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裁判上の和解調書に基づく強制執行が権利の濫用に当たらないとされた事例
加藤美枝子
最高裁第一小法廷昭62.7.16
強風波浪下の漁港に係留中の漁船を点検に赴いたまま行方不明となった者に対する失踪宣告申立ての事案について、民法30条2項にいう「其他死亡ノ原因タルヘキ危難ニ遭遇シタル者」に当たるとされた事例
園田小次郎
仙台高裁昭62.2.17
宗教法人において、仮代表役員を選任できない場合でも、民法57条に基づく特別代理人の選任の申立てはできないとされた事例
栂善夫
高松高裁昭63.4.27
協議離婚に際し財産分与として不動産を譲渡したところ、予期に反して譲渡所得税を課された右分与者が、要素の錯誤で財産分与契約は無効であると主張したのを排斥した事例
石塚章夫
東京高裁昭62.12.23
土地賃借権の時効取得が認められるとされた事例
松津節子
最高裁第二小法廷昭62.6.5
無断転貸を理由とする土地賃貸借契約の解除権の消滅時効は、転借人が転貸借契約に基づき当該土地の使用収益を始めたときから進行するとされた事例
井上郁夫
最高裁第一小法廷昭62.10.8
譲渡担保権者から譲渡担保権消滅後に目的不動産を譲り受けた者と民法177条の第3者
福岡右武
最高裁第一小法廷昭62.11.12
1 未登記通行地役権と対抗力(背信的悪意者) 2 建築基準法42条1項5号該当の私道と自由権(人格権)としての通行権
横山秀憲
東京地裁昭62.1.12
1 源泉権(温泉権)はその地盤の土地所有権とは別個独立した物権的権利であり、権利の公示として明認方法が充たされたものと認められた事例 2 源泉権と地盤の土地使用の妨害禁止請求権の有無
木下徹信
仙台高裁昭63.4.25
共有者の一部の者から共有物の占有使用を承認された第三者に対するその余の共有者からの明渡請求の可否
齊木敏文
最高裁第二小法廷昭63.5.20
共有の性質を有しない入会地上の天然の樹木の所有権が土地の所有者に属するとされた事例
三浦潤
最高裁第二小法廷昭63.1.18
1 不動産登記法48条の適用範囲 2 表示の登記と保存登記の同時申請の可否
一宮和夫
最高裁第二小法廷昭62.11.13
土地区画整理法77条に基づき従前地上の建物を仮換地上に移築するためにした解体と不動産登記法にいう建物の「滅失」
都築弘
最高裁第一小法廷昭62.7.9
求償権担保の抵当権が被担保債権と共に譲渡されたことにより、被担保債権が発生し又はそれを行使する余地がなくなり、抵当権が消滅したものとされた事例
大谷種臣
仙台高裁昭63.2.29
抵当権に基づく物上代位が抵当不動産の賃借人(転貸人)の有する賃料(転貸料)債権にまで及ぶとされた事例
岩井伸晃
東京高裁昭63.4.22
土地及びその地上の木造建物に共同抵当権が設定されたのち、右建物が取り壊され第三者が堅固の建物を再築した場合において、旧建物を基準とする法定地上権が成立するとされた事例
川勝隆之
東京高裁昭63.2.19
抵当権者に対抗することができない農地の賃貸借が抵当権者に損害を及ぼすときと民法395条但書の準用による賃貸借の解除請求
高柳輝雄
最高裁第三小法廷昭63.2.16
集合物譲渡担保権と対抗要件及び動産売買先取特権に基づいてされた動産競売に対する第三者異議の訴え
橋本英史
最高裁第三小法廷昭62.11.10
抵当権の付着する2筆以上の土地について抵当権者以外の者に対してされた贈与が詐害行為に当たる場合における取消しの範囲及び原状回復の方法
岩井俊
最高裁第三小法廷昭62.4.7
譲渡禁止特約のある不渡異議申立預託金返還請求権の譲渡が認められた事例
小澤一郎
最高裁第三小法廷昭62.11.24
1 預託金会員組織のゴルフクラブ会員権の譲渡とその対抗要件 2 仮差押のなされた権利の譲受人が、本差押手続中右仮差押が失効した場合になした第三者異議の訴
古久保正人
大阪高裁昭63.3.31
