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理事の代理人が理事会に出席することを許す旨のマンション管理組合の規約は適法有効である
後藤勇
大阪高裁平1.12.27
売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記の経由された不動産につき抵当権の設定を受け、その登記を経由した者は、予約完結権の消滅時効を援用することができる
青栁馨
最高裁第三小法廷平2.6.5
売買予約上の権利(予約完結権)の目的物である不動産の第三取得者による当該予約完結権の消滅時効の援用
加藤美枝子
広島高裁平2.2.22
不動産競売手続において抵当権者がする債権の届出と時効の中断効の有無(消極)
沼田寛
最高裁第二小法廷平1.10.13
1 抵当権の実行としての競売の申立てと被担保債権についての催告の効力 2 連帯保証債務を被担保債権とする抵当権の実行の申立てと主債務者及び他の連帯保証人に対する時効中断の効力
畔柳正義
東京地裁平2.8.23
権利能力なき社団等が法人格を取得した場合と民法187条1項
中田昭孝
最高裁第二小法廷平1.12.22
建物の二重表示登記及び保存登記につき、私法上の抹消登記請求権が肯定されるための要件・改築による建物の同一性判断
三代川俊一郎
大阪高裁平1.7.18
1 分譲マンションの敷地のために、隣接分譲残地を承役地とする通行地役権が黙示的に設定されたと認められた事例 2 共有持分権者は、その共有持分のために地役権設定登記手続を請求する権利を有しない
石塚章夫
大阪高裁平2.6.26
1 航行作業中事故を起した船舶毀損の修繕工事代金債権について船舶先取特権の成立を否定し動産保存の先取特権を認めた事例 2 船舶保険契約上の損害保険金請求権に対する動産保存の先取特権による物上代位権行使の可否 3 供託された船舶毀損による保険金債権の配当手続において動産保存の先取特権に基づく物上代位権と右船舶保険金請求権に設定された質権との優先順位
三浦潤
福岡高裁平1.12.21
借地上のガソリンスタンドの店舗用建物に設定された根抵当権の効力がその設定当時建物の従物であった地下タンク、ノンスペース型計算機、洗車機などの諸設備にも及ぶとされた事例
齊木敏文
最高裁第一小法廷平2.4.19
抵当権の物上代位と抵当不動産について供託された賃料の還付請求権
樋口直
最高裁第二小法廷平1.10.27
不動産に譲渡担保を設定した場合、設定者も所有者として火災保険契約の締結について被保険利益を有する
鈴木經夫
大阪高裁平1.6.20
不動産共有持分を取得した者はその持分についてのみ抵当権の滌除をすることができるか(積極)
大淵武男
東京高裁平1.11.15
土地を目的とする1番抵当権設定当時土地と地上建物の所有者が異なっていたが後順位抵当権設定当時同一人の所有に帰していた場合と法定地上権の成否
稲田龍樹
最高裁第二小法廷平2.1.22
1 保証人が債権者に対しその担保保存義務を免除する旨の特約の有効性 2 担保保存義務免除の特約に基づく債権者の主張が信義則に違反するとして保証人の免責を認めた原判決を信義則に反しないとして破棄した事例
矢﨑正彦
最高裁第一小法廷平2.4.12
1 物上保証人から弁済を受けた債権者は、代位者に対する抵当権設定登記の附記登記協力義務を理由として、右抵当権設定者からの抹消登記手続請求を拒絶できるとした事例 2 法定代位者との間の担保保存義務免除特約は、右附記登記協力義務を免除する趣旨ではないとした事例
橋本眞一
東京地裁平1.8.24
1 買戻特約付売買と譲渡担保の認定 2 仮登記譲渡担保に対し仮登記担保契約に関する法律2条、3条を類推適用することの可否
青山邦夫
福岡高裁平1.10.30
炭鉱でのじん肺防止に関する安全配慮義務違反による損害賠償請求について使用者の消滅時効の援用が権利の濫用に当たるなどとされた事例 (常盤炭鉱じん肺訴訟第一審判決)
太田幸夫
福島地裁いわき支部平2.2.28
債務者から委託を受けた物上保証人からの債務者に対する事前求償権の有無について
大阪高裁平2.2.28
根抵当債務者が第三者の銀行取引について保証人となる行為は根抵当債務者と銀行との銀行取引には含まれずその保証債権は根抵当によって担保されないとされた事例
