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1 債務会社から財産譲渡を受けた同族会社に対して法人格否認の法理が適用されて債務会社の負担する債務額の支払が命じられた事例 2 債務会社から受けた財産譲渡を根拠に同族会社に対して法人格否認の法理が適用された場合における当該財産譲渡を対象とする詐害行為取消権行使の可否(消極)
五十嵐浩介
大阪高裁平12.7.28
カード規約に反してカードを貸与したことによりクレジットカードの無断利用が行われた場合に無断利用部分の代金支払義務を会員に課す規約を有効としつつ、加盟店がカード利用者を名義人本人でないと容易に知りえた場合は、無断利用代金のうちの二分の一については会員に支払請求することが権利の濫用として許されないとされた事例
金田洋一
名古屋地裁平12.8.29
不正競争防止法及び商標法に違反してなされた卸売業者と小売業者との衣料品の売買契約が、公序良俗に反するとして民法90条により無効とされた事例
飯田恭示
最高裁第一小法廷平13.6.11
1 商工ローン業者による根保証の法形式及び手形の利用が公序良俗に反するとされた事例 2 商工ローンの契約において根保証の文言のある承諾書が差し入れられたが、意思表示の合致がないか、心裡留保で無効であるとされた事例 3 保証人が詐欺錯誤によって保証することを商工ローン業者が容認歓迎している場合に、保証人の詐欺錯誤の主張が可能であるとされた事例
大工強
東京高裁平13.2.20
表意者の錯誤が動機の錯誤であり、表意者に重大な過失があったとしても、意思表示の相手方が表意者において錯誤に陥っていることを知り、かつその状況を利用しようとした場合に限っては、意思表示は錯誤により無効であるとした事例
山之内紀行
大阪高裁平12.10.3
1 金融機関がその貸金を担保するため借主たる会社の代表者を通じて本人たる同族会社の取締役が作成した契約書及び取締役会議事録等を徴求して根抵当権設定契約等を締結した場合において民法110条の正当理由が否定された事例 2 右の場合において金融機関に対する同族会社の使用者責任が認められた事例(過失相殺七割)
齋藤憲次
東京地裁平12.8.31
妻が夫の署名押印をするいわゆる「署名代理」の方法により行った連帯保証について、妻の無権代理責任が認められた事例
三島琢
東京高裁平12.11.29
ゴルフ会員権購入のために銀行との間で締結された金銭消費貸借契約に基づく請求債権について、消滅時効の成立が認められた事例
増永謙一郎
東京地裁平13.2.27
消滅時効完成後に一部弁済を行った債務者につき、時効援用権を喪失していないとされた事例
白石史子
東京簡裁平11.3.19
債権者による債務者の破産手続への参加等により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を第三取得者が否定することの許否
吉井隆平
東京地裁平13.6.8
時効中断のための催告の内容証明郵便が受領拒絶された場合に、時効中断の効果が認められた事例
本山賢太郎
東京地裁平10.12.25
被保険者が失踪して約3年7か月後に遺体で発見された場合、生命保険請求権の消滅時効は保険事故の発生が客観的に明らかになった時点から進行するとされた事例
檜山麻子
東京高裁平12.1.20
債務者の破産手続において保証人が代位弁済をした後に代位弁済により取得した原債権を破産債権として届け出た場合の求償債権の消滅時効の中断と時効期間
松本清隆
名古屋高裁平13.1.30
不動産の取得者がこれに付された予告登記を不動産登記法145条2項の規定に従って抹消するため右予告登記に係る所有権移転登記の抹消登記手続請求訴訟を提起し請求の認諾を得た者に対して右抹消登記手続請求権放棄の意思表示を求めることができるとされた事例
桐ヶ谷敬三
東京高裁平12.12.20
1 建物の賃貸借及び転貸借による占有移転が抵当権の侵害にあたるとされた事例 2 抵当権に基づく抵当権者に対する明渡請求が認められた事例
島田佳子
東京高裁平13.1.30
建物競落人が民法94条2項、110条の法意により建物所有権を取得した場合における敷地賃借権の帰趨
中野宏一
最高裁第三小法廷平12.12.19
