《解 説》
亡Xは、昭和三五年に無拠出制の障害福祉年金受給権の裁定を受けたが、同三六年以降国民年金保険料を納付し、六五歳に達した後の同五四年に老齢年金の受給権の裁定を受けた。亡Xが国民年金法二〇条、同法施行規則(同六一年厚生省令第一七号による改正前のもの)一七条、三二条により、いずれの年金...
《解 説》
一、本件は、高圧酸素療法中での点滴に関する過誤が争われた事例である。
原告X1は小学校五年生であった昭和六〇年八月、交通事故で(この部分は新聞報道による。)両足を骨折し、被告Y1が運営する救急医療センターに入院して治療を受け、同年一〇月には骨折部の固定手術を受けたが、その結果...
《解 説》
一 Xはホテル業を営むものであるが、Yと平成二年一〇月七日午前二時二一分ころ宿泊契約をした。YとZがXから提供された客室に宿泊し、Yが同日午前八時一九分ころ宿泊料金を支払いXホテルを退出した。その際、YはX係員にZが同室に残っているので、午前一一時までに退室するようZに対し午前...
《解 説》
一、本件は、甲女のYらに対する貸金・賃料を相続人である夫婦養子であるXらからのこれらの請求訴訟事件であるが、甲女とXらとの間の疎遠な関係にあったことから、甲女の財産が他の者乙に死因贈与され、Xらに本件訴訟物の請求権が帰属しているかどうかが争われたものである。
二、甲女と夫との...
《解 説》
一、本件は、甲が、Aに対しY(控訴人)と乙両名を連帯保証人として金一〇〇〇万円を月三〇万円あて五〇会の分割払いの約で貸し付けたが、一年足らずで右分割払いを怠ったために、甲は本件貸金債権をX(貸金業者・被控訴人)に譲渡したので、Xが原告となり、連帯保証人Yを被告として、右貸金の保...
《解 説》
一、Xは、昭和四二年一二月、Yに対し、旅館兼休憩所が建っていた本件土地を賃貸借期間二〇年と定めて賃貸してきたが、昭和六二年三月、自己使用の必要があるとして更新を拒絶し、右賃貸借は期間満了により終了したとして、Yに対し、本件土地の明渡しを求めた。
これに対し、Yは、右賃貸借の目...
《解 説》
一、本件は、自民党本部のある自由民主会館に対する火炎放射ゲリラ事件で、中核派から犯行声明が出され、マスコミ等によりいわゆる自民党本部放火事件として大きく報道された事件であるが、犯行から約七か月後に被告人が逮捕され、共謀共同正犯として起訴された。
検察官は、公判において、被告人...