牧野英之
東京地裁平2.7.10
1 髄膜炎発見遅延についての過失の存否 2 損害賠償責任の割合的限定の可否
水野有子
横浜地裁平2.4.25
町立中学校1年の理科実験中に試験管が破裂して、破片が女子生徒の左目に突き刺さり、1眼の視力が低下した事故につき、町に安全配慮義務違反による損害賠償責任を認めた事例
小林和明
静岡地裁沼津支部平1.12.20
金銭債権の譲渡が詐害行為として取り消された場合と取消債権者の第三債務者に対する金銭支払請求の可否(消極)
比佐守男
東京地裁平1.5.24
1 複数の連帯保証人相互間における内部負担割合の決定基準 2 相対的免除の可否(積極)
吉本俊雄
大阪地裁平1.5.30
貸金業の規制等に関する法律43条1項にいう「債務者が利息として任意に支払った」及び同条3項にいう「債務者が賠償として任意に支払った」の意義
中山幾次郎
帝王切開既往歴のある妊婦が分娩中に子宮破裂による死産を招いた事案において、医師が夜間不在で対応できなかったことにつき病院の債務不履行責任が認められた事例
仙波英躬
東京地裁平2.3.12
台湾を旅行目的地とする主催旅行のバス転落事故に関し、旅行業者の損害賠償責任が否定された事例
飯村敏明
東京地裁平1.6.20
他の共同保証人の連帯保証が有効なものと誤信して連帯保証した場合に、要素の錯誤を認め、主債務の2分の1の限度でその連帯保証責任を否定した事例
古久保正人
大阪高裁平2.6.21
宅地建物取引業法に基づく無免許業者がなした不動産の仲介斡旋による委託者に対する報酬請求権が裁判上請求することができない自然債務であるとされた事例
林圭介
大阪地裁平1.12.22
一般乗合旅客自動車運送事業の免許申請及び事業遂行に関する協定の合意が法的拘束力を有しないとされた事例
赤塚信雄
最高裁第二小法廷平1.11.24
家族で居住するためのマンションの売買契約につき、同所で6年前に縊首自殺のあったことがマンションの「隠レタル瑕疵」に該当するとして右契約の解除を認め、かつ、違約金の合意に基づく損害賠償請求を肯定した事例
加藤誠
横浜地裁平1.9.7
割賦販売法30条の4第1項新設前の割賦購入あっせんにおける抗弁接続の可否
宮川博史
最高裁第三小法廷平2.2.20
商品売買の取引関係に基づく債権の正当な受取人ではない者の預金口座に、事務処理の過程において口座番号を誤ったため振込入金の処理がなされた場合、当該受取人でない者は預金債権を取得し得るか(消極)
伊藤治
鹿児島地裁平1.11.27
借家法1条ノ2の正当の事由に基づく都営住宅の解約申入れと東京都営住宅条例(昭和26年東京都条例第112号)20条1項6号の適用の有無
足立哲
最高裁第二小法廷平2.6.22
再開発計画に基づく賃貸用ビル建設を目的とする建物賃貸借の解約申入れの正当事由
比佐和枝
東京地裁平1.6.19
1 マル優制度の不正利用を目的として定期預金をするため、金融機関の嘱託職員が顧客から金員を受領した場合と預金契約の成否(消極) 2 金融機関の嘱託職員が、特利を付した定期預金契約をするために顧客から受領した金員を第3者に預託したところ、これを流用された場合の金融機関の使用者責任の有無(積極)
大阪高裁平2.3.16
町の宅地開発事業指導要綱に依拠して締結された開発事業者と町との協定に基づく負担金の納付と不当利得の成否
立石健二
東京高裁平1.10.31
交通事故の加害者が被害者に対し損害賠償として任意に交付した金員中には、自然債務として負担する額の履行分もあるとして、損害のなかったことを理由とする不当利得の成立を否定した事例
松本久
東京地裁平2.8.21
当座預金口座が資金不足であったにもかかわらず手形金を支払った銀行のその弁済を受けた手形所持人に対する不当利得返還請求の成否(消極)
榎本克巳
大阪地裁平1.10.30
一般債権者が配当異議の申立等をしなかった場合と不当利得返還請求の可否
塩崎勤
東京高裁平2.5.30
1 同時破産廃止の決定の確定から免責決定の確定までの間にされた強制執行による破産債権への弁済と不当利得の成否 2 同時破産廃止の決定の確定から免責決定の確定までの間にされた破産財団および新得財産に対する強制執行による破産債権への弁済と不当利得の成否
