最も長い歴史をもつ判例実務誌
-争点整理の成果を総括した上で,集中証拠調べをすべき要証事実を確定し,その立証に向けての証拠整理をし,集中証拠調べをする局面における口頭議論の活性化について-
[目次]
第1 はじめに
1 第3局面における口頭議論の意義・目的
2 ①争点及び証拠整理の成果の総括
3 ②集中証拠調べの対象とすべき人証の選定とその具体的実施方法
4 第3局面において口頭議論をすべき事項
5 口頭議論のルール
第2 口頭議論の経過ないし成果の記録化
1 口頭議論の記録化の意義
2 記録化に関する法令の定め
3 現状の運用
4 口頭議論の結果を記録化することのあい路
5 記録化すべき事項の具体性をどこまで要求するか
第3 第3局面における口頭議論の在り方及びその記録化の方法・具体例
1 争点整理の経過(途中段階)に関する具体例
2 争点整理の成果の総括に関する具体例
3 証明すべき事実に関する具体例
4 人証の要否に関する具体例
5 人証の採否に関する具体例
6 尋問の時間・順序等に関する具体例
7 応用型の事案における記録化の具体例
8 プレゼンテーション方式による説明の記録化の具体例
第4 最後に
[目次]
第1 問題の所在
第2 問題点と原因の分析
1 口頭主義の未発達
2 争点整理の深度
3 争点整理の記録化
4 当事者主義の衰退
5 書証に関する手続の弛緩
6 尋問技術の低下
7 理由説示の説得力の低下
8 和解技法の停滞
第3 全体的対策の考察
1 ドクトリンの確立
2 訓練体制の確立
3 目標の新規設定
第4 結語
[本稿の概要]
1 問題の所在(第1)
2 外壁タイルの基本と諸情勢(第2)
① 工法と仕組み
② 外壁タイルの浮き・剥落とは何か
③ 調査方法
④ 原因
⑤ 施工技術・法令等の変化
3 平成19年最判・平成23年最判(第3)
4 基本的安全性に係る注意義務違反(第4)
① 浮き・剥落と注意義務違反の考え方
② 判定時点
③ 判定目安
5 基本的安全性を損なう瑕疵(第5)
6 損害論(第6)
7 事例紹介(第7)
8 結び(第8)
[目次]
はじめに
1 説明義務と適合性原則
(1)説明義務と適合性原則の関連
(2)適合性原則違反は単独で不法行為となる可能性があること
(3)最高裁平成23年4月22日判決の解釈
2 東京高判平成26年3月20日(本件判決)の検討
(1)事案の概要
(2)本件判決要旨
(3)論点の指摘
3 デリバティブと時価会計
(1)本件取引の経緯と性質
(2) 本件取引の複雑性と説明義務-ドイツ判例を参考に
(3)説明義務違反と著しい適合性原則違反
おわりに-法人の適合性と説明義務違反
厚生年金保険法附則8条の規定による老齢厚生年金について厚生年金保険法(平成24年法律第63号による改正前のもの)43条3項の規定による年金の額の改定がされるために同項所定の期間を経過した時点において当該年金の受給権者であることの要否
1 商標法4条1項10号該当を理由とする無効審判が請求されないまま商標権の設定登録の日から5年を経過した後に,商標権侵害訴訟の相手方が,同号該当による無効理由の存在をもって,同法39条において準用する特許法104条の3第1項の規定に係る抗弁を主張することの許否
2 商標法4条1項10号該当を理由とする無効審判が請求されないまま商標権の設定登録の日から5年を経過した後に,商標権侵害訴訟の相手方が,その登録商標が自己の業務に係る商品等を表示するものとして周知である商標との関係で同号に該当することを理由として,権利濫用の抗弁を主張することの許否
遺産の中の一部の土地について抗告人に取得させた上で,代償金の支払を命じるなどした原審判の一部を変更し,抗告人の代償金支払能力や,抗告人が同土地の換価分割に反対し,相手方もこれに難色を示していることなどを考慮すると,双方の希望と公平な分割を実現するには同土地を共有取得させることもやむを得ないなどとして,共有取得を命じた事例