債権差押通知と債権譲渡通知が同時に第三債務者に到達した場合と第三債務者に対する権利行使の優劣
塩崎勤
福岡高裁昭63.7.20
供託書に記載した被供託者の住所に誤記があり、かつ、死者を被供託者とした弁済供託を有効とした事例
森本翅充
東京地裁昭63.2.26
厚生年金保険法に基づく老齢年金を借受金の返済に充てるため振込指定をした場合の普通預金契約不解約特約と同法41条1項の脱法行為
今井理基夫
東京高裁昭63.1.25
ファイナンス・リース契約において、リース業者がリース物件の瑕疵について責任を負わない旨の特約が信義則違反として無効である旨の利用者の主張が排斥された事例
河本誠之
福岡高裁昭62.2.24
物上保証人からの被担保債権の将来の弁済を原因とする抵当権設定登記及び仮登記担保の仮登記の抹消登記手続請求における弁済と抹消登記手続義務との関係
寺尾洋
最高裁第二小法廷昭63.4.8
期間の定めのある継続的取引契約につき、期間満了によっても契約が終了しないとされた事例
小林昭彦
札幌高裁昭62.9.30
クレジットを利用した商品の売買契約において、買主は、売買の債務不履行解除の抗弁をもって信販会社に対抗できないとされた事例
中山幾次郎
東京地裁昭62.6.10
建物賃借人の動物飼育禁止特約違反と建物賃貸借契約解除の許否
東京北簡裁昭62.9.22
競落された建物の敷地利用権が解除により消滅した場合と売買契約の解除
一宮なほみ
横浜地裁昭62.7.29
無断転貸にもかかわらず賃貸借の解除ができない場合にされた賃貸借の合意解除と転借人の地位
最高裁第三小法廷昭62.3.24
1 建物賃貸借の合意更新と保証契約の効力 2 賃借人の賃料不払がある場合の賃貸人の保証人に対する信義則上の通知義務
渕上勤
東京地裁昭62.1.29
借家法の適用のある建物賃借人の破産を理由とする賃貸人からの解約申入れと正当事由の要否
仙波英躬
東京高裁昭63.2.10
1 建物が火災により滅失して建物賃貸借契約が終了したと認められた事例 2 民法717条の土地の工作物にあたらないとされた事例
松本久
東京地裁昭63.6.27
期間の定めのある税理士顧問契約の解除と民法651条1項及び2項
榮春彦
東京高裁昭63.5.31
第三者所有の不動産に設定された抵当権が不存在であるにもかかわらず右抵当権の実行により債権者に対してされた弁済金の交付と不当利得の成否
吉本俊雄
最高裁第二小法廷昭63.7.1
1 社会保険診療報酬支払基金が保険医療機関開設者に対し、既払の診療報酬につき不当利得返還請求をなすに当たっての、法律上の原因のないことの要件事実の範囲、程度 2 保険医療機関として指定された病院、診療所外での診療行為が、保険診療(往診)として認められるべぎ要件
立石健二
浦和地裁昭62.3.25
未熟児網膜症に対する治療法として光凝固法を実施することがいわゆる臨床医学の実践における医療水準になっていたとはいえないとされた事例
足立哲
最高裁第三小法廷昭63.1.19
訴えの提起が違法な行為となる場合
島田清次郎
最高裁第三小法廷昭63.1.26
氏名を正確に呼称される利益の性質
斉藤博
被用者と第三者との共同不法行為による損害を被害者に賠償した第三者は、被用者の負担部分につき、使用者に対し求償できるとされた事例
久我泰博
身体に対する加害行為によって生じた損害について被害者の心因的要因が寄与している場合と民法722条2項の類推適用
河村𠮷晃
最高裁第一小法廷昭63.4.21
人格権又は条理を根拠とするいわゆる反論文掲載請求権の成否等
石田喜久夫
最高裁第二小法廷昭62.4.24
写真週刊誌の私人のプライバシーに関する記事につき、名誉毀損の不法行為が成立するとして、慰藉料と謝罪広告掲載が認められた事例
稲田龍樹
東京地裁昭63.2.15
自動車損害賠償保障法72条1項の請求権についての同法75条による消滅時効の起算点が死亡事故発生時であるとされた事例
佐ノ哲生
東京高裁昭63.7.29
被告の氏名冒用訴訟において裁判官が請求認諾で訴訟を終了させた場合に、裁判官に被告の同一性の確認につき過失がないとされた事例
