《解 説》
本件は,覚せい剤の密売組織に所属していた被告人が,密売組織の保管している覚せい剤について,共謀による共同所持の罪責を負うかどうかが問題になった事案である。
密売組織が密売用に保管している覚せい剤について,組織の構成員がどこまで責任を負うかの問題については,一般論としては,組織...
《解 説》
1 本件事案の概要は以下のとおりである。
X(昭和17年生まれの男性)は,平成10月8月,A社の鳶工として屋上広告塔外部足場の解体作業の業務に従事していたところ,5.1メートルの高さから足場ごと墜落する事故(本件事故)に遭い,平成11年1月以降,複数の医療機関を受診して,頚部...
《解 説》
1 本件は,共同相続人間において,相続人の一人が遺産である預金全額の払戻しを受けたことに関し,不当利得の成否が争われた事案である。
Aは,甲信用金庫及び乙,丙銀行(以下「本件各金融機関」という。)に対し,普通預金等(以下「本件各預金」という。)を有していたところ,平成3年4月...
《解 説》
1 本件は,Y信用金庫の代表理事(専務理事)であったXが,Yの理事会において,代表理事から解任され,更に,総代会において,理事から解任されたことにつき,それらの決議の効力等を争って提訴した事案である。
2 信用金庫法(以下「法」という。)38条は,信用金庫の役員の解任の請求は...
《解 説》
1 訴外A(昭和29年生)は,平成2年8月31日,東京都中野区内の路上において,マコト交通の従業員Bの運転するタクシーに轢過され,肺挫傷,肋骨骨折等の傷害を負い,同日,胸腔内臓器損傷により死亡した。
Aの遺族であるXらは,平成3年5月23日,第2東京弁護士会に所属する弁護士で...
《解 説》
1 本件の患者(女性)は,高校生の時に男性から乱暴されたことが原因となって,大学進学後,境界性人格障害の症状が現れるようになった。患者は,親元を離れ東京で独り暮らしをしつつ,被告(医師)の下で診療を受けていたが,症状の改善は見られず,むしろアルコール依存症を合併するなどして病状...
《解 説》
1 本件は,ニキビ痕のレーザー治療術(レーザーをニキビ痕とその周囲に照射して皮膚に損傷を与えることにより再組織化を促すもので数回の施術が必要である)を受けたホステスとして稼働するXが,長期間にわたって顔に赤みなどが生じ仕事の復帰が遅れたとして,施術者であるYに対し,(1)本件施...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,Y社が,東京都国立市の通称「大学通り」に面する土地を購入して14階建てマンションを建築し,その余のYらに分譲販売したところ,近隣に学校を設置し,同校に通学・通勤し,近隣に居住し,又は大学通りの景観等に関心を有するXら50名が,本件マンションは,20メー...
《解 説》
1 判決要旨
「民法上の組合」が行った航空機リース事業による所得について,その組合契約が民法上の組合契約であり,それによる所得は損益通算が認められる不動産所得に当たるとして,更正処分等を取り消した事例
2 事案の概要
本件は,原告らが,それぞれ組合員となっている「民法上の...
《解 説》
1 本件は,医師資格のない被告人が,宗教団体の代表として多数の信者を抱える女性Aと共謀して,同団体の信者らに対し,被告人が眼球虹彩診断(虹彩の紋様や瞳孔の形状等を観察することにより内臓疾患の有無などを診断できるというもの)を行って病名等を告知した上,同診断に基づいてホメオパシー...
《解 説》
1 Xはラップフィルム製品(X製品)の製造販売を業とする株式会社であり,Yは意匠に係る物品を「ラップフィルム摘み具」とする意匠権(本件意匠権)の権利者である。Yは,X製品の製造販売が本件意匠権を侵害するとして,Xに対し,その製造販売の中止等を求める警告書を送付した。本件は,Yか...
《解 説》
1 X1は,建築資材等の販売を業とする会社,X2は,木製サッシの製造・販売等を業とする会社であり,Yは,建築材料の開発・改良,建築材料及び構造・工法の提案等を行っている。Xらは,ある木製カーテンウォール工事を受注するため,共同して開発を行い,その設計図(本件設計図)を作成して元...
《解 説》
1 本件は,遺産分割事件において,共同相続人の1人を死亡保険金の受取人とする養老保険契約に基づく死亡保険金請求権が特別受益ないしこれに準ずるものとして持戻しの対象となるかが争われた事案である。
2 抗告人ら3名及び相手方の父と母は相次いで亡くなった。抗告人らは父及び母をそれぞ...
《解 説》
1 本件は,長野県北佐久郡御代田町所在の山林(以下「本件土地」という。)を取得したXが,その取得に関してY(長野県佐久地方事務所長)から受けた不動産取得税賦課決定の取消しを求める事案である。
2 不動産取得税の課税標準は,不動産を取得した時における不動産の価格とされている(地...
《解 説》
1 本件は,被告会社が虚偽過少申告をして法人税をほ脱したという法人税法違反の事案であり,売上原価の年度帰属が問題となった。被告会社は,宅地開発の許可申請をした際,地元のA市から,都市計画法上の同意権を背景として,開発区域外にある雨水排水路の改修工事を行うよう行政指導され,これを...
抵当地上の建物の一部が抵当地以外の土地をも敷地として築造されている場合であっても,建物の相当部分が抵当地上に築造されている場合には,民法 389条 1項による一括競売をすることができるとされた事例
《解 説》
1 本件の事案の概要
Xは,本件株券を所有していたが何者かに窃取され,その後,暴力団組員であるA,Aの知人であるB,貸金業を営むY1が順次これを取得し,Y1において証券会社であるY2に本件株券を預託し,本件株券の売付を委託し,Y2は同売付を執行し,第三者が本件株券を善意取得し...
《解 説》
1 いずれも弁護士であるXとその配偶者Aは,同居し生計を同じくしているが,別々に業務を行い,経理処理も別にしている。Xは,その営む弁護士業にAが従事したとし,その労務の対価として支払った報酬を自己の事業所得の金額の計算上必要経費に算入して所得税の申告をした。Yは,XとAとの間の...