安藤一郎
最高裁第三小法廷平2.3.20
過失相殺割合についての判断が裁量権の範囲を逸脱して違法であるとされた事例
河村𠮷晃
最高裁第三小法廷平2.3.6
木材運搬の請負人の保有車両による事故につき、請負人の独立性を否定して、注文者の運行供用者責任を肯定した事例
坂本倫城
大阪高裁平1.9.13
17歳の少年が普通乗用自動車を無免許で運転中に起こした事故につき、その実父に監督義務を怠った過失があるとされた事例
渡邉等
浦和地裁平1.3.29
地下鉄建設工事にともなう騒音・振動・地盤沈下による周辺住民の被害について損害賠償請求が認容された事例
山本博
大阪地裁平1.8.7
売買契約に基づく債務不履行を理由とする損害賠償請求訴訟において、弁護士費用の賠償が認められた事例
梅津和宏
東京地裁平1.3.29
建物表示登記の所有者認定をする登記官の調査義務
都築弘
福岡高裁平1.10.25
1 宅地建物取引業法所定の免許基準に適合しない免許の付与ないし更新をした知事の行為と国家賠償法1条1項の違法性 2 宅地建物取引業者に対する知事の監督処分権限の不行使と国家賠償法1条1項の違法性
鈴木敏之
政見放送における発言部分が公職選挙法150条の2に違反する場合と右部分がそのまま放送されなかったことによる法的利益の侵害の有無
横山秀憲
最高裁第三小法廷平2.4.17
公立小学校における通知表の交付をめぐる混乱についての批判、論評を主題とするビラの配布行為が名誉侵害としての違法性を欠くとされた事例
齋藤隆
最高裁第一小法廷平1.12.21
元請負人からの下請負人が再下請人の製作した製品をその拒絶を無視して搬出した自力救済行為が違法性を欠くとされた事例
岩田好二
東京地裁平1.2.6
賎機山リフト訴訟第一審判決 集中豪雨により賎機山の斜面に発生した土砂崩れにより住民ら8名が死亡した災害につき、山の中腹に設置されていた観光リフトの設置及び保存に瑕疵があったとして、右リフト経営会社の損害賠償責任が認められた事例
萩原秀紀
静岡地裁平2.2.9
旧海軍が造成した防空壕の崩落による生埋め事故につき、防空壕を国の所有占有する工作物と認め、戦争終結による公用廃止を理由に国家賠償法上の責任を否定したが、防空壕の保存の瑕疵を理由に国に民法717条の土地工作物責任を認めた事例
山田和則
東京地裁平1.10.16
高速道路上の長大なトンネル内において車両の衝突事故等により生じた火災が後続の車両に延焼した事故につき右トンネルに国家賠償法2条1項にいう瑕疵があるとしてその設置・管理者に対する損害賠償請求が1部認容された事例 -日本坂トンネル事故訴訟第一審判決
二本松利忠
東京地裁平2.3.13
国が補助金を交付した国立公園事業の施設が複合的な施設によって構成されている場合における国家賠償法3条1項所定の費用負担者の該当性判断
最高裁第一小法廷平1.10.26
タクシーの運転手が、酔客を降車させる際口論となり、同人を刺殺した行為が、民法715条にいう「事業ノ執行ニ付キ」なされたものとされた事例
彦坂孝孔
千葉地裁平1.6.26
無罪判決が確定した場合における公訴提起の違法性の有無の判断資料 -沖縄ゼネスト警官殺害事件国家賠償請求事件上告審判決-
松山恒昭
最高裁第一小法廷平1.6.29
1 妻が婚姻中に取得した国債等につき、離婚後にこれを処分した夫に対し、妻から全額の損害賠償を請求することは、民法762条及び768条の趣旨に反し、権利濫用ないし信義則違反であって許されないとされた事例 2 妻が婚姻中に取得した国債等につき、離婚した妻が財産分与の協議対象とせずに夫の財産分与請求権行使の機会を失わせたことは、共有持分権侵害の不法行為であるとして夫から妻に対する損害賠償請求が1部認容された事例
岡部喜代子
浦和地裁川越支部平1.9.13
協議離婚に伴う離婚給付の合意に基づいてなされた請求の一部が権利の濫用であるとされた事例
大津千明
東京高裁平2.6.27
認知されていない非嫡出子は、父子関係存在確認の訴えを提起することができないとされた事例
北野俊光
最高裁第一小法廷平2.7.19
協議離婚に伴う財産分与契約において分与者側に税金の負担がないという動機の錯誤が黙示的に表示されていたとされた事例
山田二郎