抵当不動産の賃借人が抵当権設定登記の後に賃貸人に対して取得した債権を自働債権とする賃料債権との相殺をもって賃料債権に物上代位権の行使としての差押をした抵当権者に対抗することの可否
森邦明
最高裁第三小法廷平13.3.13
第三者の債務を担保するため自己の財産に譲渡担保権を設定することが詐害行為に該当するとされた事例
関根澄子
最高裁第二小法廷平12.7.7
連帯保証人が数人ある場合において、主債務者が無資力であるときは、右連帯保証人の一人がした弁済の額がその者の負担部分の額を超えないときでも、他の連帯保証人に対し、各人の負担割合に応じた金額を求償できるとされた事例
西森英司
東京高裁平11.11.29
連帯保証人が保証債務の履行として主債務の一部を弁済した後に債権者がその余の主債権を放棄した場合に自己の負担部分を超える額を弁済したとはいえないとして他の連帯保証人への求償が否定された事例
大沼洋一
東京高裁平12.11.28
金銭債務の担保として既発生債権及び将来債権を一括して譲渡すること等を内容とする、いわゆる集合債権を対象とした譲渡担保契約における債権譲渡の第三者に対する対抗要件
三上乃理子
最高裁第一小法廷平13.11.22
マンション購入後その南側隣地に高層マンションが建築されることになった場合、右マンションの売主である不動産業者の担当者において、しばらくは何も建たないはずであるなどと説明して購入を勧誘したことが、告知義務違反の債務不履行にあたるとされた事例
本多智子
東京高裁平11.9.8
民法564条にいう「事実ヲ知リタル時」の意義
塩崎勤
最高裁第一小法廷平13.2.22
農地の売買契約締結後に当該農地が非農地化したことにより、農地法の許可なしに売買契約が効力を生じ、買主に所有権が移転するとされた事例
冨上智子
1 貸金業者の借主に対する取引経過開示義務の有無 2 貸金業者が訴訟提起前に全取引経過の開示を求める借主の要求に応じなかったことにつき、信義則に反するとはいえず、不法行為は成立しないとされた事例
芹澤俊明
大阪高裁平13.1.26
1 貸金業の規制等に関する法律17条1項にいう「契約の内容を明らかにする書面」を複数の書面によることの可否 2 期限の利益喪失事由の発生後債権者がこれを宥恕したものと認めた事例
東京高裁平13.1.25
1 貸金業者が行う金銭の貸付けに際して利息の天引きがされた場合と貸金業法43条のみなし弁済規定の適否(消極) 2 金銭の貸付け及び返済が継続して行われた場合にある貸金債権に生じた過払金の別口の貸金債権に対する充当の当否(積極)
滝澤孝臣
東京高裁平12.7.24
小作地に対する宅地並み課税による固定資産税等の増額と小作料の増額請求の可否
加藤新太郎
最高裁大法廷平13.3.28
根抵当権設定登記等の申請を受任するに際し保証書の作成を依頼された司法書士にその作成に当たり善管注意義務を怠った過失があったとして不法行為責任が認められた事例
白﨑里奈
名古屋地裁平12.4.10
自動継続特約付きの定期預金債権に対する仮差押えの執行と同特約に基づく自動継続の成否
最高裁第二小法廷平13.3.16
不法行為により死亡した者が生存していたならば将来受給し得たであろう遺族厚生年金の逸失利益性 不法行為により死亡した者が生存していたならば将来受給し得たであろういわゆる軍人恩給としての扶助料の逸失利益性
齋藤隆
最高裁第三小法廷平12.11.14
不法行為によって扶養者が死亡した場合における被扶養者の将来の扶養利益喪失による損害額の算定方法
平城恭子
最高裁第一小法廷平12.9.7
未就労の年少女子が死亡した場合における逸失利益の算定の基礎としては、賃金センサスにおける女子労働者の平均賃金ではなく、女性が将来において選択しうる職業領域の多様さを反映するものとして、男女の労働者全体の就労を基礎とする全労働者の平均賃金を採用することが、より合理性を有するものと考えられる
西野牧子
東京地裁平13.3.8
1 患者の親として子に移植するための腎臓を提供した者であっても、子である患者の診療契約の当事者となることができないとされた事例 2 患者の親として子に臓器を提供した者は、治療上の過失により子の生命が失われたときは、民法711条により慰謝料の支払を受けられるが、失われた臓器の喪失自体の賠償を受けることができないとされた事例
