《解 説》
一 本件は、質権が設定されている金銭債権について、その被転付適格、すなわち転付命令の対象となるか否かが問題となった許可抗告事件である。抗告人は、相手方に対する金員の支払を命ずる確定判決を債務名義として、債権差押命令を得た上、本件債権について転付命令を申し立てた。本件債権は、相手...
《解 説》
一 本件は、親族間の不動産の所有権をめぐる争いである。Xの亡夫であるAとY1及びY2の三人は亡B・亡C夫妻の子らであり、Y3はY2の子である。係争不動産は、いずれも登記簿上Aの所有名義になっている本件各土地並びにいずれもその地上建物でY2の所有名義になっている本件建物一及びY1...
《解 説》
一 Xは、平成四年九月、Aと称する者の所有する不動産を担保として、Aと称する者に対し、合計一億二〇〇〇万円を貸し付けたが、担保のための所有権移転登記と根抵当権設定登記手続を委任したY1司法書士に保証書の作成を依頼したところ、Y1は、これを引き受けて保証書を作成するとともに、Y2...
《解 説》
第一 事案の概要
一 本件事案
本件は、ジャック・キルビーが発明した世界で最初の半導体集積回路に関する発明として著名な、いわゆるキルビー特許に係る特許権に係る侵害訴訟である。
二 事実関係
1 Yは、「半導体装置」という名称の本件発明の特許権者である。
2 本件は、Xが製...
《解 説》
一 本件は、都立高校の現職教員である被告人が、教育行政に関する管理主義的方針を阻止するなどとして、火薬類を製造して東京都教育庁の幹部宅に設置し、家人にこれを爆発させて傷害を負わせたなどという事案(火薬類製造、同爆発・傷害)、右事実を利用して、脅迫状を東京都教育委員会教育長及び東...
《解 説》
一 被告は、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」に基づき、和歌山市内で一般廃棄物の分別収集を実施することを決めた。実施に当たっては、ごみの分別を徹底するために、ごみ収集袋の指定制度を採用することにした。この制度は、被告がごみ収集袋の材質等について一定の要件...
《解 説》
一 本件は、抵当権に基づく物上代位権の行使としての申立てにより債権差押命令が発せられ、右命令に対して執行抗告がされたところ、その抗告棄却決定に対してされた許可抗告事件である(旧民訴法下では、抗告事件については最高裁が実質的な判断を示すことができなかったが、現行民訴法が新設した許...
《解 説》
一 本件は、いわゆる東京電力OL強盗殺人事件の第一審判決である。被害者の特異な行状が一部マスコミに大々的に報道され、マスコミの倫理性が問題とされたのであるが、被告人は、死体が発見されたアパートに隣接するビルに居住していたネパール人であり、その犯人性を巡って検察側と弁護側が捜査段...
《解 説》
一1 本件は、東京都港区赤坂の土地(本件土地)の所有者であり、固定資産税の納税義務者であるA(平成七年中に死亡したため、選定当事者であるX〔原告・被控訴人〕らが審査申出人たる地位を承継した。)が、本件土地に係る平成六年度の土地課税台帳に登録された価格(一八億六九九八万七七三〇円...
《解 説》
一 Xは、工作機械の製造販売を業とする会社であるが、平成八年八月、Xが製造した本件①②③の貨物を、神戸港から韓国に輸出することにし、港湾運送業者であるY3に対し、輸出及び船荷み業務を依頼した。そして、本件①②貨物は、神戸新港の本件岸壁に運搬され、海運業者であるY1に引き渡され、...
《解 説》
一 いわゆる東電OL殺人事件に関する第一審の無罪判決は、既に本誌一〇二九号一二〇頁で掲載したところであるが、ここに紹介するのは、この無罪判決に対して検察官が控訴を申し立てるとともに控訴審に職権による勾留状の発付を求めた件に関する東京高裁の二つの部の決定である。第五特別部の決定(...
《解 説》
一 小学生であったA(昭和六二年五月三〇日生。事故当時九歳)は、交差点において、信号機の青色表示に従って横断歩道上を自転車に乗って横断していたところ、強引に左折してきた大型コンクリートミキサー車に轢過されて死亡した。そこで、Aの両親であるXらは、加害車両の運転者であるY1及び右...
《解 説》
一 X1は、X2との間の第一子を懐妊したため、平成元年五月一〇日、Yの経営する病院に入院し、翌一一日、吸引分娩によりX3を出産したが、X3は、出生時における重篤な胎児仮死による低酸素性虚血性脳症のため、重篤な脳性麻痺の後遺障害が残った。
そこで、Xらは、(一)分娩介助に当たっ...