最高裁第一小法廷平1.9.14
協議離婚に伴う財産分与が不相当に過大であるとしてその一部が詐害行為により取り消された事例
飯原一乗
福岡高裁平2.2.27
離婚請求を認容するに際し親権者の指定とは別に子の監護者の指定をしない場合と監護費用の支払命令
井上繁規
最高裁第二小法廷平1.12.11
意思能力があっても、その児童が自由意思に基づいて監護者の下にとどまっているとはいえない特段の事情があるときは、監護者の監護行為は、なお人身保護法及び同規則にいう「拘束」にあたるとされた事例
荒川昂
大阪地裁平2.9.7
夫婦の一方が提起した婚姻無効確認請求訴訟における原告の死亡と訴訟の帰すう
武田聿弘
別居し、離婚訴訟係属中の夫婦間においても、協力扶助義務は免れず、その一態様として夫婦の一方から他方に対する生活上必要な衣類等の引渡請求をすることができるとされた事例
村重慶一
大阪高裁平1.11.30
夫婦間の不和の主たる原因は夫の母親の嫁いびりであるとして、婚姻破綻を認めず、夫からの離婚請求を棄却した事例
中路義彦
東京高裁平1.5.11
有責配偶者からの離婚請求と離婚給付
神戸地裁平1.6.23
夫婦間の宗教活動と離婚請求
髙野芳久
大阪地裁平2.5.14
老齢の養母との養子縁組につきその運びが甚だ異常で養母に縁組意思ないしその届出意思がなかったとして養子縁組が無効とされた事例
平林慶一
東京高裁平2.5.31
縁組、離縁が各2回繰り返された事案において、本人の意思に基づかない最初の協議離縁が追認されたと認められた事例
安倍晴彦
大阪高裁平2.6.28
1 普通養子縁組から特別養子縁組に転換する場合の要件 2 特別養子縁組の成立要件たる父母の同意の撤回時期
坂本由喜子
名古屋高裁平1.3.23
扶養権利者と扶養義務者との間で扶養料の支払について具体的に合意(協議)が成立したことを原因として、履行期到来分について給付請求を、履行期未到来分について扶養義務確認請求を認容した事例
若林昌俊
東京地裁平1.3.7
遺留分減殺請求権の代位行使の可否
木下重康
東京地裁平2.6.26
遺骨の所有権は、慣習に従って祭祀を主宰すべき者に帰属したとして、祭祀を主宰すべき者への遺骨の引渡しを命じた原審の結論を維持した事例
金野俊男
最高裁第三小法廷平1.7.18
寄与分制度は共同相続人間の公平を図ろうとするものであるから、被代襲者の寄与に基づき代襲相続人に寄与分を認めることも、相続人の配偶者や母親の寄与が相続人の寄与と同視できる場合にはこれを相続人の寄与分として考慮することも許される
日野忠和
東京高裁平1.12.28
相続財産を構成する個々の財産に対する具体的相続分に基づく共有持分の有無の確認を求める訴えの許否
大阪地裁平2.5.28
相続により相続人の共有となった財産につき共有物分割の訴えが提起された場合において、遺産分割の協議の成立が認められないときは請求を棄却すべきであり、これを不適法として却下すべきではないとされた事例
林秀文
東京高裁平2.5.21
遺産分割審判に対する即時抗告と再度の考案に基づく更正審判の可否(消極)
梶村太市
東京高裁平1.12.22
「相続させる」旨の遺言と権利移転の効力
山﨑勉
公正証書遺言(民法969条)の「証人立会」の要件を欠くとした事例(1)と「口授」の要件を欠くとした事例(2)
田中優
広島地裁呉支部平1.8.31
下書きないし草案にすぎないと主張された自筆証書遺言が有効と認められた事例
清水信雄
東京高裁平2.8.7
親権者変更申立事件の国際的裁判管轄
信濃孝一
東京家裁平1.9.22
中華人民共和国民が所有する海外財産の相続について適用すべき法とその遺産の分割の合意について、相続準拠法として中華人民共和国継承法(1985年4月10日採択、同年10月1日施行)36条が適用された事例
小野寺規夫
東京高裁平2.6.28
荷為替信用状に基づく輸出荷為替手形の再買取取引に関する外国為替公認銀行間の買戻しの商慣習
𠮷田健司
大阪地裁平2.2.8
災害割増及び傷害特約付の生命保険契約において被保険者の重過失による事故招致にあたるとされた事例
村岡泰行
大阪高裁平2.1.17
海外旅行傷害保険契約の締結後、被保険者がマニラに赴き、自己の嘱託殺人を依頼したことが危険の著増にあたり、保険契約が失効したとされた事例
