《解 説》
1 事案の概要
製薬会社である被告の製剤研究課長ないし製剤研究室長であった原告が,被告に対し,「フィルムコーティングを施した分割錠剤」とする特許権に係る職務発明の対価の一部として10億円を請求する事案である。
本件特許公報中の発明者欄には,原告の部下であるA及び原告の氏名が...
《解 説》
1 原告は,本件マンションの管理組合の理事長であり,管理者の地位にある。被告Aは,同マンションの一室の区分所有者である女性である。被告Aは,同人の長男である被告Bを同室に居住させ(使用貸借)ている。本件は,原告が,被告Bの近隣に迷惑を及ぼす異常な行動等が他の区分所有者らの共同の...
《解 説》
1 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独禁法」という。)8条の3において準用する独禁法7条の2の規定によると,独禁法2条2項にいう事業者団体が一定の取引分野における競争を実質的に制限し,それが商品又は役務の対価に係るものであるときは,公正取引委員会は,事業者団...
肺がんの疑いで入通院していた患者が、肝がんを発症し食道静脈瘤破裂により死亡した場合において、病院側に転医勧告義務違反による債務不履行責任が認められた事例(横浜地裁平17. 9.14判決)
《解 説》
1 事案の概要
本件は,控訴人学校に教職員として雇用されていた被控訴人が,同学校から貸与された業務用パソコン及び同学校のメールアドレスを使用して,いわゆる出会い系サイトに登録し,同サイトで知り合った女性らとの間で大量のメールを送受信したこと(平成10年9月21日から平成15年...
在外選挙権最高裁大法廷判決 〔1〕平10法47号改正前公職選挙法が,平成8年10月20日実施の衆議院議員総選挙当時,在外国民の投票を全く認めていなかったことは,憲法15条1項・3項・43条1項・44条ただし書に違反するとした事例 〔2〕公職選挙法附則8項のうち,在外国民に国政選挙の選挙権行使を認める制度の対象を当分の間両議院の比例代表選出議員選挙に限定する部分は,遅くとも本判決言渡し後に初めて行われる衆議院議員総選挙又は参議院議員通常選挙の時点においては,憲法15条1項・3項・43条1項・44条ただし書に違反するとした事例 〔3〕在外国民である上告人らが次回の衆議院議員総選挙における小選挙区選出議員選挙及び参議院議員通常選挙における選挙区選出議員選挙において,在外選挙人名簿に登録されていることに基づいて投票をすることができる地位にあることの確認を求める訴えは,適法な訴えであるとした事例 〔4〕在外国民である上告人らは,次回の衆議院議員総選挙における小選挙区選出議員選挙及び参議院通常選挙における選挙区選出議員選挙において,在外選挙人名簿に登録されていることに基づいて投票をすることができる地位にあるとした事例
《解 説》
1 X(申立人,抗告人)は,更生会社A株式会社に対する更生担保権者である。更生担保権の目的物件は,熊本県宇城市南部に位置するゴルフ場の土地建物である。Xは,A社管財人Yがした目的物件の評価額が低すぎると主張して,Yを相手方として,担保目的物の価額決定の申立て(会社更生法153条...
《解 説》
1 本件は,不動産の売買等を目的とする株式会社である1審原告(控訴人・被控訴人)が,土地建物を買い受けるに当たりその登記申請を司法書士である1審被告(被控訴人・控訴人)に依頼したが,売主が所有者の名をかたった無権利者であって,売買代金相当額を騙取されたため,1審被告に司法書士と...
《解 説》
1 本判決は,国外に居住していて国内の市町村の区域内に住所を有していない日本国民(以下「在外国民」という。)の国政選挙における選挙権行使の全部又は一部を認めないことの適否等が争われた事案について,最高裁判所大法廷が法令違憲等の判断をしたものである。
2 本件訴訟は,平成8年1...
《解 説》
1 本件は,就学生として来日した被告人が,主犯格の男性から殺人の依頼をされて報酬欲しさに仲間と共にこれを引き受け,被害者の女性を自動車に乗車させ,走行中の車内においてコードで被害者の頸部を絞めるなどして殺害し,その死体を河川に投棄したという事案であり,被告人は,本件犯行後に韓国...
《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。Xら297名はいずれも国鉄に勤務し,国鉄労働組合(以下「国労」という)に所属していた者及びその相続人であり,Yは,国鉄,鉄建公団の権利義務を承継した法人である。Xらは,昭和62年4月1日,国鉄の分割・民営化の際,JRに採用されず,国鉄から移...
《解 説》
1 本件は,原告が,使用者である被告に対し,未払の割増賃金及び遅延損害金の支払,付加金及び遅延損害金の支払,原告が出向先において労働する義務のない地位にあること並びに被告の従業員からセクハラ行為等を受けたことによる慰謝料及び遅延損害金の支払を求めた事案である。
2 割増賃金等...
《解 説》
1 Xは食料品等の輸出入等を業とする会社,Yは料理飲食店の経営等を業とする会社である。XとYは,平成12年8月ころ,Xが,Yの経営するファーストフード店で販売する肉まんを製造し供給することを内容とする肉まん供給業務委託契約(本件契約)を締結した。本件契約においてはXが製造する肉...
《解 説》
1 本件は,亡夫が購入したマンションの専有部分(本件マンション)の寝室から出火した火災(本件火災)について,室内に設置された防火戸(本件防火戸)の電源スイッチが切られており,本件防火戸が作動しない状態で引き渡されたことから,本件火災による延焼等の損害を被ったなどと主張して,亡夫...
《解 説》
1 本件は,原告が,勤務先の会社でくも膜下出血を発症した夫の労災申請の相談のために訪れた労働基準監督署の窓口で,担当者(被告乙)から,原告の労災申請を断念させようとして,労災申請は認められない旨の誤った内容の教示をされた上,侮辱的言辞を浴びせられたため,うつ状態に陥ったと主張し...
《解 説》
1 X株式会社は,不動産の造成販売等を業とする株式会社であるが,茨城県那珂郡東海村において,平成7年から土地買収に着手して宅地(本件土地)を造成し,平成12年度から順次709区画の宅地を販売する事業を計画していた。ところが,Y株式会社東海事業所の軽水炉用低濃縮ウラン再転換工場(...
《解 説》
1 本件は,XとY1が共同新設会社分割により新会社Zを設立し,Y1がその翌期である平成15年3月期の決算において,会社分割により取得したZの株式の評価について,従前の会計方針を変更して税法基準を採用し,「卸売事業の会社分割の利益」として3億2265万円余を計上したことが,「公正...
《解 説》
1 原告は,筋強直性ジストロフィー症により寝たきりとなって介護が必要な状態になったため,介護保険契約を締結している被告に対し,筋強直性ジストロフィー症が発症したのは介護保険契約を締結した後であると主張して,保険金の支払を求めた。これに対し,被告は,原告は保険期間開始前に要介護状...