細矢郁
東京高裁平13.2.6
代表者の受傷によって会社に生じた損害について、会社と代表者とが経済的に一体の関係にあるなどの事情があれば、会社は損害賠償請求をなしうるが、代表者が既に個人として提起した損害賠償請求訴訟において加害者と和解していることを理由に会社の損害賠償請求を否定した事例
浦木厚利
東京高裁平13.1.31
所有権留保売買されている自動車を自動車金融業者が譲渡担保に取る行為及びこれを買主に引き渡す行為が一連の不法行為を構成するとされた事例
宮尾尚子
東京高裁平13.10.23
1 交通事故と医療事故とが競合した共同不法行為において各不法行為者が責任を負うべき損害額を限定することの可否 2 共同不法行為における過失相殺の方法
金子順一
子の年齢などを考慮し、監護親に対し、非監護親と子の面接についての指針を示した事例
惣脇美奈子
浦和家裁平12.10.20
離婚の裁判において、子の親権者を母と定められたにもかかわらず、その後も父が判決に従わずにいる状況のもとで、子の親権者を母から父に変更する審判に対し母が即時抗告した事案につき、親権者を父に変更することが子の福祉に沿うとして抗告を棄却した事例
清水節
大阪高裁平12.4.19
四年制大学に進学し、成人に達した子に対する親からの学費等の扶養の要否は、当該子の学業継続に関する諸般の事情を考慮した上で判断するべきであって、当該子が成人に達しかつ健康であることをもって直ちに当該子が要扶養状態にないと判断することは相当でないとした事例
早野俊明
東京高裁平12.12.5
1 訴えの提起が訴権の濫用に当たらないとされた事例 2 虚偽の嫡出子出生届をもって養子縁組届とみなし、有効に養子縁組が成立したものとすることはできない 3 戸籍上の父母が死亡した後にその嫡出子として記載されている者との親子関係の不存在を主張して相続回復請求することが、権利濫用として許されないとされた事例
遠藤東路
広島高裁平13.1.15
相続人が被相続人から遺言書を受領して金庫内に保管し、被相続人の死後約10年を経過するまでその検認の手続をしなかったとしても、相続上不当な利益を得る目的に出たものとはいえないときは、同相続人は、民法891条5号所定の相続欠格者に該当しない
東條宏 鈴木雄輔
大阪高裁平13.2.27
墓地は墳墓と社会通念上一体の物ととらえてよい程度に密接不可分の関係にある範囲に限って墳墓に含まれるとされた事例
若林昌子
広島高裁平12.8.25
祭祀財産の承継者の指定申立事件において、被相続人と当事者の生活関係、祭具の管理状況、当事者の対立状況等によれば、祭祀財産の承継者を各別に指定することもやむを得ないとして、祭具の承継者を申立人とし、墳墓の承継者を相手方と定めた事例
松田亨
奈良家裁平13.6.14
共同相続人間の相続分の譲渡と農地法三条一項所定の許可
村重慶一
最高裁第三小法廷平13.7.10
1 相続放棄の起算点につき新しい解釈をとった事例 2 遺産の一部につき分割協議書を作ったが、単純承認とみなされなかった事例
上原裕之
東京高裁平12.12.7
民法921条3号にいう相続財産の隠匿を認めた事例
田中恒朗
東京地裁平12.3.21
「住居表示」により特定された遺贈の目的物の範囲
坂梨喬
証人等欠格者の同席が公正証書遺言の効力に及ぼす影響
榮春彦
最高裁第三小法廷平13.3.27
遺言者が署名することができない場合にあたらないとして、公証人が事由を付記して署名に代えた遺言公正証書が無効とされた事例
河田貢
東京高裁平12.6.27
場屋営業者の重過失による不法行為責任について、商法595条と同趣旨の宿泊約款上の責任制限特則の適用を受けるとされた事例
永谷幸恵
大阪高裁平13.4.11
左舷側外板亀裂による浸水沈没事故が生じた船舶について、発航の当時公的検査に合格し船体外板が船級協会の規則を満たす板厚を有していたとしても、事故の約1か月前に右舷側外板亀裂浸水事故が生じ修理を施した等の事情があるときは、国際海上物品運送法5条1項1号の堪航能力保持につき注意義務が尽くされたと認められなかった事例
太田剛彦
東京高裁平12.9.14