草野真人
札幌地裁平2.3.26
一人株主の全保有株式の譲渡につき、定款所定の取締役会の承認がない場合であっても、その譲渡は有効であるとされた事例
寶金敏明
東京地裁平1.6.27
譲渡制限株式の売買価格について配当還元方式と時価純資産価額方式とを7対3の割合で併用するのが相当であるとした事例
坂倉充信
東京高裁平2.6.15
取締役を選任する旨の株主総会決議が不存在である場合とその後の取締役を選任する旨の株主総会の決議の効力
太田武聖
商法276条の規定により監査役との兼任を禁止されている者を監査役に選任する旨の株主総会決議の効力
須藤英章
最高裁第三小法廷平1.9.19
取締役を選任した株主総会の決議の不存在又は無効確認の判決が確定する前に、退任した取締役が商法258条1項により取締役として権利義務を有するとしてした報酬仮払いの仮処分申請が却下された事例
佐藤修市
東京高裁平1.12.25
甲株式会社の代表取締役が、乙株式会社の過半数の株式保有者でなくても、事実上の主宰者として、その経営を支配するものであると認定したうえ、甲が乙に対し人的物的援助を与え、乙が甲と競業する取引をなした事実をもって、右取締役が甲との利益相反行為、競業行為をなしたものと認め、甲から右取締役に対する右人的物的援助に伴う損害の賠償請求を認めた事例
金馬健二
大阪高裁平2.7.18
1 商法(昭和56年法律第74号による政正前のもの)266条ノ3第1項前段所定の損害賠償債務の履行遅滞となる時期 2 商法(昭和56年法律第74号による改正前のもの)266条ノ3第1項前段所定の損害賠償債務の遅延損害金の利率
永松健幹
最高裁第一小法廷平1.9.21
第3者割当による新株発行の差止めを求める仮処分の許否
瀬木比呂志
大阪地裁平2.6.22
第3者割当による新株の発行価額が価額決定直前の株価より大幅に低額であっても「著シク不公正ナル発行価額」に当たらないとされた事例
小原卓雄
大阪地裁平2.5.2
商法280条ノ3ノ2所定の新株発行事項の通知・公告を欠く新株発行が無効とされた事例
山田知司
東京地裁平1.9.26
株主兼取締役と商法294条所定の検査役選任請求権の有無
生田治郎
大阪高裁平1.12.15
会社の株式を半分ずつ所有して共同して経営に当ってきた甲・乙両家の一方が他方を会社経営及び利益の分配から排除したため両家の不信・対立が激化した場合につき、会社の共同経営は到底期待できないとして会社の解散請求が認められた事例
太田剛彦
東京地裁平1.7.18
1 合併に際して閲覧に供すべき貸借対照表の意義 2 合併比率の不当不公正と合併無効事由
垣内正
信用金庫の支店長が保証の趣旨で手形に裏書をした場合に手形の第三取得者から信用金庫に対する遡求権の行使が認められなかった事例
春日通良
東京高裁平1.6.7
盗取された旅行者小切手(トラベラーズ・チェック)に所定の署名をしていなかったとして購入者の発行者に対する旅行者小切手購入契約に基づく払戻請求及び小切手法上の権利に基づく支払請求のいずれも認められなかった事例
東京地裁平2.2.26
振出日白地の小切手の取得者が白地補充権の消滅時効の時効期間経過後に白地を補充した場合と小切手法13条の類推適用の可否(積極)
水谷美穂子
大阪地裁平1.11.30
依頼返却から小切手支払呈示の撤回の意思を推認することの可否(消極)
松本哲泓
東京高裁平2.1.25
天皇と民事裁判権
須藤典明
最高裁第二小法廷平1.11.20
宗教団体内部においてされた懲戒処分の効力を前提問題とする具体的な権利義務ないし法律関係に関する訴訟と裁判所法3条にいう法律上の争訟((1)、(2)事件)
吉川義春
最高裁第二小法廷平1.9.8
独立当事者参加の申立てにかかる訴えの一部が訴えの利益を欠き、その申立てが不適法である場合において、訴訟要件を具備する残余の訴えを別訴の提起とみなして、当初の訴訟と併合審理し、本案判決をした事例
横浜地裁平1.3.16
独立当事者参加訴訟の1審判決に対し一人が控訴し、被控訴人とされた者の一人が附帯控訴をしたにすぎない場合において、控訴も附帯控訴もしない当事者との関係でも、附帯控訴に基づき一審判決中控訴人勝訴部分を控訴人に不利益に変更することの可否
成田喜達
福岡高裁平2.3.28
