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不動産競売におけるいわゆる「カゲノリ」の合意が公序良俗に反するとして無効とされた事例
沼田寛
東京高裁平3.12.16
担保目的の売買予約に基づく所有権移転請求権保全仮登記のされた不動産の第三取得者が予約完結権の消滅時効を援用できるとされた事例
加藤学
最高裁第一小法廷平4.3.19
1 同一人の所有に属する数筆の一団の土地の一部を譲渡した場合に生ずる袋地と民法213条2項の適用(積極) 2 数人に対する土地の一部譲渡により譲受人の一人の譲受土地が袋地となった場合における民法213条2項の囲繞地通行権の発生する土地の範囲
加登屋健治
広島高裁平3.5.29
分割請求者が多数である場合における民法258条による現物分割といわゆる一部分割
三浦潤
最高裁第二小法廷平4.1.24
法定地上権の移転と未払地代支払債務の承継の有無
齊木敏文
最高裁第三小法廷平3.10.1
1 マンション増築の要件及びマンション1棟全戸を増築する旨の集会決議が全員一致を得られなかった場合の効力 2 増築によって生じる日照阻害等が、増築反対者の専用部分の使用に対して特別の影響(17条1項)を及ぼすとはいえないとされた事例 3 増築反対者は増築に要した共用部分の工事費用を負担しないとされた事例
青沼潔
大阪高裁平4.1.28
建物の合体と合体前の建物に設定された抵当権の帰すう
山下郁夫
大阪高裁平3.9.30
留置権者が留置物の一部を債務者に引き渡した場合における被担保債権の範囲
増森珠美 草野芳郎
最高裁第三小法廷平3.7.16
1 共同抵当の目的とされた不動産の売買契約が詐害行為に該当する場合に抵当権が消滅したときの取消しの範囲及び原状回復の方法 2 共同抵当の目的とされた不動産の売買契約が詐害行為に該当する場合に抵当権が消滅したときの価格賠償の額
濱口浩
最高裁第一小法廷平4.2.27
工場供用物件について工揚抵当法の3条目録を提出していない先順位(根)抵当権者の同目録を提出している後順位抵当権者に対する優先配当受領権の有無(積極)
亀田廣美
福岡高裁平3.8.8
1 担保仮登記がされている不動産に対する参加差押えが清算金支払債務の弁済前にされた場合と担保仮登記の権利者の本登記請求の可否 2 担保仮登記の権利者が仮登記担保契約に関する法律15条1項の規定により本登記請求をすることができない場合と目的不動産引渡請求の可否
青山邦夫
最高裁第二小法廷平3.4.19
詐害行為取消権によって保全される債権の成立時期
都築弘
東京地裁平3.6.27
銀行預金口座のない支店が無権限者に対し250万円の普通預金の払戻しをしても、預金通帳と届出印鑑を押捺した払戻請求書の提出を受けてした場合には、払戻請求書の筆跡と届出の筆跡を照合しなくても、銀行に過失はなく免責されるとした事例
山﨑英二
名古屋地裁平4.3.18
複数の自働債権と受働債権元本相互間の相殺充当の時期・順序
松本哲泓
大分地裁平4.6.4
建物賃貸人の失火による火災で賃貸建物内の衣料品類が焼失した場合と賃貸人の債務不履行責任
塩崎勤
最高裁第一小法廷平3.10.17
更新料支払の合意は法定更新の場合には効力がないとされた事例
宮川博史
東京地裁平3.5.9
土地の賃借人が地上建物を賃貸して転居し所在不明となった場合と無催告解除の許否
最高裁第三小法廷平3.9.17
用法違反による信頼関係の破壊を理由とする建物賃貸借契約の解除が認められた事例
比佐和枝
東京地裁平3.7.9
1 日本国有鉄道の宿舎又は寮を利用する法律関係の性質 2 公労法18条を根拠に解雇通知を受けた職員が、解雇を不当労働行為に基づくもので解雇権の濫用であると主張しその効力を争っている時、国鉄公舎基準規定16条(1)号で定める明け渡し事由のうち「職員等でなくなった場合」に該当するか
水野有子
千葉地裁平3.12.19
1 住宅建築請負契約において、仕事の完成を認め、地下車庫に注文者所有の普通乗用車を入出庫させられないことを瑕疵と認めたが、注文者の指図にもとづくものではないとした事例 2 瑕疵の修補が不能である場合の財産上の損害の算定および瑕疵の慰謝料 3 除斥期間内に瑕疵修補請求権を行使すれば、期間経過後でも瑕疵にともなう損害賠償請求ができるとした事例