生命保険契約に付加された災害割増特約についての約款に基づき災害死亡保険金の支払が請求される場合における偶発的な事故についての主張立証責任の帰属 普通傷害保険契約の約款に基づき死亡保険金の支払が請求される場合における偶然な事故についての主張立証責任の帰属
蛭田円香
最高裁第二小法廷平13.4.20
海外支店における従業員の不正証券取引に対し、海外支店の取締役および本店役員の監視責任が問われ、会社役員らに巨額な損害賠償責任が認容された事例
込山芳行
大阪地裁平12.9.20
株主が取締役に対する株主代表訴訟の請求額を決めるために、取締役の退職慰労金並びに役員報酬及び賞与の減額について討議した取締役会議事録を閲覧謄写することが商法260条ノ4第4項にいう株主の「権利ヲ行使スル為必要アルトキ」に当たらないとされた事例
山田知司
大阪地裁平12.4.28
商法265条1項の取引を行うにつき同法254条3項(民法644条)、商法254条ノ3に定める義務に違反した取締役と同法266条1項5号の責任
山口和男
最高裁第二小法廷平12.10.20
1 株主代表訴訟において、事前の提訴請求のあて先を単に会社としても、訴えは適法であるとされた事例 2 株主代表訴訟において、仮に、会社が締結した合併契約における合併比率が不合理、不公平であったとしても、会社に損害が発生しない以上、右比率の当否を判断するまでもなく、原告の請求は、主張自体理由がないとして棄却された事例
永井裕之
大阪地裁平12.5.31
株主代表訴訟において会社が取締役に補助参加することを認めた事例
寳金敏明
最高裁第一小法廷平13.1.30
株主代表訴訟において、株式移転により株主の地位を失った原告の当事者適格が否定された事例
藤井正夫
東京地裁平13.3.29
株主総会決議により退職慰労金の金額などの決定を一任された取締役会が支給決定をしなかった場合、支給基準があるとしても退職取締役の会社に対する退職慰労金請求権は発生しておらず、破産法23条の条件付債権又は将来の請求権と評価できる段階にまで至っていないとされた事例
生田治郎
東京高裁平12.6.21
第三者割当ての方法による新株発行が、取締役会決議及び株主総会特別決議もなく、代表取締役が会社支配を強化する不公正な目的で行ったとして、株主が会社に対して求めた損害賠償請求が認められなかった事例
丸地明子
東京地裁平12.5.24
手形についての除権判決とそれ以前に当該手形を善意取得した者の手形上の権利
松田道別
最高裁第一小法廷平13.1.25
盗難手形について、原告を含め盗難以後の手形取得者に悪意又は重大な過失があったと認定し、善意取得の成立を否定した事例
川崎聡子
大阪地裁平12.2.29
特許出願をした特許を受ける権利の共有者の一人から同人の承継人と称して特許権の設定の登録を受けた無権利者に対する当該特許権の持分の移転登録手続請求が認められた事例
村越啓悦
最高裁第三小法廷平13.6.12
1 使用者等は、職務発明に係る特許権等の承継等による「相当の対価」の額を一方的に定めることはできないとした事例 2 「勤務規則その他の定」により算出された対価の額が、特許法35条3項、4項にいう「相当の対価」に足りないと認められる場合には、特段の事情のない限り、従業者等は上記額に拘束されることなく、「相当の対価」を使用者等に請求することができる 3 「勤務規則その他の定」による報償が支払われた日まで、相当の対価の請求権を行使することが期待し得ない状況のときは、その日まで消滅時効は進行しない
美勢克彦
東京高裁平13.5.22
印刷用書体の著作物性
高林龍
1 言語の著作物における翻案の意義について判断した事例 2 思想、感情若しくはアイデア、事実若しくは事件など表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において、既存の著作物と同一性を有するにすぎない場合には、翻案に当たらないと判断した事例
石村智
最高裁第一小法廷平13.6.28
1 シミュレーションゲームソフトにおけるメモリーカードの使用が同一性保持権を侵害するとされた事例 2 専らゲームソフトの改変のみを目的とするメモリーカードを輸入、販売し、他人の使用を意図して流通に置いたツール提供者に対して不法行為責任があるとした事例
大野聖二
