《解 説》
1 本件は,乾燥装置に関する特許権(本件特許権1),回転巻上羽根を有する乾燥装置に関する特許権(本件特許権2)及び被乾燥物の乾燥方法に関する特許権(本件特許権3)の特許権者であるX1並びに各特許権の独占的通常実施権者であるX2が,Yに対し,Yの製造・販売する乾燥装置(被告装置)...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,Y証券会社との間で,国内上場株式に加えて店頭登録株式や外国証券をも主要な投資対象とするハイリスク型の株式投資信託,他社株転換可能債(いわゆるEB債),外国株等(以下「株式投資信託等」という。)の取引を行ったXが,Y証券会社の従業員(以下「従業員」という...
《解 説》
1 本件は,芸能人であるXら16名が本件雑誌(ブブカスペシャル7)の出版社及びその発行人等であるYら4名に対し,Xらの写真等の掲載された同雑誌を出版・販売したYらの行為は,肖像及び情報プライバシー権及びパブリシティ権を侵害すると主張して,不法行為に基づく損害賠償金の支払を求めた...
《解 説》
1 本件は,妻であるXが別居中の夫であるYに対し婚姻費用の分担を求める事案である。XとYには3人の未成熟子(15歳以上19歳以下の子1人,14歳以下の子2人)がいるが,Yが単身自宅を出て別居し,Xが3人の子を監護養育している。Yは,独立開業している税理士であり,Xは,かつてYの...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,「酸性水中油型乳化調味料」に関する本件発明1,2(本件発明2は,本件発明1の構成について,更に数値限定をした発明である。)についての特許の特許権者であるXが,特許異議申立てを受け,上記特許を取り消した特許庁の決定の取消しを求めた事案である。
Xは,①...
《解 説》
1 事案の概要
秋子は,平成15年2月6日,脳梗塞のため訴外病院に入院して治療を受け,その後,4月3日,リハビリテーション目的で被告病院に入院した。同日行われた心電図検査では,心房細動が認められた。秋子は,同月30日午前7時45分から強度の腹痛を訴え,午前10時から正午までの...
《解 説》
1 Xは,「二輪車の取り外し可能ハンドルにおいて,位置調節が可能な快速取り外し装置が設けられ,ハンドルに嵌合されている定位体は,左右に夫々半円弧形のハンドルホルダーを有することを特徴とする」二輪車の取り外し可能ハンドルに係る登録実用新案の実用新案権(本件実用新案権。平成5年法律...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 本件は,原告が,
ア 直属の上司であった被告Aから勤務時間中に職場の誰もいない部屋で後ろから抱きつかれたり,また,勤務時間後に職場の懇親などを意図して日常的に行われていた職場の食事会で太股などを触られたりするなどのセクシャルハラスメントを受け,それを...
《解 説》
1 タクシー会社に勤務するタクシー運転手であるXは,平成16年2月,道路交通法違反(駐停車違反)を理由として,Yから反則点数2点を付加された(以下「本件点数付加行為」という。)。
2 道路交通法に基づく反則点数制度は,運転免許を受けた者が同法に違反したとき等に当該行為を点数で...
《解 説》
1 本件は,散弾銃の誤射による死亡事故の被害者Aの相続人であるXらが,①散弾銃を誤射したY1に対し,民法709条に基づく損害賠償を,②Y2(奈良県)に対し,Y1の散弾銃の所持許可が失効していたにもかかわらず,公安委員会委員若しくはその補助者には銃砲刀剣類所持等取締法に基づく提出...
《解 説》
1 原告は,自宅内で,父親と口論の末,もみ合い喧嘩をし,その後,倒れた父親は,約1時間後,搬送先の病院で死亡した(以下「本件事故」という。)。原告は,父親の腹部を足蹴りにして傷害を負わせたとの被疑事実につき,傷害被疑事件の被疑者として逮捕された(その後,罪名は傷害致死に切り替え...
《解 説》
1 事案の概要
原告はタクシー乗務員であり,被告は原告の使用者である。本件は,被告が,喫煙車両内における乗務員の受動喫煙による被害防止義務を怠り,原告に対して,喫煙車両での乗務を事実上強要し続けたため,原告は,慢性気管支炎との診断を受けた上,受動喫煙の恐怖におののきつつ,また...
《解 説》
Xら夫婦の子Aは,Y1に雇用され,Y2に出向して店長をしていた者であるが,他店の店長の要請を受け,夜間その他店に赴き,レイアウト変更の手伝いをしていたところ,侵入して来た2人の強盗犯人にバットで殴られたり,ナイフで刺されて失血死した。XらはYらにおいて強盗等の侵入防止のためのセ...
《解 説》
本件は,窃盗の一部について犯行を認めたが,強盗殺人及びその強盗行為によって得たキャッシュカードを使っての預金の窃盗及び窃盗未遂事件について全面的に争っている事件において,種々の状況証拠を総合し,被告人が強盗殺人をし,それで得たキャッシュカードを使って預金を引き出し,あるいは引き...
1 大学助教授が元教え子である非常勤講師に対して、大学講師職のあっせんと引換えに行った性交渉及び交際要求等が、非常勤講師の性的自由ないし人格権を侵害するものであり不法行為を構成するとされた事案
2 元教え子である非常勤講師に対するセクシュアル・ハラスメント問題で虚偽の告発を雑誌に掲載され、名誉を毀損されたとして元大学助教授が提起した慰謝料等請求事件において、その掲載内容は主要な部分において真実であるとされた事案
(東京地裁平18.5.12判決)
《解 説》
1 事案の概要
本件は,原告が,商品先物取引会社2社との間で先物取引を行い,合計で3600万円余りの損失が生じたところ,この損失は,商品先物取引会社の従業員らが適合性原則等に違反した違法な勧誘行為をし,過度な取引を行わせるなど違法な行為をしたために生じたとし,上記商品先物取引...
《解 説》
1 本件は,原子爆弾が投下された際,当時の広島市内若しくは長崎市内に在り,又は原子爆弾が投下された時から起算して一定期間内に広島市内に在った者として被爆者健康手帳の交付を受けている原告ら9名(X1ないしX9)が,原子爆弾の傷害作用に起因して負傷し,又は疾病にかかり,現に医療を要...
《解 説》
1 本件は,Xらが,Aの遺産についてXらとYらとの間でされた遺産分割協議の無効確認を求めた事件である。XらとY1はいずれもAの実子であり,Y2はY1の妻である。Aの生前,Y2とAとの間の養子縁組の届出がされていたため,本件遺産分割協議は,Xら及びYら4人の間で行われた。その内容...