安藤一郎
東京地裁平3.6.14
誤振込によっては預金債権は成立しないが、振込依頼人から預金の差押債権者に対する第三者異議の訴えは許されるとした事例
牧野英之
東京高裁平3.11.28
1 借地契約更新請求に対する土地所有者の異議の正当事由の存否を判断するにあたり、借家人の事情を借地人側の事情として考慮することの当否 2 建物買取請求権が行使された場合における建物時価の算定方法
石黒清子
東京地裁平3.6.20
国のした滞納処分による差押・取立行為が不当利得に当たるとしてその返還請求が認容された事例
足立哲
東京地裁平4.6.9
1 金銭の不当利得の利益が存しないことの主張・立証責任 2 不当利得者が利得に法律上の原因がないことを認識した後の利益の消滅と返還義務の範囲
松本久
最高裁第三小法廷平3.11.19
1 再審による無罪判決の確定と裁判の違法性 2 再審による無罪判決の確定と公訴の提起及び追行の違法性
中本敏嗣
最高裁第二小法廷平2.7.20
1 護送中の警察官の有形力の行使が違法とされた事例 2 受傷した留置人からの治療要求を拒否した警察官の措置に違法はないとされた事例
河野泰義
横浜地裁平3.3.14
河川管理者である都知事が区長に当該河川の占用許可の権限を委任している場合においても原状回復命令等の監督処分をなす権限を失うものではないと判示された事例
波床昌則
東京地裁平3.8.2
民事訴訟を提起している受刑者が発信を願い出た即時抗告状が抗告期間内に到達しなかったことにつき、刑務所当局の措置に違法はないとされた事例
彦坂孝孔
東京地裁平3.3.19
国立公園内の鑑賞用歩道上において落石により観光客が死亡した事故について歩道の設置管理に瑕疵があるとされた事例
前田英子
新潟地裁平3.7.18
1 共同不法行為における複数の加害者の各使用者間における求償権の成立する範囲 2 不法行為における加害者の複数の使用者間における求償権の成立する範囲
飯村敏明
最高裁第二小法廷平3.10.25
飼犬の鳴き声及び糞の悪臭により同一建物内の隣接居住者の生活利益を侵害したとして、飼主に対する慰謝料請求が認容された事例
岩田好二
京都地裁平3.1.24
1 女性従業員の異性関係に関する上司の言動が、右従業員の働きやすい職場環境のなかで働く利益を侵害したとして、右上司の不法行為責任を肯定した事例 2 被用者を選任監督する立場にある者につき、被用者にとって働きやすい職場環境を保つよう配慮する注意義務を怠った不法行為が成立するとしたうえ、その使用者の使用者責任を肯定した事例 (福岡セクシャル・ハラスメント訴訟判決)
山之内紀行
福岡地裁平4.4.16
交差点を直進する自動車運転者に交差点内で右折のため停止している車両の後続車が停止車両の側方を通過して右折することまでの予見義務がないとされた事例
深見玲子
1 刑事処罰を受けた者が、真実は無罪であるとして損害の原因作出者であるとする者に対し民事上の責任を追及するための要件 2 恐喝罪により有罪判決を受けて服役した者から、同事件の被害者に対し、虚偽の被害届及び偽造領収書を作成して捜査機関に提出したことを理由とする損害賠償請求が棄却された事例
三代川俊一郎
東京地裁平3.12.17
1 隣接する採石場の地山が崩壊して流入した岩石で採石場の作業員が死亡した事故について隣接採石場の採石業者等の土地工作物責任・一般の不法行為責任が否定された事例 2 右訴訟の提起が不法行為にあたらないとされた事例
河野清孝
金沢地裁平3.5.9
1 仮執行宣言・同免脱宣言付判決の執行力は、免脱担保が立てられることにより当然に消滅する 2 仮執行宣言・同免脱宣言付判決に基づき強制執行をする場合において、既に免脱担保が立てられていることを知りながら執行の申立てをし執行機関をして執行を行わせるのは、不法行為としての違法性を備え得る 3 右の場合でも、執行行為としては無効とならず、執行による勝訴原告への金銭の交付は、解除条件付弁済として有効であり、敗訴被告の損害になるものではない