最高裁第三小法廷平13.2.13
カラオケ装置が専ら音楽著作物を上映し又は演奏して公衆に直接見せ又は聞かせるために使用されるものであるときに、リース業者がリース契約を締結してカラオケ装置を引き渡す場合の注意義務
森義之
最高裁第二小法廷平13.3.2
1 公道を運行する市営バスの車体に描かれた絵は、著作権法46条所定の、美術の著作物でその原作品が「屋外の場所に恒常的に設置されているもの」に該当するとされた事例 2 絵が描かれたバスの写真を、幼児向けに写真を用いて町を走る各種自動車を解説する目的で作られた書籍の表紙などに掲載した行為が、著作権法46条4号所定の、「専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製・・・・・・する場合」に該当しないとされた事例
田中孝一
東京地裁平13.7.25
1 万国特例法とベルヌ条約7条(8)、著作権法6条、58条の規定との関係 2 万国著作権条約が適用されない場合の万国特例法11条による著作物の保護の可否 3 旧著作権法7条の翻訳権消滅期間の起算点としての原著作物の「発行」の意義
富岡英次
東京地裁平12.9.29
市販プログラムの無断複製及び使用の行為があった後に、同プログラムの正規複製品を購入した場合における複製権侵害の損害額を算定した事例
東京地裁平13.5.16
労働者災害補償保険法に基づく保険給付の不支給決定取消訴訟において事業主が労働基準監督署長を補助するため訴訟に参加することが許される場合
貝阿彌誠 佐藤卓
前訴請求がいわゆる明示的一部請求に当たらないとして、後訴における残部請求を棄却した事例
綿引穣
東京高裁平12.7.26
請求異議訴訟における棄却判決の既判力
須藤典明
東京高裁平12.8.17
信用金庫の会員が代表訴訟において信用金庫の貸出稟議書につき文書提出命令の申立てをしたことと当該貸出稟議書が民訴法220条4号ハ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たらない特段の事情
西野喜一
最高裁第一小法廷平12.12.14
1 文書提出命令の申立ての対象文書の特定として不足するところはないとされた事例 2 文書中の氏名、会社名等の部分を除いて文書提出命令を発することができるとされた事例
文書提出命令申立て却下決定に対する口頭弁論終結後の即時抗告の適否
小島浩
最高裁第一小法廷平13.4.26
文書提出命令の申立てについての決定に対して抗告の利益を有する者の範囲
坂本慶一
民訴法中の文書提出命令に関する規定も家事審判手続に準用されるか(積極)
大阪高裁平12.9.20
判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があることを理由として最高裁判所に上告をすることを許容しない民事訴訟法312条及び318条と憲法32条
三輪睦
1 競売不動産の所有者がした売却許可決定に対する原執行抗告が民事執行の手続きを不当に遅延させることを目的としてされたものとは認められないとして、原執行抗告を却下した原審決定が取り消された事例 2 執行抗告裁判所は、原審却下決定を取り消した場合において、自ら原執行抗告について判断できるとされた事例
東京高裁平12.12.21
カリフオルニアの裁判所の離婚に伴う扶養料支払いを命じる判決の内容が、判決後の事情の変更などを理由に、公序に反するとして、執行判決の請求が棄却された事例
小野寺規夫
東京高裁平13.2.8
共同抵当の目的とされた複数の不動産が同時競売された場合、同順位の担保権者が存在する場合でも、その担保権者に対する配当額を考慮することなく、専ら優先債権に対する配当額のみを控除した額を考えて割り付けし、各不動産に対して行使する債権額を確定させ、次いで各不動産ごとに配当額を確定させる場面で、同順位担保権者との関係を処理するのが相当であるとされた事例
城所淳司
東京地裁八王子平13.1.17
給料債権の差押えについて差押禁止範囲の変更が認められた事例
小野寺忍
東京高裁平12.3.2
(根)抵当権者は、物上代位権の行使として、債権差押事件につき配当要求することはできないとされた事例
五十嵐満
東京高裁平12.10.25
