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禁治産者の後見人がその就職前に無権代理人によって締結された契約の追認を拒絶することが信義則に反するか否かを判断するにつき考慮すべき要素
伊東顕
最高裁第三小法廷平6.9.13
代表者に建物を賃貸していた会社が右代表者の妻に対し所有権に基づきその明渡しを請求した場合につき右請求が権利の濫用に当たらないとした原審の判断に違法があるとされた事例
大垣貴靖
最高裁第三小法廷平7.3.28
担保保存義務免除の特約の効力と担保物件の第三取得者による免責の効果の主張の可否
齋藤隆
最高裁第二小法廷平7.6.23
加入電話契約者に無断で加入電話から有料情報サービス(ダイヤルQ2)が利用された場合において、利用により生じた情報料債務を加入電話契約者が負担すべき理由はなく、また、利用に伴って生じたNTTに対する通話料債務も加入電話契約者は信義則上負担しないとされた事例 -ダイヤルQ2債務不存在確認訴訟大阪高裁判決
江原健志
大阪高裁平6.8.10
自動車保険の保険料が未払いのために保険金が支払われなかったことについて、保険契約を取り扱った保険代理店に保険料の支払いに関して信義則上の保護義務違反があるとされた事例
井上直哉
東京地裁平6.3.11
貸金業の規制等に関する法律13条に反する貸付の場合に、貸金残元金及び遅延損害金の回収を図ることは信義則上容認できないものか
天野登喜治
札幌簡裁平7.3.17
時効中断のためにする再訴の適法性
古河謙一
佐賀地裁平6.8.26
物上保証人が債務者の承認により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を否定することの許否
大沼洋一
最高裁第二小法廷平7.3.10
所有の意思の表示による自主占有への転換が認められた事例
植垣勝裕
遺留分減殺請求により取得した不動産の所有権又は共有持分権に基づく登記請求権と消滅時効
山口均
最高裁第二小法廷平7.6.9
1 区分所有建物の分譲業者が区分所有者らとの個別的管理委託契約に基づき右建物の管理業務に従事していても、建物の区分所有等に関する法律上の管理者には当たらないとされた事例 2 区分所有建物の管理者たる地位の確認を求める反訴請求に新たに駐車場・貸倉庫の営業の妨害差止め等の請求を追加する訴えの変更が請求の基礎を異にするとして許されなかった事例
和根崎直樹
東京地裁平5.12.3
譲渡担保権者が被担保債権の弁済期後に目的不動産を譲渡した場合における受戻しの可否
川口代志子
最高裁第三小法廷平6.2.22
甲建物について減失の事実がないのにその旨の登記がされた後に別の乙建物として表示の登記等がされた場合における甲建物の根抵当権者による右各登記の抹消登記手続請求の可否
佐賀義史
最高裁第一小法廷平6.5.12
建物再築と法定地上権の成否
中山弘幸
東京高裁平6.2.23
同一所有者に属する土地・旧建物に共同抵当権が設定された後、旧建物が取り壊されて第3者が新建物を再築した場合、原則として、土地又は新建物の抵当権の実行により、新建物のために法定地上権は成立しない
井上哲男
東京地裁平6.7.25
債権者代位権に基づく簡易生命保険契約の解約権の行使が許されるとされた事例
大阪地裁平5.7.16
債務超過の状態にあった会社が債権者の強い要請に応じて手形を決済しかつ同債権者に対して営業権を譲渡のうえ代金債権と債務とを相殺したことが詐害行為に当たらないとされた事例
宇田川基
東京地裁平6.12.28
根保証契約の保証の限度額が明示されなかった場合に右限度額が同時に設定された根抵当権の極度額と同額であり両者が併せて右同額の範囲内で債務の支払を保証又は担保するものとされた事例
林圭介
最高裁第三小法廷平6.12.6
金融機関が、自行の定期預金の預金者の代理人と称する者に対し、右定期預金債権に質権を設定して金銭を貸し付け、その後質権実行の趣旨で右定期預金を払い戻して貸付債権の弁済に充当した場合には、民法478条が類推適用されるとした事例