栗栖勲
東京地裁昭62.12.9
個室付浴場業の開業阻止を主目的としてなされた知事の児童福祉施設設置認可処分が、行政権の著しい濫用であり公権力の違法な行使にあたるとして、県及び右事務を機関委任した国に対する損害賠償請求がいずれも認容された事例
稲垣喬
東京高裁昭62.2.25
勾留中の被告人と幼年者との接見を拒否した拘置所長の措置が違法として国家賠償請求が認められた事例
松山恒昭
東京高裁昭62.11.25
いわゆる一般的指定のなされている勾留中の被疑者と弁護人の接見交通につき、検察官が具体的指定書の持参を要求して、これに応じなかった弁護人の接見を許さなかったことを接見妨害として、弁護人からの国家賠償法による損害賠償請求を認容した事例
國井和郎
福岡地裁昭63.4.27
不動産登記簿の閲覧に際し抜取り改ざんがなされた場合に、その保管につき登記官に過失があるとして国家賠償請求の一部が認容された事例
彦坂孝孔
仙台高裁昭63.1.27
一般民間人戦災者を対象とする援護立法をしない国会議員の行為及び同援護立法に係る法律案を提出しない内閣の行為につき国賠法上の責任を否定した事例
平林慶一
最高裁第二小法廷昭62.6.26
小学校の児童が体育の授業中の事故により後日失明した場合に担当教師には事故の状況等を保護者に通知してその対応措置を要請すべき義務はないとされた事例
飯村敏明
最高裁第二小法廷昭62.2.13
校則に違反してバイクの運転免許を取得した高校生に対する家庭謹慎の措置に違法がないとされた事例
金子順一
高知地裁昭63.6.6
台風による集中豪雨時のダムの放流に伴う河川災害について、ダム管理上の瑕疵があるとして、ダムの設置管理者に対する損害賠償請求が認められた事例
徳島地裁昭63.6.8
4歳の幼児が改修工事によって構築された河川護岸堤防の平場で遊んでいるうち水面に転落して死亡した事故につき、堤防の設置又は管理に瑕疵がないとされた事例
八木良一
東京高裁昭62.12.24
兵庫県美方郡湯村温泉の荒湯桶への転落死亡事故につき、通常の用法に即しない行動によるものであるとして、瑕疵責任が否定された事例
岩田好二
最高裁第一小法廷昭63.1.21
警察官が拳銃を無断で持ち出して愛人を射殺した事件で、拳銃を国家賠償法第2条にいう営造物として、その保管箱ないし拳銃の設置管理に瑕疵があるとされた事例
阿部泰隆
大阪高裁昭62.11.27
夫と妻の父の不仲が別居の主たる原因である事案において、婚姻関係が破綻しているとはいえないとして、妻の同居拒否に正当事由がないとされた事例
河合裕行
大阪高裁昭62.11.19
妻の夫に対する所有権に基づく家屋明渡し等の請求が認容された事例
岩木宰
徳島地裁昭62.6.23
老年夫婦の離婚について、扶養的要素を主にして財産分与を算定した事例
大津千明
東京高裁昭63.6.7
有責配偶者からの離婚請求を認容すべきものとされた事例
村重慶一
不貞をした夫が交通事故により身体障害者(第1級)となり、自活能力を喪失した場合について、妻からの離婚請求が認容された事例
大阪地裁昭62.11.16
離婚訴訟において、未成熟子の親権者となるべき者から、人事訴訟手続法15条の附帯請求として養育費を請求することの適否(積極)
鎌田泰輝
東京高裁昭62.11.24
ペルー人夫と日本人妻の離婚において審判により子との面接交渉まで認めた事例
島田充子
東京家裁昭63.2.23
認知者の死亡後における検察官を被告とする認知無効の訴えの許否
東京高裁昭62.9.21
婚外子の父の氏への変更を認めなかった事例
片桐春一
大阪高裁昭62.12.3
第三者の提起する養子縁組無効の訴えと訴えの利益の有無(消極)
西野喜一
最高裁第三小法廷昭63.3.1
離婚判決において長女の親権者を父に、長男の親権者を母に定めた事例
安倍晴彦
東京高裁昭63.4.25
人の死亡時期と戸籍訂正の方法
清水信雄
名古屋高裁昭62.8.5
被相続人を殺害した者は相続欠格を理由に相続債務を承継していない旨の主張をする適格を有するか(消極)
