〔解 説〕
1 事案の概要
Xは,平成8年9月15日,Y1との間で,兵庫県三田市内の土地上に,軽量鉄骨2階建ての本件建物を建築する旨の契約を締結し,Y1は,平成9年6月18日,本件建物を建築してXに引き渡した。
しかし,Xは,本件建物には,基礎の欠陥及び使用上の欠陥があり,建替えが必要で...
[解 説]
1 本件は,放送事業者であるXらが,「まねきTV」という名称で,利用者所有の機器を自己の事務所内に設置することによって,利用者がインターネットを通じてテレビ番組を視聴することができるようにするサービス(以下「本件サービス」という。)を有償で提供しているYに対し,本件サービスが,放...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,退任取締役が退職慰労金の不支給を理由として裁判所に救済を求めた,いわゆる退職慰労金請求に関する裁判例の1つであり,原告らの請求どおりの退職慰労金相当額の損害賠償が認容された事例である。
同種の裁判例は数多いが(とりわけ,東京地方裁判所商事研究会編『類型...
〔解 説〕
1 ①事件について
①事件は,被告から土地(以下「本件土地1」という。)を購入した原告(特別区の土地開発公社)が,本件土地1に大量の油分が含まれていたとして,瑕疵担保責任に基づき,被告に対し,損害賠償として,油分が含まれていたために支出を要した処理費用相当額の支払を求めた事案で...
[解 説]
1 本件は,Aとの間で基本売買契約(以下「本件基本売買契約」という。)を締結した原告(売主)が,被告との間で,被告がAの売買代金債務を保証するとの合意をしたと主張し,被告に対し,保証契約に基づく保証債務履行請求権に基づき,Aが原告との間で締結した個別売買契約に基づく売買代金相当額...
[解 説]
1 概要
本件は,平成16年に発生した強盗致傷事件(以下「本件事件」という。)に関与したとして捜査の対象になった5名の原告(本件事件当時,原告X1は刑事未成年,X2及びX3は未成年,X4及びX5は成人であった。)が,警察官の取調べや検察官の公訴提起の違法等を理由に提起した国家賠...
[解 説]
1 本件は,業者の施設内に置かれた「ロクラクⅡ」と呼ばれる機器において,テレビ番組の複製ファイルが作成され,それがインターネットを通じて利用者の手元に送られ,利用者がテレビ番組を視聴することができるというテレビ番組の録画転送サービスにおいて,具体的な複製は,サービスの各利用者が自...
抵当権設定登記後に賃借権の時効取得に必要な期間不動産を用益した者が賃借権の時効取得を当該不動産の競売又は公売による買受人に対抗することができないとされた事例
[解 説]
1 事案の概要
本件は,石綿管の製造を行うYの工場で就労していた元従業員が,作業中石綿粉じんに曝露したことにより石綿肺等の石綿関連疾患に罹患して死亡したとして,元従業員の遺族らであるX1ないしX5が,Yに対し,安全配慮義務違反による債務不履行に基づき慰謝料等の賠償を求め,また,...
[解 説]
1 佐賀県伊万里市は,平成19年4月1日,浄化槽の保守点検業者らとの間で随意契約により浄化槽維持管理等の業務委託契約を締結し,同業者らに対し契約代金を支払った。
Xらは,同市の住民であるが,同契約の締結は,地方自治法(以下「法」という。)234条に違反するとし,同市の市長である...
[解 説]
1 Xは,中国遼寧省大連市で生まれ,中学卒業後軍隊に入隊し,その後,広告会社等で働いていたが,平成20年10月,外国人研修制度を利用して,研修の在学資格で来日した。
そして,Xは,日本語の研修,安全教育等の集合研修を受けた後,平成20年11月20日から,Yにおいて研修を開始した...
[解 説]
1 原判決によれば,本件の事案は,概略次のとおりである。
Y1の夫は,本件土地につき,その所有者との間で賃貸借契約を締結し,その地上建物を所有していたところ,Y1は,夫の死亡により,同建物を相続により取得し,本件土地の賃借権を承継取得した。その後,Y1は,長年にわたって,本件土...
〔解 説〕
本件犯行は,次のような経緯で行われた。被告人は,主犯格の暴力団員から指示を受けながら,多額の資産を有しているという風評のある被害者を拉致して監禁し金品を強取する計画を立て,実行者を集めるなどしていたところ,その暴力団員から,犯行の最後には,被害者の記憶を飛ばすとともに,警察に被害...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,Xが,発明の名称を「ダブルアーム型ロボット」とする本件特許に対する無効審判請求について,特許庁が同請求は成り立たないとした審決の取消しを求めた事案である。
本件発明は,旋回半径が小さく,また,装置の大型化・複雑化を伴わない上下移動機構により構成可能なダ...
[解 説]
本件は,被告Yに正社員として入社し,派遣労働者として就労していた原告Xが,Yによる解雇の意思表示は整理解雇の要件を満たしておらず無効であるとして,Yに対し,雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認と賃金の支払を求めた事案である。
Xは,平成8年,派遣事業等を目的とする株式会...
〔解 説〕
1 本件は,被告会社の代表取締役であった被告人が,当時被告会社の社長付として経理業務を統括していた丙らと共謀の上,被告会社の業務に関し,法人税を免れようと企て,被告会社の関連会社に対する架空の費用を計上するなどの方法により所得を秘匿した上,平成9年11月1日から平成12年10月3...
〔解 説〕
1 はじめに
職業安定法は,労働者供給事業(同法4条6項によれば,供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させること。なお,労働者派遣法が制定された際,労働者派遣事業は,この定義から除外されている。)を,原則的に禁止している(同法44条)が,同法45条は,労働...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件事案の概要は次のとおりである。Y社は,各種情報提供サービス業務等を目的とする取締役会設置の株式会社であり,同社の代表取締役はXである。Y社は,平成20年12月5日,臨時株主総会(以下「本件株主総会」という。)を開催したが,当該総会で,Xら3名の取締役を解任し...
[解 説]
本件は,いわゆる耐震強度偽装事件において構造計算書の偽装された分譲マンションの購入者ら(Xら)が,そのマンションの建築確認及び完了検査を実施した建築基準法上の指定確認検査機関である株式会社(Y1)及び上記マンションの建築された区域における建築基準法所定の確認に関する事務をつかさど...
[解 説]
1 糸満漁港内において,未明に,亡A運航の漁船甲丸が,錨泊中の台船(本件台船)に衝突する事故(本件事故)が発生した。本件は,亡Aを相続した原告らが,本件事故は,本件台船をえい航していた引船の船長Bが,本件台船を糸満漁港内の航路筋に夜間無灯火となる状態で錨泊させたことにより発生した...