁第一小法廷平16.6.10
保険金の支払事由を火災によって損害が生じたこととする店舗総合保険契約の約款に基づき,保険者に対して火災保険金の支払を請求する者は,発生した火災が偶発的な災害であることについて主張,立証すべき責任を負うとされた事例
横田典子
名古屋高裁平15.10.28
自殺免責の期間を限定した約款の解釈
丸地明子
最高裁第一小法廷平16.3.25
(1)国際海上物品運送法13条による運送人の責任制限と船舶の所有者等の責任の制限に関する法律による責任制限との適用関係 (2)国際海上物品運送法13条による責任制限についての運送人の主張ないし援用の要否 (3)国際海上物品運送法13条による責任制限の法的性質
角谷昌毅
東京地裁平15.10.16
株式会社の一人株主との合意の下に,取締役としての職務に全く関与していなかった代表取締役が,その限度において会社に対する関係では善管注意義務や監視監督義務を負わないとされた事例
山田知司
東京高裁平15.9.30
農業協同組合の代表理事について,退任理事への訴え提起に関しての代表権の有無
藤井正夫
最高裁第三小法廷平15.12.16
退任取締役に対して会社の内規に従った退職慰労金の支払をしなかった代表取締役の商法266条ノ3に基づく損害賠償責任が否定された事例
飛澤知行
大阪高裁平16.2.12
ベルシステム24新株発行差止棄却決定事件 一部上場会社において筆頭株主の持株比率を著しく低下させる新株発行について「著シク不公正ナル方法」によるものとは認められなかった事例
松嶋隆弘
東京高裁平16.8.4
会計帳簿等の閲覧謄写請求における請求の理由と閲覧謄写請求の拒絶理由
山口和男
最高裁第一小法廷平16.7.1
ある会計処理が公正な会計慣行に反しているか否かの判断
齋藤毅
大阪高裁平16.5.25
商工ローン会社が貸付に際し主債務者及び連帯根保証人から共同振出させているいわゆる私製手形による手形訴訟が,手形制度及び手形訴訟制度を濫用(悪用)するものであるとして不適法とされた事例
太田剛彦
東京地裁平15.11.17
青色発光ダイオード事件第一審判決 職務発明の対価として200億円の一部請求が全額認容された事例
大野聖二
東京地裁平16.1.30
味の素アスパルテーム職務発明事件 職務発明について,外国において特許を受ける権利の承継の対価請求の準拠法と特許法35条3項の適用
美勢克彦
東京地裁平16.2.24
サンゴ砂米国特許事件東京地裁判決 (1)日本法人による米国内での製品販売につき,米国特許権に基づく差止め請求権不存在確認を求める訴えについて我が国の国際裁判管轄権が認められた事例 (2)米国特許の無効の抗弁は我が国の裁判管轄権を否定する根拠にならない (3)米国特許権に基づく差止請求権不存在確認訴訟は確認の利益を有する (4)米国特許法を準拠法として適用して,直接侵害および均等侵害を否定した事例 (5)米国の取引先に日本からメール等を送付した行為が不正競争防止法2条1項14号の営業誹謗行為に該当するとした
熊倉禎男
他人の肖像,氏名等を含む商標について商標登録を受けるために必要な当該他人の承諾の有無を判断する基準時
高部眞規子
「花粉のど飴」事件 (1)「のど飴」について使用された「花粉のど飴」の商標が指定商品を「菓子」などとする「花粉」と「かふん」を連書した登録商標に類似するとされた事例 (2)商標権者により競業他社に対しても使用許諾がされている場合において独占的通常使用権の侵害に基づく請求をすることの可否 (3)商標権の独占的通常使用権侵害により被った損害の賠償を請求する場合において損害額の推定等に係る商標法38条適用の有無
長沢幸男
東京地裁平15.6.27
メープルシロップ事件 商標法38条1項ただし書の適用事例 同一侵害品が転々流通する場合と商標法38条
吉川泉
東京地裁平15.5.28
ノグチ・ルーム解体・移築工事差止仮処分事件 建物とこれに隣接する庭園等を解体・移築する工事が著作者人格権を侵害することを理由とした工事差止仮処分申請が却下された事例
高林龍
東京地裁平15.6.11
高級注文住宅用モデルハウス事件 (1)一般住宅の建築物の著作物 (2)商品の一部についての不正競争防止法2条1項3号の「商品形態の模倣」 (3)CG処理をした写真の著作物性 (4)著作権法114条の4(現114条の5)の適用できない場合
富岡英次
大阪地裁平15.10.30