佐藤陽一
仙台地裁昭63.5.31
1 特定の遺産を共同相続人の一人に取得させる旨の遺言の解釈(遺産分割方法の指定) 2 右の場合に、遺産共有の状態にあるのに単独名義で所有権移転登記を経由した者に一部抹消(更正)登記を求めることはできないとされた事例
山口純夫
東京地裁昭62.9.16
「相続させる」とした遺言処分の性質及び効果
伊藤昌司
東京高裁昭63.7.11
相続開始後遺産より生じた家賃を遺産分割の対象とするには、当事者間にその旨の合意がなければならないとした事例
加藤謙一
東京高裁昭63.1.14
甲の相続につきその法定相続人乙が承認又は放棄をしないで死亡したいわゆる再転相続において、乙の法定相続人丙が甲の相続についてした放棄はその後に乙の相続についてした放棄によって、遡及的に無効となるか
武田聿弘
最高裁第三小法廷昭63.6.21
第1順位の相続人が相続放棄をした場合、第2順位の相続人の相続放棄の熟慮期間はその事実を知ったときから進行するとして、相続開始から7年余後の相続放棄を有効とした事例
阿部則之
神戸地裁昭62.11.17
1 財産分与請求権不存在確認の訴えを地方裁判所に提起しうるか(積極) 2 財産分与義務は相続の対象となるか(積極)
大分地裁昭62.7.14
共有者の一人が相続人なくして死亡した場合、その共有持分権は特別縁故者への相続財産分与の対象となるか(積極)
梶村太市
大阪地裁昭62.7.28
指印による自筆証書遺言が押印を欠くとして無効とされた事例
山﨑勉
名古屋高裁昭63.4.28
異なる筆跡鑑定について詳細に検討の上、遺言書が被相続人の自筆によるものであるとして偽造とした原判決を取り消した事例
東京高裁昭63.4.26
公正証書遺言につき遺言者が遺言の趣旨を口授したとは認められないとした事例
髙野芳久
東京地裁昭62.9.25
公正証書遺言の証人が押捺する印鑑は実印に限られない。公証人は遺言者が自ら署名することが可能か否かの判定権能を有する
米里秀也
東京高裁昭63.1.28
1 いわゆる一部割合的包括遺贈における遺言執行者の職務権限の範囲・内容について 2 遺言執行者の解任申立てがその理由がないとして却下された事例
日野忠和
東京家裁昭61.9.30
受贈者が目的物を第三者に処分した後遺留分減殺請求権が行使された場合の価額弁償算定の基準時
加々美光子
東京地裁昭63.2.29
1 日本国駐在のソ連総領事が在日ソ連人に対してした禁治産宣告の効力 2 在日ソ連人による遺言の成立及び効力の準拠法 -不統一法国であるソ連国民の本国法の指定と住所地法である日本法への反致
信濃孝一
東京地裁昭63.4.25
1 中華人民共和国国民の所有する海外資産の相続について、本国法として適用される不文法による共同相続の定めがあると認定された事例 2 遺産分割に関する同国法は不明としながら、共同相続が認められる以上「遺産分割の合意も条理によって認められる」とされた事例
小野寺規夫
東京地裁昭62.8.28
被相続人の国籍が朝鮮である場合における相続関係の準拠法とその内容
高橋水枝
京都地裁昭62.9.30
日本に最後の住所を有していた西ドイツ人から包括遺贈を受けた日本人が相続放棄をする場合の期間
東京高裁昭62.10.29
商行為の代理において相手方が代理人との間で締結した委任契約に関し代理人に対し不法行為に基づく損害賠償請求の訴訟を提起しても相手方が委任契約上の法律関係につき本人とのそれを否定し代理人とのそれを主張したことにはならない
山口忍
東京高裁昭63.3.9
ステーキ店の経営について匿名組合の成立を認め、かつ、氏名使用許諾者につき商法537条の責任を認めた事例
高山浩平
神戸地裁昭62.3.31
生命保険契約約款による契約者貸付制度に基づく保険者の保険契約者に対する消費貸借(貸付)につき、民法478条の類推適用が認められた事例
宮川博史
東京地裁昭62.10.26
一部保険の場合における保険者の代位により取得する権利の範囲
𠮷田健司
最高裁第二小法廷昭62.5.29
