期間入札の開札期日において執行裁判所が定めた保証の額に四〇〇〇円不足する額の保証の提供をした入札人を最高価買受申出人と定めたことが、売却の手続における重大な誤りに当たるとされた事例
地下の通信用ケーブル専用溝内で火災が発生し電話ケーブルが焼損したため利用者が損害を受けたとしても、日本電信電話公社(現NTT)に対し、民法及び国賠法により損害賠償を請求することができないとされた事例
幼児が、虫垂炎に起因する腹膜炎から心裏炎に至って死亡した事案につき、医師は、途中に発現した臍周囲炎を契機に腹腔内の膿瘍を予見して診断、検査を尽くすべきであったのにこれを怠ったとして、大学病院並びにその小児科医師及び外科医師の責任が認められた事例
《解 説》
一、申立人(都道府県単位の教職員組合の連合体である全日本教職員組合協議会)は、三日間にわたり開催が予定されていた定期大会の会場として使用することを目的として、被申立人(岸和田市市民会館館長)から、被申立人の管理に係る市民会館の使用許可を得ていた。ところが、右定期大会については、...
一、踏切内で停止した大型トレーラーの運転手に車両荷締め機に引っ掛かった遮断博を折損してでも速やかに車両を踏切外に移動させるべき注意義務があるとした事例
二、踏切事故につき大型トレーラーの運転手に執行猶予を付した事例
保険契約者が取得した死亡保険金は所得税法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)九条一項二一号及び所得税法施行令(昭和六三年政令第三六二号による改正前のもの)三〇条一号所定の非課税所得に当たるか(消極)
《解 説》
前訴で勝訴し確定判決を得たXは、前訴を提起したY1(代表者Y2)に対して、前訴におけるYらの訴えの提起・遂行等が不法行為に当たるとして損害賠償を請求した。その前訴の内容は、Aから店舗を賃借してクラブを経営していたY1が、支配人Xに対して、Xが売上金を横領しY1の賃借権を侵害した...
《解 説》
自賠法三条但書は免責事由として、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったことを挙げている。しかし、実際の事案においては、その事故の原因、態様が果たしてどのようなものであったのかについて認定が困難であり判断に迷う...
《解 説》
本件は、Xが墓地の物権的使用権及び墓石の所有権に基づき、Yに対して、墓地内に設置してある柵等の撤去墓地明渡し・墓石の所有権確認・埋葬してある甲の遺骨の改葬・損害賠償請求(Yが「A」「A家の家紋」「先祖累代の墓」などと墓石に書かれている文字等を削り取って、「Y家」「Y家の家紋」「...
《解 説》
本件は、社会的に問題となり、無限連鎖講の防止に関する法律(昭和五三年法律第一〇一号)制定のきっかけとなった、熊本鼠講に関する課税処分取消訴訟である。
甲は昭和四二年頃からいわゆる鼠講を主催し、これによる事業所得を含めて個人の名で確定申告をしていたが、昭和四七年五月二〇日に設立...
《解 説》
Xは、昭和二八年から五八年まで公立聾学校で教職員として勤務してきたが、当初は講師、その後七年間は助手として勤め、昭和三七年からは教諭となった。Xは、京都府(Y)がXを昭和三七年まで教諭に採用しなかったのは、Xの聴覚障害等を理由とする差別的取扱いであり不法行為に該当するとして、Y...
柏崎刈羽原子力発電所敷地入会権訴訟第1審判決
原子力発電所敷地について周辺住民が共有の性質を有する入会権を有しているとは認められないとされた事例