山﨑英二
最高裁第三小法廷平6.6.7
被害者の受領拒絶を理由とする損害賠償債務についての弁済供託は自動車損害賠償保障法15条の「支払」に当たるか(積極)
山之内紀行
最高裁第三小法廷平7.4.25
債務の弁済と譲渡担保の目的物の返還との同時履行関係の有無
塩崎勤
最高裁第一小法廷平6.9.8
建物賃借人の失火により建物が滅失し、賃貸人が建物敷地の使用借権を喪失した場合において、賃貸人が賃借人に請求することのできる損害
市川昇
最高裁第三小法廷平6.10.11
預託会員制のゴルフクラブの入会契約において、ゴルフ場のオープンの遅延とコースのレイアウトの著しい変更があったことが債務不履行となるとして、入会契約の無催告解除を認め、会員がした入会金及び預託金の返還請求を認容した事例
濱口浩
東京地裁平5.8.10
中間に第三者が介在するいわゆる間接方式の割賦バック形式の合意(甲・乙・丙3者間で、乙所有の冷蔵庫を乙から丙を経て甲へ順次売却し、更に甲が乙に割賦販売する形式でなされた甲・乙間の合意)が、割賦販売契約ではなく、消費貸借契約又は諾成的消費貸借契約であるとされた事例
松丸伸一郎
最高裁第三小法廷平5.7.20
建物所有を目的とする土地の使用貸借契約が借主の死亡によっては終了しないとされた事例
安藤一郎
東京地裁平5.9.14
賃料の不払を理由とする賃貸借契約の解除と転借人に賃料の代払の機会を与えることの要否
最高裁第二小法廷平6.7.18
幼稚園の園舎敷地に隣接する土地の賃貸借が借地法1条にいう「建物ノ所有ヲ目的トスル」ものに当たらないとされた事例
岡本岳
最高裁第一小法廷平7.6.29
店舗を目的とする建物の賃貸借契約における更新料の支払い合意が、法定更新の場合にも適用されるとされた事例
宮川博史
東京地裁平5.8.25
建物賃貸借契約についての期限付合意解約も、他にこれを不当とする事情の認められない限り許されないものではないとして、借家法6条に反しないとされた事例
石黒清子
東京地裁平5.7.28
1 阪神・淡路大震災により建物が全壊した旨の罹災証明がされた借家が減失していないとされた事例 2 賃貸借が終了する際に敷金の1定の額を控除する旨の敷引きの特約が有効とされた事例
田中敦
神戸地裁平7.8.8
いわゆるクーリング・オフについて口頭による解除権の行使を認めた事例
杉田雅彦
福岡高裁平6.8.31
地方公共団体が使用目的を定めないで農地を買い受ける契約をした後に右農地を農地法施行規則7条6号所定の用途に供することを確定したときと売買契約の効力
田村洋三
私立大学裏口入学斡旋・工作資金の交付が不法原因給付に当たり、不法の原因が受益者についてのみ存したとはいえないとされた事例 -裏口入学金返還請求訴訟控訴審判決
立石健二
東京高裁平6.3.15
癌の疑いの不告知と診療契約上の債務不履行
吉井隆平
診療契約に基づき医療機関に要求される医療水準の認定のあり方 -未熟児網膜症姫路日赤事件
波床昌則
府立高校ラグビー部の初心者である1年生部員が2、3年生のレギュラー部員を交えた練習試合中に負傷した事故について、顧問教師に安全配慮義務違反があるとして府の損害賠償責任が認められた事例
前田英子
大阪地裁平5.12.3
スキー場で発生した滑降者同士の接触事故について上方から滑降してきた者の過失を認めて損害賠償責任を肯定した事例
金田洋一
利息制限法違反、割賦販売法違反の内容が含まれる準消費貸借契約公正証書の作成を代理人として嘱託した司法書士及び公証人に過失が認められるとして不法行為、国家賠償による損害賠償が認められた事例 -釧路違法公正証書損害賠償請求訴訟控訴審判決
浦木厚利
札幌高裁平6.5.31
市がマンションを建築しようとする事業主に対して指導要綱に基づき教育施設負担金の寄付を求めた行為が違法な公権力の行使に当たるとされた事例
増永謙一郎
最高裁第一小法廷平5.2.18