発明の名称を「振動機能付き椅子」とする特許権に基づく侵害行為差止等請求につき,対象製品が同特許に係る発明と均等なものとしてその技術的範囲に属するということはできないとされた事例
ストーカー行為等の規制等に関する法律2条1項柱書の「恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」の犯罪構成要件としての明確性
被告人2名が,共謀の上,「おやじ狩り」と称して連続的に犯した強盗致傷2件及び強盗1件の事案につき,いずれも懲役3年,5年間執行猶予,付保護観察に処した原判決が,これまでの量刑傾向の大枠から外れる量刑判断を行ったものであり,これまでの量刑傾向を前提とすべきでない理由の説明もされていないとして,量刑不当を理由に破棄され,それぞれ懲役6年6月と懲役6年が言い渡された事例
被告人Aが被害者の首を絞めた後Bが更に被害者の首を絞めて殺害したとして最後にとどめを刺した者が明示されている殺人罪の共同正犯の訴因において,訴因変更手続を経ることなく被告人Aのみが被害者の首絞め行為を行ったと認定したことが被告人Aの関係で違法とされた事例
東日本大震災の支援のため被災地に派遣された地方公務員が,同派遣中に脳出血により死亡したことについて,同人の業務が過酷なものであったとは認め難く,異常な出来事に遭遇したものとはいえないとして,公務上の死亡に該当するとはいえないとされた事例
税務署長が行った更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分に国賠法1条1項にいう違法があったとはいえないとされた事例
芸能プロダクションである原告と歌手である被告との間で締結された「マネジメント専属契約」が労働基準法の適用を受ける労働契約であるとされた事例
介護施設利用者が転倒して頭部を負傷した事故について,事業者側の安全配慮義務違反を認め,事業者の損害賠償責任が肯定された事例
国外の企業が掲載した記事等につき,原告らがプライバシー権又は名誉権が侵害されたと主張し,当該企業を被告として当該記事等の削除を求めた訴訟につき,我が国の裁判所に国際裁判管轄を肯定した事例
フェイスリフト手術により,患者の期待していた効果が得られず,手術痕が残ったことについて,切開線に関する注意義務違反を否定し,手術の効果や合併症に関する説明義務違反を肯定した上で,慰謝料等の損害について賠償を命じた事例
婚姻予約をし,約9年3か月間同居していた男女の一方が,約2年1か月の別居後に関係を解消した行為について,同行為の時点までに,実質的に内縁関係が解消されていたことなどから,内縁関係解消の動機,方法等が社会通念上不当なものであったとは認められないことを理由に内縁関係の不当破棄としての不法行為が成立せず,また,婚姻予約の破棄についても正当な理由がないと認めるに足りないことを理由に,婚姻予約の不当破棄としての不法行為が成立しないと判断された事例
自己破産の申立てを受任した弁護士法人の社員である弁護士が財産散逸防止義務に違反したとして,破産管財人に対する損害賠償責任が認められた事例
1 アイドルと芸能プロダクションとの間の専属マネージメント契約の法的性質と解除権
2 期間の定めのある専属マネージメント契約について,直ちに解除する「やむを得ない事由」があったとして,民法628条に基づく解除を認めた事例
3 アイドルがファンと性的関係をもった行為について,芸能プロダクションからの債務不履行及び不法行為に基づく損害賠償請求を認めなかった事例
親権停止審判申立事件を本案事件とする審判前の保全処分申立事件において,重篤な心臓疾患を抱えるなどし,直ちに治療及び手術を受ける必要がある未成年者の親権者らについて,同人らのこれまでの対応や現在の生活状況等に照らし,現在の緊急事態に迅速かつ適切に対応できるかどうか疑問があるとして,本案審判認容の蓋然性及び保全の必要性を認め,同人らの未成年者に対する職務の執行を停止した事例