貝阿彌誠
東京地裁平4.6.17
交通事故により死亡した外国人の逸失利益の算定につき、わが国の賃金センサスによるべきであるとされた事例
梅津和宏
高松高裁平3.6.25
責任無能力者の失火について、監督義務者が責任を負うべき要件
深見敏正
東京高裁平3.9.11
1 液化石油ガス消費設備が民法717条にいう「土地ノ工作物」に当たるとされた事例 2 液化石油ガスの供給者がガス消費設備について民法717条にいう「占有者」に当たるとされた事例
光本正俊
最高裁第三小法廷平2.11.6
友人の運転する自動二輪車の後部座席に同乗中の交通事故により死亡した者について、自動車損害賠償保障法3条の他人性が否定された事例
萩原秀紀
東京高裁平3.9.26
1 有責配偶者の離婚請求を認容した事例 2 財産分与をなすべき者が離婚請求に付随してなされた財産分与の申立てが却下された事例
野田愛子
大阪高裁平4.5.26
内縁の夫婦の一方が死亡したことによる内縁関係解消の場合における財産分与規定の準用ないし類推適用の可杏(消極)
岡部喜代子
大阪高裁平4.2.20
離婚後婚氏を約11年継続使用した者に対し、婚姻前の氏への変更を認めた事例
島田充子
大阪高裁平3.9.4
妻の宗教活動(エホバの証人)を理由とする離婚請求が認められなかった事例
髙野芳久
名古屋高裁平3.11.27
嫡出推定が排除されるための要件としての家庭平和の崩壊
鈴木航兒
神戸地裁平3.11.26
特別養子縁組成立についての実母の同意とその撤回について詳細に事実関係を認定して同意の撤回を認めた上で、民法817条の6ただし書後段の「その他養子となる者の利益を著しく害する事由」がある場合に該当するとして、実母の同意なしに特別養子縁組を成立させるのが相当であるとした事例
相澤眞木
福岡高裁平3.12.27
虚偽の嫡出子出生届出がなされた後、長期間にわたり実親子関係と同様の親子共同生活を継続してきた場合において、何ら合理的理由もないのに、突如として親子関係を全く否定することが、一般の社会通念に照らし、信義則上、不当であるとされた事例
西口元
大阪高裁平3.11.8
1 離縁請求を棄却された者により再度提起された離縁請求が適法とされた事例 2 有責な一方当事者による離縁請求が認容された事例
相澤哲
新潟地裁高田支部平4.5.21
離婚後単独親権者が禁治産宣告を受けた場合に、他方の実親への親権者変更を認めた事例
都築民枝
岡山家裁児島支部平3.6.28
1 国家公務員の死亡に伴う退職金手当(退職手当法11条)の受給権者は内縁の妻であるが、共済掛金還付金(国公法101条)、入院付加金(同法52条)の受給権者は、相続人たる遺族であるとされた事例 2 重婚的内縁の妻が、小規模企業共済法による共済金の受給権者であるとされた事例
宗宮英俊
大阪地裁平3.8.29
被相続人の遺言によりほぼ唯一の遺産というべき高価な土地を取得した相続人に対し、他の相続人からなされた遺留分減殺請求が権利の濫用になるとされた事例
宇田川基
東京高裁平4.2.24
遺言の趣旨を相続分零の指定ではなく推定相続人廃除の意思であると解した事例
清水俊彦
広島高裁平3.9.27
相続人が遺産分割前に遺産である金銭を保管している他の相続人に対して自己の相続分相当の金銭の支払い請求することの可否(消極)
田村洋三
最高裁第二小法廷平4.4.10
1 「相続させる」との遺言の効力 2 「相続させる」との遺言の名宛人が遺言者死亡時に既に死亡していた場合の右遺言の効力 3 遺産全部について「相続させる」との遺言のある事案で、遺留分減殺請求権を行使した後における共有関係の解消を求める、遺産分割調停事件は不成立により審判に移行するか否か
稲田龍樹
最高裁第一小法廷平3.9.12
1 代襲相続人は被代襲者の寄与分を主張することができる 2 被代襲者の妻の貢献を寄与分として評価することの可否、及びその評価方法
叶和夫
熊本家裁玉名支部平3.5.31
寄与分を定める処分の申立てをするかどうかを釈明すべきものとされた事例
東京高裁平3.2.7
1 遺産分割審判における寄与分と遺留分との関係 2 相続財産が主として農業用資産である場合の農業承継人の寄与分と斟酌すべき程度