大喪の礼当日の市立音楽堂使用許可申請書の受理を拒否したことを違法として国家賠償請求を認容した事例
齋藤憲次
大阪高裁平6.2.1
裁判官が訴状審査の段階において原告の訴訟代理人に当事者適格について検討を促したことが違法でないとされた事例
大工強
東京地裁平5.9.20
マンション分譲業者が、分譲したマンションの眺望が阻害されることを容認して隣接地を他のマンション業者に売却したことが、マンション購入者に対する不法行為にあたるとされた事例
田中治
大阪地裁平5.12.9
1 司法書士会が弁護士のした登記申請代理に関して弁護士の依頼者に対し違法であるかのごとき文書を送付したことが名誉毀損に当たるとした事例 2 弁護士が原告となった訴訟の訴状において被告である司法書士会を「劣位下等な職能集団」と表現したことが名誉毀損に当たるとした事例 -司法書士会埼玉訴訟
加藤新太郎
浦和地裁平6.5.13
搭乗者傷害保険の死亡保険金は損害をてん補する性格を有さず、損害額から控除することはできないとされた事例
中本敏嗣
最高裁第二小法廷平7.1.30
日本の大学院に留学するため来日し交通事故で死亡した韓国人男性の逸失利益算定につき韓国の賃金センサスを基礎とすべきであるとした事例
伊藤由紀子
東京高裁平7.1.19
責任能力のない未成年者の行為により火災が発生した場合における監督義務者の損害賠償責任と失火ノ責任ニ関スル法律
伊藤一夫
最高裁第三小法廷平7.1.24
信用金庫職員に預金名目で小切手を詐取された者から信用金庫への損害賠償請求につき右の者に重大な過失があるとの判断に違法があるとされた事例
河野泰義
最高裁第三小法廷平6.11.22
共同不法行為者が負担する損害賠償債務と民法437条の適用の有無
小久保孝雄
最高裁第一小法廷平6.11.24
1 堤防の基礎地盤に破堤の要因がある場合と河川管理の瑕疵 2 堤体の侵潤に基づく破堤によって生じた水害につき河川管理の瑕疵がないとされた事例 -長良川安八水害訴訟上告審判決
彦坂孝孔
最高裁第一小法廷平6.10.27
府立高校の設置するプールに国家賠償法2条1項の設置管理の瑕疵があるとされた事例 -大阪府立成城工業プール事故国家賠償事件判決
影浦直人
大阪地裁平7.2.20
友人が借用して運転していた父所有の自動車に同乗中死亡した子が自動車損害賠償保障法3条の「他人」にあたるとされた事例
沼田寛
外国人と結婚した日本人女性に対し、夫婦双方の氏を結合した氏への変更を認めた例
島田充子
神戸家裁明石支部平6.1.26
1 前婚の一方配偶者から前婚の協議離婚の有効を前提とする後婚の配偶者に対する協議離婚無効確認訴訟の訴えの利益が否定された事例 2 前婚の協議離婚無効確認訴訟において、敗訴した共同被告(同離婚の有効を前提とする後婚の配偶者)からの控訴につき、共同訴訟的補助参加の申出と共にする控訴の提起があったものと解された事例
都築民枝
福岡高裁平6.3.16
面接交渉権
鈴木航兒
大阪家裁平5.12.22
調停離婚において、養育費の支払のほかに定められた、「一切の教育に関する費用を支払う」旨の条項の解釈及び効力
清水節
広島地裁平5.8.27
相手方が無職で収入がなく、多額の負債を抱えていて経済的余力がないことを理由とする子の監護に関する処分(養育料)申立却下審判に対する抗告事件において、親である相手方が負債を抱えていたとしても、自らの生活が維持されており、債務の弁済がなされている以上、未成熟子である事件本人の扶養義務を免れる余地はないとして、相手方の退職原因、新たな就職先を探す努力の程度、相手方の潜在的労働能力、雇用保険給付金に関する詳細な事実関係等につき、さらに調査、審理をつくさせるため、原審判を取り消し、差戻した事例
和田日出光
大阪高裁平6.4.19
未認知の父とその妻に対して親権者である母が人身保護法に基づいて幼児の引渡しを請求する場合、請求者の監護の下に置くことが拘束者の監護の下に置くことに比べて子の幸福の観点から著しく不当なものでない限り、非監護者である父らの拘束の違法性は顕著であるというべきか(積極)