判決の公示送達の不知を理由とする控訴の追完が認められた事例
藤村啓
大阪高裁平2.5.30
訴状副本等及び判決正本の書留郵便に付する送達が適法とされ、控訴の追完が認められなかった事例
伊藤剛
名古屋高裁平1.6.27
和解調書についての更生申立を理由なしとして却下した決定に対する即時抗告の申立は許されるとした事例
熱田康明
名古屋高裁金沢支部平2.2.7
土地の不法占拠による損害金の支払を命ずる前訴判決後、地価の昂騰等があって前訴判決の認容額が不相当となった場合、その差額の支払を求めることができるとされた事例
白石哲
大阪地裁平1.2.9
賃貸借契約の終了に基づく目的物返還請求権としての建物収去土地明渡請求権(訴訟物)の個数
寒竹剛
東京地裁平1.9.29
河川管理者がなした砂利採取不認可処分の取消等を求める訴訟において、砂利採取規制計画及び付属書類が民訴法312条3号前段、後段の文書に当らないとした事例
福永政彦
大阪高裁平1.10.23
執行裁判所の行う民事執行について利害関係を有する者の代理人が、執行事件の閲覧謄写を請求するときは、裁判所書記官は代理人に対して、委任状のみならず、更に代理人と本人との間に一定の関係が存することを証するのに適切な文書の提出を求めることができるとした事例
斎藤隆
東京高裁平1.9.14
1 担保権の実行による不動産競売において、担保権の不存在を主張して競売手続を阻止するための方法 2 担保権の実行による不動産競売において、担保権の不存在を理由とする執行異議の申立て及びそれに付随する執行停止の申立てに対する執行裁判所の判断がなされていない状態にあることと、民事執行法188条により準用される同法71条1号にいう競売手続を続行すべきでない事由
小川浩
東京高裁平1.10.5
1 競売建物につき二重開始決定がなされた後、先行事件の申立てが取り下げられた場合における先行事件の差押え後、後行事件の差押え前に占有を開始した者と民事執行法83条1項の適用(消極) 2 滞納処分による差押え後に占有を開始した者と民事執行法83条1項の適用(消極) 3 濫用的短期賃借権と認められなかった事例
原敏雄
東京高裁平1.7.20
期間入札の入札書の物件番号の記載に誤りがあった場合に、右入札が無効とされた事例
田中敦
東京高裁平2.1.19
期間入札において、買受申出人が提供した買受申出保証金額に不足がある場合に、執行官がその者を最高価買受人と定めることの可否
松丸伸一郎
大阪高裁平2.7.12
競売目的建物内で過去にその当時の所有者が自殺した事実を買受人が買受申出後に知るに至った場合と民事執行法75条1項の「買受申出後の不動産の損傷」
柴谷晃
福岡地裁平2.10.2
不動産強制競売事件に基づく引渡命令事件について、抵当権設定後、所有権を譲渡して、譲受人(執行債務者)から賃借して占有している者は、引渡命令の相手方とならないとされた事例
宮尾成明
東京高裁平1.10.16
短期賃借権が短期賃貸借保護の制度を濫用して抵当権実行を妨害する意図のもとでなされ、かつ、その占有者が留置権の主張をした場合と引渡命令発付の可否
古島正彦
山口地裁下関支部平1.12.27
使用を目的とする通常の建物賃貸借契約であるはずなのに契約内容が不自然異例な短期賃貸借契約及びこれに依拠する転借権の各効力並びに引渡命令発令の可否
傳田喜久
東京高裁平2.2.22
1 濫用的短期賃借権者及び同賃借権者から転借した者は引渡命令の相手方になるとされた事例 2 右濫用的短期賃借権者等が差押登記後に有益費を支出しても留置権を主張することができないとされた事例
岩木宰
大阪高裁平1.3.6
担保権実行としての不動産競売手続において、配当異議の申出及び配当異議の訴を提起しなかった一般債権者が、配当実施後に不当利得返還請求をすることができないとされた事例
山北学
東京地裁平1.12.22
差押禁止債権である退職年金等の給付が、銀行の口座に振り込まれて預金債権となった場合の、婚姻費用分担金債権に基づく差押えの可否(積極)
園部厚
東京高裁平2.1.22
抵当権による不動産競売の申立てにおいて、重利の特約に基づき利息・損害金が組み入れられたことにより増加した元本部分について、提出された登記簿謄本にその旨の記載がなくても競売開始決定ができるか(積極)
