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無権代理行為によってなされた生命保険契約を追認することが、該追認者が別件争訟で右保険契約は保険金騙取を目的とした不法なものであると主張したことを理由に、権利の濫用であるとされた事例
園田小次郎
仙台地裁昭63.10.13
建築基準法42条2項の規定により指定された道路上に設置されたブロック塀につき、「道路通行の自由権(人格権)」に基づきその撤去請求が認められた事例
樋口直
東京高裁平1.9.27
1 公益法人設立の不許可処分の適否に関する裁判所の審査 2 医師会の社団法人設立の不許可処分に裁量権の範囲を超え又はそれを濫用した違法があるとはいえないとされた事例
石川善則
最高裁第一小法廷昭63.7.14
1 国が行う私法上の行為と憲法98条1項にいう「国務に関するその他の行為」 2 私法上の行為と憲法9条の適用 3 憲法9条と民法90条にいう「公ノ秩序」との関係
綿引万里子
最高裁第三小法廷平1.6.30
行政書士法19条1項に違反する委任契約の効力
有吉一郎
東京地裁昭63.7.22
立替払契約の債務者が名義貸しであることについて信販会社が悪意であったとして債務の履行請求が棄却された事例
中山幾次郎
長崎地裁平1.3.29
無権代理人を本人とともに相続した者が更に本人を相続した場合における無権代理行為の効力
三浦潤
最高裁第三小法廷昭63.3.1
物上保証人がした被担保債権の存在の承認と相対的な時効中断効の有無
橋本英史
最高裁第一小法廷昭62.9.3
公共用財産とすることを予定して工事を施行したが供用開始等の手続が未了の国有地について、取得時効の成立を否定した事例
石塚章夫
東京高裁昭63.9.22
1 米軍用地内の1筆の土地につき、登記簿上の所有名義人による取得時効の基礎となる間接占有を認めるための特定性ないし明認性 2 選択的併合の関係にある1の請求を認容した原判決に対する上告審において、他の請求を認容するときと原判決の帰すう
沼田寛
最高裁第三小法廷平1.9.19
じん肺罹患及びじん肺による死亡についての安全配慮義務不履行に基づく損害賠償請求権の消滅時効は、損害発生時であり、患者がじん肺法上の管理区分の決定等最初の行政上の決定を受けた日から進行するとされた事例 -長崎じん肺訴訟控訴審判決
三代川俊一郎
福岡高裁平1.3.31
商行為である船体保険契約及びその保険金請求権を目的とする質権設定契約に基づき保険者から質権者に支払われた保険金についての不当利得返還請求権の消滅時効期間
大谷種臣
大阪高裁平1.5.31
民法173条1号の「商品の代価」に当たらないとされた事例
齊木敏文
最高裁第二小法廷平1.6.23
部落民の総有に属する入会地の売却につき、一部の者の同意の存在が認められないとして、その売却を無効とした事例
青山邦夫
新潟地裁平1.3.24
土地及びその地上建物に共同抵当権が設定された後右建物が取り壊され再築された場合においては、再築された建物に関して旧建物を基準とする法定地上権が成立するとされた事例
畔柳正義
大阪高裁昭63.2.24
建築基準法65条所定の建築物の建築と民法234条1項の適用の有無
矢﨑正彦
同一不動産につき所有権の処分制限の登記嘱託とそれに先んずる表示登記・所有権保存登記申請が競合した場合の登記官の措置
都築弘
最高裁第二小法廷昭62.11.13
清算金が生じない不動産の帰属清算型譲渡担保につき、譲渡担保権者が譲渡担保設定者に対し、明渡請求をしたとき、譲渡担保設定者の占有が不適法になる時期
宮川博史
東京地裁平1.1.27
抵当権者による、短期賃貸借契約解除の判決確定を条件とする転借人に対する債権者代位に基づく目的建物所有者への明渡請求が認められた事例
金馬健二
大阪高裁平1.3.29
抵当不動産の賃借人の転貸料に対する抵当権による物上代位の可否
安田實
東京高裁昭63.4.22
抵当権と併用して賃借権設定仮登記を経由した者の後順位短期賃借権者に対する明渡請求の可否
加藤美枝子
最高裁第二小法廷平1.6.5
1 買戻特約付売買が帰属清算型の譲渡担保であると認められた事例 2 仮登記が経由された譲渡担保について仮登記担保契約に関する法律2条の適用ないし準用が否定された事例
中田昭孝
東京高裁平1.7.25
借地上の建物につき所有権移転登記が債権担保の趣旨でされた場合と建物保護に関する法律1条の対抗力の有無
大淵武男
最高裁第三小法廷平1.2.7
県立高校ラグビー部の生徒が社会人チームとの練習試合中に負傷した事故について、顧問教師に安全配慮義務違反があるとして県の損害賠償責任が認められた事例
塩崎勤
福岡高裁平1.2.27