吉田欣子
最高裁第三小法廷平6.11.8
清算的財産分与の対象財産と清算の割合
大津千明
東京家裁平6.5.31
1 住民票における非嫡出子の続柄欄記載の取消しの訴えの利益が消滅したとされた事例 2 住民票における非嫡出子の続柄欄に「子」と記載した市長の行為は違法であるが過失がないとされた事例 -非嫡出子住民票続柄記載取消等請求訴訟控訴審判決
村重慶一
東京高裁平7.3.22
養子縁組につき合理的判断を期待できないような心神の状態にあったとき、養親に縁組意思が欠如していたとされた事例
安倍晴彦
高松高裁平5.12.21
1 離縁請求棄却判決後の再度の離縁請求が前訴判決の既判力に抵触しないとされた事例 2 養子縁組関係の破綻について有責の養親からの離縁請求が認容された事例
東條宏
東京高裁平5.8.25
1 特別養子縁組成立後に、血縁上の父からなされた戸籍上の父との間の親子関係不存在確認の訴えの利益 2 特別養子とする審判に民訴法420条1項3号の準再審の事由があるものとされた事例
南敏文
最高裁第二小法廷平7.7.14
扶養に関する処分についての審判手続と扶養権利者の参加の要否(積極)
奈良次郎
東京高裁平6.4.20
1 扶養義務者の一人が負担した過去の扶養料の求償請求が棄却された例 2 喪主から他の近親者に対する葬儀費用の求償請求が棄却された例
東京地裁平6.1.17
外国法の適用としての大韓民国人の認知と渉外親子関係不存在確認
小野寺規夫
福岡地裁平6.9.6
特別縁故者への相続財産分与の準拠法
信濃孝一
名古屋家裁平6.3.25
保険契約者が死亡保険金の受取人を被保険者の「相続人」と指定した場合において相続人が保険金を受け取るべき権利の割合
長秀之
共同相続人の一人によって相続権を侵害された共同相続人が侵害の排除を求めた請求で民法884条の適用が排除された事例
中路義彦
東京地裁平6.3.18
民法891条5号にいう遺言書の隠匿について
中村哲
最高裁第二小法廷平6.12.16
預託金制ゴルフクラブの会員権が会員の死亡により消滅し、相続の対象にならないとされた事例
井垣康弘
東京地裁平6.5.9
祭祀用財産の承継者の指定に当たり考慮すべき事情
小野瀬厚
東京高裁平6.8.19
被相続人による祭祀主宰者の指定につき争いがあり審理の結果その存在が認められた場合において、家庭裁判所が祭祀用財産の承継者を定めることの可否
福岡地裁小倉支部平6.9.14
民法900条4号ただし書前段と憲法14条1項 -非嫡出子相続分違憲特別抗告事件決定
最高裁大法廷平7.7.5
特定の財産がいわゆる特別受益財産に当たることの確認を求める訴えの適否(消極)
梶村太市
最高裁第三小法廷平7.3.7
1 遺産分割の審判事件が抗告審に係属中、高等裁判所になされた寄与分の申立てを適法として、家事審判規則19条2項に基づき審判に代わる裁判(取消自判)をした事例 2 被相続人(母)に対する寄与は、亡父の遺産相続で他の共同相続人より多額の取り分を得たことで十分報いられているとして、相手方の一人からの寄与分の申立てを却下した事例
田中恒朗
広島高裁平6.3.8
共有物分割の判決を経た残余遺産と他の遺産に関する審判手続において、手続を分離し、一部を調停成立とし、残部を審判した例
横浜家裁横須賀支部平6.3.28
特定の不動産を相続させる旨の遺言における遺言執行者の登記手続義務
西口元
推定相続人が死因贈与を受けた財産は民法922条所定の「相続によって得た財産」に含まれるとされた事例
浦野雄幸
東京高裁平6.10.25
老人性痴呆症状を呈する老人の遺言能力を認めた事例
和歌山地裁平6.1.21
遺言書本文の入れられた封筒の封じ目にされた押印により自筆証書遺言の押印の要件に欠けるところはないとされた事例
最高裁第二小法廷平6.6.24
老人性痴呆で回復の見込みのない者のした遺言の無効の確認を遺言者生存中に求める訴えが適法とされた事例
西野喜一
大阪高裁平7.3.17