東京高裁平3.12.24
遺産分割の方法 (1)遺産を二分し共有と競売すべきとした審判が取り消された事例 (2)債務負担による分割方法が取り消された事例 (3)換価分割が許された事例
村重慶一
東京高裁平3.10.23
特定の不動産を相続人の一人に相続させる旨の遺言がされた場合、その相続人は相続を原因として単独で所有権移転登記をすることができるから、遺言執行者には遺言の執行として所有権移転登記をすべき義務はないとされた事例
北野俊光
東京高裁平3.3.28
1 遺言者が口授したものとはいえず、かつ、推定相続人で受遺者である者が事実上の立会人となっていたとして、公正証書遺言を無効とした事例 2 日付に誤記があり、土地の特定に問題のある自筆証書遺言が有効とされた事例
山﨑勉
仙台高裁秋田支部平3.8.30
遺留分減殺請求後に受遺者が目的物を第3者に譲渡した場合に、民法1040条1項の適用を否定して、不法行為の成立を認めた事例
谷有恒
東京地裁平3.7.3
遺留分減殺請求に基づく登記手続請求に対する民法1041条の価額弁償の時期
安倍嘉人
名古屋地裁平3.8.12
1 遺産分割の協議の申入れ又は調停の申立てがあったからといって、遺留分減殺の意思表示が当然にあったとみることはできないとされた事例 2 遺留分減殺の意思表示が黙示的になされたとみるためには、遺産分割の協議の申入れ又は調停の申立てをする者において、仮定的にせよ当該処分行為を容認することが明らかにされていなければならないとされた事例
東京地裁平3.9.20
米国籍の夫婦の離婚事件について、離婚・親権者指定・離婚給付の各準拠法をいずれも日本民法とした事例
島田充子 前田昌宏
横浜地裁平3.10.31
1 離婚に伴う親権者指定の準拠法につき、同一国籍の親と子が宗教によって適用法令を異にする場合の本国法の同一性(消極) 2 異教徒間の婚姻を禁止するエジプト法の適用を公序条項によって排除した事例
信濃孝一
東京地裁平2.12.7
スーパーのテナントであるペットショップのペットの販売取引についてスーパーの名板貸人としての責任が認められなかった事例
山口和男
東京高裁平4.3.11
保険約款上「死亡保険金の受取人の指定がないときは被保険者の死亡時の法定相続人が受取人となる」とされている場合に法定相続人が複数のときは各相続人が均等の割合によりこれを取得するとされた事例
太田剛彦
東京高裁平3.9.19
生命保険受取人が死亡した場合における保険金受取人の変更に関する普通保険約款の解釈
佐賀義史
最高裁第二小法廷平4.3.13
保険契約者が傷害保険を締結するに当たり、重複保険契約の存在に関する通知・告知義務に違反した場合において、保険会社に契約の解除権を付与する約款は重複保険自体に道徳的危険の徴表が認められ合理性があるから有効であるが、保険契約者において契約を濫用する目的を有していなかったという特段の事情を主張立証すれば、契約解除の効力は覆される
生田治郎
東京高裁平3.11.27
定期傭船者が船舶の衝突による損害賠償義務を負うとされた事例
宮城雅之
最高裁第三小法廷平4.4.28
社員が2名の合名会社において、社員の一人が他の社員を除名することができるか(積極)
山形地裁酒田支部平3.12.17
会社の清算結了の登記がある場合であっても、清算手続において商法421条所定の催告がされていない場合、債権者に対する関係では右清算は実質的に結了しておらず、会社は清算中の会社として存続するとされた事例
丸地明子
東京地裁平3.12.26
合名会社の解散後に死亡した社員の共同相続人の全員が社員である場合と商法144条所定の権利行使者の指定の要否
長野益三
商法203条2項の権利行使者の指定及び通知をしていない株式の共同相続人の一人が申請した総会決議不存在確認の訴えを本案とする取締役職務執行停止等の仮処分の申請人適格
島村雅之
大阪高裁平3.4.11
従業員持株制度をとる会社で、会社と持株従業員との間に交わされた、従業員が取得した株式はその従業員の退職時に取得価格(額面価格)と同一価格で会社の取締役会の指定する者に譲渡する旨の契約の効力
高松宏之
名古屋高裁平3.5.30