債権執行の配当段階において債権者が計算書により附帯請求を補充することの可否
村上正敏
東京地裁平12.12.27
不動産、船舶、動産及び債権以外の財産権に対する強制執行において、譲渡命令の申立てがあった場合に、執行裁判所が、その価額を0円と定めた上、これを差押債権者に譲渡する命令を発することは許されないとされた事例
小川浩
最高裁第二小法廷平13.2.23
抵当権に基づく不動産競売において、抵当権の不存在又は消滅を売却許可決定に対する執行抗告の理由とすることができるか(消極)
最高裁第二小法廷平13.4.13
買受人が航空法49条に基づく規制により建築物の高度制限がされていることを知らないまま競売対象不動産の買受けの申出をした場合について、民事執行法75条1項の類推適用により売却許可決定が取り消された事例
秋本昌彦
東京地裁八王子平12.7.6
最先順位の抵当権者に対抗できる賃借権により不動産を占有する者が実行されていない後順位抵当権の債務者である場合と引渡命令
廣田民生
最高裁第三小法廷平13.1.25
土地の引渡執行において、執行官が執行現場に臨場し、当該土地の占有状況を確認し、次回断行期日を定めて期日を続行し、その旨の通知書を執行場所に貼付してその日の執行期日を終了した後、申立人から断行前に強制執行の申立てが取下げられた場合に、執行官が定めた手数料(事務の実施に着手した後、申立人の都合により事務の実施を取りやめたとした完了の手数料)の額が、未だ目的外動産の搬出を開始したとは認められず、事務の実施に着手したということはできないから、執行官の手数料及び費用に関する規則に違反するとして取消された事例
三上照彦
神戸地裁尼崎支平13.3.14
不動産仮差押命令において、被保全権利のうち仮差押命令日((1)事件)あるいは仮差押申立日((2)事件)以降支払済みまでの遅延損害金部分につき、保全の必要性の疎明があるとはいえないとした事例
三島恭子
名古屋高裁平13.8.10
1 保全の必要性の判断にあたり考慮すべき事項 2 債権者が根抵当権を有する不動産についてされた、強制管理を予定した仮差押えの申立てにおいて、保全の必要性が否定された事例
光吉恵子
大阪地裁平12.9.29
仮処分債権者の違法な競売手続停止仮処分によって仮処分債務者に生じた損害の算定方法
片山健
東京高裁平11.8.18
破産手続において、破産管財人が、根抵当権の目的不動産を根抵当権を付けたまま第三者に譲渡しても、当該根抵当権の被担保債権である破産債権は、その行使について別除権付破産債権として不足額責任主義による制約を受けるとされた事例
植田智彦
大阪地裁平13.3.21
破産宣告決定の送達を受けた破産者の同決定に対する即時抗告期間が、同決定の公告のあった日から起算して2週間であるとされた事例
堀禎男
最高裁第二小法廷平13.3.23
民事再生法31条による担保権の実行中止命令の申立てが棄却された事例
樋上慎二
京都地裁平13.5.28
債務の本旨弁済が民事再生法127条1項1号の「再生債務者が再生債権者を害することを知ってした行為」に該当するとされ、否認の請求が認容された事例
草野真人
大阪地裁平12.10.20
民事再生手続における担保権消滅許可とリース契約
野村直之
大阪地裁平13.7.19
外国航空機事故につき、日本人遺族によるワルソー条約に基づく損害賠償請求について、法廷地法である日本法が適用された事例
山﨑勉
東京地裁平12.9.25
外国人を被害者とする交通死亡事故における慰謝料額の算定
坂庭正将
戸籍訂正許可申立による渉外婚姻届の訂正(積極)
小田敬美
福岡家裁小倉支平12.12.12
双方が台湾・中華民国籍である夫婦の離婚の際の財産分与について、改正前の法例30条を適用し、財産分与を認めない中華民国民法の適用を排除した上で、日本の民法によりその成立及び効力を判断した事例
南敏文
東京高裁平12.7.12
1 民訴法の不法行為地の裁判籍の規定に依拠して我が国の裁判所の国際裁判管轄を肯定するための要件 2 民訴法の併合請求の裁判籍の規定に依拠して我が国の裁判所の国際裁判管轄を肯定するための要件
花村良一
最高裁第二小法廷平13.6.8