遺留分権利者から受遺者に対する価額弁償請求が認められるための要件
名古屋高裁平6.1.27
渉外離婚の準拠法と渉外離婚慰謝料の請求
秋田地裁大曲支部平5.12.14
有限会社の自己持分の取得禁止規定違反による取得無効を譲受人から主張することの可否
寳金敏明
最高裁第一小法廷平5.7.15
株主代表訴訟において取締役のした担保提供の申立てが認容された事例
坂倉充信
名古屋高裁平7.3.8
営業の重要な一部を譲渡する旨の決議がされた株主総会の招集通知に営業の譲渡の要領を記載しなかった違法がある場合に商法251条の裁量棄却の適用はないとされた事例
山口和男
最高裁第一小法廷平7.3.9
1 取締役のした贈賄行為が商法266条1項5号にいう「行為」として株主代表訴訟の対象になるとされた事例 2 贈賄行為は、定款の目的の範囲内の行為と認める余地はなく、かつ、贈賄行為を禁ずる刑法規範は、商法266条1項1号の「法令」にあたる 3 取締役が会社の出損により贈賄を行った場合、贈賄により受注した工事から得た利益は損益相殺の対象とならず、出損額が会社の損害となる -ハザマ株主代表訴訟第一審判決
丸地明子
東京地裁平6.12.22
宗教法人について宗教法人法81条1項1号及び2号前段の解散命令の事由があるとされた事例
棚村政行
東京高裁平7.12.19
複数の楽曲を収録したCDのアルバムのタイトルとして、CD盤やそのジャケットに、指定商品をレコード等とする登録商標と同1の文字構成の標章を表記する行為が、商品たるCDについての出所表示機能、自他商品識別機能を果たしていない態様での使用であることを理由に、商標権の侵害とは認められないとされた事例 -UNDER THE SUN事件
大谷和彦
東京地裁平7.2.22
「本件契約について紛争が生じた場合」に第一審の管轄裁判所を定める専属的合意管轄の定めが、その契約締結過程で授受された手付金相当額の不法行為に基づく損害賠償請求訴訟の管轄についても効力を有するとされた事例
髙橋徹
東京高裁平6.3.24
境界の全部に接続する土地部分の時効取得と境界確定の訴えの当事者適格
後藤勇
共有に属する要役地のために地役権設定登記手続を求める訴えと固有必要的共同訴訟
園尾隆司
最高裁第三小法廷平7.7.18
支配人の登記がされていても実質上は支配人でないとしてその訴訟代理権が否定された事例
杉山正己
前橋地裁平7.1.25
公示送達の手続により敗訴判決を受けた被告について、控訴の追完が認められた事例
内藤正之
東京地裁平6.12.12
信販会社の顧客に対する立替金請求訴訟において、訴状・呼出状・判決正本が長年にわたる生活上の援助関係にある老女に対して補充送達された場合において、右老女は顧客の同居人ではなく、また事理弁識能力がなかったとして送達が無効とされた例
仙台高裁平5.12.27
給付訴訟において不執行の合意が認定された場合の判決主文
山田知司
最高裁第一小法廷平5.11.11
同一請求権につき複数の債務名義が競合する場合に、先に成立した旧債務名義はその後成立した新債務名義により当然に失効するものではないとして、旧債務名義に基づく配当要求の申立てを却下した原決定を取り消した事例
近藤敬夫
東京高裁平6.9.12
不動産仮差押命令申立事件の取下げと引換えに売買代金を支払う旨の和解条項がある場合に債権者は無条件で強制競売を申し立てることができるとされた事例
宮尾成明
東京高裁平6.12.27
強制執行手続中に、確定した免責決定の正本が執行裁判所に提出されても強制執行の停止、取消しはできないとされた事例
太田武聖
大阪高裁平6.7.18
不動産競売事件において提出された交付要求書の延滞税欄に単に「法律による金額 要す」とだけ記載されている場合に、交付要求の効力は、交付要求書に記載されていない内入納付済みの本税に対する延滞税には及ばないとされた事例
城所淳司
東京高裁平6.7.21
税金滞納者所有の不動産の競売手続中に、右滞納者につき破産宣告があり、その後に税務署長から執行裁判所に交付要求があった場合、執行裁判所は、税務署長への配当金を破産管財人に交付すべきであるとされた事例
