《解 説》
1 建設大臣は,旧都市計画法(大正8年法律第36号。昭和43年法律第100号により廃止)3条により,東京都市計画公園目黒公園(いわゆる林試の森公園)に関する都市計画決定をし,昭和32年12月21日付けで告示した。この公園は,都市計画法4条5項の都市施設であり,農林省の附属機関で...
《解 説》
1 本件は,建具業者である原告が,研究用建物の建築を計画していた被告大学から,将来原告が上記建物の建築工事のうちの建具工事について下請業者となることを当然の前提として,外壁用建具の納入・取付けの準備作業を開始するよう依頼を受け,その準備作業を開始したにもかかわらず,被告大学が,...
《解 説》
1 本件は,建設会社であるX(脱退原告と,その権利義務を承継した原告引受承継人を総称する)が,機械販売会社であるYに対し,Yから購入した土地には土壌汚染が生じていたとして,売買契約の錯誤無効による代金の返還,予備的に瑕疵担保責任ないし債務不履行責任に基づき土壌調査及び土壌浄化費...
《解 説》
1 X(控訴人)は,熊本の旧市街にあった由緒ある神社で,国道の拡幅のため移転を余儀なくされ,新しい土地を求めて郊外に移転した。ところが,その新境内地の一部(枝番80,93)について,第三者から自分の土地であると明渡し訴訟を提起され(別訴),仮にそうであれば自社の土地はその隣地で...
1 日本道路公団総裁の解任処分について,「その他役員たるに適しない と認めるとき」に該当する処分理由が存在し,適法であるとされた事例
2 日本道路公団総裁の解任処分に係る聴聞の手続に違法性はなく,解任 処分の理由も特定して提示されたものと認められた事例
《解 説》
1 本件において認定された事案の概要は,次のとおりである。
原告ら10名は,被告会社の従業員であったところ,被告会社においては,その主たる取引先との取引関係が解消されることになったために,売上高が大幅に減少するようになり,相当額の営業損失が計上され,売上高に対する人件費率も高...
《解 説》
1 本件は,町議会議員及び町議会建設産業常任委員会委員であった被告人が,水道施設の設計,施工等を業とする企業の九州支店長らから,町が発注する浄水場膜処理施設の実施設計及び機械設備工事に関して請託を受けて,2度にわたって町議会議員及び町議会建設産業常任委員会委員としての質問,調査...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,ねこの里親を探すボランティア活動をしているXらが,Yに対し,Yがねこを適切に飼う意思がないにもかかわらず,里親としてねこを飼養する等虚偽の事実を告知して,その旨誤信したXらから同人らが飼養していた各ねこを詐取したこと等を理由として,所有権に基づき,各ね...
《解 説》
1 事案の概要
(1) Yは,医薬品,栄養製品,飲料等の製造及び販売等を業とする株式会社であり,Xは,Yにおいて医薬品の研究開発に携わり,平成15年2月に退職した,Yの元従業員である。
(2) 本件は,Yの有していた,テトラゾリルアルコキシカルボスチリル誘導体とそれを含有す...
《解 説》
1 本件は,原告が,社会保険庁長官に対し,行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(以下「行政機関個人情報保護法」という。)13条1項に基づいて社会保険庁の保有する自己を本人とする保有個人情報の開示を請求した(以下「本件開示請求」という。)のに対し,同長官が,原告に対し,開...
強制執行を受けた債務者がその請求債権につき強制執行を行う権利の放棄又は不執行の合意があったことを主張して裁判所に強制執行の排除を求める場合に執るべき手続
《解 説》
1 本判決は,有栖川識仁を名乗る被告人甲及び有栖川花子を名乗る被告人乙が,共謀の上,大正時代に断絶した旧皇族有栖川宮家の関係者であるかのように装った被告人甲と被告人乙との結婚披露宴を開催してその出席者から祝い金名下に金員等を詐取しようと企て,途中からは,事情を知ったイベント会社...
《解 説》
1 本件は,公正証書の正本に基づいて相手方である債権者から債権差押命令及び転付命令(以下「本件各命令」という。)を受けた抗告人らが,相手方による強制執行を行う権利の放棄又は相手方との間での強制執行を行わない旨の不執行の合意(以下,これらを「不執行の合意等」という。)を理由として...
《解 説》
1 本件は,急性白血病で死亡した女性(A)の相続人(X)が,治療に当たった医師(B)の過失を理由に同医師の勤務する医療法人(Y,理事長B)に対して損害賠償を請求した事案である。 A(当時24歳)は,平成13年12月29日に高熱が出たので,福岡市の急患センターで抗生剤や解熱剤の投...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 原告は,もと被告の従業員であり,被告の有する保護膜形成用材料や熱硬化性樹脂組成物に関する5件の特許権(及びそのうち4件に対応する外国特許)の特許公報に,発明者の1人として記載されている。本件各発明は,いずれも,液晶ディスプレイの材料用の透明な塗膜を形成...
《解 説》
1 本件は,被告人3名が共犯者らと共謀の上,営利目的で覚せい剤結晶及び覚せい剤様の結晶を宅配便配達員を介して宅配便により受領して,覚せい剤を譲り受ける行為と薬物その他の物品を規制薬物として譲り受ける行為を併せてすることを業とし(判示1),その中で,営利の目的で,覚せい剤及び覚せ...
《解 説》
1 本件は,X(上告人,被控訴人,原告)が,Y(被上告人,控訴人,被告)との間で,従前被上告人方にあった洗面台を本件洗面台に代金32万円で取り替える旨の契約(本件契約)を締結したところ,Yが残代金を支払わない旨主張して,Xが,Yに対し,本件契約に基づき,残金27万円と遅延損害金...