判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.944


  • <座談会>東京地裁・大阪地裁・名古屋地裁における倒産事件処理(上)

    松山恒昭    伊藤眞    遠藤賢治    大内捷司   

    破産の管財事件を中心として

    (司会)伊藤眞

    引用形式で表示 総ページ数:37 開始ページ位置:4
  • <民訴法論点ノ-ト19>代表訴訟勝訴株主の地位

    中野貞一郎   

    第三者の訴訟担当と執行担当

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:41
  • <シミュレ-ション新民事訴訟2>訴状受理から送達まで

  • <刑事証拠法に関する裁判例の研究23>裁判所に顕著な事実とその証明の必要-札幌高裁昭和60年5月7日判決

    松本芳希   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:64
  • <銀行実務と民事裁判383>譲渡担保の清算金請求権-最二小判平8・11・22 (判タ931号159頁)

    大西武士   

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:72
  • <成年後見制度の実務の現状と展望13>保護者の実務

    池原毅和   

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:78
  • 最高一小平9.3.13判決

    《解  説》
     一 事案の概要
     本件は、平成七年四月の青森県議会議員選挙で当選した被告甲に対し、選挙犯罪の判決が確定したA、B及びCが公選法二五一条の三第一項所定の組織的選挙運動管理者等に当たるとして、いわゆる新連座制の適用による当選無効と五年間の立候補禁止が請求された事案である。Aは、従業...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:83
  • 最高三小平9.4.25判決

    《解  説》
     一 本件は、電気工として、電柱の建替工事、電線の架線工事等に従事していた三九歳の労働者Aが、同僚が電柱をつり上げていたクレーンのワイヤーが切れ、ワイヤー、フック、電柱等の重量物が地上約三メートルの高さから付近に落下し、顔面に軽度の負傷をするという事故(以下「本件事故」という。)...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:93
  • 最高一小平9.3.27判決

    《解  説》
    一 Y社では、昭和四〇年、K社の鉄道保険部(主として国鉄の退職者を雇用していた特殊な組織であったようである。)で取り扱ってきた保険業務を引き継いだのに伴い、同部で勤務していた労働者をそれまでどおりの労働条件で雇用し、それ以来長年にわたり、組合との間で、鉄道保険部出身の労働者とそれ...

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:100
  • 最高一小平9.2.27判決

    《解  説》
     一 本件は、満期が変造されたため変造前の満期が振出日より前の日付となった確定日払の約束手形の効力が争われた事案である。
     二 本件の事実関係及び訴訟の経過の概要は、次のとおりである。
     1 Yは、平成三年一〇月二四日、Aに対し、いずれも満期を平成三年一一月二二日、振出日及び受取...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:110
  • 最高二小平9.5.30判決

    《解  説》
     一 民事訴訟法三二五条は、「私文書ハ其ノ真正ナルコトヲ証スルコトヲ要ス」と規定しているので、文書を事実認定の根拠として用いるためには、それが真正に成立したことを認定することが必要である。しかし、文書の成否に関する判断及びその理由を判決書に記載することの要否については、見解の対立...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:113
  • 最高三小平9.2.25判決

    《解  説》
     一 本判決は、債務者が自己破産をして破産免責を受けた後に、債権者が、右免責の効力を受ける債権に基づいて、債務者が自己破産の申立て前にした財産処分行為につき、詐害行為取消権を行使することは許されないとの判断を示したものである。
     二 本件事案と訴訟の経過の概要は、次のとおりである...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:116
  • 《解  説》
     Xは平成六年四月一日、司法修習生の修習を終了し、同七年三月三一日及び八年一月七日、判事補採用願等の出願書類をそれぞれY最高裁に提出した者であるが、同年三月八日、Yにより判事補に任命しない旨の「処分」をされ、同処分は、Xの過去の経歴、活動、思想信条等を理由とした差別的行為であるほ...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:120
  • 福島地会津若松支平9.1.13判決

    《解  説》
     一 訴外Aは、平成六年八月当時、福島県立会津高校の二年に在籍し、柔道部の部長となっていたが、平成六年夏に行われた同部の合宿に参加し、早朝マラソンを行っていたところ、途中脱水症状によって道路上に倒れ込んだため、近くの綜合病院に搬送されたが、翌日の夜、「横紋筋融解症とそれによる急性...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:121
  • 名古屋高平8.10.30判決

