《解 説》
1 本件は,いわゆる一般労働組合である原告組合が,航空会社である被告会社に対し,航空整備士の組合員が雇止めを通告されたこと等に関して団体交渉を申し入れたにもかかわらず,被告会社がこれに応じなかったことが原告組合の団結権,団体交渉権等を侵害する不法行為に当たるとして損害賠償請求が...
《解 説》
1 本件は,被告人が,道路標識により最高速度が50km毎時と指定されている一般道路において,その最高速度を30km超える80km毎時の速度で普通乗用自動車を運転したという,道路交通法違反の事案であり,被告人が,罰金6万円の略式命令を不服として,正式裁判を請求したものである。
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《解 説》
1 本件は,木造2階建ての棟割り賃貸アパート(本件建物)に居住していた住民(A,身長約157センチメートル)が,その2階の窓(本件窓)から転落して死亡した事故について,死亡したAの夫と子(Xら)が家主であった者の相続人(Y)に対して,債務不履行ないし土地工作物責任に基づき損害賠...
《解 説》
1 本件は,再審原告Xが,再審被告YのXに対する請求を認容した前訴確定判決につき,民訴法338条1項3号の再審事由(以下「3号事由」という。)があると主張して申し立てた再審事件である。
2 本件の経過は次のとおりである。
(1) Yは,Bから,BがXの義父であるAに対してX...
《解 説》
1 本件は,北海道のパチンコ業者であるXが,北海道A市内でのパチンコ店の出店を計画したものの,地元のパチンコ業者ら(以下「本件事業者ら」という。)において,地元の社会福祉法人(以下「本件社会福祉法人」という。)と共謀し,風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営...
《解 説》
1 本件は,被告人が,①市営住宅の1階にある元妻方の玄関ドア(金属製開き戸で厚さ約3.5cm,高さ約200cm,幅約87cmのもの)を金属バットで叩いて凹損させるなどし(損害額2万5000円相当),もって建造物を損壊した,②裁判所の勾留質問室で,前記建造物損壊被疑事件につき勾留...
《解 説》
1 事案の概要
地方自治法100条13項は,普通地方公共団体は,条例の定めるところにより,議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として,その議会の会派又は議員に対し,政務調査費を交付することができる旨を定め,これを受けて名古屋市では,名古屋市会政務調査費の交付に関す...
《解 説》
本件は,被告人が酒気を帯びた状態で自動車を運転したという道路交通法違反及び自車を高速度で走行させて制御を失わせ,橋の上を歩行していた被害者に衝突させ,死亡させたという危険運転致死の事案である。
被告人は,犯行前に友人らと多量の飲酒を行った後,自分は酒を飲んでも事故を起こさない...
《解 説》
1 原被告はいずれも和菓子業者であって,逆バージョンのみたらし団子(普通のみたらし団子とは逆に,醤油だれを餅生地で包み,餅が外側たれが内側になっている和菓子)を製造販売している。原告の使用する表示(原告商標)は,右から順に縦書きで「大阪」「みたらし」「小餅」と書かれたもの,被告...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,和泉市の住民である原告らが,和泉市の前市長(以下「前市長」という。)が逮捕・勾留され,職務を執行することができない状態であったにもかかわらず,和泉市から給与の支払いを受けていたのは違法であると主張して,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,被告に対...
《解 説》
1 診療経過は,概ね以下のとおりである。患者は,平成5年,Yが設置する病院において,真珠腫性中耳炎と診断され,真珠腫除去手術を実施する予定となったが,術前検査で心機能の状態が悪いことが判明し,手術は延期された。その後,患者は,ほぼ1週間に1度の割合で通院していたが,平成8年4月...
《解 説》
1 本件は,被告人が,①共犯者1名と共謀の上,10軒の住居に侵入し,強盗強姦5 件,強盗致傷・強制わいせつ1 件,強盗・強制わいせつ3件等を敢行し,②単独で,2 軒の住居に侵入し,強盗致傷1 件,窃盗1件を敢行したという事案である。
1審判決は,これらのうちの強盗強姦5件につ...
《解 説》
1 会社員であるXは,Y地方公共団体が運営するA大学院の入学試験を受験して入学を許可され,入学金を納付して入学手続を行った。
Xは,この入学手続の際,社会人として働きながらA大学院の過程を履修できることが前提となっていたが,実際にはこれがかなわなかったとして,上記入学に関する...
《解 説》
1 本件は,原告が,被告に対し,被告の使用する溶融アルミニウム合金搬送用加圧式取鍋が,原告の有する特許発明の技術的範囲に含まれ,また,原告の有する意匠権に係る意匠と類似するとして,特許権侵害及び意匠権侵害に基づき,前記加圧式取鍋の使用差止等及び損害賠償を求めた事案である。被告は...
《解 説》
Xは,平成15年4月7日,Yとの間で火災共済契約を締結したところ,平成16年3月7日に発生した火災により目的物件である本件建物が全焼したことを理由として火災共済金,臨時費用共済金及び弁護士費用合計3700万円の支払いを求めて提訴した。Yは,本件火災は,鍵のかかった家屋の内部から...
《解 説》
1 本件は,Y1が経営する会社Y2の営む薬局に事務員として勤務していたXが,Y1からセクシュアルハラスメントを受け,これを職場の同僚に相談したことにつき,Y1とその妻から一方的に責められた上に不当に解雇されてPTSDを発症したなどと主張し,Yらに対し不法行為に基づく損害賠償を求...