1 日本人夫から米国在住の米国人妻に対する離婚の訴えについて我が国が国際裁判管轄を有するとした事例 2 右離婚の訴えに付随する親権者指定の申立てが既に米国裁判所の判決が確定していることにより不適法であるとした事例
原啓一郎
名古屋地裁平11.11.24
日本人と米国法人との雇用契約書に記載された国際専属的裁判管轄の合意を有効とし、これに違背して提起された訴えを却下した一審判決が維持された事例
本吉弘行
民法上の組合の組合員が組合から支払いを受けた収入に係る所得が給与所得に該当するとされた事例
高須要子
最高裁第二小法廷平13.7.13
売買契約の形式による不動産の譲渡が交換に当たるとしてした譲渡所得に係る課税処分が違法とされた事例
谷口豊
東京地裁平13.3.28
1 従業員の横領による損失が発生した場合、同時に従業員に対する同額の損害賠償請求権を取得するとして、横領が発生した年度において横領された額に相当する損金の算入が否定された事例 2 従業員が仮装・隠ぺい行為を行った場合に、法人税について重加算税の賦課が適法とされた事例
加藤就一
大阪高裁平13.7.26
有限会社に対する出資の時価の評価について、財産評価基本通達に定める評価方法によらず、法人税額等相当額を控除しないでされた贈与税に係る決定処分及び無申告加算税賦課決定処分が適法とされた事例
森冨義明
東京高裁平13.3.15
1 市の職員の勤勉手当を職員の勤務成績によらずに定額支給した行為が違法な公金支出に該当するとされた事例 2 違法な公金の支出が回収されず、適法な公金の支出も行われていない段階では、地方公共団体には支出された額の損害が発生するとされた事例 3 違法な公金支出につき、市長の指揮監督上の過失がないとされた事例
内田義厚
東京高裁平13.3.27
区議の妻を名宛人とする補助金の支出を無効とし、区議とその妻に利得を不可分的に返還すること及び補助職員に専決処理させた区長に損害賠償をそれぞれ命じた事例 -せたがやの家訴訟第一審判決
太田幸夫
東京地裁平13.6.25
地方自治法242条2項本文所定の期間を経過した後にされた住民監査請求について、当該行為が秘密裏にされた場合に当たらず、同項ただし書にいう「正当な理由」が認められないとされた事例
田口直樹
東京地裁平12.3.31
地方自治法242条の2第1項4号に基づく代位請求訴訟の提起後に、議会が同法96条1項10号に基づいてした代位対象請求権放棄の議決の効力
佐久間健吉
東京高裁平12.12.26
京都府知事の交際費に係る公文書で交際の相手方が識別され得る情報が記録されているものの一部が京都府情報公開条例(昭和63年京都府条例第17号)5条1号及び6号に該当するとされた事例
宮武康
最高裁第三小法廷平13.5.29
知事の交際費に係る公文書公開請求に対する実施機関の部分公開義務の有無と裁判所による全部非公開決定の一部取消しの可否
團藤丈士
医師国家試験受験資格認定申請に対する拒否処分が、行政手続法5条3項の規定する審査基準を公にしておく義務及び同法8条1項の規定する理由提示義務に違反するとして取り消された事例
宇賀克也
東京高裁平13.6.14
住民票を調製する際の市区町村長の審査権限の範囲
西口元
最高裁第二小法廷平13.6.14
私道について建築基準法42条2項に規定するみなし道路であることの確認請求が認容された事例
近田正晴
東京高裁平12.10.19
開発区域の周辺住民多数が林地開発許可の取消しを求める場合における訴訟の目的の価額の算定
長屋文裕
最高裁第二小法廷平12.10.13
林地開発許可の取消訴訟と開発区域の周辺住民の原告適格
杉山正己
1 行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たつた下級行政機関」の意義 2 社会保険庁長官がした国民年金法による障害基礎年金の支給停止処分等について、県知事が行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たつた下級行政機関」に該当するとされた事例
最高裁第三小法廷平13.2.27
1 町議会議長を被告とする議長交際費の返還を求める住民訴訟において被告変更申立てを却下した第一審の決定を取り消した事例 2 町議会議長を被告とする議長交際費の返還を求める住民訴訟において町議である原告に重過失があったとして被告変更申立てを却下した第一審の決定を維持した事例
