《解 説》
本件は、海運会社甲とその代表取締役乙が、いわゆるタックスヘイブンに関して、法人税法一五九条一項(被告会社については、さらに同法一六四条一項)のほ脱罪に問われた事案である。
事実関係については、判示するところによると、以下のとおりである。海運業を営む甲会社(乙はその代表取締役)...
《解 説》
本件は、被告人が、(1)被害者の一人であるA男の経営する会社でタクシーの運転手をしていた際、被告人の生活の貧苦を嘲笑するかのようなA男の態度等に強い不満を抱いていたところ、右会社を退職後、妻と離婚するなどして家庭が崩壊する中で失意の日々を過すうち、惨めな暮らしの原因はA男に会社...
《解 説》
一 本件は、Y社の出版にかかる月刊誌「月刊TIMES」昭和六四年一月号(発行部数約二〇〇〇部)に掲載された記事(以下「本件記事」という。)についてXが、名誉棄損及び(Xの少年時代の有罪判決の引用について)プライバシーの侵害を理由に損害賠償を請求した事案である。
これに対しY社...
《解 説》
一 Aは、Yの経営するゴルフ倶楽部の会員権を所有していたが、これを他に売却することになり、買主に会員証、印鑑証明書、名義書換申請委任状等必要書類一式を交付していたところ、同会員権が右書類一式と共に転々と譲渡され、最終的には参加人(S)が所有するに至った。Xは、Aの債権者であり、...
《解 説》
一 Xは、昭和五四年五月、Y1に対し、一八〇〇万円を貸し渡し、Y2は、Xに対し、Y1の借受金債務について連帯保証したと主張して、Yらに対し、右貸金残金の支払いを求めた。
これに対し、Yらは、XとYらの消費貸借及び連帯保証契約は、Xが、訴外A会社に対して融資をするに際し、A会社...
《解 説》
一 Xらは、東京都世田谷区北沢に所在する製綿工場の近隣に居住する者であるが、平成元年五月一一日、右製綿工場の本件たたみ機の電源コードの被覆の剥離による短絡により発生した火災の延焼によって、その居住する賃借家屋等が全半焼し、所有動産を焼失した。
そこで、Xらは、製綿工場の経営者...
《解 説》
XはYらに対し、貸付金二三億円を有すると主張し、その利息についてのみ訴えを提起した。Yらの訴訟代理人は右請求を認諾したが、その後、右認諾に錯誤があったと主張して、裁判所に期日の指定を求めた。Xの主張する錯誤の内容の詳細については、本判決の別紙として添付されているので、これを読ま...
《解 説》
Xら夫婦の子Aは、昭和六二年二月、海上保安庁の航空員として、漁船からの転落者を捜索し、救助するため、ビーチクラフト機に乗り込み、福岡航空基地から有視界飛行により長崎県茂木沖へ向かったが、同機は四分後、脊振山から南南東に伸びる稜線の東側斜面に右主翼端から接触し、雑木林を切り倒して...
《解 説》
一 Xは、昭和五八年一二月、熊本県人吉市の下水道工事現場の歩道上を自転車に乗って通行中、歩道に掘った穴の上に敷かれていた道板の隙間に自転車の前輪がはまりこみ、そのため転倒して頚椎捻挫等の傷害を負った。
そこで、Xは、右事故現場は、歩車道の区別のある市道で、歩道に下水道工事のた...
《解 説》
Xは、鉄道運輸業など多角的な営業目的を有する会社にして、多種多様な事業を行う企業グループの中核でもあり、その商号の要部ないし略称たる「阪急」(原告表示)は、X及びその企業グループの営業を示す表示として日本国内で周知著名である。他方、Yは、昭和二六年九月一九日から「阪急電機株式会...
《解 説》
一 本件は、Xが、昭和五二年から、Yに本件建物を賃貸していたところ、XYは、昭和五七年三月八日、①賃貸借契約を合意解除し、その明渡しを平成四年三月末日まで猶予して、その間の賃料相当損害金は、解除当時の五万円のまま据え置くという合意、又は②賃貸借契約を昭和六七年三月末日をもって解...
《解 説》
一 Xは、神戸市長田区内において、レディースシューズの製造販売業を営んでおり、平成元年一一月頃から、Y信用金庫の新長田支店との間で、当座勘定取引契約を締結し、同取引を開始していたものであるが、平成三年五月九日、Yが、Xの振出した約束手形について約一〇〇万円の資金不足を理由として...
《解 説》
本件は、著名な映画俳優が、麻薬事件で公判中に依然として暴力団と交際しており、その誕生日に、関西から暴力団関係者が大挙して上京し、盛大な誕生パーティーを開いたという内容の夕刊紙の記事について提起した、名誉毀損による損害賠償請求訴訟である。
本件で問題となった主要な点は、①本件記...
《解 説》
一 本件は、X(AとCとの間の子、後にYとAの養子となるがAの死後Yと離縁した)が、Yと亡Aとの間の婚姻の無効確認を求めたものである。
一審判決で、婚姻無効確認の訴えは、婚姻が無効であることにより自己の身分関係に関する地位に直接影響を受けないときは訴えの利益を欠くものであると...
《解 説》
一 Xらは、いわゆる連続企業爆破事件の被告人として東京拘置所に収容されていた者とその妻及び支援者らであるが、昭和六二年四月、被告人の妻が三島憲一著「ニーチェ」(岩波新書)を差し入れたところ、東京拘置所所長は、右書籍の内容中のドイツ語による記載部分二か所合計一六行について翻訳料を...
《解 説》
一 X1は、海外旅行中の観光地で階段から転落して頭を打ち、いったんは同地の病院に入院したが、帰国後、医師であるYの勤務するT病院に赴きCTスキャンによる頭部の撮影を受けたところ、脳梗塞、脳腫瘍、脳挫傷が疑われ、同病院に入院することとなった。その後、Yにより、X1についてルンバー...
《解 説》
一 本件の事実経過は以下のとおりである。
昭和六一年一一月に左右乳房に各一個ずつ腫瘤が存することに気づいた原告が、被告病院で昭和六二年二月、左右両側乳房の腫瘤の摘出検査(以下「第一生検」という。)を受け、右乳房の腫瘤は良性腫瘍である乳管内乳頭腫、左乳房の腫瘤は繊維症との診断を...