1 代表取締役が取締役会決議を経ないで招集した株主総会の決議を不存在とした事例 2 新株発行が会社支配のためにのみなされ、かつ、これを無効としても取引の安全を害さない事情がある場合は、取締役会決議のないことは無効事由となるとした事例 3 新株発行無効の訴え等によらずして、新株発行の時点からその無効を主張できるとした事例
難波宏
大阪高裁平3.9.20
新株発行における株式申込みについて申込取扱期間内に払込金額と同額の申込証拠金を添えて行うことを要するとする旨の条件を付することの可否
寳金敏明
東京高裁平3.8.28
会社従業員に手渡された取締役辞任届の撤回が認められなかった事例
野村直之
仙台高裁平4.1.23
有限会社において、取締役が2名おり、その両名の対立が根深く、意見の一致を見る余地がない上、その両名が出資口数を50パーセントずつ有する場合について、有限会社法71条ノ2第1項1号により、解散判決がされた事例
川畑正文
東京高裁平3.10.31
約束手形の所持人が売買契約を仮装して代金の支払名目で手形を取得したため手形上の権利を行使する実質的理由を有しないのに手形保証人兼裏書人に対し手形金の請求をすることは権利の濫用となるとされた事例
春日通良
外国向為替手形取引約定書にいう「外国向為替手形の代り金相当額の償還を請求された場合」の意味
渡邉等
東京高裁平3.8.26
1 外国為替公認銀行が、銀行取引契約および外国為替取引契約の買戻約定に基づいて不渡となった外国向為替手形の買戻請求をする場合に、貿易保険法および輸出手形保険約款の遡求権の権利行使に関する制限規定が適用されないとされた事例 2 輸出手形保険の保険金の支払いを受けた外国為替公認銀行が当該手形につき買戻請求をすることは権利の濫用にならないとされた事例
小野憲一
東京地裁平4.2.17
手形金債務不存在確認請求訴訟の係属中、右訴訟の被告が別途手形訴訟による手形金請求訴訟を提起すること及び右訴訟の手形判決に対する異議申立て後の訴訟追行が二重訴訟に当たらないとされた事例
梶美奈子
東京地裁平3.9.2
独立当事者参加がされたいわゆる三面訴訟において、そのうちの二当事者間で当該訴訟物につき裁判上の和解をすることは許されず、その余の当事者間の請求につき判断した原判決を違法として取消し、原審に差戻した事例
永井裕之
東京高裁平3.12.17
1 書留郵便に付する送達を実施する場合における送達不能及び就業場所が判明しないこと等の認定 2 2度にわたる特別送達が不奏功となった後に実施された訴状等の書留郵便に付する送達が要件に欠けるものとして違法であるとされた事例
高橋譲
東京高裁平4.2.10
受送達者と送達書類を受領した同居者との間に事実上の利害の対立がある場合に補充送達の効力を否定した事例
井田宏
大阪高裁平4.2.27
別訴において訴訟物となっている債権を自働債権とする相殺の抗弁の許否
田中敦
最高裁第三小法廷平3.12.17
宗教団体内部でされた懲戒処分の無効確認を求める訴えの適否
須藤典明
最高裁第一小法廷平4.1.23
抵当権の実行に基づく土地の買受人が当該土地の短期賃貸借の賃借人に対してした将来の明渡しを求める訴えが適法とされた事例
畔柳正義
最高裁第二小法廷平3.9.13
訴え変更不許の決定に対する抗告の適否(消極)
今泉秀和
名古屋高裁平3.2.27
弁論終結の決定に対して特別抗告を申し立てることはできないとした事例
古閑裕二
最高裁第三小法廷平3.11.7
1 馴合訴訟と再審事由 2 株式会社の代表取締役が自己又は第三者の利益のため会社代表者として訴訟行為を行い、その相手方が代表者の真意を知り又は知り得べきであったという事情の下に確定判決が成立した場合には、民事訴訟法420条1項3号の再審事由があるとされた事例
石川恭司
東京高裁平3.7.17
抵当不動産の共有持分取得者の滌除権行使の可否(消極)
上田正俊
東京地裁平3.12.9
根抵当権の実行としての不動産競売において、不動産の第三取得者が、売却許可決定後、代金納付前に、極度額に相当する金額を供託し、根抵当権消滅の意思表示をしたことを理由として申し立てた執行異議が信義則に反するとされた事例