所得補償保険約款による所得補償保険金の支払いと保険代位
藤原弘道
大阪高裁昭62.9.16
運送人の代理店が船荷証券と引き換えではなくシングルL/G(いわゆる保証渡)により運送品を引き渡したことにつき、証券所持人に対する代理店の不法行為責任を認めた事例
石岡忠治
大阪高裁昭63.4.5
譲渡制限のある非上場会社の株式の売買において、配当還元方式を基礎として株価が算定された事例
坂倉充信
福岡高裁昭63.1.21
競売による株式取得につき取締役会の承認がない場合と会社に対し株主としての地位を有する者
吉川義春
最高裁第三小法廷昭63.3.15
仮名を用いて名義書換えを受けても、株式の取得者は会社に対して株主であることを対抗できないとした事例
佐野正幸
東京高裁昭63.6.28
譲渡制限のある株券発行前の株式譲渡が会社に対し有効とされた事例
生田治郎
東京高裁昭63.3.23
株券不発行の合意があっても、株主からの株券発行請求が権利の濫用に当たるとはいえないとされた事例
元木伸
最高裁第一小法廷昭63.7.7
会社が申請した議決権行使禁止の仮処分が認容された事例
古部山龍弥
東京地裁昭63.6.28
株主名簿の閲覧・謄写請求が正当な目的を有しないという会社の抗弁が認められた事例
小野剛
名古屋地裁昭63.2.25
有限会社の代表取締役が多額の借財をするについては取締役の過半数の同意が必要とされた事例
佐藤修市
東京地裁昭62.1.21
株主総会の議長は、公正証書遺言の有効性を疑うに足りる相当の理由があるときは、議長権限により、その遺贈株式の議決権行使を拒否できるとした事例
庵前重和
大阪高裁昭61.8.7
代表取締役ではない取締役が無効な取締役会決議に基づいて招集した株主総会の決議が不存在とされた事例
慶田康男
東京高裁昭62.10.28
取締役及び監査役選任の株主総会決議不存在確認訴訟において、当該取締役及び監査役が辞任し又は任期満了によって退任した場合には、その後の株主総会において同一人が再任されたときでも、選任決議の不存在確認を求める訴えの利益はないとされた事例
山口和男
東京高裁昭62.4.8
事後設立と一人会社
田中信人
京都地裁昭62.8.27
代表取締役の忠実義務違反行為による株主の利益配当請求権の侵害を理由とする、株主の代表取締役に対する損害賠償請求が認容された事例
佐賀義史
福岡地裁昭62.10.28
夫が個人会社の代表取締役である場合において名目的取締役である妻に対する商法266条ノ3の賠償責任が認められなかった事例
若林諒
仙台高裁昭63.5.26
退任登記未了の辞任取締役と商法266条ノ3第1項の取締役としての責任
中村隆次
株式会社の取締役辞任後も商法258条1項に基づき取締役としての権利義務を有する者について商法266条ノ3第1項に基づく損害賠償責任が否定された事例
中嶋正博
退任社員に対する退職慰労金贈呈承認決議が商法237条ノ3の説明義務違反を理由に取り消された事例
水沼宏
東京地裁昭63.1.28
元監査役からの退任登記抹消請求が斥けられた事例
寳金敏明
東京地裁昭63.7.7
手形金請求の訴えの提起は、原因債権の消滅時効を中断する効力を有するとされた事例
竹内純一
最高裁第二小法廷昭62.10.16
手形の取立委任を受け他の銀行に個別取立を委任した銀行が返却依頼の申出をうけた場合、支払呈示をしたうえ返却すべき義務はないとされた事例
生島恭子
東京地裁昭62.9.28
いわゆる手形の取立・支払禁止の仮処分がなされ、その仮処分債務者以外の者からの支払呈示に対し「仮処分決定のため」として不渡届を提出しないで支払を拒絶した銀行の責任が否定された事例
最高裁第二小法廷昭63.3.4
交換呈示された数通の手形の支払資金が不足するとき、取引先から優先決済すべき手形を指示された場合の銀行の決済手形の選択
西尾信一
大阪地裁昭62.7.16
喪失有価証券の取得者からの権利届出があり除権判決がなされることなく公示催告手続が完結した場合における債務者が商法518条に基づき適法になした供託の効力
東京地裁昭62.9.8