医師が患者に病名(癌)を告知しなかったことにより手遅れになったとして遺族が病院の債務不履行を問うた事案につき、医師は癌との確定診断には達していなかったこと及び右告知は医師の裁量であることを理由として請求を棄却した事例
古久保正人
名古屋地裁平1.5.29
抵当権の設定された不動産についてされた譲渡担保契約等が詐害行為に該当する場合に抵当権設定登記が抹消されたときの原状回復の方法
阿部則之
最高裁第三小法廷昭63.7.19
1 納税義務者の詐害行為後に生じた延滞税と債権者取消権によって保全されるべき債権の範囲 2 商行為に当たる行為を対象とする債権者取消権行使の結果受益者又は転得者が債権者に支払うべき金員に付すべき遅延損害金の利率
立石健二
東京高裁昭63.10.20
借地上の建物の賃借人と地代の弁済についての利害関係の有無
青木正良
最高裁第二小法廷昭63.7.1
銀行総合口座取引における預金払戻権限を有すると称する者への貸越しと民法478条の類推適用
最高裁第一小法廷昭63.10.13
1 貸金業法43条の有効なみなし弁済とされるためには、口座振込による支払いがされた場合にも、同法18条1項所定の受取証の交付が必要か 2 口座振込による支払いがされた場合、同法18条1項所定の受取証書を銀行作成の振込金受取書をもって代える旨の合意の効力
水野有子
大阪高裁平1.3.14
売買契約締結後の地価の上昇等を理由とする事情変更の原則に基づく契約解除が認められなかった事例
寺尾洋
東京高裁平1.4.20
娘の夫に対し情誼に基づき生活費等の援助をした父が夫に忘恩行為があったとして贈与の撤回による金銭の支払を求めた場合につき、信義則に基づきこれを認容した事例
横田勝年
大阪地裁平1.4.20
加入電話につきKDDとの間で国際電話利用契約を締結した者は、当該加入電話設備から行われた国際通話について契約者以外の者が行った通話であってもその支払義務を負うことを定めたKDDの規約(普通取引約款)は、公序良俗に反しないとされた事例
山田和則
大阪地裁昭63.12.22
造船所作業員に発症した難聴を職場騒音によるものと認め、使用者に安全配慮義務違反による損害賠償責任を認めた事例。同義務違反による損害賠償請求権の消滅時効の起算日及び騒音職場での稼働と危険への接近の法理の適否について
小林和明
大阪高裁昭63.11.28
1 賃料増額訴訟につき、異常な地価高騰を背景に土地の賃料を認定した事例 2 賃貸人が複数であった場合の賃料債権の性質
水野智幸
大阪高裁平1.8.29
真正なカードと正しい暗証番号により不正に現金自動支払機から預金の払戻がされたときに、カード取引規定中の免責特約により銀行は免責されるとされた事例
東京高裁平1.7.19
クレジット・カードの有効期限満了前に会員あてに送付された新カードが会員に到達する前に他人により不正使用された場合の会員の責任
春日通良
大阪高裁平1.1.26
双務契約の解除と同時履行の抗弁権の範囲
榎本克巳
最高裁第一小法廷昭63.12.22
仮換地の特定の一部の売買と買主の本換地後の所有権の帰すう
園部秀穗
大阪高裁平1.2.28
市の共同住宅において、隣接居住者による生活防害を受けた賃借人に対する市(賃貸人)の債務不履行責任
野村豊弘
大阪地裁平1.4.13
土地賃借権譲渡契約につき、その譲渡の効力が契約締結時に発生するとして締結されたと解された事例
比佐和枝
最高裁第一小法廷昭63.9.8
下請人が材料を全部提供して建築した建物の所有権が注文者に帰属したものと認められた事例
松本久
東京地裁昭63.4.22
1 不動産売買を仲介するにあたり仲介業者に要求される注意義務の範囲及び程度 2 不動産の売主の代理人に代理権がなかったため買主が所有権を取得できなかった場合に買主が仲介業者に賠償を請求しうる損害の範囲
河本誠之
東京高裁平1.2.6
宅建業法による宅地建物取引業者としての免許を受けていない者は、仲介委託契約における報酬請求権が成立する場合であっても、裁判上、その請求権を行使することは許されないとした事例
吉本俊雄
横浜地裁昭63.6.20
金1億6000万円の立退料の支払いと引換えに建物(店舗及び住居)賃貸借契約の解約が認められた事例
仙波英躬
東京高裁平1.3.30
公営住宅建替事業に基づく明渡請求が公営住宅法所定の戸数要件を欠くとして棄却された事例
今井理基夫
東京地裁平1.1.31
競売手続において抹消された所有権に関する仮登記の権利者から仮登記の後に登記を経由した抵当権者に対する代価の不当利得返還請求の可否(消極)
足立哲
最高裁第一小法廷昭63.12.1
前賃借人専用の旧排水支管からの漏水事故につき、これを使用していない現賃借人に対し、民法717条の占有者としての責任を肯定した事例