澤野芳夫
大阪高裁平7.5.18
1 売却のための保全処分の相手方の範囲 2 売却のための保全処分として競売土地上にある件外建物からの退去を命ずることの当否
鈴木拓児
東京高裁平7.2.15
建築請負代金による敷地に対する商事留置権の成否
中島肇
東京高裁平6.12.19
1 一括売却後に土地・建物の個別価額の変更決定をすることができるか(消極) 2 配当異議訴訟のなかで売却代金の割付けをめぐる争いを対象にすることができるか(積極) 3 建物を目的とする1番抵当権設定当時建物と土地(敷地)の所有者が異っていたが後順位抵当権設定当時同一人の所有に帰していた場合と法定地上権の成否
志田博文
名古屋高裁平7.5.30
1 担保権実行としての不動産競売の売却許可決定において、担保権の不存在は、売却の不許可事由となるか(消極) 2 競売開始後死亡した所有者(被相続人)の相続人宛に入札期日等の通知がなかったことを理由とする執行抗告が認められなかった事例 3 無剰余を看過してされた売却許可決定に対する所有者からの執行抗告の可否(消極)
髙次秀幸
東京高裁平7.1.23
いわゆる形式的競売への無剰余による取消の規定(民事執行法63条)の適用の有無
窪田正彦
東京高裁平5.12.24
地上建物の共有者の一人にすぎない土地共有者の債務のため地上建物の共有者でない者を含む土地共有者の全員が各持分に共同して抵当権を設定した場合に法定地上権が成立しないとされた事例
井上稔 平野哲郎
最高裁第三小法廷平6.12.20
差押えの効力発生後の転使用借権と不動産引渡命令
小野寺忍
高松高裁平6.5.23
民事執行法90条6項にいう執行裁判所に対する配当異議の訴えを提起したことの証明
岩木宰
動産売買の先取特権に基づく物上代位権の行使としての債権の二重差押えの申立てに優先弁済請求権のある配当要求としての効力は認められるか
廣田民生
最高裁第三小法廷平5.3.30
譲渡命令申立事件において差額納付命令を発令するにあたって譲渡価額と比較すべき差押債権者の債権額
福岡高裁平6.9.30
近隣商業地域における建築基準法上の、日影規制には触れないが、隣家に受忍限度を越える日照阻害があるとして、建築物の3階の一部に工事続行禁止及び構造物の除去を求めた仮処分申立てが、認容された事例
坂本慶一
名古屋地裁平5.3.11
破産手続中における新得財産に対する仮差押えの拒否
生田治郎
大阪高裁平7.3.16
請求債権が仮差押えされたことの執行取消事由該当性
東京高裁平6.11.17
1 資料の閲覧・謄写を命ずる仮処分命令を履行しない者に対し、履行があるまで1日15万円の支払いを命じた間接強制決定が維持された事例 2 1にもかかわらず仮処分命令が履行されなかったことにより、支払額を1日30万円に増額した間接強制決定が維持された事例
吉村真幸
東京高裁平7.6.26
1 主たる債務者の破産手続の債権調査期日終了後に債権全額を弁済した保証人が債権の届出名義の変更の申出をした場合における右保証人の求償権の消滅時効の中断 2 主たる債務者の破産手続の債権調査期日において債権者の届出債権につき異議がなく保証人がその後に債権全額を弁済した場合における右保証人の求償権の消滅時効期間
平林慶一
最高裁第一小法廷平7.3.23
破産手続(同時廃止事件)において、破産に至る経緯について虚偽の陳述をした破産者につき、破産法366条ノ9第3号後段の類推適用が認められ、免責が不許可とされた事例
清水信雄
東京高裁平7.2.3
和議開始決定前の和議事件記録の謄写の可否
佐宗弘貴
名古屋高裁平5.10.5
和議認可決定を受けた連帯保証人の一人に対し他の連帯保証人が和議開始決定後の弁済により取得した求償権の行使の要件とその限度
小林昭彦
最高裁第二小法廷平7.1.20
いわゆるフルペイアウト方式によるファイナンス・ リース契約によりリース物件の引渡しを受けたユーザーにつき会社更生手続の開始決定があった場合における未払のリース料債権の性質