1 金銭債務不存在確認訴訟における財産(当該債務)所在地と国際裁判管轄 2 主観的併合による関連裁判籍と国際裁判管轄
青山善充
東京地裁昭62.7.28
生命保険普通契約約款の義務履行地の定めに基づく特別裁判籍が否定された事例
草野真人
高松高裁昭62.10.13
損害賠償債務不存在確認請求訴訟の訴額の算定とこれを本訴とする損害賠償請求の反訴が提起された場合の手数料納付義務者
荒川昂
大阪高裁昭63.5.30
日本共産党の下部組織である日本共産党青森県委員会こと日本共産党青森県党組織について、当事者能力が否定された事例
池田辰夫
東京地裁昭63.2.22
心神喪失の常況にあるがまだ禁治産宣告を受けていない場合にも民訴法56条の準用により特別代理人の選任を求めることができる
高田健一
東京高裁昭62.12.8
訴状及び判決正本の各送達が送達場所でない場所を名宛先とする郵便に付する送達によって行なわれた場合における送達の効力と控訴の可否
倉吉敬
大阪高裁昭62.8.7
送達名宛人と事実上利害の反する同居者に対する補充送達の効力と支払命令に対する異議申立期間の追完の可否
福永政彦
名古屋地裁昭62.11.16
当事者の申し立てなかった事項につき判断したものとはいえず、また、判断遺脱がないとされた事例
山﨑健二
東京高裁昭62.7.30
追加判決の申立に対する排斥方法
梅津和宏
千葉地裁昭63.6.3
地域連合婦人会の除名処分に関する紛争につき、除名処分の無効確認を求める訴えは司法審査の対象にならないとして却下され、除名処分の無効を前提とする不法行為に基づく損害賠償及び謝罪広告の請求は理由がないものとして棄却された事例
篠田省二
京都地裁昭62.8.11
農業協同組合の総会決議取消しの訴えの適否(消極)
中田昭孝
名古屋地裁昭62.11.27
共同相続人ではない第三者に対する遺産確認の訴えが不適法として却下された事例
東京地裁昭62.2.23
将来の給付の訴えの請求としての適格を有しないとされた事例
井上治典
最高裁第一小法廷昭63.3.31
手形債務不存在確認訴訟係属中に提起されたその手形金請求手形訴訟は二重訴訟であるが民訴法231条の禁止に抵触しないとされた事例
上杉晴一郎
大阪高裁昭62.7.16
同業者調査表を提出してなす推計課税をめぐる税務訴訟で同業者の青色申告決算書は引用文書にあたるか
小林秀之
大阪高裁昭63.1.22
1 控訴審において予備的請求を認容するに当り、不利益変更禁止のため一審で認容した主位的請求の限度で遅延損害金を認容した事例 2 債権者代位権に基づく取立訴訟における主文の表示方法
仙台高裁昭62.12.23
債権執行において、履行期未到来(強制執行申立て時後)の附帯請求についても強制執行を開始し得るか(積極)
綿引万里子
広島高裁岡山支部昭63.1.14
不動産競売手続における配当金が同一担保権者の有する数個の被担保債権のすべてを消滅させるに足りない場合と弁済充当の方法
佐村浩之
最高裁第二小法廷昭62.12.18
売却許可決定後、債務者兼所有者が、申立てに係る抵当権の抹消登記簿謄本を提出して競売手続の進行の阻止を求めることが許容されなかった事例
原敏雄
東京高裁昭62.10.27
不動産競売手続上所有者として扱われなかったとしても、真の所有者として根抵当権の不存在を主張して買受人の所有権取得を争うことができないとされた事例
志田博文
旭川地裁昭62.12.22
1 濫用的な短期賃借権者から転借した者も引渡命令の相手方となるとされた事例 2 右の転借人が留置権を主張できないとされた事例
近藤敬夫
東京高裁昭62.10.5
動産売買の先取特権の物上代位による債権差押・転付命令が、その請求債権等が製作物供給契約に基づくものであるとして取消された事例
廣田民生
大阪高裁昭63.4.7
動産売買の先取特権の物上代位につき債務者が作成に関与した文書が殆どないのに債権者の申立を認容すべきとし、原審に差し戻した事例
髙橋徹
名古屋高裁昭62.6.23