小島浩
大阪高裁平1.5.26
膵臓癌を十二指腸潰瘍と診断して、すみやかに精密検査や転院の処置をとらなかった一般開業医に対する患者の救命・延命の可能性喪失等を理由とする慰謝料請求が、医師としての注意義務違反はないとして棄却された事例
彦坂孝孔
大阪地裁昭63.3.7
市営地下鉄の列車内における商業宣伝放送に違法性がないとされた事例
栗栖勲
最高裁第三小法廷昭63.12.20
確定判決の成立過程における当事者の不正行為(確定判決の不当取得)が不法行為となるための要件
野﨑守
東京高裁昭63.5.12
主として自動車愛好者間で取り引きされる外国車の損傷について、修理費用・代車料を算定し、評価損を否定した事例
岩田好二
神戸地裁昭63.8.18
交通事故と被害者の自殺との間の因果関係
山崎まさよ
神戸地裁昭63.10.28
「保険金詐欺事件」との索引項目を付し、実名で判決を出版、公表したことが当事者の名誉を違法に毀損したとは認められなかった事例
小林正明
長野地裁飯田支部平1.2.8
いわゆる第三者行為災害に係る損害賠償額の算定に当たっての過失相殺と労働者災害補障保険法に基づく保険給付額の控除との先後
齋藤隆
最高裁第三小法廷平1.4.11
自家用自動車保険普通保険約款の搭乗者傷害条項1条にいう「正規の乗車用構造装置のある場所に搭乗中の者」の意義
二本松利忠
最高裁第一小法廷平1.3.9
フォークリフトを用いた荷降ろし作業の際の人身事故が自動車損害賠償保障法2条2項にいう「自動車を当該装置の用い方に従い用いること」によって生じたものとされた事例
田口紀子
最高裁第一小法廷昭63.6.16
荷降ろし作業の際の人身事故と自賠法3条の運行供用者責任
田中治
鉄道ストライキのため電車通勤できない会社従業員がマイカーで退勤中惹起した交通事故につき会社の運行供用者責任が認められた事例
武井豊
東京高裁昭63.6.29
国立公園又は国定公園の特別地域に指定された土地の使用収益行為が社会通念上右特別地域指定の趣旨に著しく反することが明らかな場合には、右行為にかかる許可申請は申請権の濫用であるから、その不許可によって被った損失は補償を要しないとされた事例
松山恒昭 橋本眞一
東京高裁昭63.4.20
1 国家公務員に対してなされた起訴休職処分が国家賠償法1条1項にいう違法な行為に当たらないとされた事例 2 起訴休職処分の原因となった刑事事件につき無罪判決が言い渡され控訴された場合に起訴休職処分を撤回しなかったことが国家賠償法1条1項にいう違法な行為に当たらないとされた事例
川添利賢
道路敷地として土地に加えられた道路法所定の制限は、その敷地の使用権限について対抗要件を経ていなくとも、第三者の土地所有権に及ぶとされた事例
堀内明
大阪地裁昭63.8.8
町の費用負担で法務局備付の公図が再製され、その際地番が誤記されたのを看過した登記官の過失と国家賠償義務
片桐春一
東京地裁昭63.10.27
都立工業高等専門学校山岳部の春山合宿中に発生した雪崩による死亡事故につき引率教官の過失が認められた事例 -木曽駒ヶ岳遭難事件第2次訴訟控訴審判決
中村隆次
東京高裁平1.5.30
1 予防接種による被接種児の死亡又は障害について予防接種担当者の過失を理由とする国家賠償責任が認められた事例 2 予防接種被害について国の損失補償が肯定された事例 -福岡予防接種禍集団訴訟第一審判決-
浦川道太郎
福岡地裁平1.4.18
土石流により流域の住民らが死亡した災害について、国、県、町の国家賠償責任が認められなかった事例
宇賀克也
青森地裁弘前支部平1.5.25
消防署職員の消火活動が不十分なため残り火が再燃して火災が発生した場合と失火ノ責任ニ関スル法律の適用の有無(積極)
平林慶一
最高裁第三小法廷平1.3.28
野犬による幼児の咬死事件につき、府に対して野犬の捕獲等の作為義務の違反があったと認めた事例
波床昌則
大阪地裁昭63.6.27
刑事手続進行中に、被疑事実の不存在を理由とし、逮捕状の請求及び発付が違法であるとして国家賠償を請求することは許されないとした事例
松山恒昭
東京高裁平1.1.24
参考人の取調べの結果作成する供述調書につき、録取する供述の取捨選択に関する検察官の措置に違法はないとされた事例
長谷川憲一
東京地裁平1.5.29
官庁の職員食堂内の人造石床上における転倒事故について公の営造物の設置又は管理に瑕疵があったとはいえないとされた事例
久我泰博
東京高裁昭63.9.28
利水ダムからの放流とそのさいの一般住民への警告の不備が国家賠償法2条のダムの管理の瑕疵にあたるとされた例 (大迫ダム水害一審判決)
阿部泰隆
大阪地裁昭63.7.13
