《解 説》
一 本件は、Aから中古車を購入したX1が、運転中に同車両右前部から発火して同車両が焼損した事故に関し、同車両の製造者であるYに対し、①不法行為責任、製造物責任又は②債務不履行責任に基づく損害賠償を請求した事案である。発火原因に関する当事者の主張については、判決文を参照して頂きた...
《解 説》
一 本件は、秘密証書遺言の筆者(民法九七〇条一項三号)が誰であるかが争いとなった事案である。
遺言者Aは、平成一〇年一一月(当時八七歳)、秘密証書遺言の方式により遺言をした。Aは平成一一年五月死亡し、同年八月遺言書の検認がされた。遺言書の記載は、次のようなものであった。
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《解 説》
一 Aは、原告がモデルとして登場する本件小説を執筆し、被告出版社が発行する雑誌で公表した。本件は、原告が、本件小説中の記述によって名誉、プライバシー及び名誉感情が侵害されたとして、作者であるA及び被告出版社らに対し不法行為に基づく慰謝料の支払を求めるとともに、謝罪広告、本件小説...
《解 説》
一 本件は、債権者Xが、債務者Sの破産宣告後に破産宣告時における債権額を破産債権として届け出たところ、破産管財人Yから、物上保証人Dから担保不動産を取得した者から破産宣告後に担保権抹消と引換えに届出債権額の一部である三五〇万円の弁済を受けたから、破産債権は三五〇万円分だけ減少し...
《解 説》
一 本件は、建物の建築工事を注文したXが、これを請け負ったYに対し、建築された建物には重大な瑕疵があって建て替えるほかはないとして、請負人の瑕疵担保責任等に基づき、損害賠償を請求した事案である。建て替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することが、「建物其他土地ノ工作物」につい...
《解 説》
一 本件は、肺の進行性末期がんによって死亡したA(死亡当時七七歳)の妻子である原告らが、Aが他の疾患の治療のために通院していた病院を開設し運営する被告に対し、がんの発見が遅れたこと、適切な治療を怠ったことについて債務不履行ないし不法行為責任があるとして損害賠償を求めるとともに、...
《解 説》
一 本件は、湾曲した下り坂の一般道において、進行を制御することが困難な時速約一五〇キロメートルの高速度で自動車を走行させたため、同車を暴走させて車道脇の樹木等に激突させ、助手席の同乗者を死亡させたという事案について、刑法二〇八条の二第一項後段の危険運転致死罪の成立を認め、犯行当...
《解 説》
1 Yは,交通事故被害者の家庭及び遺児の援護並びに遺児家庭の緊急時の経済的援助と会員相互の扶助を行うほか,交通事故防止の活動を行うことを目的として昭和50年に設立された権利能力なき社団であり,XらはYの会員である。本件は,Xらが,Yに対し,Yの運営,会計処理が不明朗であると主張...
カードリーダー事件最高裁判決 (1)特許権の効力の準拠法 (2)特許権に基づく差止め及び廃棄請求の準拠法 (3)米国特許法を適用して,米国特許権の侵害を積極的に誘導する我が国内での行為の差止め又は我が国内にある侵害品の廃棄を命ずることと法例33条の「公ノ秩序」 (4)米国特許権の侵害を理由とする損害賠償請求の準拠法 (5)米国特許権の侵害を積極的に誘導する行為を我が国内で行ったことを理由とする損害賠償請求について法例11条1項にいう「原因タル事実ノ発生シタル地」が米国であるとされた事例 (6)米国特許権の侵害を積極的に誘導する行為を我が国内で行ったことと法例11条2項にいう「外国ニ於テ発生シタル事実カ日本ノ法律ニ依レハ不法ナラサルトキ」
《解 説》
一 本件は、Y1信用金庫から、同金庫のZに対する貸付けにつき、Zの連帯保証人となったとして、Zと共に、貸金の返還を求める訴訟(前訴)を提起されたXが、その訴訟に欠席して敗訴判決を受け、同判決が確定した後、Y1主張の連帯保証契約の締結当時、Xに意思能力はなかったから、当該連帯保証...
《解 説》
一 プロダクト・バイ・プロセス・クレーム解釈において、原審東京地裁判決がプロセスの構成を重視したのに対し、控訴審の本判決が、物の発明のクレーム中のプロダクト構成部分には意味がないと判断した事例である。
原告は、止め具及び紐止め装置の特許権に基づく侵害差止及び損害賠償を請求し、...
《解 説》
一 本判決は、乳がんの手術に当たり、当時医療水準として未確立であった乳房温存療法について医師の知る範囲で説明すべき診療契約上の義務があるとした最三小判平13・11・27民集五五巻六号一一五四頁、本誌一〇七九号一九八頁の差戻後の控訴審判決である。
二 事案の概要とこれまでの訴訟...
《解 説》
一 国鉄労働組合、国鉄労働組合東日本本部及び国鉄労働組合仙台地方本部は、日本国有鉄道の分割・民営化に伴って設立された東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の職員採用に際し、所属組合員であるXが採用されなかったのは不当労働行為に当たると主張して、宮城県地方労働委員会に対して救済を申...