破産財団に属する不動産につき、別除権に基づく競売がなされた場合において、破産者に対し引渡命令を発令することの適否(消極)
金馬健二
大阪高裁昭62.10.12
1 破産宣告、同時廃止の確定から免責決定確定までの間の破産債権に基づく強制執行の可否(積極) 2 右強制執行により取得した金員に対する免責決定確定による不当利得の成否(積極)
足立哲 大前和俊
広島高裁松江支部昭63.3.25
請負人の破産と破産法59条の適用
鈴木健太
最高裁第一小法廷昭62.11.26
保証人が破産債権の一部弁済をした場合に弁済の割合に応じて債権者の権利を取得することの可否
最高裁第一小法廷昭62.7.2
将来発生すべき債権の譲渡の通知について破産法74条1項を適用する場合における同項の15日の起算日
竹澤京平
東京高裁昭62.3.30
1 裁量権を逸脱した破産予納決定と不服申立て方法 2 予納すべき破産手続費用の範囲と予納の時期 3 予納金額決定の基準と裁量権逸脱の判断(1000万円の予納決定につき、裁量の逸脱はないとした例)
安田實
東京高裁昭63.5.26
破産法366条ノ9第1号、375条1号の免責不許可事由があるとされた事例
山田知司
東京高裁昭63.1.20
破産手続上免責された債務についてその後債権者との間でなされた単なる支払合意が破産者の経済的更生に何らの利益がないから無効であるとされた事例
太田剛彦
横浜地裁昭63.2.29
破産終結決定後に破産会社の名義が残っている抵当権設定登記の抹消登記請求をする場合の相手方は、破産管財人ではなく、破産終結後選任されるべき清算人であるとした事例
東孝行
大阪高裁昭63.3.8
1 相続税の財産評価において農地法上の許可を条件とする農地売買契約に基づく買主の権利が、当該農地の時価とされた事例 2 相続人間における相続分の譲渡による相続分の増加も相続税法55条の相続分に該当する
田中敦
内縁の妻の連れ子及び内縁の妻との間の未認知の子は所得税法84条1項の扶養控除の対象となる扶養親族には該当しない
青野洋士
東京地裁昭62.12.16
地方税法415条1項にいう「関係者」の意義
園部秀穂
最高裁第三小法廷昭62.7.17
課税処分と信義則の適用
高橋利文
最高裁第三小法廷昭62.10.30
特別土地保有税の納税義務の免除に関する認定判断に法令の解釈適用の誤りがありひいては理由不備の違法があるとされた事例
吉良実
所得税法60条1項1号にいう「贈与」と負担付贈与
山田二郎
最高裁第三小法廷昭63.7.19
八鹿闘争関連住民訴訟
牧山市治
神戸地裁昭62.9.28
職員に個別支給させる目的で互助会に補助金名義でした支出が違法であることにつき、市長個人に過失がないとされた事例
山本矩夫
京都地裁昭62.7.13
地方自治体の職員採用試験実施が違法であるとして提起された右試験実施費用の賠償を求める住民訴訟が不適法として却下された事例
及川憲夫
仙台地裁昭62.9.30
期間を徒過した住民監査請求につき「正当な理由」があるとはいえないとされた事例
橋本博之
最高裁第二小法廷昭63.4.22
国会議員の選挙費用の超過支出が地方財政再建促進特別措置法24条2項にいう「負担金」の支出に該当しないとされた事例
高橋信隆
最高裁第二小法廷昭62.10.30
1 酒類販売業の免許制及び免許の要件を定めた酒税法9条1項・10条10号の規定は憲法22条1項に違反しない 2 酒税法10条10号に該当するとしてなされた酒類販売業免許拒否処分が適法とされた事例 (酒販免許制違憲訴訟控訴審判決)
佐藤道明
東京高裁昭62.11.26
東京都公文書の開示等に関する条例に基づいて都民がした環境影響評価(アセスメント)審議会の会議録及び審議資料等の開示請求につき都知事がした非開示決定の一部を取り消した事例
宇賀克也
東京地裁昭63.2.23
重婚的内縁関係にあった者が遺族年金の受給権者として厚生年金保険法59条1項に規定する配偶者として認められた事例
佐藤久夫
東京地裁昭63.3.28