離婚を認容する第一審判決があった場合と婚姻費用分担金仮払いの保全処分についての家事審判法15条の3第2項所定の「事情の変更」の有無(消極)
村重慶一
東京高裁平1.1.25
離婚判決確定後法定期間内に婚氏続称の届出をすることができなかった場合と戸籍法107条1項の「やむを得ない事由」
東京高裁平1.2.15
協議離婚に際し当事者間で成立した財産分与の合意について、解除等の意思表示がないのにその拘束力を否定し、改めて審判をした事例
大津千明
広島家裁昭63.10.4
有責配偶者からの離婚請求-長期間の別居
最高裁第一小法廷平1.12.8
財産分与として妻が居住する建物等を分与し、その敷地について賃借権と使用借権を設定した事例
東京高裁昭63.12.22
死後認知判決に対する再審の訴えにおける亡父の子の原告適格
吉村徳重
最高裁第二小法廷平1.11.10
認知者の死亡後における認知無効の訴えの許否
最高裁第一小法廷平1.4.6
特別養子縁組制度の施行前に普通養子縁組をなした養親が、当該養子と特別養子縁組をなし得るための要件
石村太郎
東京家裁八王子支部昭63.8.12
単独親権者(母)の死亡により他の親(父)に対して親権者変更の審判がなされた場合において、子を事実上監護養育する母方の親族からする即時抗告の適否等
日野忠和
仙台高裁昭63.12.9
無権代理行為を事実上追認した者が後見人に就職した場合においても、後見監督人がその追認を承認しないときは、後見人は、追認を拒絶することができる
名古屋地裁豊橋支部昭63.11.17
不倫な関係にある女性に対する包括遺贈が公序良俗に反するとされた事例
東京地裁昭63.11.14
共有者の一人が相続人なくして死亡した場合とその共有持分の帰すう
梶村太市
最高裁第二小法廷平1.11.24
遺産分割協議と民法541条による解除の可否(消極)
山口純夫
最高裁第一小法廷平1.2.9
養子縁組前の養子の子が養親の実子の子であって養親の直系卑属であるときは、養親を被相続人とする相続において、右養子の子は、養親より先に死亡した養子の代襲者として養親の遺産につき相続権がある
若林昌俊
大阪高裁平1.8.10
東京都営住宅条例に基づく都営住宅の使用権と相続人の地位
東京地裁昭63.12.22
1 相続財産に対して破産宣告がなされても、単純承認をした相続人は相続債務を承継し、右破産手続の中で弁済されなかった相続債務を自己の固有財産により弁済する責を負う 2 相続放棄の申述が熟慮期間の徒過を理由に無効とされた事例
加藤謙一
大阪高裁昭63.7.29
遺産中の現金は相続分に応じて当然分割されるか(消極)
松岡靖光
東京高裁昭63.12.21
「みなし相続財産」であることの確認を求める訴えの適否
山﨑まさよ
東京地裁平1.10.6
遺産分割審判において、相続分の放棄又は譲渡の意思を表明した相続人がいる場合の遺産分割の方法
池田光宏
高松高裁昭63.5.17
遺産である不動産から生じた相続開始後の賃料収入と遺産分割の対象財産
若林昌子
東京高裁昭63.5.11
被相続人の死亡の事実を知ったときから3か月以上経過した後にされた相続放棄の申述の受理の可否(積極)
金井康雄
広島高裁昭63.10.28
いわゆる熟慮期間中の相続人が、被相続人の有していた建物賃借権を相続したとして右賃借権の確認を求める訴訟を提起・追行することが民法921条1号の規定による法定単純承認に該当するとされた事例
北野俊光
東京高裁平1.3.27
自筆遺言証書における押印と指印
山﨑勉
最高裁第一小法廷平1.2.16
遺言執行者がある場合において、その同意のもとに相続人がした相続財産の処分行為が民法1013条の目的に反するものではないとして有効とされた事例
武田聿弘
東京地裁昭63.5.31
名板貸人を営業主であると誤認して取引をした者に重大な過失がないとされた事例
水谷正俊
仙台高裁平1.1.27
売買申込を受けた商人に商法510条の受領物品保管義務違反があるとされた事例
福富昌昭
大阪地裁昭63.3.24
商法578条と鉄道営業法11条ノ2第2項及び鉄道運輸規定73条2号との関係
水沼宏
最高裁第二小法廷昭63.3.25
1 航海船と内水船などの曳船列と海商法の適用 2 船舶を自己の事業に従事させていた海上運送業者に商法704条1項を類推適用して船舶衝突による損害賠償責任を認めた事例
吉川義春
大阪高裁昭63.10.4
委任を受けないで他人のために締結した火災保険契約が商法648条により無効とされた事例
草野真人
名古屋高裁昭63.8.25
1 譲渡担保に供された建物について担保設定者が付した火災保険の効力(有効) 2 火災保険の目的物である建物の譲渡について保険者の承認手続を怠った場合の免責を定める保険約款の効力(有効)
林圭介
大阪高裁昭63.9.22