峯俊之
札幌高裁平4.2.28
1 裁判所書記官が民事執行法17条に基づく記録の閲覧・謄写申請を拒絶した処分を相当とした原決定に、審理不尽があるとされた事例 2 不動産競売事件の記録に綴ってある書類であっても、それがいまだ作成途中にあって未完成の書類である場合には、閲覧・謄写を拒絶することは相当であるとされた事例
松浦雅美
東京高裁平3.10.11
債権者が債務者の住所に関する補正命令に応じなかったとして競売手続が取り消された事例
堤邦博
東京地裁平3.11.7
不動産競売申立事件の所有者以外の第三者が、差押後に、執行妨害目的で競売対象建物を占有していることが、民事執行法55条に定める不動産の価格を著しく減少する行為に該当するとして、執行官保管の売却のための保全処分が認められた事例
江口とし子
東京地裁平4.5.6
不動産競売において、物件明細書に濫用的短期賃貸借の表示がなされなかったことについて、その作成に重大な誤りがあったとして、最高価買受申出人に対し売却不許可決定がなされた事例
小川浩
東京地裁平4.10.13
不動産競売事件において、入札書の事件番号中の年度の記載に誤記があるが、同入札書を入れた封筒の表書きに正しい年度が記載されている場合の入札の効力(有効)
松丸伸一郎
仙台高裁平4.3.6
建物と敷地の双方が共有の場合において、その敷地持分権が強制競売された場合と法定地上権の成否
森宏司
1 株券が発行されていない場合の差押えは、株券交付請求権ではなく、民執法167条による株式自体の差押えの方法によるべきであるとされた事例 2 右差押後の換価について、株券発行請求権の取立権に基づき株券の引渡しを受けた執行官による売却の方法のほかに、これが困難なときには、譲渡命令等による換価の方法を求めうるとされた事例
澤野芳夫
東京地裁平4.6.26
1 根抵当権の被担保債権の範囲を定める場合の取引の当事者の意義 2 証書貸付取引に保証取引が含まれるか
廣田民生
東京地裁平3.10.31
法人である競売申立人が競売申立てに際し執行裁判所に資格証明書を提出している場合において、入札に際し改めて資格証明書を提出することの要否(積極)
宮尾成明
東京高裁平3.12.11
1 未登記不動産に対する仮差押命令手続における当該不動産が債務者の所有に属することの立証の程度(証明か疎明か) 2 未登記不動産に対する仮差押命令手続における当該不動産が債務者の所有に属することについての証明責任の分配
岩木宰
東京高裁平3.11.18
1 民事保全法43条2項所定の期間内に執行に着手した場合の保全執行続行の可否 2 保全執行の着手の時期 3 建物の占有移転禁止・執行官保管の仮処分につき、執行の着手があったとはいえないとされた事例
山口幸雄
東京高裁平4.6.10
1 債権者が、仮差押決定後、本案訴訟で勝訴し債務名義を取得したときは、執行停止等の執行障害がある特段の場合を除いて、執行開始の要件を備えれば、保全の必要性は消滅し、債務者は、事情変更に基づき仮差押決定の取消を求めることができるとされた事例 2 仮差押の目的不動産につき本執行が申し立てられ、強制競売開始決定がされたが、無剰余により右競売手続が取り消された場合は、右にいう執行障害がある特段の場合に当たらないとされた事例
中田昭孝
名古屋高裁金沢支部平3.5.27
1 1回目の手形不渡りが会社更生法80条の「支払停止」に当たるとされた事例 2 会社更生法80条1項の「悪意」を認定した事例
慶田康男
東京地裁平3.8.27
子会社破産手続における親会社債権の劣後的取扱いの可否(消極)
白石哲
東京地裁平3.12.16
保証及び担保の供与行為が破産法72条5号の無償行為として否認された事例
山田知司
東京地裁平3.7.25
日本法人が米国居住の日本人を被告として提起した米国所在の不動産についての売買契約に基づく債務の不存在確認の訴えにつき、わが国の国際裁判管轄を否定した事例
西川知一郎
静岡地裁浜松支部平3.7.15
アメリカ合衆国ミネソタ州地区連邦地方裁判所が国際裁判管轄権を有しないとされた事例
酒井一
大阪高裁平4.2.25
