《解 説》
一 Aは自筆証書遺言(加筆部分あり)を残して亡くなり、Xはその遺言執行者、YはAの唯一の相続人である。Xは、遺言が有効であることを前提として、Yに対して、自らの相続財産管理権に基づき、株券及び金地金の引渡し及びその代償請求として、時価相当の金員を求めるとともに、Aの入居していた...
《解 説》
一 被控訴人はオーストラリア法人の航空会社であり、日本に支店を有しているが、客室乗務員として雇用する日本人について、本社で管理するオーストラリアベース客室乗務員と日本支店において管理する日本ベース客室乗務員を設けていた。控訴人らは、当初から、あるいはオーストラリアベース客室乗務...
《解 説》
本件は、Xら九名が、元宗教法人法の華三法行(Y1)と法の華の教祖(Y2)に対し、Yらの足裏診断や個別面談等の勧誘方法は、金員を収奪することを目的とし、害悪を告知してXらを不安に陥れて困惑させ、長時間の勧誘により判断力を低下させて出捐させるなどの手段を用い、不当に高額な出捐をさせ...
《解 説》
一 原告(X)の父であるAは、B会社から代金一二〇〇万円で取得したゴルフクラブ会員権(本件会員権)をXに贈与したところ、Xは、その際、B会社に名義書換手数料八二万四〇〇〇円(本件手数料)を支払い、ゴルフクラブの正会員となった。その後、Xは、Cに本件会員権を代金一〇〇万円で譲渡し...
《解 説》
一 Xらは、Y1から土地付建売住宅をY2又はY3の不動産会社の仲介により購入したが、いずれも土地が軟弱地盤であったために地盤沈下が発生し、建物に不具合(床揺れ、床鳴り、床の変形、廊下の床と階段下との隙間、床の高低差、外壁の亀裂、ドアの開閉不能、サッシの開閉困難、駐車スペースのコ...
《解 説》
一 Xは、コンビニエンスストアのフランチャイズ事業を行っているYとの間で、フランチャイズ契約を締結したうえ、平成八年三月、コンビニエンスストアを開店した。しかし、Xは、開店後売上が予想より少なく、経営不振となったので、Yに対し、経営指導等を求めたが、適切な指導援助を受けることが...
《解 説》
一 原告の二女である補助参加人は、以前から原告所有の本件建物を、原告を貸主として第三者に賃貸するなどして管理し、原告もこれを黙認してきたが、その後、原告は、補助参加人が原告所有の別の不動産の登記名義を、原告に無断で補助参加人が代表者を務める会社に移転したとして、「本件建物の家賃...
《解 説》
一 本件は、原告が海外商品先物オプション取引(以下「本件取引」という。)をしたところ、被告らの勧誘行為について、説明義務違反・断定的判断の提供等の違法があったとして、不法行為責任が問われた事案である。
すなわち、原告は、本件取引当時専業主婦であったところ、被告らが原告に対して...
《解 説》
一 亡訴外人Aは、各相続人の相続分を、妻であるY1に四分の一、子であるY2、Y3にそれぞれ一二分の一、補助参加人Zに一二分の七と指定し、生前自己が所有していた土地の持分(以下「本件土地持分」という。)等を、Zの前記指定相続分に満つるまで相続させると共に、Xを遺言執行者にする旨の...
《解 説》
本件は、「荒川女性バラバラ殺人事件」などとして、マスコミの注目を集めた事件の第一審判決である。本件の被告人は、前刑において、強盗殺人等の罪により無期懲役に処せられたが、一九年余りの服役を経て仮出獄を許され、母親らのもとに戻ったが、それから一年足らずで再び殺人と死体損壊、遺棄の犯...
《解 説》
一 本件は、昭和六三年一〇月から平成元年六月にかけて幼女五人を次々とわいせつ目的で誘拐し、うち四人を殺害して死体を損壊するなどし、一人に対し強制わいせつをしたいわゆる幼女連続誘拐殺害事件についての控訴審判決である。
本件においては、幼女の誘拐殺人が短期間に連続的に敢行されたと...
《解 説》
一 事案の概要
1 事実関係
(1) Xは、江差追分に関するノンフィクション「北の波涛に唄う」と題する書籍(以下「本件著作物」という。)の著作者である。Y1(NHK)は、「ほっかいどうスペシャル・かなるユーラシアの歌声―江差追分のルーツを求めて―」と題するテレビ番組(以下「...
《解 説》
一 事案の概要
宗教法人X1の元信者Y1は、Y1の幹部であるX2及びX3から多額の献金を強制されたとして、弁護士であるY2を訴訟代理人として、Xらに対する損害賠償請求訴訟を提起し、Y2は提訴記者会見を開くなどした。
本件は、Xらが、提訴記者会見等により名誉を毀損されたなどと...