保険金受取人の死亡後、受取人の再指定がなされないときは、保険金受取人は死亡した受取人の死亡時の法定相続人に変更されたものとする旨の保険約款の解釈
𠮷田健司
大阪高裁昭63.9.20
1 生命保険契約の締結にあたり保険契約者兼被保険者が重要な事実を告げなかったことが悪意又は重大な過失による告知義務違反にあたるとされた事例 2 生命保険会社が重要な事実を知らなかったことにつき過失があったとはいえないとされた事例
中嶋正博
東京高裁昭63.5.18
父親とともに死亡保険金の受取人と指定された母親が、被保険者(未成年の子)を殺害して同時に死亡した場合の保険者の免責の有無、範囲
野村直之
和歌山地裁田辺支部昭63.8.10
一部保険金受取人による被保険者の道連れ心中と、その余の受取人による残部請求の可否
吉川純
百貨小売等を業とする会社の店舗の「取締役店長」が表見支配人に当たるとされた事例
山田知司
山口地裁下関支部昭63.3.15
従業員持株制度をとる株式会社において、会社と従業員との間の、従業員が取得した株式はその従業員の退職時に額面額で会社に譲渡する旨の契約の効力
大内捷司
京都地裁平1.2.3
譲渡制限付株式の譲渡につき会社から指定された買受人が株主に対し売渡請求をした後これを撤回することの可否(消極)、当初譲受人がその後買い受け意思を喪失した場合、商法204条ノ3第2項の供託が取り戻された等の事情が加わった場合はどうか
東畑良雄
大阪高裁平1.4.27
譲渡制限のある非上場会社の株式の売買において、配当還元方式を基本とし、簿価純資産方式及び収益還元方式を併用して修正し、株価を算定した事例
生田治郎
東京高裁平1.5.23
昭和56年改正前商法210条所定の除外事由がないのになされた子会社による親会社の株式取得が違法とされた事例
寳金敏明
東京高裁平1.7.3
株式譲渡人によりされた商法210条違反を理由とする自己株式取得の無効主張が許されないとされた事例
佐賀義史
東京高裁平1.2.27
株主が株主総会招集許可を申請した後に会社が株主総会の招集手続きを行った場合について申請の利益を肯定した事例
中山弘幸
東京地裁昭63.11.2
小会社の定時株主総会における計算書類承認決議がその招集通知に右計算書類の添付がないことを理由に取り消された事例
水野武
大阪地裁堺支部昭63.9.28
退任取締役及び退任監査役に対する退職慰労金贈呈決議に説明義務違反があったとして株主総会決議の取消を求めた訴訟(一審・認容)につき、再度の決議により訴えの利益が消滅したとして控訴審で訴えが棄却された事例
須藤英章
東京高裁昭63.12.14
同族株主からなる閉鎖的会社において、招集手続を欠き、特定の株主のみが出席してなされた株主総会の決議でも、不出席株主が総会の決議事項について包括的に委任し、これによって株主全員が同意したとみなされる場合には、有効であるとされた事例
鎌田義勝
大阪地裁昭63.3.30
株主からの株主名簿の閲覧謄写の請求が正当な目的を有しないとしてその仮処分申請が却下された事例
佐藤修市
株主総会開催停止の仮処分命令に違反してされた株主総会決議が不存在又は無効とはいえないとされた事例
坂倉充信
東京高裁昭62.12.23
新株の発行が時価より著しく有利な価額によるものでありかつ著しく不公正な方法によるものであるとして発行が差し止められた事例
酒巻俊雄
東京地裁平1.7.25
1 新株発行前その差止の仮処分を得た後に提起した新株発行差止訴訟において、発行6か月経過後に予備的に追加した新株発行無効の訴えが、出訴期間の遵守に欠けるところがないとされた事例 2 新株発行の差止めを命じた仮処分に違反してされた新株の発行が無効とされた事例
庵前重和
大阪高裁昭63.12.22
商法293条ノ6に基づく法人税確定申告書の控及び案の閲覧及び謄写を求める仮処分申請が却下された事例
石岡忠治
東京地裁平1.6.22
総合商社が外国企業と合弁で設立した株式会社に対して提起した解散判決請求が商法406条ノ2第1項所定の要件が存在しないとして棄却された事例
太田剛彦
東京地裁昭63.5.19
会社経営が悪化した状態のもとで製品材料を購入しその代金支払のため手形を振り出した場合の有限会社の業務執行取締役の任務違背と悪意又は重大な過失の有無(消極)
垣内正
東京高裁平1.2.28
役員選任の株主総会決議不存在確認の訴えと任期満了による退任後の訴えの利益
田中信人
東京地裁昭63.11.29
交換呈示された偽造手形の処理につき、銀行に当座勘定取引契約上の債務不履行責任を認めた事例
森本翅充
大阪地裁昭63.4.25
外国為替手形の「買取形式代金取立」を受任した金融機関の取立統一規則における責任
東京地裁平1.8.28
