[解 説]
1 本件は,石油製品の運搬等を目的とする会社の代表取締役である被告人が,同社の運転者に,労使協定によって定められた1か月130時間の延長労働時間を超えて時間外労働をさせるなどした労働基準法違反等の事案である。
労基法32条1項は,使用者は,労働者に,1週間について40時間を超え...
[解 説]
1 本件は,行政書士でない被告人が,行政書士である共犯者らと共謀の上,合計6名からの依頼に応じて,行政書士法1条の2第1項にいう「事実証明に関する書類」である家系図合計6通を,報酬を得て作成し,業として行政書士の業務を行ったものとして,行政書士法違反に問われた事案である。
事実...
[解 説]
1 本件は,検察官が,控訴棄却判決の言渡しを受けて保釈が失効した被告人(被請求人)が判決確定前の時期(上告中の時期)にのみ逃亡していたことを理由として,刑訴法96条3項を根拠に,その当時事件記録を保管していた最高裁に保釈保証金の没取を請求した事案である。
本件の経過は以下のとお...
〔解 説〕
1 Xは,司法書士であり,その所属する司法書士会であるYから司法書士法61条の規定に基づく注意勧告を受けた者である。本件は,XがYに対し,当該注意勧告の無効確認を求めるとともに,当該注意勧告に至るまでの一連のYの違法な行為により精神的苦痛を受けたとして,200万円の慰謝料の支払を...
〔解 説〕
1 事案の概要
中華人民共和国所在の食品工場において製造された冷凍餃子に有害物質である有機リン酸系殺虫剤メタミドホスが混入し,日本国内で中毒事件が発生したが,本件は,同工場で製造された冷凍食品を被告から購入し,他社に販売するなどしていた原告が,中毒事件の発生後,販売した商品の廃...
〔解 説〕
1 事実の概要
(1) Xは,発明の名称を「急速崩壊性多粒子状錠剤」とする本件特許をA社から譲り受け,A社から専用実施権の設定を受けていたB社が受けた薬事法14条7項所定の医薬品の製造の承認事項の一部変更の承認に基づいて,特許権の存続期間延長登録の出願(特許法67条2項)を行った...
〔解 説〕
1 事案の概要
国立市は,A株式会社(以下「A社」という。)からの別件損害賠償請求事件(以下「別件訴訟」という。)において,前国立市長(Y補助参加人)Zが,国立市内にマンション(以下「本件建物」という。)を建築しようとしたA社に対し,違法にその営業活動を妨害し,その信用を毀損し...
[解 説]
1 本件事案の概要
本件は,JR西日本福知山線脱線事故(本件事故)の際,同事故車両に車掌として乗務し,同事故による精神症状を契機として休職中であった原告が,被告に対し,労働契約上の信義則に基づいて,(1)①原告を被告京橋車掌区に所属する車掌職として就労させることを目的とし,段階...
[解 説]
1 事案の概要
Yは,弁護士過疎地であった奄美群島内に日本弁護士連合会のひまわり基金の支援を受けた公設事務所として設立された奄美ひまわり基金法律事務所(以下「奄美ひまわり事務所」という。)の初代所長として,平成17年3月から平成20年4月まで弁護士業務を行っていた者である。
...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,控訴人に対し連帯保証債務を負担していた者が,その所有する不動産を子である被控訴人に贈与した後,小規模個人再生の申立てをしてその開始決定を受けたところ,控訴人が,詐害行為取消権に基づき当該贈与の取消し等を求め,原審が被控訴人に詐害の認識が認められないとして...
[解 説]
1 本件は,三重県度会郡南勢町と同郡南島町とが平成17年10月1日に合併した同郡南伊勢町(Y1)の住民であるXが,旧南勢町の町長であったZがその在職当時に同町に存した不正経理問題に関し是正措置を執らなかったことが不作為による不法行為に当たることを前提に,Y1の町長であるY2に対し...
[解 説]
1 本件は,権利能力のない社団に対して債務名義を有する債権者が当該社団の所有(正確には,構成員全員の総有であるが,便宜,社団の所有という。)に属する不動産の強制競売を申し立てる方法が問題となっている事案である。すなわち,権利能力のない社団は,不動産の所有が認められるとしても,当該...
〔解 説〕
1 本訴について
(1)被告は,懲戒解雇事由として,原告が,被告関係者らで行われた懇親会の終了後,被告の業務委託先から出張していた若年の女性従業員AとBをその宿泊先のホテルまで送り,客室内に入って居座り,女性らと同じベッドに横になり,嫌がる女性Aに対し,頭を撫で,ほほにキスをした...
[解 説]
1 本件事案の概要
本件は,派遣社員として就労していた原告が,派遣元会社及び派遣先会社である被告らが原告と派遣元会社との間の派遣労働契約(本件派遣労働契約)及び被告ら間の労働者派遣契約(本件労働者派遣契約)に基づいて原告を派遣先会社に派遣したことが偽装派遣であることを前提に,(...
〔解 説〕
1 事案の概要
本訴請求は,システム開発会社Xが,顧客Yとの間で,パッケージソフトウェアの使用許諾契約,保守契約,導入支援業務契約(以下,併せて「本件使用許諾契約等」という。),アドオン開発業務契約(以下,本件使用許諾契約等と併せて「本件各契約」という。)及び追加支援業務契約を...
〔解 説〕
1 事案の概要
(1) Xは,平成14年11月14日,下水道工事を発注するについて,指名競争入札を実施したところ,Yが落札したので,平成15年8月25日,Yに対し,工事代金1億5443万円余を支払った。
(2) しかし,公正取引委員会は,上記指名競争入札に談合の疑いがあるとして審...
[解 説]
1 事案の概要
マンション管理組合法人の副理事長である抗告人は,建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)59条1項に基づき,区分所有建物(以下「本件物件」という。)の区分所有者(以下「本件区分所有者」という。)に対して競売申立請求事件を提起し,その認容判決(以...
[解 説]
1 X1は,平成16年12月13日,第二子の出産のためY市が開設するB病院に入院し,妊娠37週,前期破水(陣痛開始前の破水)と診断された。翌14日になっても陣痛が発来しなかったため,B病院の医師は,同日午前9時40分ころに子宮頸管熟化剤のマイリスVT(マイリス)2本を,同日午後1...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,旧破産法の下において,①弁護士である破産管財人の報酬の支払及び②破産債権である元従業員の退職金債権に対する配当を行う破産管財人が,これらの支払及び配当について所得税法上の源泉徴収義務を負うか否かが争われた事案である。所轄税務署長から源泉所得税の納税の告知...
[解 説]
1 本件は,斑鳩町内の自治会(地方自治法260条の2第1項の認可を受けた地縁による団体)が土地を取得して地域集会所を建設するに当たり,町が,その助成のため,町の普通財産である土地を上記地域集会所の建設用地として上記自治会に無償で譲渡したこと(本件無償譲渡)について,町の住民である...