1 税務署職員が、納税者に不利益を免れることになるとの期待を抱かせるに至るおそれのある言動を行なったとしても、その旨の確約をしたとはいえない等のことから、法人税の更正が禁反言、信義則に反するものではないとされた事例 2 同族会社の使途不明の簿外資産である売上除外金について、代表者個人に対する賞与と推認するのが相当であるとされた事例
近田正晴
静岡地裁平3.6.28
1 法人税法37条の寄付金の認定基準 2 関連会社に対する売掛金の値引きについて寄付金該当性を肯定した事例 3 関連会社支援のための買い入れ譲渡による売買損失について寄付金該当性を否定した事例
榮春彦
固定資産課税台帳の登録事項に関する市町村長の認定に重大かつ明白な誤りがあり、ひいてはその認定に基因する課税処分自体が無効であると認められるような場合には、右無効な課税処分により徴収された税額についての不当利得返還請求が認められる
森義之
大阪高裁平3.5.31
推計による所得額を争う納税者が、課税庁が反面調査等により把握した売上金額を認めた上で、経費の実額主張を行い推計の合理性を争う場合において、納税者が立証すべき対象の範囲
加藤美枝子
東京地裁平3.12.19
相続に因り取得した不動産の「時価」(相続税法22条)につき、通達に定める方式によらず、市場における現実の交換価格によって評価することが許されるとした事例
長屋文裕
東京地裁平4.3.11
1 給与支出行為が違法であるとする住民監査請求の一部について、請求の対象が特定されているとして、適法であるとされた事例 2 右監査請求が、支出行為者を特定して挙げていなくても、また、返還を求める金額を明示していなくても、不適法とはいえないとされた事例
杉山正己
東京高裁平3.10.30
土地開発公社の理事の違法な行為につき住民訴訟を提起することができるか(消極)
小磯武男
最高裁第一小法廷平3.11.28
1 自己の権限に属する財務会計上の行為を補助職員に専決により処理させた者と地方自治法242条の2第1項4号前段の「当該職員」該当性及び賠償責任の要件 2 上司の権限に属する財務会計上の行為を専決により処理した補助職員と地方自治法242条の2第1項4号前段の「当該職員」該当性 (大阪府水道部架空接待費住民訴訟上告審判決)
太田幸夫
最高裁第二小法廷平3.12.20
地方自治法243条の2第3項に基づく賠償命令は行政処分であるから、右命令を受けた職員は、これに基づいて提起された損害賠償請求訴訟において、賠償命令の無効事由やその後の弁済等によって賠償義務が消滅したことを主張して争う以外に、右命令を争うことはできない
塚本伊平
仙台高裁秋田支部平2.7.27
日本赤軍と密接な関係があるとの理由付記を伴う一般旅券発給拒否処分が適法とされた事例
東京高裁平4.5.19
土地収用における損失補償額の算定の基礎となる更地価格につき、収用裁決の認定と裁判所の行った鑑定の結果との間にわずかの差がある場合に、右の差は不動産の価格評価に伴って生じる誤差の範囲内であり裁決の認定額の正当性を左右するものではないとして、裁決の認定が是認された事例
山垣清正
大阪高裁平3.6.27
新東京国際空港の安全確保に関する緊急措置法(昭和59年法律第87号による改正前のもの)3条1項1号、2号、同条3項の合憲性(積極) (成田新法訴訟上告審判決)
最高裁大法廷平4.7.1
情報公開条例に基づく公文書非開示決定処分が理由不備を理由に取消された事例
加藤就一
国土調査法17条2項に基づく申出に対する回答は、抗告訴訟の対象となる行政処分には当たらない
金子順一
最高裁第三小法廷平3.3.19
土地改良事業の工事等が完了して原状回復が社会通念上不可能となった場合と右事業の施行の認可の取消しを求める訴えの利益の帰すう
成川洋司
集会目的の公の施設の使用許可を取り消した処分の執行停止の申立を公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとして却下した事例
明石万起子
熊本地裁平3.6.13
1 基本権たる年金受給権の裁定を受けた原告が国民年金法に基づく未支給の老齢年金の支払を求める訴訟の係属中に死亡した場合、相続人が当然にその地位を承継するか(消極) 2 右の場合に、生計を同じくしていた子が同法19条1項を根拠に民事訴訟法73条による訴訟参加をすることの可否(否定)