1 主位的に管轄違を、予備的に著しい損害の発生を理由とする移送の申立の個数とその内部関係 2 右予備的申立認容の決定に対して相手方からのみ即時抗告がなされた場合の抗告審の審判の範囲
西野喜一
仙台高裁昭63.12.21
共同相続人間における遺産確認の訴えと固有必要的共同訴訟
升田純
補助参加人の上告提起後にされた被参加人の上告の適法性(消極)
山本和彦
最高裁第三小法廷平1.3.7
口頭弁論期日呼出状の書留郵便に付する送達が無効とされた事例
荒井勉
高松高裁昭63.9.6
就業場所が判明しないことを理由として書留郵便に付する送達をする場合には右就業場所が判明しないことについての積極的認定資料の提出がされる必要があるとされた事例
東京地裁昭63.9.21
確定した支払命令のある給付請求権につき、消滅時効中断のためにする再訴の要件
松丸伸一郎
福岡地裁昭63.6.20
意思表示を求める請求についての代償請求の可否
原敏雄
最高裁第二小法廷昭63.10.21
公判未提出記録中の逮捕状請求の疎明資料として添付された司法警察職員作成の捜査報告書等が、法律関係文書に該当するとして、文書提出命令が発せられた事例
永松健幹
大阪高裁昭63.7.20
1 黙示の一部請求につき全部勝訴の判決を受けた当事者と請求拡張のための控訴の利益 2 右当事者が原審で請求拡張しなかったことにつき過失がある場合と控訴の利益
信濃孝一
名古屋高裁金沢支部平1.1.30
必要的共同訴訟における控訴期間経過後の控訴の適否
山口幸雄
名古屋高裁金沢支部昭63.10.31
「求償権を行使することができる。」との文言を給付条項と解しうるか(積極)
秋吉仁美
東京高裁平1.1.20
配当異議訴訟において、被告たる根抵当権者が被担保債権を不動産競売手続で届出をしていた債権から他の債権に変更することが許された事例
峯俊之
高松高裁昭63.5.31
不動産執行事件において、入札価額を誤って保証額欄に記載した場合の入札の効力
長門栄吉
東京高裁昭63.10.27
民事執行手続きの特別売却において、最初の買受申出をした者から、右申出に遅れてなされた買受申出の受付を執行官に指示した執行裁判所の措置が違法であるとして国家賠償の訴えが提起され、その請求が棄却された事例
白石哲
神戸地裁平1.2.1
競売建物の占有者が主張する短期賃借権が執行妨害目的のものと認定され、その者に対する引渡命令が是認された事例
東京高裁平1.5.17
不動産強制競売事件の買受人が債務者の共有持分権を取得した場合における引渡命令申立権の有無
村岡泰行
東京地裁昭63.10.12
抵当権者に対抗し得る民法395条所定の建物の短期賃借権の期間が、抵当権実行による差押えの効力発生後代金納付前に満了した場合においては、右賃借人は引渡命令の相手方となるか
廣田民生
労働者が雇用先を退職した後同一雇用先に再就職した場合、右退職が執行を免れるための仮装のものと認められるような特段の事情がなく、退職前に発生した給料債権差押の効力は、再就職後の給料債権には及ばないとされた事例
東孝行
東京地裁昭63.3.18
抵当証券を提出しての競売申立てにおいて、当該抵当証券に記載されている弁済期が未到来の場合に、右弁済期が失権約款等により実体上変更され現に到来していることの主張・立証の許否(積極)
志田博文
東京高裁平1.8.30
評価人の不動産立入等調査義務及び同義務の懈怠と売却不許可事由(最低売却価額決定手続における重大な誤り)
小川浩
福岡高裁平1.2.14
生命侵害による近親者の慰藉料請求権の行使上の一身専属性の有無(肯定)
鈴木健太
名古屋高裁平1.2.21
使途を定めた特別融資金による弁済が破産法72条1号所定の破産債権者を害する行為に当たらない特段の事由があるとされた事例
佐野正幸
国家公務員等共済組合法101条2項による控除・払込みと破産法72条2号の危機否認の成否(消極)
東京高裁昭63.8.8
1 動産売買先取特権者(売主)は、債務者(買主)ないしその破産管財人に対し、先取特権の目的物につき、差押承諾請求権ないし引渡請求権を有しない 2 動産売買先取特権者(売主)は、債務者(買主)ないしその破産管財人に対し、先取特権の目的物につき、引渡請求権は有しないが、差押承諾請求権は有する
太田武聖
東京地裁昭63.6.29
破産債権者が支払停止又は破産申立前にされた取立委任に基づき支払停止又は破産申立のあったことを知ってした手形の取立と破産法104条2号但書
山口和男
最高裁第三小法廷昭63.10.18
所有権留保付割賦販売契約の解除によって売主の負担した剰余金債務と破産法104条2号但書
福永政彦
大阪高裁昭63.10.28
破産法104条4号にいう「支払ノ停止」があったということができないとされた事例