最高裁第二小法廷平7.4.14
取消前の会社更生計画に基づく債権と新たに認可された会社更生計画に基づく債権との同1性
東京高裁平7.7.20
他の相続人に代償金を交付して単独で相続した不動産を売却した場合の譲渡所得の計算上右代償金を取得費に算入することの可否
石原直樹
推計課税において推計の合理性を欠くとされた1事例
内田義厚
東京地裁平5.8.26
1 推計課税の本質と推計の合理性の立証の程度 2 推計課税における実額の主張立証責任
釧路地裁平6.6.28
会計帳簿に不実の記載はないとしても所得金額の大部分を脱漏した確定申告書又は修正申告書が数回にわたり提出されている(いわゆる「つまみ申告」)などの場合には国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件が満たされるとされた事例
近田正晴
1 普通地方公共団体が収入の原因となる契約を締結するため一般競争入札を行う場合に最高制限価格を設定することの許否(消極) 2 普通地方公共団体が一定額を超えない価格で不動産等を売却する必要がある場合と随意契約
長屋文裕
最高裁第一小法廷平6.12.22
概算払による公金の支出があった場合には、当該概算払の日が住民監査請求の起算点となるとされた事例
塚本伊平
最高裁第三小法廷平7.2.21
市が共同出資して市街地再開発事業の施設建築物の管理運営等を目的として設立された株式会社(いわゆる第三セクター)に対し、市が職員を派遣してこれに給与等を支給したことが違法な公金の支出に当たるとして、右会社に対してされた右給与等相当額の不当利得返還を求める住民訴訟が認容された事例
1 地方税法348条2項ただし書にいう「固定資産を有料で借り受けた」とされる場合 2 市が公共の用に供するために借り受けた土地につき固定資産税を非課税とすることができないのに非課税措置を採ったことによる損害と右措置を採らなかったならば必要とされる右土地の使用の対価の支払を免れたという利益は損益相殺の対象となるとされた事例
佐久間健吉
1 憲法89条後段にいう「公の支配」の意義 2 私立幼稚園連盟に対する補助金の支出が憲法89条に反しないとされた事例
明石万起子
大阪地裁平6.3.30
恩給法72条1項にいう「配偶者」の意義
野島香苗
最高裁第二小法廷平7.3.24
土地区画整理における仮換地指定処分が照応の原則に違反するとして取り消された事例
山垣清正
奈良地裁平6.6.29
建築基準法42条2項所定の「みなし道路の指定」が告示をもって一括してされた場合において、係争土地部分は右告示の要件に該当しないとして、土地所有者からの係争土地部分に係る指定処分の不存在確認請求が認容された事例
岡田幸人
東京地裁平7.8.4
都の商品検査により農薬が検出された健康茶の商品名を明らかにする事項を非開示とする決定が取り消された事例 -農薬健康茶公文書公開事件
加藤就一
東京地裁平6.11.15
国税通則法37条による督促及び同法57条による充当の処分性
中込秀樹
最高裁第二小法廷平5.10.8
都市計画法32条所定の公共施設管理者が行う同意拒否行為の行政処分性(消極)
青野洋士
ゴルフ場開発行為許可についての公害等調整委員会の裁定の事実認定に実質的な証拠があるとした事例-御嵩町ゴルフ場開発行為許可裁定取消請求訴訟判決
太田幸夫
東京高裁平5.11.8
エホバの証人である工業高等専門学校生が剣道実技への参加を拒否したことを原因とする進級拒否処分及び退学処分が裁量権を著しく逸脱したものとされた事例-エホバの証人退学処分等取消訴訟控訴審判決
今村和彦
大阪高裁平6.12.22
2段階の審査請求手続を定めている労働者災害補償保険法による保険給付に関する処分について審査請求をした日から3箇月を経過しても決定がないときには、再審査請求の手続を経ないで処分の取消しの訴えを提起することができるとされた事例
最高裁第一小法廷平7.7.6