    《解  説》
     A県が建設会社の共同企業体に発注した芸術文化センターの工事代金について、平成三年七月九日、当事者間に建築工事代金を二九億五八五三万円余増額するとの契約が締結され、右代金は同四年三月末までに支払われた。同六年五月末以降、右追加工事代金について建築会社の赤字補填のために水増しされた...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:126
  • 《解  説》
     競輪杯に宮家の名を冠することの謝礼として、昭和五二年から平成六年までの間、O市(市長Y1)及びS県(知事Y2)が一年交代で(但し、昭和六三年以降はO市のみ)宮家に公金を支出していたが、右支出について憲法八条に基づく国会の議決がなく、皇室経済法二条の例外事由もないことから、O市及...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:131
  • 《解  説》
     Y1旧国鉄(現日本国有鉄道清算事業団)の東北自動車部に採用され、青森営業所で車掌兼ガイドの仕事をしていたXら両名は、昭和六一年八月八日、人材活用センターに担務指定され、雑作業に従事した後、同六二年二月一二日、Y2(東日本旅客鉄道株式会社)の設立委員会委員長から同年四月一日付でY...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:138
  • 《解  説》
     本件は、私道について通行地役権の設定の有無、その敷地転得者に対して登記なくして対抗することの可否、私道の範囲等が問題となった事案である。なお、Xらの主張する私道は、Yが所有する土地と旧所有者名義の土地とに跨がっており、Yが自己所有地上にブロック塀を築こうとしたため、紛争となった...

    引用形式で表示 総ページ数:14 開始ページ位置:150
  • 《解  説》
     XはYに対する動産(アルミサッシ、スチールドア等)の売買の先取特権に基づき、Y(破産会社Aの破産管財人)のZに対する動産売買代金の差押えを申し立て、債権差押命令を得た。しかしYは、AとZとの関係は、Aを請負人、第三債務者を注文者とする請負契約関係であり、Aの有する請負代金債権は...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:163
  • 《解  説》
     一 Yは、昭和五八年一二月一四日、Aに対して三億九〇〇〇万円を貸し渡し、同日その貸金債務を担保するために本件建物に抵当権を設定し登記を了した。他方、Xは、平成六年二月四日、Aとの間で取引限度額三〇〇〇万円の継続的金銭消費貸借契約を締結し、その貸金債務の担保として、平成六年三月分...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:164
  • 《解  説》
     一 本件の事実関係の詳細は判文に譲るが、要約すると次のようになる。承継前原告Aが本件不動産を所有していたが、Aの息子であるX2がAに無断でその所有名義をXらに移し、これを譲渡担保として四億円を借り入れた。ところが、貸主から譲渡担保の実態は売買契約であるとして本件不動産の明渡しを...

    引用形式で表示 総ページ数:19 開始ページ位置:167
  • 《解  説》
     一 Xは、Y証券会社の投信債券外務員であった訴外Aから勧誘されて、昭和六三年五月から平成二年七月まで六回にわたり株式投資信託を購入したが、そのうち五商品について元本割れが生じた。このため、Xは、Aの勧誘方法には、(1)適合性原則遵守義務に違反がある、(2)投資信託制度の仕組みや...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:185
  • 《解  説》
     一 Xは、平成四年六月、Y1連合滋賀県連合会を退職したものであるが、平成五年一月、Xの退職はY1らの差別的行為によるものであることを理由に、Y1と事務局長Y2、副事務局長らを相手取り、大津簡裁に対して損害賠償を求める調停を申し立てた。
     これに対し、Y1は、その機関紙である「連...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:194
  • 《解  説》
     本件は、旧精神衛生法三三条による精神病院への同意入院の手続等が違法であったとして患者X1ら四名(内一名は死亡し、訴訟承継があった)から病院管理者Y1、Y2医療法人、Y3市(市長がX1の保護義務者であり、X1、X2が入院前居住していた老人ホームを経営していた)、Y4県、Y5国(右...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:205
  • 《解  説》
     一 Xは、昭和五四年以来、船橋市議会議員の職にあり、平成七年四月実施の同市議会議員選挙に日本共産党公認候補として立候補を予定していた者であるが、平成五年七月実施の衆議院議員選挙において千葉県第一区から無所属で立候補したYが、テレビの政見放送において、「共産党の市議会議員が、スキ...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:216
  • 《解  説》
     本件は、YらがX会社及び訴外会社のゴルフ会員権販売及びローン設定が違法な取引であると主張して、一八日間に、一八回にわたり、X会社所在地及びその役員らの自宅周辺において、街頭宣伝車等を用いて、ボリューム一杯の大音響で、長時間にわたり執拗に、X会社及びその役員らを誹謗中傷する内容の...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:222
  • 《解  説》
     一 Aは、平成四年五月激しい頭痛に襲われ、Y病院で診察を受けたところ、脳動静脈奇形破裂による脳内出血と診断され、医師から血管内手術(塞栓術)及び定位的放射線治療を勧められた。そこでXは、同年六月以降病変前方部に対する塞栓術及び摘出術を受けた後、同年一〇月、病変後方部について検査...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:226
  • 11 病室内で転倒して胸椎骨折の傷害を負った患者の胸椎骨折を見落し診断が遅れた過失があるとしたが、右過失と患者の歩行困難な体幹機能障害との間の因果関係の立証が不十分であるとして、病院に対する損害賠償請求が棄却された事例
    (熊本地裁平8・11・25判決)