音楽ファイル交換事件(終局判決) ピア・ツー・ピア方式による電子ファイルの交換に関するサービスを提供している被告会社に対し,著作権侵害を理由として,利用者のためのファイル情報のうち,MP3形式によって複製された電子ファイルの送受信の差止め並びに同社及びその取締役に対する損害賠償請求の一部が認容された事例
東海林保
東京地裁平15.12.17
我が国の国際裁判管轄を否定すべき特段の事情
神原文美
東京地裁平15.9.26
不正競争による侵害の差止請求訴訟の特別裁判籍
加藤新太郎
最高裁第一小法廷平16.4.8
「リース会社の本社又はリース会社の選択する裁判所」に管轄を認める趣旨の管轄合意条項の効力
岩木宰
東京高裁平16.2.3
破産管財人らに対する取引上の不法行為訴訟と民事訴訟法17条による移送
小島浩
東京高裁平15.3.26
強制執行停止の担保である供託金についての還付請求権,取戻請求権確認と確認の利益及び強制執行停止によって生じる損害の範囲
浦木厚利
神戸地裁尼崎支部平16.11.9
民事訴訟法103条1項にいう送達場所としての営業所
小濱浩庸
大阪高裁平14.6.27
前訴確定判決で敗訴した債務者の相続人が,債権者の承継人から消滅時効中断のため改めて提起された再訴において,相続放棄を理由に前訴確定判決の瑕疵を主張して債務者の承継人の請求を免れることの可否(積極)
大畠崇史
東京地裁平15.3.27
当事者の訴訟態度が事実認定に及ぼす影響
樋口正樹
東京地裁平14.10.15
公務秘密文書の提出義務 (1)県が漁業協同組合との間で漁業補償交渉をする際の手持ち資料として作成した補償額算定調書中の文書提出命令申立人に係る補償見積額が記載された部分が民訴法220条4号ロ所定の文書に該当するとされた事例 (2) 民訴法220条4号ロに該当する文書と同条3号に基づく提出義務
榊原信次
文書提出命令における医療事故経過報告書の除外文書該当性
坂本慶一
東京高裁平15.7.15
主権免除についての制限的免除主義の採用
安福幸江
東京地裁平15.7.31
裁判上の和解調書の条項に基づく条件成就執行文付与に対する異議請求について,条件が成就していないとして異議請求を認めた事例
甲良充一郎
東京地裁平16.5.21
入札価額欄の記載に不備がある入札書による入札が無効とされた事例
志田博文
不動産競売事件において裁判所書記官が新聞広告の売却不動産の表示を誤った場合と国に対する損害賠償請求の可否
小野寺忍
金沢地裁平15.7.31
他人名義の預金債権の差押え
廣田民生
東京高裁平14.5.10
預金の口座名義人が債務名義上の債務者の氏名をカタカナ表記した記載となっている預金口座を債務者の預金口座であると認定して,債権者の申し立てた預金債権に対する債権差押及び転付命令の申立てを却下した原決定を取り消した事例
藤井聖悟
東京高裁平15.5.27
将来発生する5年分の診療報酬債権に対する差押えが認容された事例
小川浩
札幌高裁平15.2.24
動産先取特権の存在を証する私文書を提出する方法による船舶競売の申立てが認められた事例
山本剛史
東京地裁平15.9.30
「週刊文春」差止め事件 プライバシー侵害を理由とする出版差止めの仮処分申立てを認めた原決定が取り消された事例
大野千尋
東京高裁平16.3.31
(1)知人の営む事業に対する資金援助と「浪費」の免責不許可事由 (2)破産に至るまでの経緯についての虚偽陳述と「説明義務違反」の免責不許可事由
末弘陽一
東京高裁平16.2.9
再生手続における営業譲渡に関する代替許可の要件
村主隆行
東京高裁平16.6.17
債務者につき民事再生手続開始決定及び管理命令が発令された後に再生債権者が債権者代位権に基づき再生債務者を代位して抵当権設定登記の抹消登記手続請求訴訟を提起することの可否
佐賀義史 澤村智子
東京高裁平15.12.4
(1)給与所得者等再生手続において,生命保険契約における契約者貸付に基づく債権は,約定により既に相殺されたものとして,再生債権とすることはできないとされた事例 (2)給与所得者等再生手続において,裁判所が認可した再生計画について計画弁済額が可処分所得額の2年分に満たないという違法がある場合,再生債務者が計画案を修正するなどして認可決定を受けることができると解する余地があるとして,原決定を取り消し,事件を原審に差し戻した事例
林潤
福岡高裁平15.6.12
