《解 説》
一 本件は、被服類等を指定商品とし、黒塗りの横向きの犬の図形からなる登録商標1、2(登録商標2は、犬の図形の下に横書きの「DOG・DEPT」の文字が配置されている。)についての商標権を有するXが、Y標章1、2を付した被服等を製造販売するYの行為について、商標権及び不正競争防止法...
《解 説》
一 本件は、破産管財人である控訴人が、破産会社が訴外会社に対して有していた一五万七六〇五円の請負代金債権の譲渡を受けたとする被控訴人に対し、その債権譲渡契約(本件契約)ないし対抗要件を否認して、その代金債権が破産財団に帰属することの確認を求める事案である。
控訴人の主張は、(...
《解 説》
一 本件は、原告1が、自己及びその母である原告2の無権代理人として、互いに隣接する各所有建物について、保険料を自ら負担して火災共済契約を締結し、原告2の追認を得たが、その後、原告1の故意により火災が発生して、各建物が損傷した。原告1については、事故招致が肯定される限りは、保険者...
《解 説》
1 本件は,東海銀行が,昭和63年ころから平成3年ころにかけて,顧客に対し実質的に利益保証をして仮装の有価証券取引に引き込みその投資資金名下に融資を繰り返すという方法の取引を行った結果,巨額の融資が返済不能となったが,そのような取引を主導して東海銀行に巨額の損害を被らせたのは同...
《解 説》
一 本件は、資本金が三〇〇万円であったY株式会社が、平成二年改正商法の最低資本金制度の導入によって、増資により資本金を一〇〇〇万円としなければ組織変更をせざるを得ず、これを放置するとみなし解散とならざるを得ない状況下で、新株発行を行ったとし、その旨の登記等がなされていたが、同社...
《解 説》
本件は妻被告と夫一郎とが協議離婚するに際し、一郎から被告に対し、婚姻中に得た財産の三分の二を財産分与として所有権移転したが、その半分は被告が未成年の子原告の親権者となり養育監護するにつき養育費・教育費に充てる趣旨であったところ、原告が高校卒業時の四年制大学入試失敗を契機として○...
《解 説》
一 本件事案の概要は次のとおりである。Xは、宝石及び貴金属の加工及び販売等を業とする会社であるが、平成五年一一月から同一二年五月までの間、Yから、賃貸用ビルの七階部分を事務所(以下「本件事務所」という)として賃借していた(以下「本件契約」という)。Xは、本件契約終了後、契約期間...
《解 説》
1 事実関係
判決の認定する事実関係は複雑であるが,判示事項と関係のあるもののみを要約すると,次のとおりである。
仮設ハウス110棟の売買の商談が売主Y1(判決文の一審被告セルタスCM)とA(判決文のクリアハウス)との間で成立したが,Aが必要な資金手当ができなかった。そこで...
《解 説》
一 被告は、世界有数の医薬品メーカーである米国企業の日本における子会社である。原告は、かつて被告会社の製剤部門において研究開発に従事していた元従業員である。原告は、原告の在職中に被告会社が、願書に原告を共同発明者と記載して出願した「細粒核及びその製造方法」に関する特許について、...
《解 説》
一 本件は,外車の並行輸入業者であるYに申込金一八〇万円を支払って並行輸入を依頼したXが,その輸入手続が遅れたことなどを理由にその購入申込みを撤回したところ,Yは,すでに売買契約が成立していることから購入申込みの撤回の意思表示はその効力を生じないと主張し,仮に申込みの撤回が認め...
《解 説》
1 Xら5名は,いずれも平成4年にA眼科において近視矯正手術である放射状角膜切開術(RK手術)を受けた結果,矯正視力の低下等の後遺障害が残存した。
Bは,昭和61年,Y1を設立し,アートメーク事業,形成外科事業,RK手術事業を行っていたが,平成2年にY2を新たに設立し,Y1の...
《解 説》
一 本件は、講談用脚本1ないし3を創作したと主張するXが、同脚本に基づいて講談として上演するY(講談師であり、Xの元妻である。)に対して、著作権に基づき、上演の差止及び脚本の廃棄等を求めた事案である。また、XとYとの間には、両者の離婚後、本件各著作物についての上演許諾合意が締結...
《解 説》
一 本件事案の概要は以下のとおりである。
X(原告・控訴人)は、平成一二年一月二一日にA県B市から転出して同月二五日にC県D市に転入するとともに、同年四月二日にC県D市から転出して同月五日にE市F区に転入したところ、同年六月二五日の時点で、公職選挙法二八条二号に基づきA県B市...
《解 説》
一 本件は、Aの相続人(子供)であるX1ないしX3が、Aの遺言執行者であるYに対し、Aが作成した平成元年八月二三日付自筆証書遺言(第一遺言)と平成六年二月二七日付自筆証書遺言(第二遺言)とは抵触するから、第一遺言は第二遺言によって取り消されたものとみなされるとして、第一遺言の無...