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:233
  • 《解  説》
     一 Xは、昭和五四年一二月から、妻子のある訴外Aと内縁関係に入り、Aとともに金融業等を行っていたが、平成七年三月、Aが急死したので、喪主として葬儀を行い、墓地を購入して遺骨を納め、位牌を管理するとともに、所定の手続を得て、Aの死後叙勲として正六位勲五等瑞宝章の授与を受けた。
     ...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:238
  • 《解  説》
     一 Xは、建築資材の販売を目的とする会社であるところ、平成六年二月から同年八月までの間に、訴外A会社とY会社の二社から成るA・Y共同企業体(以下「本件共同企業体」という。)に対し、代金合計一四一万九一七五円相当の建築資材を売り渡したが、A会社が平成六年八月に破産宣告を受けたため...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:243
  • 《解  説》
     一 Xは、卸売市場において、生産者の委託を受けて生鮮魚類等の水産物を卸販売することを業とする株式会社であり、Yは、過去にXの代表取締役社長の地位にあったものである。
     Xは、Yが在任中、取締役会の設定した資金運用限度額を超える無謀な株式投資を行ったことが、取締役のXに対する善管...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:247
  • 《解  説》
     一 平成五年六月、X所有の旭川市末広所在の木造二階建居宅から出火し、右建物と家財が焼失したが、Xは、Y1保険会社とY2保険会社との間で、住宅総合火災保険等の保険契約を締結していたので、Y1に対して一三〇〇万円の保険金を、Y2に対しては一五〇〇万円の保険金を請求した。
     これに対...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:253
  • 《解  説》
     本件は、原告の商標権(原告登録商標は、「UNITED」の文字と「ユナイテッド」の文字を二段に横書きにしたもの)に基づき、指定商品に該当するシャツなどに被告標章(「UNITED」の文字と「COLLECTION」の文字を二段に横書きにしたもの、「UNITED」と「COLLECTIO...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:258
  • 《解  説》
     一 本件は、工業的に量産されるスモーキングスタンド、ダストボックス等の商品のデザインをしたXが、自己の制作した設計図に基づいて製作される商品と酷似した商品を製造販売しているYに対し、①設計図が著作物であるとして、著作権及び著作者人格権の侵害、②インナーアーキテクトとしての人格権...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:265
  • 《解  説》
     本件は、Xが、NTT(Y)に対し、既払いのダイヤル通話料金にはXの未成年の子Aが無断で利用したダイヤルQ2サービスにかかる情報料及び通話料が含まれているが、Xにはこれらの支払義務はなくYは悪意の不当利得者であるとして、右ダイヤル通話料金の返還を求めた事案である。
     本件の主な争...

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:270
  • 《解  説》
     一 被告人は、ブラジル空港から日航機に搭乗するに際し、コカインを隠匿したスーツケースを機内預託手荷物として運送委託し、新東京国際空港に到着後偽造旅券で入国しようとしたところを入管職員に発見された。税関検査に際して、被告人は、税関職員の質問に対し携帯品はなく、税関に申告すべきもの...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:281
  • 東京地八王子支平8.8.7判決

    《解  説》
     一 本件は、被告人が多数回にわたって覚せい剤を他人に譲渡し、もって覚せい剤の譲渡を業としたことのほか、営利の目的で(一部はその目的なく)、覚せい剤を所持し、さらに、覚せい剤を自己使用し、けん銃用実包を所持したという事案である。
     本件では、被告人が、「国際的な協力の下に規制薬物...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:284