職務発明に係る外国特許を受ける権利等の譲渡契約の成立及び効力についての準拠法を日本法とした上,特許法35条(平成16年法律第79号による改正前のもの)の規定は,外国特許を受ける権利等の譲渡についても適用されるとし,包括的ライセンス契約及び包括的クロスライセンス契約について使用者等が受けるべき利益の額を算定して,従業員からの職務発明についての対価の請求を認容した事例
清水節
東京高裁平16.1.29
事実上の婚姻関係が死別によって解消された韓国人夫婦の間において法律婚が離婚によって解消された場合に財産分割請求権の発生を認める大韓民国民法の規定の準用ないし類推適用が同国の公権的解釈または学説の存在が明らかでないことを理由の一つとして否定された事例
阿保賢祐
大阪高裁平15.4.22
韓国人である母の非嫡出子であって日本人である父により出生後に認知された子につき戸籍の記載上嫡出の推定がされなければ父により胎児認知がされたであろうと認めるべき特段の事情があるとして国籍法2条1号による日本国籍の取得が認められた事例
吉野内謙志
最高裁第一小法廷平15.6.12
離婚請求訴訟の国際裁判管轄
近藤ルミ子
中華人民共和国人民法院がした権利関係の確認判決について,我が国と中華人民共和国との間には民事訴訟法118条4号に規定する相互保証関係が認められないとして,我が国におけるその効力を認めなかった事例
小野寺規夫
大阪高裁平15.4.9
相続の限定承認に係るみなし譲渡所得に対する所得税の法定納期限
谷口豊
東京高裁平15.3.10
納税者が帳簿書類の備付け,記録及び保存を正しく行っていることが確認できなかったことを理由とする青色申告承認取消処分について,当該納税者に対する税務調査の際,調査担当者が記帳補助者である第三者の立会いの排除に拘泥して調査を進めずに打ち切ったことが,合理的判断に基づかないものであるとして,その処分が取り消された事例
加藤就一
松山地裁平14.3.22
外国法人に支払われた知的財産権の使用料が国内源泉所得でないとされた事例
高須要子
最高裁第一小法廷平16.6.24
一括支払システムに関する契約においてされた国税徴収法24条2項による告知書の発出の時点で譲渡担保権を実行することを内容とする合意の効力
森冨義明
最高裁第二小法廷平15.12.19
(1)権原に基づかない道路の占有と道路管理者の占有者に対する占用料相当額の債権の取得 (2)東京都が自動販売機を都道にはみ出して設置した者に対して占用料相当額の損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を行使しないことが違法ではないとされた事例
長屋文裕
最高裁第二小法廷平16.4.23
(1)県職員を第三セクターに派遣し,その給与を県が負担することを内容とする協定が私法上無効ではなく,給与を支出したことにつき県知事に過失がないとされた事例((1)事件) (2)商工会議所に派遣された市職員の給与を支出したことにつき市長に過失がないとされた事例((2)事件)
太田幸夫
地方自治法 (平成14年法律第4号による改正前のもの)242条の2第1項4号の訴訟につき原告一部勝訴の一審判決がされ,その控訴審係属中に当該勝訴に係る支出公金額の全額が返還されたため,損害が填補されたことを理由に請求棄却の控訴審判決がされ確定した場合と,同条7項にいう「勝訴(一部勝訴を含む。)した場合」の該当性(積極)
内田義厚
名古屋高裁平14.10.17
(1)外国人が国民健康保険法5条所定の「住所を有する者」に該当するかどうかを判断する際の考慮要素 (2)我が国に不法に残留している外国人が国民健康保険法5条所定の「住所を有する者」に該当するとされた事例
杉山正己
東海環状自動車道関連環境影響評価書等事件 環境影響評価準備書および環境影響評価書の成案前の案が意思形成過程情報に該当しないとされた事例
宇賀克也
林試の森公園都市計画事業認可取消請求事件 都市計画法による公園都市計画事業認可処分の前提となる都市計画決定において,公有地を計画区域に含めず,隣接する民有地を計画区域に含めたことにつき,行政庁の裁量権の逸脱,濫用があったとはいえないとされた事例
宮武康
東京高裁平15.9.11