富田善範
東京高裁平2.3.2
真実の所有者が不動産競売手続上所有者として扱われなかった場合においても、民事執行法184条の適用があるとされた事例
森宏司
東京高裁平1.12.19
根抵当権設定者(不動産所有者)が、所有権の帰属について訴訟中の第3取得者に対し、その根抵当権滌除手続の続行差止めを求める仮処分の可否(積極)と、右滌除に対抗する根抵当権者の増価競売手続の実行差止めの仮処分の可否(積極)
志田博文
東京高裁平2.4.10
債務の弁済により債権者に代位した物上保証人が債務者所有の不動産に対する競売事件の配当表に債権者として記載されていない場合における配当異議の申出適格(積極)
上田正俊
福岡高裁平2.4.26
動産売買先取特権に基づく差押承諾請求権の有無及びこれを被保全権利とする目的物に対する執行官保管の仮処分の可否
杉原麗
大阪高裁平1.9.29
共有物分割請求事件において競売手続によって共有物を換価する旨の裁判上の和解をすることの可否と右競売申立ての要件
廣田民生
大阪高裁平2.8.17
1 1回目の手形不渡りと破産法104条2号の支払停止 2 もともと銀行により相殺される運命にあった預金が手形不渡りを回避すべくその決済資金にあてるために払戻されて、一旦は他銀行の口座に移されたが、それを使ってもなお資金不足を解消できず不渡りが避けられないことが判明したために、間もなく元に戻された場合であっても、再度の預金入金が支払停止後であるかぎり、その預金債権を受働債権とする相殺は破産法104条2号によって禁止されるか(積極)
高木新二郎
東京高裁平1.10.19
別除権付和議債権者の債権届出による消滅時効中断の範囲と新たな消滅時効の起算点
佐藤明
取締役の退職慰労金の金額を定める取締役会決議は、それが一般的な基準に基づいて決定され、その額が相当なものである限り、会社更生法78条1項1号の否認の対象とすることができないとされた事例
慶田康男
東京高裁平1.12.14
会社所有の工場・敷地を売却せず、一般更生債権を55%免除し、残額を11年間で分割弁済する旨を定めた更生計画が、公正かつ衡平であって適法であると認められた事例
山口和男
東京高裁平1.6.2
義務履行地を理由にわが国に国際裁判管轄を認めた事例
小澤一郎
東京地裁平1.11.14
日本法人の小会社で、日本国内に営業所等を設置せず、事業活動もしていない外国法人に対する損害賠償請求の訴えにつき、民訴法21条を準用して国際裁判管轄権が認められた事例
木村元昭
東京地裁平1.6.28
婚姻当事者死亡後に第三者が検察官を相手方として婚姻関係存否確認の訴えを提起し、証拠を偽造して詐取した外国審判がわが国の公序に反するとしてその効力が否定された事例
東京高裁平2.2.27
保険契約者が取得した死亡保険金が非課税所得ではなく一時所得に当たるとされた事例
石倉文雄
最高裁第三小法廷平2.7.17
売買契約を合意解除して土地を取り戻したことが交換のために取得したものとして所得税法58条所定の交換特例の適用が否定された事例
東京高裁平1.11.30
給与所得者の自家用自動車の譲渡による損失の金額をその給与所得の金額から控除することができないとされた事例
佐藤久夫
最高裁第二小法廷平2.3.23
家屋課税台帳への所有者の登録は、抗告訴訟の対象となる行政処分には当らず、所有名義の訂正を求める訴えは不適法である
玉巻弘光
浦和地裁平2.1.29
1 固定資産評価審査委員会が土地の登録価格の不服審査を口頭審理手続によって行う場合において審査申出人に対し評価の根拠等として知らせる措置を講ずべき事項の範囲 2 固定資産評価委員会が口頭審理を行う場合において口頭審理外での職権調査の結果を口頭審理に上程することの要否
最高裁第一小法廷平2.1.18
市の指導要綱に基づいて給水契約を保留する措置をしたことが水道法に違反するとして起訴された市長個人の刑事裁判の弁護士手数料を市が支出することは違法な公金の支出であるとされた事例
青野洋士
保安林内の市有地における市道建設に関与した市建設局長らの行為が住民訴訟の対象となる財産管理行為に当たらないとされた事例
小野剛
伝習館訴訟最高裁判決
小川克介
県立高校の中途退学者数等に関する公文書の非開示決定が違法であるとして取り消された事例 (福岡県教育行政情報公開訴訟第一審判決)
