《解 説》
1 X損害保険会社は,Yとの間で自動車保険契約を締結した。Yの長女が被保険自動車の運転中に事故を起こしたことから,YはXに対して保険金請求をしたが,X従業員の対応を不満として,Xに対して,多数回,長時間に渡り電話をするなどし,X従業員は,それへの対応を余儀なくされた。そこで,X...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,平成13年9月1日午前零時50分ころから午前零時55分ころの間に,東京都新宿区歌舞伎町にある雑居ビルの3階エレベーターホール付近から発生した火災が,ビルの階段やエレベーターホールに置かれていた大量の物品に燃え広がり,一酸化炭素ガスを含む大量の火煙が営業...
コンビニエンス・ストアのフランチャイズ・チェーンの運営会社はその加盟店に対し加盟店に代わって注文し支払った商品仕入代金の具体的内容等について報告義務を負うとされた事例
産業廃棄物処理業を営む原告に公共下水道を使用させる義務があるとして,被告に対し,公共下水道を使用させることを命じた事例
《解 説》
1 本件は,コンビニエンス・ストアのフランチャイズ・チェーンを運営するY1との間で加盟店基本契約(以下「本件基本契約」という。)を締結してコンビニエンス・ストアを経営するXらが,①Y1に対し,本件基本契約等に基づき,Y1がXらに代わってした商品仕入代金の支払状況等,すなわち,具...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,被告が管理する公共下水道の排水区域内にある土地(本件土地)及び建物(本件建物)を所有する原告が,被告に公共下水道の使用を拒否されていると主張して,被告に対し,主位的に,公共下水道を使用させることを,予備的に,公共下水道を使用させる義務があることの確認を...
《解 説》
1 本件は,女性デュオ「ピンク・レディー」を構成し,ピンク・レディーの解散後の現在もそれぞれソロアーティストとして芸能活動を続けているX1及びX2が,女性週刊誌「女性自身」の発行元であるYに対し,同誌が,ピンク・レディーとして活動している際のX1及びX2が撮影された白黒写真14...
《解 説》
1 本件は,A運転の自動二輪車とパトカーとが衝突し,自動二輪車に同乗していたBが死亡した交通事故につき,Bの相続人であるXらが,パトカーの運行供用者であるYに対し,自賠法3条に基づく損害賠償を請求する事案である。
AとBは,中学校時代の先輩後輩の関係であり,事故当日の午後9時...
《解 説》
1 本件は,被告人が,3軒長屋の西側部分を所有して1人で居住していたところ(その他の部分に他の居住者もいた。),平成15年9月,自宅が火災になったことから,2つの損害保険会社に対し,火災による焼損を原因として火災保険金を請求し,そのうちの1社から保険金の支払を受け,もう1社からは支...
《解 説》
1 事案の概要(判示事項に関するものに限る)
原告は,被告から購入した宅地の中に埋設物及び汚染土壌が存在したとして,瑕疵担保責任に基づき,被告に対し,損害賠償を求めた。
被告は,これに対して,上記埋設物及び汚染土壌はいずれも本件土地の瑕疵にはあたらないと反論した。
2 本...
《解 説》
1 本件は,業務上横領の事案である。原審で,被告人は事実を争わず,即決裁判手続により審判され,有罪判決を受けた。被告人が控訴し,他の主張とともに,被告人には業務上横領の故意がなく無罪であるとして事実誤認を主張し,即決裁判手続による判決に対し,犯罪事実についての事実誤認を理由とす...
《解 説》
1(1) 本件は,Xらの所有する土地(本件土地)上に植栽されたXら所有の樹木(本件樹木)について,Yの申立てに基づき仮差押命令が発令され(本件仮差押命令),その執行がされた(本件仮差押執行)ことについて,Xらが,本件仮差押命令の申立ては違法なものであり,本件仮差押執行により,県...
《解 説》
1 本件は,発明の名称を「発光ダイオードモジュールおよび発光ダイオード光源」とする本件特許(平成5年9月17日優先権主張,平成15年6月20日設定登録)の特許権者であるXが,特許異議申立事件につき特許庁がした本件特許の取消決定の取消しを求めた事案である。
2 本件の手続経過は...
1 権利能力なき社団の代表者の構成員に対する行為が「職務を行うについて」(平成18 年法律第50 号改正前民法44 条1 項)した行為に該当しないとされた事例 2 権利能力なき社団の被用者の構成員に対する行為が「事業の執行について」(民法715条1項)した行為に該当しないとされた事例
《解 説》
1 本件は,X1~X7が,権利能力なき社団であるY1に対し,会員としての地位の確認を求めるとともに,Y1の代表者及び被用者並びにY1を指導援助する立場にあって権利能力なき社団であるY2の理事及び被用者によって行われたX1の除籍処分等及びX2~X7の除名処分が違法であるとして,Y1及...
《解 説》
1(1) 本件は,原告が被告文京区の管理する公園で子どもの世話をしていたところ,Y1(当時12歳10か月)が不安定な状態にあった標識(以下「本件標識」という。)を倒し,これが原告の後頭部及び背部に当たった(以下「本件事故」という。)ことから,傷害(PTSDを含む。)を負ったとし...
《解 説》
1 移転価格税制度について
移転価格税制度は,一般に,企業が国外にある親会社,子会社といった関連企業との間の取引を通じて所得を国際的に移転させることに対処するための税制である。すなわち,多国籍企業は,ある程度集権化された経営の下でグループとして活動するとともに,個々のメンバー...