[解 説]
1 本件は,公判前整理手続における弁護人からの証拠開示命令請求(刑訴法316条の26第1項)を棄却する決定に対する即時抗告提起期間の起算日が争われた事案である。
本件の事実経過は,本決定が判示するとおりであるが,概略は次のとおりである。
暴力行為等処罰に関する法律違反,銃砲刀...
〔解 説〕
1 事案の内容
(1)本件は,放送事業者である原告が,被告が「ジェーネットワークサービス」の名称で運営する,日本国内でテレビ放送された番組を海外居住者向けに有料でインターネット配信するサービス(以下「本件サービス」という。)は,原告の有する著作隣接権(送信可能化権〔平成22年12...
〔解 説〕
1 事案の概要
X(控訴人。第1審原告)は,発明の名称を「餅」とする特許発明(以下「本件発明」という。)に係る特許権(以下「本件特許」又は「本件特許権」という。)を有していた。Xは,Y(被控訴人。第1審被告)の製造,販売及び輸出する被告製品(切餅等)が本件発明の技術的範囲に属す...
〔解 説〕
1 事案の概要
(1) Xは,日本の株式会社であり,アメリカ合衆国,ジャージー及びケイマン諸島にグループ会社が存在する。
Yは,バミューダ法に基づいて設立された投資信託の管理運営等を目的とする会社である。バミューダは,イギリス領であって,公用語を英語及びポルトガル語とし,イギリ...
〔解 説〕
1 事案の概要
Xは,平成3年から,Yの事務局員として勤務していたが,平成20年6月16日退職届を提出した。
しかし,Xは,上記退職届は,心裡留保により無効であるなどと主張し,Yに対し,①労働契約上の権利を有する地位にあることの確認と②平成20年6月からの未払給与等の支払を求...
〔解 説〕
1 事案の概要
原告らは,発明の名称を「パンチプレス機における成形金型の制御装置」とする本件特許の共有者である。被告の特許無効審判の請求について,審判請求不成立の第1次審決がされたが,これを取り消す旨の第1次判決が確定し,本件特許を無効とする第2次審決がされた。その取消訴訟係属...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,大型貨物自動車(コンテナセミトレーラを牽引するトラクタ)を運転する被告人が,自車周囲の安全確認を尽くさずに,対面青色信号に従って発進して進行した過失によって,自車右側から自車前方に進行してきた被害者運転の自転車に気付かないまま衝突して,被害者を死亡させた...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,発明の名称を「ペトロラタムを基にした鼻用軟膏」とする特許出願の拒絶査定不服審判請求不成立審決の取消訴訟である。本件審決の理由は,引用例に記載された発明(引用発明)に基づいて容易に想到できるというものであり(特許法29条2項),原告は,本件において,取消事...
〔解 説〕
1 平成14年法律第4号による改正前の地方自治法242条の2第1項4号の規定による住民訴訟(旧4号住民訴訟)において住民が勝訴した場合に弁護士に支払うべき報酬額の範囲内で地方公共団体に請求できる「相当と認められる額」(相当弁護士報酬額)の意義及び算定基準については,最一小判平21...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,リース会社のユーザー及び連帯保証人に対するリース料相当損害金の支払請求事件(甲事件)とユーザー及び連帯保証人のリース会社,サプライヤー及び販売代理店に対する損害賠償請求事件(乙事件)とが併合された事件である。
Aは,Y3(サプライヤー)の販売代理店とし...
〔解 説〕
1 事案の概要
Xは,貸金業者であるYに対し,XY間の平成6年10月27日から平成15年6月23日までの継続的な金銭消費貸借取引(以下「本件取引」という。)により過払金が生じたと主張して,不当利得返還請求権に基づき,過払金1992万5899円及び利息の支払を求めた。これに対し,...
〔解 説〕
1 事案の概要
Yは,歯科大学等を経営する学校法人である。Xは,昭和54年4月から,Yに雇用され,同歯科大学において,助手として勤務を始め,その後教授に就任した。また,Xは,Yが経営する歯科大学附属病院の院長に就任するなどし,平成17年5月30日から,病院運営にかかわる病院担当...
〔解 説〕
1 本件の概要
本件は,被告人A・Bが共謀の上で,アディダス社及びバーバリー社の商標を模したいわゆる偽ブランド品を,販売譲渡し,あるいは販売譲渡目的で所持して,商標権を侵害するとみなされる行為をしたという商標法違反の事案である。
判文によれば,検察官は,平成23年6月6日付け...
〔解 説〕
1 本件各事件は,西武鉄道株式会社が,有価証券報告書に親会社である株式会社コクドの持株数等について虚偽の記載をして,上場廃止事由に該当する事実を隠蔽していたことにつき,虚偽記載の公表時に西武鉄道株式を保有していた株主ら(①事件は個人投資家ら,②事件は機関投資家又はその財産の信託を...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,金融商品である仕組預金の預入れの勧誘及びこれに伴って設定された担保権の実行の違法性が問題となった事案であり,事実経過の概要は以下のとおりである。
A社の取締役であった原告は,金融機関である被告から2億5000万円を借り入れた(本件ローン契約)上,被告と...
〔解 説〕
1 事案の概要
広島市民である原告は,広島市長に対し,広島市住民投票条例(以下「本件条例」という。)及び広島市住民投票条例施行規則(以下「本件規則」という。)に基づき,住民投票に付する事項を「旧広島市民球場解体の賛否を問う」(以下「本件事項」という。)とした住民投票実施請求書(...
〔解 説〕
1 本件は,被告人が,夜の電車内で乗客の女性のスカート内に手を入れ,下着をめくり上げた上で臀部を直接なで回すなどしたという強制わいせつの事案である。被告人は犯行を否認し,「触っている犯人の手をつかみ,被告人が犯人であると確認した。」旨述べる被害者供述の信用性が中心争点となり,被害...
[解 説]
1 事案の概要
本件商標は,判決別紙「本件商標」記載の商標であり,「Blue Note」の文字の間に「音符の図形」を有する。本件商標の指定役務は判決別紙「指定役務」記載の小売等役務であり,「衣料品,飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,小下顎,舌根沈下,上気道閉塞(狭窄)の3主徴が見られ,一般に気管内挿管が容易ではないピエールロバン症候群を発症していた男児(低酸素脳症発症当時1歳1か月)が入院中に呼吸状態を悪化させて低酸素脳症の重篤な後遺障害を残したことについて,医師が適切な処置をしな...
〔解 説〕
1 問題の所在
本件の中心的争点は,マンションの規約に管理組合保管(保管者・理事長)の書類の閲覧請求を認める規定がある場合に,組合員は当然にそれら書類の謄写請求をすることができるかどうかである。後記3に解説するとおり,この点に関する裁判例は分かれており,原審は積極説をとったが,...