福岡地裁平2.3.14
1 永住許可を受けた在留外国人が再入国許可を受けずに本邦を出国したことにより在留資格(永住資格)を喪失したとされた事例 2 永住許可を受けた在留外国人に対して外国人登録法14条所定の指紋押捺拒否を理由とする再入国不許可処分が違法でないとされた事例
牧山市治
福岡地裁平1.9.29
行政事件訴訟法9条にいう法律上の利益の有無の判断に当たり同法31条のいわゆる事情判決の可能性の有無を斟酌することの可否(消極)
川勝隆之
児童福祉法24条による6か月の期限付保育所入所措置の期限到来に際しなされた従前保育所とは別の保育所へ入所措置する処分は、直前の保育所入所措置の期限の更新と入所措置実施方法の変更処分であると解し、右処分の効力停止を求める申立ての利益があるとされた事例
竹中邦夫
大阪高裁平1.8.10
逃亡犯罪人引渡法20条1項に基づき逃亡犯罪人を請求国の官憲に引き渡したことにより同法14条1項に基づく引渡命令の執行停止の余地がなくなったとされた事例
高橋利文
最高裁第一小法廷平2.5.1
労働者の死亡と労働契約上の地位確認請求訴訟の承継の成否
納谷肇
最高裁第二小法廷平1.9.22
使用者が労働者に対し労働契約に基づき命じ得る業務命令の内容
林豊
福岡高裁宮崎支部平1.9.18
1 労働者の新規採用契約においてその適性の評価・判断のために設けられた期間の性質 2 試用期間付雇用契約の法的性質
時間外割増賃金を歩合給に含めて支払うことの可否
松本光一郎
高知地裁平1.8.10
前年の稼働率によって従業員を翌年度の賃金引上げ対象者から除外する旨の労働協約条項の一部が公序に反し無効とされた事例
始関正光
最高裁第一小法廷平1.12.14
使用者が通常の配慮をしたとしても勤務割を変更することが客観的に可能な状況になかったとして時季変更権の行使が適法とされた事例
山口浩一郎
最高裁第三小法廷平1.7.4
労働者が自己の発意によって年次有給休暇を取得した後、自己の所属する事業場でされる争議行為に参加する場合と年次有給休暇関係の成否
中田耕三
東京高裁平2.1.31
電力会社の社員が同社の原発設置に反対し、就業時間外に職場外でビラを配布したことを理由とする減給、休職の懲戒処分が有効とされた事例
草野芳郎
広島高裁平1.10.23
じん肺と肺がんとの間に相当因果関係があるとして肺がんが業務上の疾病であると認められた事例
原田保孝
松山地裁平2.1.25
本態性高血圧症の基礎疾患を有する郵便局の副課長が、夜勤に従事中、夕食のため外出した際に脳出血で倒れ、翌朝死亡した事案において、右疾病による死亡に公務起因性が認められた事例
田村眞
名古屋地裁平1.10.6
爆発物取締罰則、殺人、殺人未遂の罪で起訴された地方公務員を起訴休職処分に処したこと、保釈及び第一審の無罪判決言渡後も同処分を撤回しなかったことがいずれも適法とされた事例
長谷川誠
東京地裁平1.10.26
争議行為等を禁止する地方公営企業労働関係法11条1項と憲法28条
竹内民生
最高裁第三小法廷平1.4.25
労働組合が組合員に対してなした戒告処分が、司法審査の対象になるとされた事例
遠山廣直
広島高裁岡山支部平1.10.31
ユニオン・ショップ協定の効力
赤西芳文
残業及び組合事務所・掲示板貸与の組合間差別につき、不法行為に基づく損害賠償請求が認められた事例
新堀亮一
東京地裁平2.5.16
組合活動家である従業員を他の従業員から隔離された職場環境に置き、無為に過ごすことを余儀なくさせておきながら、賃上げ、一時金の考課において社内最低の査定をしたことを不当労働行為に当たるとした地方労働委員会の命令が維持された事例
名古屋地裁平1.9.8
1 結成直後の労働組合からの団体交渉申入れ及び組合事務室の使用等の要求に応じなかったことが不当労働行為とはいえないとされた事例 2 郵便局長は、郵政大臣から交渉委員の指名を受け交渉権限を委任されることなしには団体交渉を行えない
野々上友之
東京高裁平2.4.25
1 いわゆるチェック・オフと労働基準法(昭和62年法律第99号による改正前のもの)24条1項 2 いわゆるチェック・オフの中止が労働組合法7条3号の不当労働行為に該当しないとされた事例
西野喜一