《解 説》
1 本件は,土地の持分の売買代金が相続税法7条の規定する「著しく低い価額」の対価に該当するとして行われた課税処分の違法性が争われた事案である。本判決は,本件における土地持分の代金額は,相続税評価額(財産評価基本通達に従って評価した価額。以下同じ)と同額で,時価の約78%であると...
《解 説》
1 本件は,本案訴訟の原告であるXが,文書の所持者であるYに対し,その提供する介護サービス事業に関する「サービス種類別利用チェックリスト」と呼ばれる文書(以下「本件リスト」という。)につき,文書提出命令の申立てをした事案であり,主として,民訴法220条4号ニ所定の「専ら文書の所...
《解 説》
1 事案の概要
本件の本訴事件は,弁護士である本訴原告(反訴被告,以下「原告」という。)が,原告との間で弁護士業務に関する委任契約を締結した本訴被告(反訴原告,以下「被告」という。)に対し,本件委任契約に基づく報酬金の支払及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案であり,反...
《解 説》
1 本件は,地方公共団体の運営する公立病院から,国立大学医学部の教授等が理事を務める財団に対して,当該大学の医局が学会事務局を担当する学会総会への寄附として,又は,医局員の行う個別の研究の助成としてされた寄附について,実質的には,国立大学(研究科及び診療科の総体)と実質的に同一...
《解 説》
1 本件は,心臓手術の際に人工心肺装置の操作を誤り患者Zを死亡させたとして業務上過失致死罪で起訴され,第1審で無罪判決を受けた医師Xが,その無罪判決を題材として民法テレビ局Yの放送に係るニュース番組において,Xの社会的評価を低下させる報道がされたことによりその名誉を毀損されると...
《解 説》
1 本件は,被告人が,自分がその代表取締役である会社が所有する家具店の店舗に放火して,火災保険金をだまし取ろうとした非現住建造物等放火,詐欺未遂の事案である。被告人は,犯行を全面的に否認したが,第1審,原審ともに,被告人の犯行であると認定された。その過程において,本件火災の原因...
《解 説》
1 児童福祉法に基づきX1の里親となっていたX2・X3(原告夫婦)は,4年間にわたりX1を養育していたが,X1が,Yに所属する機関である静岡県西部児童相談所(西部児童相談所)を訪れ,泣きながらX2に叩かれたなどと述べたことが発端となり,同児童相談所長は,X1の一時保護決定及び里...
《解 説》
1 本件事案の概要
Xは,平成16年10月4日から8日にかけて,Y1会社(西武鉄道株式会社)の株式を1株1114円ないし1149円で取得した。ところが,Y1会社は,同月13日,実質的にはY2会社(株式会社プリンスホテル)らが保有していた株式を別の個人が保有していることにして,...
《解 説》
1 本件は,Yの製造に係るシリコンウェハー(本件製品)をA社等に対して販売するためにXをYのエージェントに任命することなどを内容とする当事者間のエージェント契約(本契約)について,Yから更新拒絶の意思表示(本件更新拒絶)を受けたXが,主位的に,①本件更新拒絶は有効な更新拒絶とは...
《解 説》
Yは,エステティックサロンを経営する会社であり,A社との間でサーバーのレンタル契約を締結してウェブサイトを開設し,その後,A社にホームページの制作と保守を委託した。Xら14名は,平成12年から14年の間にYのホームページに本件ウェブサイトで実施された無料体験の募集に応じ,氏名,...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,原告が,富山県高岡市内に病院の開設を計画し,被告に対し,平成9年3月6日付けで病院開設に係る医療法(平成9年法律第125号による改正前のもの。以下同じ。)7条1項の許可の申請(以下「本件申請」という。)をしたところ,被告が,原告に対し,同年10月1日付...
《解 説》
1 本件事案は,複雑であるが,ある程度単純化すると,次のようである。
Aは,敷地の一部に木造2階建建物(本件建物)が建っている土地(本件土地)を元所有していたが,Aは昭和61年4月に死亡し,Zがこれを相続した。Zは,昭和61年7月,本件土地を担保にして債権者G1から金銭を借り...
《解 説》
1 Xは,平成14年9月25日,損害保険会社Yとの間で,その所有の本件建物と家財について,住宅総合保険契約を締結し,次いで,同年12月28日,Yとの間で,その所有の本件建物と家財について,住宅総合保険契約を追加締結していたところ,平成15年1月13日,本件火災によって本件建物と...
《解 説》
1 本件は,被告人が,店舗型性風俗特殊営業を営むことが禁止されている神奈川県条例で定められた施設(病院)の敷地の周囲200メートルの区域内である川崎市内のビルの3階に営業所を設け,平成18年6月2日及び同年7月28日,前後2回にわたり,同営業所内に設置した個室において,不特定多...
たこ焼き店のフランチャイズ契約の締結に際して,フランチャイザーが,自営業を営んだことのない主婦のフランチャイジー候補者(加盟候補者)に対し,その自己資金だけでは開業することが困難となるであろうことを告げず,初期投資総額の見込額等を記載した文書を交付せずに,加入金等を入金させた後にその不返還を定めた契約書に署名押印させるなどしたことが,加盟候補者に対し同契約を締結してフランチャイジーになるか否かにつき自由に意思決定をするに足りる必要かつ十分な情報を適時かつ正確に提供・開示すべき信義則上の義務を尽くしたとはいえないと判断するなど,フランチャイズ契約で問題となる多数の争点につき判断した事例
《解 説》
1 X1(フランチャイジー,加盟者)は,平成15年10月ころ,Y1(フランチャイザー)との間でフランチャイズ契約(本件契約)を締結した上,Y1が指定した店舗改装業者であるY2との間で店舗(本件店舗)改装の請負契約を締結し,同年12月ころ,本件店舗においてたこ焼き店を開店したが,...
《解 説》
本件は,被告人が,常習として,四回にわたり,うち二回は窓ガラスを割ってその施錠を解いた上で他人の住居に侵入し,うち二回は出入口のガラスを身体が入ることができる大きさに割った上で人の看守する店舗に侵入し,腕時計,バッグ等の物品を窃取した,という常習特殊窃盗の事案であるが,控訴審に...