《解 説》
1 本件の事案は,次のようなものである。
被告人は,殺人未遂,銃砲刀剣類所持等取締法違反の事実で起訴され,一審で懲役5年,凶器のナイフ没収の有罪判決の言渡しを受け,札幌高等裁判所に控訴した。控訴趣意は,殺意を争う事実誤認,量刑不当であり,同高裁は,第1回公判期日で審理を終結(...
《解 説》
1 本件は,自己の口座の預金を引き下ろす行為が詐欺罪に当たるかが争われた事案であるが,判示事項に関する事実関係の概要は次のとおりである。
個人で建設業を営む被告人は羽曳野市から下水道工事を受注し,その前払金として480万円の振込みを受けたが,うち400万円は下請業者に対する支...
《解 説》
1 本件は,マンション管理組合である原告が,近隣マンション建設反対運動を行う団体である被告に対し,寄託した金員の返還を求める事案である。これに対し,被告は,本案前の抗弁として,被告が民事訴訟法29条にいう「法人でない社団」に当たらず,当事者能力がないなどとして,訴えの却下を求め...
《解 説》
1 事案の概要
(1) Y市では,その職員によって,4つの職員互助会(市長部局,教職員,地方公営企業〔交通,水道〕。特に断らない限り,まとめて「互助会」という。)が設立され,これらの互助会は,連合会を結成していた。
連合会及び教職員互助会は,平成5年及び平成8年に,組合員(...
《解 説》
1 本件は,大阪証券取引所(大証)の副理事長等の職にあった被告人が,同取引所に上場されている株券オプションにつき,投資家にその取引が繁盛に行われていると誤解させようと企て,ほか数名と共謀の上,同取引所で,有価証券オプション取引の状況に関し他人に誤解を生じさせる目的をもって,多数...
《解 説》
1 本件は,地方自治法上の地方公共団体の組合の一種である一部事務組合(第1審原告)の職員Aが,第1審原告の資金を横領して,その一部を夫である第1審被告の預金口座に振り込んだり,第1審被告に交付したりした事実関係において,第1審原告が第1審被告に対し,第1審被告が受領した金員(判...
《解 説》
1 本件は,被告である熊谷市の職員団体である原告が,被告に対し,旧熊谷市,旧大里町及び旧妻沼町が合併(廃置分合)して被告となった後に被告の公平委員が公平委員会において,地公法52条3項ただし書きの「管理職員等」に当たらない元旧熊谷市所属の職員を,「管理職員等」に当たるとした公平...
《解 説》
1 事案の概要
本件〔①,②及び③事件〕では,金銭消費貸借契約の借主を原告とし,貸金業者を被告とする過払金返還請求訴訟において,利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分(以下「制限超過部分」という。)を受領した貸金業者が民法704条にいう「悪意の受...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 本件は,学校法人Yの設置する大学(以下「本件大学」という。)の国際学部教授(専攻は比較政治論等)であるXが,地元新聞紙上で行った発言等を理由として,Yから戒告処分(以下「本件戒告処分」という。)を受け,さらに,教育諸活動を中止することなどを要請された(...
《解 説》
1 本件は,被告人が,第三者に譲渡する預金通帳及びキャッシュカードを入手するため,友人と共謀の上,前後6回にわたり,当該友人において,銀行支店の行員らに対し,真実は,自己名義の預金口座開設後,同口座に係る自己名義の預金通帳及びキャッシュカードを第三者に譲渡する意図であるのにこれ...
《解 説》
1 本件は,木製サッシの製造販売を業とする被控訴人(原審原告)Xが,それまで使用していた焼却炉が廃棄物処理法施行規則が定めたダイオキシン排出基準に適合しなかったため,控訴人(原審被告)Y製造の焼却炉(本件焼却炉)を購入して使用したところ,同焼却炉の設計上の欠陥又は指示・警告上の...
《解 説》
1 東京都教育委員会(都教委)教育長は,平成15年10月23日,「入学式,卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」(本件通達)を発出し,これに基づき,都立高校等の各校長は,同日以降,教職員に対し,学校行事等において国歌斉唱時に国旗に向かって起立し国歌を斉唱す...
《解 説》
1 平成16年改正前の商品取引所法(以下「法」という。)97条の2は,商品取引所(以下「取引所」という。)の会員は,その受託業務(商品市場における取引の受託に関する業務)につき委託者のために,受託業務保証金を取引所に対し預託しなければならない旨(同条1項)を,また,受託業務保証...
《解 説》
1 本件は,Aの破産管財人であるXが,貸金業者であるYに対し,Aが破産宣告前のYとの間の金銭消費貸借契約に基づいてした弁済について,各弁済金のうち利息制限法所定の制限額を超えて利息として支払った部分を元本に充当すると過払金が発生していると主張して,不当利得返還請求権に基づき,過...
《解 説》
1 本件は,被告が,原告である日本弁護士連合会事務局に頻繁に電話をかけ,訪問することにより,原告役職員との面談要求等を繰り返し,また,訪問の際に原告職員をビデオカメラで撮影すること等により,原告の平穏に業務を遂行する権利を侵害し,更に同権利を侵害するおそれがあるとして,原告が,...