風俗営業の距離制限違反を主張して営業許可の取消しを求めた診療所設置者の原告適格が認められた事例
最高裁第三小法廷平6.9.27
日本国民たる住民に限り地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有するものとした地方自治法11条、18条、公職選挙法9条2項の規定と憲法15条1項、93条2項-定住外国人選挙権訴訟上告審判決
小磯武男
最高裁第三小法廷平7.2.28
条例による特例選挙区存置・議員定数配分の適法性
榮春彦
参議院(比例代表選出)議員の選挙後に名簿届出政党から名簿登載者の除名届が提出された場合における繰上補充による当選人の決定につき、右除名が不存在又は無効であることは、当選無効の原因となるか(消極) -日本新党繰上当選無効訴訟上告審判決
金子順一
最高裁第一小法廷平7.5.25
労働条件変更の提案に応じないことを理由とする解雇が濫用にわたるとされた事例
三浦隆志
大阪地裁平6.7.12
共産党員であることを理由に賃金の差別的取扱いを受けたとして、同期同学歴の標準的な従業員の平均的賃金との間に生じた賃金差別額に相当する損害の賠償請求につき、賃金差別を使用者の故意による不法行為ととらえ、損害賠償及び慰謝料請求の一部を認容した事例 -東京電力神奈川事件判決
飯塚宏
横浜地裁平6.11.15
合資会社の有限責任社員で、専務取締役の名称の下に無限責任社員の職務を代行していた者につき、従業員を対象とする退職金規定の適用が認められた事例
合田智子
最高裁第一小法廷平7.2.9
労働基準法上の労働時間の意義 -作業服・安全保護具等の着装等に要する時間が労働基準法上の労働時間に含まれるとされた事例 -三菱重工長崎造船所事件控訴審判決
林豊
福岡高裁平7.3.15
エイズウィルス(HIV)感染の事実の告知及び感染を理由とする解雇の違法性-HIV感染解雇第一審判決
山川隆一
東京地裁平7.3.30
いわゆる変更解約告知が有効とされた事例-スカンジナビア航空解雇事件
岡田健
東京地裁平7.4.13
労働者災害補償保険法に基づく療養、休業補償給付に対する不支給処分取消訴訟における「治癒」の立証責任
松本光一郎
東京高裁平5.12.21
就業時間中の労働者の服装が服務規律違反であるとしてなされた懲戒処分の効力
横浜地裁平6.9.27
市立保育園の保母に発症した頚肩腕症候群・背腰痛症が公務上の災害と認められた事例
小佐田潔
大阪高裁平6.2.9
労働組合を相手方とする法人理事らの私宅での面会強要、私宅周辺でのビラ配付等禁止の仮処分が認容された事例
白石史子
大阪地裁平7.1.26
1 副部長は労働組合法2条但書1号の利益代表者に該当するが、課長はこれに該当しないとされた事例 2 組合員をチーフ・課長・副部長に昇格させなかったことが不当労働行為と認められなかった事例
東京地裁平6.10.27
労働組合が併存する場合の団体交渉及びチェック・オフと不当労働行為 -広島・ときわタクシー事件
最高裁第三小法廷平6.10.25
複数組合併存下における残業差別による不当労働行為の成否
吉田肇
チェック・オフ中止要求の拒否と不当労働行為の成否及びその救済方法 -ネスレ日本(東京・島田)事件
最高裁第一小法廷平7.2.23
1 配転命令につき、組合活動を嫌悪しこれを妨害する目的で行なわれたものであって不当労働行為であるとともに業務上の必要性及び人選の合理性が認められず業務命令権の濫用であり無効とされた事例 2 配転先において勤務すべき義務を負わない地位を仮に定める旨の仮処分の必要性が認められた事例
蓮井俊治
松山地裁平6.3.31
約1年間にわたるビラ貼付、ゼッケン着用、店内デモ、ピケによる入退場阻止等の行為をしたことを理由とする出勤停止処分が不当労働行為にはあたらず有効とされた事例
梅本圭一郎
名古屋地裁平6.10.17
雇用主との間の請負契約により労働者の派遣を受けている事業主が労働組合法7条にいう「使用者」に当たるとされた事例
片田信宏