破産者のした強制和議の提供について、和議条件の履行が極めて乏しく、債権者の一般の利益を害するとして、強制和議のためにする債権者集会を招集しないままに棄却した事例
竹澤京平
静岡地裁富士支部昭63.6.15
破産法366条ノ9第2号の免責不許可事由(詐術による財産の取得)が認められるが、諸般の事情を考慮して裁量により免責した事例
佐村浩之
大阪高裁平1.8.2
ファイナンス・リース契約には会社更生法103条の適用がなく、リース料債権は更生債権となるとされた事例
慶田康男
東京地裁昭63.6.28
更生計画認可の決定後計画遂行の見込みがなくなったとしてなされた廃止決定が相当であるとされた事例
東京高裁平1.4.10
日本の出版社からアメリカ在住の日本人を被告とする名誉毀損による損害賠償債務不存在確認訴訟と、わが国の裁判所の裁判管轄権の存否(消極)
小野寺規夫
大韓民国地方法院による婚姻関係存在確認の審判が、偽造された証拠によって詐取されたものであるからわが国の公序に反するとして、その効力が否定された事例
八木良一
横浜地裁平1.3.24
外国裁判所の離婚訴訟に関する訴状等の直接郵送が、民訴法200条2号の適法な送達に当たらないとして、外国離婚判決のわが国における効力を否定した事例
髙野芳久
東京地裁昭63.11.11
原被告逆転型の国際的訴訟競合の場合について、後行の内国後訴を適法とした事例
瀬木比呂志
東京地裁平1.5.30
給与所得者の通勤用自動車にかかる損失と損益通算の可否
山田二郎
大阪高裁昭63.9.27
課税の対象となる株式の売買回数の判定基準
石倉文雄
東京地裁平1.4.25
1 所得税法(昭和47年法律第31号による改正前のもの)中の給与所得に係る課税関係規定が給与所得者の「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害するという主張が失当であるとされた事例 2 国税通則法及び所得税法(昭和47年法律第31号による改正前のもの)に定める給与所得に係る源泉徴収制度と憲法14条1項
青栁馨
租税特別措置法(昭和57年法律第8号による改正前のもの)35条1項にいう「当該家屋で当該個人の居住の用に供されなくなったもの」の譲渡の意義
岩渕正紀
納税保証人から資産の無償譲渡を受けた者に対する国税徴収法39条(第2次納税義務者)の適用の可否
佐々木洋一
名古屋地裁平1.2.20
市が市長交際費をもって県当局者を接待したことが違法とはいえないとされた事例
高橋利文
最高裁第二小法廷昭63.11.25
県が靖国神社等に玉串料等、公金を支出したことにつき、当該支出権限の職員への委任にもかかわらず、知事は本来的に財務会計上の行為権限を有することを理由に地方自治法242条の2第1項4号の「当該職員」に当り、かつ当該支出が憲法20条3項に違反するとして知事の損害賠償責任を認めた事例
野村武司
松山地裁平1.3.17
「織田が浜埋立費用公金支出差止請求訴訟」 住民訴訟における差止め請求は、公金支出自体に固有の違法が認められない場合、公金支出原因となる非財務会計上の行為に重大かつ明白な違法が認められなければ許されないとされた事例
玉巻弘光
松山地裁昭63.11.2
1 地方自治法242条2項所定の期間を経過した後にされた住民監査請求につき、同項但書にいう「正当な理由」があるとはいえないとされた事例 2 職員厚生研修費の名目でされた公金の支出が「やみ給与」として違法とされ、右支出命令につき、市長の損害賠償責任が肯定された事例
及川憲夫
大阪高裁平1.1.27
情報公開条例に基づき、知事交際費の支出状況を示した会計帳簿等の公開請求がされた場合において、右文書を非公開とした処分が違法とされた事例
大阪地裁平1.3.14
1 再入国不許可処分の取消しを求める訴えの利益が失われたとされた事例 2 定住外国人が指紋押捺を拒否したことを理由とする再入国不許可処分に違憲性、違法性がないとして国家賠償請求が棄却された事例
太田幸夫
東京地裁平1.4.28
1 死刑確定者の拘置の性質及び拘禁の目的 2 死刑確定者の外部交通の制限基準 3 日弁連人権擁護委員会等に宛てた信書の発信不許可処分の適法性
髙橋徹
東京地裁平1.5.31
刑務所長の受刑者に対する戸外運動停止や、昼夜間独居拘禁の長期継続の措置の違法性の有無
田中澄夫
高松高裁昭63.9.29
土地改良事業による換地処分における照応関係は、従前の土地に所有権及び地役権以外の権利又は処分の制限がある場合を除き、同一所有者の従前の土地全体とこれに対する換地全体とを総合的にみてその間に認められれば足りるとした事例
牧山市治
最高裁第一小法廷昭63.11.17