福岡高裁平10.5.8
普通地方公共団体の長及び議会の議員の選挙権を日本国民である住民に限定する公職選挙法及び地方自治法の各規定の合憲性 -福井県定住外国人地方選挙権訴訟上告審判決
最高裁第三小法廷平12.4.25
女性総合職である原告が男性職員と昇格において差別されたとする被告商工中金に対する訴訟において、損害賠償請求の一部が認容されたものの、差別がなければ到達しているであろう資格にあることの確認請求は棄却された事例
渡辺健司
大阪地裁平12.11.20
有期雇用契約によって雇用された航空会社の客室乗務員についてされた期間満了による雇止めが無効であるとして、労働契約上の地位が認められた事例
松本哲泓
東京高裁平13.6.27
労働組合結成のため中心的に活動していた従業員に対する東京から静岡県浜松市への配転命令及びこれに従わなかったことを理由とする解雇について、配転命令が労働契約に反するものではなく、また、配転命令及び解雇が不当労働行為又は権利の濫用に当たるものでもないとして、いずれも有効とされた事例
中園浩一郎
東京高裁平12.1.26
労働者の死亡事故と安全配慮義務違反の有無
林豊
東京高裁平13.5.23
プレス工が反応性うつ病にかかり、自殺したことについて業務起因性が認められた事例
西森みゆき
長野地裁平11.3.12
工事炉の築造、炉の補修、煉瓦積み作業等に従事していた者が、現場での煉瓦積み作業中に脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のために死亡したことにつき、業務起因性が認められないとされた事例
和田健
東京高裁平12.4.26
別法人経営の病院の施設、業務等を引き継いだ法人がその従業員を新規に雇い入れるに当たり、別法人の従業員をもって構成する労働組合の組合員であることを理由として新規採用を拒否することは、労働組合法7条1号本文前段の「不利益な取扱」に当たり、同条3号本文前段の「支配」「介入」にも当たるとされた事例
山下満
東京地裁平13.4.12
心身に故障のある国家公務員が正当な理由なく受診命令を拒否している場合にされた国家公務員法78条3号に基づく分限免職処分が適法とされた事例
長久保尚善
大阪高裁平12.3.22
町立小学校の教諭である原告が入学式の開会直前に掲揚塔から日章旗を引き降ろした行為につき、地方公務員法32条及び33条違反を理由としてなされた戒告処分が、市町村教育委貝会からの内申をまって行われたものとは認められないとして、取り消された事例
大竹昭彦
東京地裁平12.4.26
予告に係るストライキの実施前に使用者が組合員の職場への立入りを拒否し使用者の所有する組合事務所前にフェンスを設置したことに抗議して組合が五分前に口頭で予告したのみでストライキを前倒しで実施したことが正当な争議行為とはいえず違法であるとして組合に対する損害賠償請求が認められた事例
西川知一郎
千葉地裁平12.7.14
書面に作成されなかった労使合意の規範的効力が否定された事例
山川隆一
労働協約の締結は組合大会の附議事項とされているにもかかわらず、代議員会の決議のみで、賃金減額を内容とする労働協約が締結されたが、その手続過程で十分組合員の意見が反映されているとばいえず、その内容の合理性、必要性も認められないとして規範的効力がないとされた事例
吉田肇
東京地裁平11.8.20
1 就業規則に法規範性が認められるためには、就業規則が周知性を有することを要し、周知性を有するには、事業場の労働者の大半が就業規則の内容を知り、又は知ることのできる状態におかれていることを要するとされた事例 2 定年制が定められていなかった会社において、六〇歳定年制を定めた就業規則の規定の有効性につき判断した事例
大島道代
東京高裁平12.8.23
1 多数組合と締結した賞与協定を少数組合の組合員に一方的に適用して賞与を減額支給したことが不当労働行為に該当するとされた事例 2 支給月数については右協定によりながら、勤怠控除に関しては従前適用されてきた協定に準拠して算定した賞与との差額支払いを命じた中労委の救済命令が裁量権の逸脱又は濫用とまではいえないとされた事例
松尾嘉倫
東京地裁平12.12.20