最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 はじめに(第10回迅速化検証結果の公表に当たって)
2 迅速化検証の現在地
3 地方裁判所における民事第一審訴訟事件の概況および実情
3.1 民事第一審訴訟事件等の概況
3.1.1 民事第一審訴訟事件全体の概況
3.1.2 個別の事件類型の概況
3.1.2.1 医事関係訴訟
3.1.2.2 建築関係訴訟
3.1.2.3 知的財産権訴訟
3.1.2.4 労働関係訴訟
3.1.2.5 行政事件訴訟
3.2 民事第一審訴訟事件に係る実情調査の結果
3.3 検証検討会での議論
3.4 今後に向けての検討
4 地方裁判所における刑事通常第一審事件の概況及び実情
4.1 刑事通常第一審事件の概況
4.1.1 刑事通常第一審事件全体の概況
4.1.2 裁判員裁判対象事件の概況
4.2 刑事通常第一審事件に係る実情調査の結果
4.3 検証検討会での議論
4.4 今後に向けての検討
5 家庭裁判所における家事事件及び人事訴訟事件の概況及び実情等
5.1 家事事件の概況
5.1.1 家事事件全体
5.1.2 遺産分割事件
5.1.3 婚姻関係事件
5.1.4 子の監護事件
5.2 人事訴訟事件の概況等
5.3 家事事件及び人事訴訟事件に係る実情調査の結果
5.4 検証検討会での議論
5.5 今後に向けての検討
[目次]
はじめに
第1 判決の言渡し
第2 判決の効力(1)―会社訴訟の判決と対世効
第3 判決の効力(2)―会社の組織に関する訴訟に係る請求を認容する確定判決と将来効・遡及効
第4 判決の効力(3)―株式会社以外の法人の決議に係る決議の無効・不存在の訴えに係る請求を認容する確定判決と対世効
第5 判決の効力(4)―株式会社以外の法人の決議に係る決議の無効・不存在の訴えに係る請求を認容する確定判決と将来効・遡及効
第6 登記の嘱託(1)―会社関係訴訟の場合
第7 登記の嘱託(2)―一般社団法人等の組織に関する訴え等の場合
第8 再審
[目次]
序
Ⅰ 法定審理期間訴訟手続の概要
Ⅱ 比較法的に見た少額訴訟手続・簡易手続
Ⅲ 法定審理期間訴訟手続の特質
Ⅳ 決定手続等先行型審理モデル(労働審判を含む。)
Ⅴ 法定審理期間訴訟手続の審理モデルの検討
Ⅵ 残された課題
Ⅶ まとめ
事件が一人の裁判官により審理された後,判決の基本となる口頭弁論に関与していない裁判官が民訴法254条1項により判決書の原本に基づかないで第1審判決を言い渡した場合において,全部勝訴した原告が控訴をすることの許否
行政機関,地方公共団体その他の行政事務を処理する者が行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(令和3年法律第36号による改正前のもの)に基づき特定個人情報(個人番号をその内容に含む個人情報)の収集,保管,利用又は提供をする行為と憲法13条
スカート着用の前かがみになった女性に後方の至近距離からカメラを構えるなどした行為が,公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(昭和37年東京都条例第103号)5条1項3号にいう「人を著しく羞恥させ,人に不安を覚えさせるような卑わいな言動」に当たるとされた事例
宗教法人の元信者によるサリンの生成への関与等に関して日刊新聞に記事を掲載した新聞社にその内容を真実と信ずるについて相当の理由があるとされた事例
弁護士に対する大量懲戒請求を巡る損害賠償請求訴訟において,懲戒請求を行った控訴人(被告)が,被控訴人(原告)の提出した訴状に記載された被控訴人の住所(所属する弁護士事務所の所在地)は民事訴訟規則2条1項所定の「住所」に該当せず,被控訴人訴訟代理人弁護士も同様に正しい住所を記載していないから,訴状が同項に違反する不適法なものであり,訴えを却下すべきであるとした主張を排斥し,控訴を棄却して,被控訴人の控訴人に対する請求を一部認容した原判決を維持した事例
同居したことがない夫婦間における婚姻費用分担申立事件において,抗告人の申立てを却下した原審の判断を取り消し,相手方に支払いを命じた事例
買収防衛策として導入・発動された新株予約権の無償割当てが,相当性を欠くものとして,その仮の差止めが認められた事例
原審裁判所が,新型コロナウイルス感染症に係る水際対策措置のために来日できない者の検察官調書について,審理経過及び検察官が出頭確保に向けた相応の尽力をしたことなども踏まえると,刑事訴訟法321条1項2号前段の供述不能の要件を満たし,手続的正義の観点から公正さを欠くとはいえないとして同号前段により採用して取り調べた点に訴訟手続の法令違反はないとされた事例
交通事故の被害者である受給権者が,過失相殺を考慮してされた訴訟上の和解に基づき加害者である第三者から和解金の支払を受けた事案において,受給権者が,給付事由と同一の事由に基づき第三者からてん補を受けたということはできないし,給付事由と同一の事由に基づく損害賠償請求権を放棄したとはいえないとして,共済組合が国家公務員共済組合法47条2項に基づき受給権者に対してした高額療養費を支給しない旨の処分が違法であるとされた事例
1 訴訟代理人の故意の証明妨害行為及び重過失による不要な訴訟費用発生を認定し,民事訴訟法69条1項を適用して,これらの費用を,訴訟代理人のみに負担させた事例
2 民事訴訟法69条1項によって,訴訟代理人のみに訴訟費用を負担させた点について,法令に違反があったものとして,自ら変更の判決をした事例
1 土地賃借人が債権者代位の転用により土地所有者である賃貸人の所有権に基づく返還請求権を行使した後,土地所有者が所有権に基づく返還請求権を行使して独立当事者参加を申し出た場合に共同訴訟参加を認めた事例
2 前記1において共同訴訟参加した土地所有者の請求を認容し,債権者代位権を行使した土地賃借人の訴えを却下した事例
3 建物請負契約の請負人による敷地の民事留置権の主張の可否
4 下請負人の注文者に対する留置権の主張の可否
1 ループを形成する操作コードの付属した上げ下げロール網戸につき,製造物責任法3条の「欠陥」があるとは認められないとした事例
2 リフォーム工事の請負契約等につき,特定商取引に関する法律26条6項1号の請求訪問販売に該当せず,契約締結の際に交付された書面は同法5条の書面に該当しないと認め,クーリングオフによる解除の主張が権利の濫用に当たらないとして,請負契約等の解除を認めた事例
東京入国管理局所属の入国警備官が,同局収容場収容中の外国人男性を入国者収容所東日本入国管理センターへ移収するに際して同人に対して行使した有形力の一部につき,必要かつ相当な限度を逸脱したものがあったとして国家賠償法上違法であるとされた事例
1 競争関係にある者が,裁判所が知的財産権侵害に係る判断を示す前に当該判断とは異なる法的な見解を事前に告知し又は流布する場合には,当該見解は,不正競争防止法2条1項21号にいう「虚偽の事実」に含まれる
2 特許権を侵害している旨の通知書を送付した行為が,不正競争防止法2条1項21号にいう不正競争行為に該当するとされた事例