銃砲刀剣類登録規則4条1項が古式銃砲の鑑定基準としてその製造時期ないし伝来時期を「おおむね慶応3年以前」と定めたことは、銃砲刀剣類所持等取締法14条1項の委任の趣旨を逸脱するものではないとされた事例
北澤晶
最高裁第二小法廷昭62.11.20
いわゆる赤ちゃんあっせんをしたことを理由に優生保護法14条1項による指定医師の指定を撤回することができるとされた事例
太田幸夫
最高裁第二小法廷昭63.6.17
二酸化窒素に係る環境基準を緩和する告示は、抗告訴訟の対象となる行政処分にあたらない
園部秀穗
1 区域外就学承諾申請に対する処分がない段階でした区域外小学校への就学権の確認請求の適法性が認められた事例 2 右確認の訴えが処分取消しの訴え以外の方法により先になされた区域内小学校への入学期日通知処分の効力を否定する結果を招来するとして棄却された事例
佐々木洋一
佐賀地裁昭62.11.20
里道の近くに居住する者が当該里道の用途廃止処分の取消しを求めるにつき原告適格を有しないとされた事例
救済命令取消訴訟において、労働組合の行訴法22条に基づく参加申立が却下された事例
蒲原範明
東京高裁昭62.9.30
輪中堤(堤防)の敷地が収用された場合に右輪中堤の文化財的価値が土地収用法による損失補償の対象となり得ないとされた事例
青栁馨
バスガイドとの情交関係を理由とする観光パス運転手に対する通常解雇が有効とされた事例
遠山廣直
東京地裁昭63.5.27
関連会社への在籍出向命令が人事権の濫用として無効とされた事例
納谷肇
大阪地裁昭62.11.30
10数年から20数年間にわたって就労してきた機械工に対する他職種への配転命令につき、人選の合理性を欠くとして権利濫用にあたるとした地裁判決を取消した事例
畔柳正義
代替勤務者を確保しないで休暇の利用目的を考慮して行った時季変更権行使の適法性
林和彦
最高裁第三小法廷昭62.9.22
1 就業規則による定年延長が不利益変更であり変更に合理性がないとされた事例 2 労働協約より有利な労働条件を得ている未組織労働者に対する協約の拡張適用が認められた事例 (第四銀行事件)
新堀亮一
新潟地裁昭63.6.6
農業協同組合の合併に伴う退職給与規程の不利益変更が有効とされた事例
赤西芳文
法的効力のある労使慣行が成立するための要件
田村眞
東京地裁昭63.2.24
無罪判決をえても控訴されている間の給与等の減額を伴う起訴休職処分は適法で、無罪判決に基づき支払われた損害金の原状回復が認められた事例
桑原昌宏
最高裁第一小法廷昭63.6.16
労働者災害補償保険法による休業補償給付若しくは傷病補償年金又は厚生年金保険法(昭和60年法律第34号による改正前のもの)による障害年金を被害者の受けた財産的損害のうちの積極損害又は精神的損害から控除することの可否
齋藤隆
最高裁第二小法廷昭62.7.10
動脈硬化症に罹患していた市役所職員の脳卒中による死亡につき、公務との間の相当因果関係を認めた事例
長谷川誠
東京高裁昭63.6.29
争議中、組合が行った会社の物的施設の無断利用が、正当な組合活動と是認されず、かつ、ピケも違法として組合役員の懲戒解雇を認めた事例
田畑豊
東京高裁昭63.3.31
組合の上部団体の役員が出席すること等を理由とする団体交渉の拒否は不当労働行為に該当するとした地労委命令が維持された事例
中田耕三
福岡高裁昭63.7.28
使用者が労働組合からの従業員食堂の使用申入れを許諾しなかったこと等が不当労働行為に該当しないとされた事例
石橋洋
労働組合の役員及び積極的活動家に対する配転・出向命令が不当労働行為であって、これに従わないことを理由とする解雇が無効とされた事例
水上敏
名古屋地裁昭63.7.15
併存組合間の昇給・一時金における考課査定上の差別が労働組合法7条1号及び3号の不当労働行為に当たるとされた事例
原田保孝
前橋地裁昭63.3.28
ユ・シ協定に基づいて労働者を解雇した場合にも不当労働行為に当たるとされた事例
林豊
東京地裁昭63.6.30
労働組合が企業施設にビラを貼付等した行為が違法とされ、使用者が右ビラを自力撤去した行為が適法とされた事例
土屋哲夫