(1)生活保護法による保護を受けている者がした貯蓄等の同法4条1項にいう「資産」又は同法(平成11年法律第160号による改正前のもの)8条1項にいう「金銭又は物品」該当性 (2)生活保護法による保護を受けている者が子の高等学校就業費に充てる目的で加入した学資保険の満期保険金について収入の認定をして保護の額を減じた保護変更決定処分が違法であるとされた事例
近田正晴
最高裁第三小法廷平16.3.16
国籍法施行後に朝鮮人父から認知された者の国籍
南敏文
最高裁第一小法廷平16.7.8
労働基準監督署長の行う労災就学援護費不支給決定の処分性(積極)
最高裁第一小法廷平15.9.4
検疫所長の行った食品衛生法違反通知が抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとされた事例
西口元
最高裁第一小法廷平16.4.26
医療法30条の7に基づぐ都道府県知事の中止勧告の行政処分性
日景聡
福岡高裁平15.7.17
退去強制令書の収容部分の執行により被収容者が受ける損害と旧行政事件訴訟法25条2項の「回復の困難な損害」
福田千恵子
最高裁第一小法廷平16.5.31
参議院議員選挙における非拘束名簿式比例代表制の合憲性
最高裁大法廷平16.1.14
町から介護事業等を請け負っている社会福祉法人の会長理事,理事が当該町の町長選挙,町議員選挙に当選した場合において,同法人が,地方自治法92条の2,142条にいう「主として同一の行為をする法人」に該当しないとした事例
佐久間健吉
組合員個人が労働組合法7条3号の不当労働行為に係る救済申立てをすることの可否
朝倉亮子
最高裁第二小法廷平16.7.12
NHKの受信料の集金業務等に従事する者とNHKとの間で締結された委託契約は,委任と請負の性格を併せ持つ混合契約であって労働契約ではないとされた事例
大濵寿美
東京高裁平15.8.27
総合食品企業の姫路工場に勤務する従業員に対する霞ヶ浦工場への転勤命令につき,従業員の家庭の状況等に照らし,通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとして,権利の濫用に当たり無効であると判断した事例
髙松宏之
神戸地裁姫路支部平15.11.14
カンタス航空控訴審判決 航空会社に期間の定めのある契約により雇用された客室乗務員に対する期間満了を理由とする雇止めが,解雇法理の類推適用により,信義則上許されないとされた事例
松本光一郎
東京高裁平13.6.27
鉄道会社の従業員について,電車内での痴漢行為により刑事処罰を受けたことを理由とする懲戒解雇は有効であるが,退職金については,その全額を不支給とすることは経済的にみて過酷な処分であるとして,その3割を支給するのが相当とされた事案
蓮井俊治
東京高裁平15.12.11
東朋学園事件 賞与の支給対象者の決定および金額の算定に当たり産前産後休業の日数等を欠勤日数として取り扱うことの可否
山川隆一
最高裁第一小法廷平15.12.4
整理解雇の主張立証責任
三浦隆志
東京地裁平15.8.27
国歌(君が代)ピアノ伴奏命令拒否に対する懲戒処分の適法性
遠山廣直
東京地裁平15.12.3
栃木労基署長(レンゴー)事件 出勤直前に自宅でくも膜下出血を発症して死亡した従業員がその死亡前に休日労働時間を含め1か月100時間を超える時間外労働を行っていた場合に,業務以外の原因により発症したと認められる等の特段の事情がないことを理由に業務起因性を認めることの可否(積極)
森田淳
宇都宮地裁平15.8.28
東芝労働組合小向支部・東芝事件 労働者が労働組合にとどまる旨の合意の効力と脱退の可否
中窪裕也
東京高裁平16.7.15
明治乳業昇給・昇格差別事件 (1)昇給・昇格差別に係る救済申立ての除斥期間の起算点 (2)労働組合内の少数派の組合員らに対する昇給・昇格差別の存否(消極)
東京地裁平16.5.31
兼松事件 男女のコース別処遇の違法性及び労働協約の規範的効力
小畑史子
東京地裁平15.11.5
(1)使用者の支配介入行為により不法行為が成立する場合 (2)使用者の行為が外形的に支配介入行為に当たるとしても不法行為が成立すると認められなかった事例
泉寿恵
東京高裁平15.11.6
(1)使用者による労働者の懲戒と就業規則の懲戒に関する定めの要否 (2)就業規則に拘束力を生ずるための要件
下田敦史
賃金及び退職金を減額する賃金規程の変更に合理性がなく無効であるとして,変更前の額と支給額との差額の支払請求が認められた事例
中園浩一郎
名古屋地裁平16.4.23