[解 説]
1 本件は,妄想型統合失調症による幻覚妄想状態の中で幻聴,妄想等に基づいて行われた行為について,これが「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」(以下「医療観察法」という。)による医療等を行う要件である対象行為に該当するかどうかの判断方法が問題とな...
《解 説》
X2の夫は,株式会社であるX1の代表取締役を務めていたが,平成12年12月に緊急入院した。X2は,昭和55年ころから夫とはほとんど口も利かず,夫から生活費も受け取らず,X1の経営にも全く関知していなかったが,夫の入院中にX1の経理状況を調査してX1が多額の債務を負っていることを知...
《解 説》
1 本件は,夫の死亡によりその財産を長女及び長男と共同相続した被告人が,自己の相続財産に係る相続税については納税義務者として,長女及び長男の各相続財産に係る相続税については両名の各代理人として,それぞれ相続税の申告をするに当たり,相続財産の一部を除外するなどして課税価格を減少さ...
Yが投資資金名下にXから金員を騙取した場合に,Xからの不法行為に基 づく損害賠償請求においてYが詐欺の手段として配当金名下にXに交付し た金員の額を損益相殺等の対象としてXの損害額から控除することは,民 法 708 条の趣旨に反するものとして許されないとされた事例
《解 説》
1 本件は,申立人が,自己の脅迫等被告事件の確定記録の閲覧を保管検察官に申請したところ,関係者のプライバシー保護を理由として,その一部につき不許可とされたため,準抗告,更には特別抗告に及んだ事案である。
本件に至る経過を簡単に記載すると,申立人は,不倫相手であった女性(被害者...
《解 説》
1 本件は,超高層マンションの高層階の専有部分を購入した原告らが,分譲業者である被告らに対し,被告らが近隣に別の超高層建築物を建設した結果,眺望が悪くなった等と主張して,債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。
2 眺望の法的利益性に関するリーディングケース...
《解 説》
1 Aは,被疑者として警察署に留置されていたXの姉であるところ,平成17年12月6日と13日の2回にわたり,Xに本件封書を発信したところ,本件封書が警察署に配達されたが,速やかにXに交付しなかったため,接見交通権を侵害するものであるとし,Xは,Y(熊本県)に対し,国賠法1条1項...
1 犯罪捜査に当たった警察官が犯罪捜査規範 13 条に基づき当該捜査状
況等を記録した備忘録は,刑訴法 316 条の 26 第 1 項の証拠開示命令の対象 となり得るか
2 警察官が捜査の過程で作成し保管するメモが証拠開示命令の対象とな るものか否かの判断を行うために,裁判所が検察官に対し同メモの提示を命ずることの可否
《解 説》
1 本件は,被害者(当時76歳の男性)から急迫不正の侵害を受けた被告人(当時64歳の男性)が,正当防衛として,その顔面を殴打するなどの暴行を加えたところ,被害者は転倒して後頭部を地面に打ち付け,動かなくなったが,更に同人を足蹴にしたり,足で踏み付けたり,腹部に膝をぶつけるなどの...
コンマー/ CONMER 商標事件 剽窃的出願による商標の商標法4条1項7号「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標」該当性
《解 説》
アメリカ合衆国及び日本の需要者の間に広く知られた「CONMAR」との文字からなるスライドファスナー等に係るアメリカ合衆国商標を有するアメリカ合衆国法人(被告)が,日本において登録された類似の商標(「コンマー」,「CONMAR」の文字を2段書きしてなる。以下「本件商標」という。原...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 本件は,老齢加算に基づく生活保護の給付を受けていたXらが,老齢加算の廃止等を内容とした保護基準の改定に伴い,給付額を減額する旨の保護変更決定を受けたことから,こうした保護基準の変更は生活保護法(以下「法」という。)や憲法に違反するなどと主張して,決定の...
《解 説》
1 Aは,インターネットのチャットルームにおいて,Xについて,その住所・氏名を公開するとともに,「郵便局の配達員クビになった」(記載①),「誰もが認める人格障害」(記載②),「引き籠もり40才」(記載③)などと記載した。Xは,Aにインターネット接続サービスを提供したYに対し,特...
《解 説》
1 事案の概要
(1) Y市は,昭和58年の市制100周年を記念して,市南部の港湾地区に21世紀に向けた新しいまちを建設しようとし,その一環として,国際貿易及び国際交流の促進を目的とした地上55階建ての高層ビル(WTCビル)及び世界各国からの製品輸入促進,中小流通業の振興を目...
《解 説》
1 Xは,平成12年1月31日から,右肩関節痛を訴え,整形医師の治療を受けていたが,治療によっても疼痛がなくならないことから,同年6月14日,Yの経営する整骨院を受診した。Yは,Xの症状を頸椎捻挫,右肩関節捻挫及び右肘関節捻挫と診断し,その後10月23日まで,Xは筋肉を緩めるた...