《解 説》
一 Xらは、Yに雇用されるタクシー運転手である。Xらの勤務体制は、隔日勤務であり、所定労働時間が午前八時から翌日午前二時まで(このうち二時間が休憩時間)であった。Xらの賃金は、月間水揚高に一定率の歩合を乗じて得た金額を翌月五日に支払うというものであり、歩合の率は、勤務歴によって...
《解 説》
一 X1は、昭和六三年九月二〇日、Y銀行に対して、一億五〇〇〇万円を預け入れて定期預金契約を締結し、X2は、昭和六三年一一月一日、Yに対して、二億円を預け入れて定期預金契約を締結し、X3は、昭和六三年九月二二日と同年一一月一日、Yに対して、合計二億円を預け入れて定期預金契約を締...
《解 説》
本件は、公職選挙法違反(現金の供与)の事件である。原審は、懲役二年六月の求刑に対して、懲役一〇月の実刑に処したところ、これに対して、検察官及び被告人の双方が控訴した。控訴趣意は、いずれも量刑不当を主張するものであるが、検察官は、一連の金員の流れの中で、被告人より下位に位置する者...
《解 説》
一 本件は、被告が男子従業員に対してはそれぞれその実年齢に対応した給与表に基づく本人給を支払っているのに、原告らに対しては実年齢より低い二五歳又は二六歳相当の本人給で据え置いてきたのは、原告らが女子であることを理由に男女差別をしたものであるとして、賃金請求権又は不法行為による損...
《解 説》
一 事案の概要及び争点等
控訴人(原告)は、被控訴人(被告)に長年定期バス運転手として勤務していたが、平成元年六月三〇日に非違行為(後記二2参照)があったとして、平成元年七月二〇日即時解雇された。そこで控訴人は、右解雇が無効であるとして、雇用契約上の権利の確認と未払賃金の支払...
《解 説》
一 本件の事案は、被告人が、新幹線の電話コーナーに設置されたテレホンカード自動販売機の前蓋をドライバーでこじ開けた後、同機現金収納箇所内の現金を全て窃取し、一旦前蓋を閉めた上、同機から窃取した千円札を同機の「一〇〇〇円札入り口」から順次挿入してテレホンカードを取り出し、その後再...
《解 説》
一 Xは、Y町の町議会議員であり、町消防団副団長(非常勤消防団員)等の公職にも就いていた。ところで、X所有の土地とY所有の町有地とが隣接しており、Xがその境界付近にブロック塀を築造したが、Yは、昭和五九年四月以降、XがX土地とY土地の境界付近のY土地の一部を不法に占有していると...
《解 説》
一 本件は、連帯保証人に対する貸金請求訴訟であり、事実関係は、① XはYの連帯保証の下に訴外会社に金員を貸し付けた、② Xは、弁済期後の昭和五七年一〇月二一日に、右連帯保証債権を保全をするため、Y所有の不動産に対する仮差押決定を得て、その執行をした、③ 昭和五八年一二月一日Yが...
《解 説》
XがAに対し本件建物を期間二年の約定で賃貸した際、Yは賃借人Aの一切の債務について連帯保証をした。右賃貸借は期間満了とともに合意更新されたが、その後、Aが賃料等の支払を怠った。それにもかかわらず、Xは保証人Yに通知することなく、更にAと二回にわたり合意更新し、賃料不払期間が四年...
《解 説》
一 本誌八四九号一六五頁には、いわゆるロス疑惑銃撃事件の第一審判決(①東京地判平6・3・31)が特報として紹介されているが、ここに紹介するのは、右銃撃事件の犯人の一人(共謀共同正犯者)として起訴された男性Aが、右事件の約三月前に、同じ被害者(妻C)を自分の愛人(元女優B)に撲殺...
《解 説》
一 本件は、胃潰瘍患者に対する胃切除手術につき、その手術の首尾が争われた事例である。
当時六一歳であった甲は、昭和六一年五月一四日、胃潰瘍による吐血で被告Yが運営する病院に入院し、一六日に胃切除手術を受けたが、大量出血による心不全、呼吸不全が進行し、また細菌感染を併発したため...
《解 説》
一 本件は、愛媛県今治市富田地区に所在する織田が浜と呼ばれる海岸の埋立てに関して同市住民XらがY市長に対し、地方自治法二四二条の二第一項一号により公金支出の差止めを求めた住民訴訟に関する最高裁による差戻後の控訴審判決である。本件訴訟の経過の概要は、次のとおりである。
第一審の...
《解 説》
一 Xは、昭和六二年七月、ルノアール作の絵画を約二億二五〇〇万円で購入し、その所有権を取得したので、Y保険会社との間で、右絵画を目的として、保険金額を二億七〇〇〇万円とする動産総合保険契約を締結した。
ところで、Xは、右絵画の輸入及び通関手続を依頼した業者Aに右絵画を預けてい...