1 教科書検定制度と憲法26条違反の有無(消極) 2 教科書検定制度と憲法21条違反の有無(消極) 3 教科書検定制度と憲法23条違反の有無(消極) 4 文部大臣のした検定処分(検定意見を含む)につき、検定意見の一部に裁量権濫用の違法があるが、その余の部分には違憲違法はないとした事例
久保公人
東京地裁平1.10.3
私立各種学校である大手予備校の新設につき予備校間の過当競争の防止のための適正配置を考慮してされた県知事の設置不認可処分が違法とされた事例
富田善範
福岡地裁平1.3.22
1 地目変更登記申請を却下する決定が抗告訴訟の対象となる行政処分にあたるとされた事例 2 本件土地の農地性が肯定された事例
小野剛
東京高裁昭63.12.12
建築確認処分の取消訴訟につき原告適格を有するためには、近隣居住者が建築確認された建物によりいかなる生活利益をどの程度侵害されることを要するか
西田育代司
横浜地裁昭63.11.16
地方鉄道法(大正8年法律第52号)21条による地方鉄道業者の特別急行料金の改定(変更)の認可処分の取消訴訟と当該地方鉄道業者の路線の周辺に居住し通勤定期券を購入するなどしてその特別急行旅客列車を利用している者の原告適格
佐藤久夫
最高裁第一小法廷平1.4.13
道路交通法88条1項2号所定の精神病者であることを理由としてなされた運転免許取消処分が取り消された事例
青野洋士
東京地裁平1.3.29
未支給となっている国民年金法に基づく老齢年金の支払を求める訴訟が、原告の死亡により終了したとして、その相続人への訴訟承継が否定された事例
佐藤道明
札幌地裁平1.5.31
1 期限付任用の公務員の任用期間の満了と公務員の地位 2 日々雇用の郵便局の臨時雇について任用を更新しなかったことが不法行為に当たらないとされた事例
水上敏
名古屋高裁金沢支部昭63.10.19
町教育長が行った中学校教頭職にあった者に対する長期研修命令の適法性
松本光一郎
東京高裁平1.8.21
家族手当の世帯主への支給と男女差別 (日産自動車家族手当請求事件)
納谷肇
東京地裁平1.1.26
退職後6か月以内に同業他社に就職した場合は退職手当を支給しない旨の規定が無効とされた事例
赤西芳文
名古屋地裁平1.6.26
タクシー会社のタクシー運転手の兼業を懲戒解雇事由と定めている就業現則を合理性ありとし、これに基づく懲戒解雇を有効とした事例
林豊
仙台地裁平1.2.16
勤務成績の不良を理由に、経理担当職員に対してなされた普通解雇が有効とされた事例
酒井正史
東京地裁平1.2.20
不採算部門の分離子会社化に際し子会社への移籍に応じなかった従業員に対し経営規模の縮小に伴う解雇を定めた就業規則に該当するとしてなされた解雇を無効とした事例
長谷川誠
横浜地裁平1.5.30
雇用調整のための出向命令が、実質的にみて、解雇を回避するための措置としてされた退職勧奨としての性格を強く有している場合に、当該出向命令の拒否を理由とする解雇の効力の判断に当って、整理解雇の法理を適用すべきであるとされた事例
草野芳郎
大阪地裁平1.6.27
部長職を解任する格下懲戒処分が無効とされ部長職責手当請求が認められるとともに、使用者の不利益差別待遇について慰謝料請求が認められた事例
新堀亮一
京都地裁平1.4.26
1 労働者の更衣所における作業服、安全衛生保護具等の着脱並びに作業終了後の洗身等と労働基準法上の労働時間との関係 2 変更された就業規則が不利益変更か否かの判断基準
中田耕三
長崎地裁平1.2.10
労災補償における業務起因性の判断において、法的な因果関係が要件であり、相対的に有力な原因等はその明確性の徴表にすぎないと判示した事例
遠山廣直
東京地裁平1.3.1
1 退職金の支給基準を定めた労働協約の失効と就業規則所定の退職金支給基準の適用 2 既に発生した具体的権利としての退職金請求権を事後に締結された労働協約の遡及適用により処分、変更することの可否
最高裁第一小法廷平1.9.7
タクシー会社のストライキに当たり、車庫内に座り込むなどして、営業車両の出庫を阻止したことが正当な争議行為と認められ、損害賠償請求が否定された事例
田畑豊
高松高裁平1.2.27
1 労働委員会の救済命令発令後に組合員が従業員の身分を喪失した場合と救済命令取消訴訟の訴えの利益 2 組合員に対する配転命令及び懲戒処分が不当労働行為に該当するとされた事例
始関正光
東京地裁平1.6.14
組合分裂を理由とする脱退派組合の旧組合に対する財産の共有確認等請求が棄却された事例
原田保孝
東京地裁平1.3.24
1 労働協約の一般的拘束力により未組織労働者の定年年齢の不利益変更が肯定された例 2 就業規則の変更によって定年年齢の引き下げが肯定された例
林和彦
福岡地裁小倉支部平1.5.30