大島隆明
札幌高裁平3.6.26
議員一人当たりの人口の最大較差が1対3・09に達していた東京都議会議員の定数配分規定は、公職選挙法15条7項に違反する違法なものであるとされた事例
青野洋士
最高裁第三小法廷平3.4.23
男女間の賃金格差が労働基準法4条に違反する違法な賃金差別に当たるとされた事例
大沼洋一
東京地裁平4.8.27
赤字対策としての工場の分離・子会社化に伴う右子会社及び別会社への移籍を拒否した労働者につき、就業規則所定の解雇事由である「会社の経営規模の縮小を余儀なくされ、・・・・・・他の職務への配置転換その他の方法によっても雇用を続行できないとき」に当たるとしてなされた解雇を無効とした原判決が維持された事例
松山恒昭
最高裁第一小法廷平4.5.25
自主謹慎(待機)中の賃金請求権の有無と他社での就労を理由とする懲戒解雇の効力
林豊
名古屋地裁平3.7.22
有期労働契約が反復更新された後に雇止めとされた場合に、解雇の法理が類推適用された事例
遠山廣直
東京地裁平4.3.31
賃金の一方的減額の許否
柴田厚司
京都地裁平3.3.20
労働基準法39条5項所定の計画年休協定により年休の取得時季が集団的に特定された場合には、労働者の時季指定権及び使用者の時季変更権が当然に排除され、その効果は、当該協定の適用対象とされた全労働者に及ぶとされた事例 (三菱重工業長崎造船所第一審判決)
坂本宗一
長崎地裁平4.3.26
労働者が始期と終期を特定してした長期かつ連続した年次有給休暇の時季指定に対する使用者の時季変更権の行使における裁量的判断
高田健一
最高裁第三小法廷平4.6.23
従前、男子については「55歳定年後も58歳まで在職させる制度」を通常適用してきた銀行が、就業規則を変更し、60歳定年制を採用すると同時に、55歳以降の賃金水準を従前の3分の2程度に切り下げたのは、就業規則の不利益変更に当たるが、60歳定年制の強い社会的要請、組合の同意等の事情を総合判断すれば、合理性を失わず有効であるとされた事例 (第四銀行事件)
山田徹
東京高裁平4.8.28
不動産関係の会社において契約の仲介等の職務に従事して歩合給を得ていた従業員の歩合給請求権は、労務提供の都度、使用者が歩合給発生の基礎となる収益を得なかったことを解除条件として、収益が確定するまでに費やされた全労務に占める割合に応じて既に発生していたと認めた事例 (明野住宅歩合給請求事件)
岡田健
大阪地裁平4.2.26
1 高血圧症の労働者の橋脳出血につき業務起因性を認めた事例 2 業務起因性における相当因果関係の判断の基礎となる事実として使用者の態度等を考慮に入れた事例 3 当該業務が比較的軽労働でも、当該労働者にとっては重い内容であったと判断した事例
松本光一郎
東京高裁平3.5.27
地方公務員の災害と公務との間の相当因果関係と予見可能性
遠藤賢治
大阪高裁平3.9.13
1 書店を経営する会社からの、ピケッティングを行った労働組合、同組合役員及びこれを支援する第3者である労働者に対する不法行為に基づく損害賠償請求が認容された事例 2 ピケッティングが違法であるとされた場合の損害賠償の範囲 (書泉ピケッティング事件第一審判決)
黒津英明
2組合併存の下で使用者が一方の組合の組合員からのチェック・オフ中止の申入れを無視してチェック・オフを継続し他方の組合に右チェック・オフにかかる組合費相当額を交付したことが不当労働行為に当たるとされた事例
原田保孝
東京高裁平3.6.26
1 労働組合法14条所定の要件を欠く労働協約には、同法16条の規範的効力は認められないとした事例 2 就業規則等に抵触する労使慣行につき、就業規則等の制定改廃権者あるいはこれと同視し得る者が規範意識を有していたとはいえないとして、民法92条の事実たる慣習の成立を否定した事例
長谷川誠
東京地裁平3.8.7
運賃値上げの認可を機会にされたタクシー会社の乗務員の歩合給の計算方法を定める就業規則の不利益変更とその合理性の有無
岩佐真寿美
最高裁第二小法廷平4.7.13