判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.909


  • 大阪地裁民事集中審理勉強会報告の掲載を始めるに当たって

    鳥越健治   

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:4
  • <座談会>集中審理の実施と問題点

    引用形式で表示 総ページ数:31 開始ページ位置:7
  • <集中審理実践報告1>集中審理実施報告

    小林昭彦   

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:38
  • <集中審理実践報告2>集中証拠調べについて(体験報告)

    村上正敏   

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:45
  • 民事事件処理におけるパソコン活用の紹介

    松山恒昭    原司   

    大阪地裁第五民事部における一例について

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:60
  • 《解  説》
     一 本件は、日本生まれで大韓民国籍の「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」(平成三年法律第七一号)に定める特別永住者で、東京都の保健婦である原告が、都の管理職選考試験を受験しようとしたが、原告が日本国籍を有しないことを理由に都が申込書の...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:64
  • 《解  説》
     一 作家であるY1は、『捜査一課長』と題する小説を執筆し、Y1と出版権設定契約を締結した出版社Y2は右小説の単行本及び文庫判を、同じく出版社Y3はその新書判を、それぞれ出版した。Xは、いわゆる「甲山事件」刑事訴訟の被告人であるところ、本件小説は自分をモデルとしたモデル小説であっ...

    引用形式で表示 総ページ数:21 開始ページ位置:74
  • 《解  説》
     本件は、ダイヤルQ2サービスを無断で利用されたとする電話加入者(Xら)八名からNTT(Y)に対する情報料及び通話料(消費税を含む。以下、同じ)債務の不存在確認請求(六名)、既払情報料及び通話料の返還請求(七名)、NTT社員から各料金の支払を脅迫的に求められたことによる慰謝料の請...

    引用形式で表示 総ページ数:16 開始ページ位置:95
  • 《解  説》
     一 風営法四条二項二号は、都道府県条例で定められた風俗営業制限地域内の営業所につき風俗営業の許可を行うことができない旨規定し、公安委員会の許可権限の行使に制約を課しており、東京都の風営法施行条例三条一項は、都内における風俗営業制限地域として、住居集合地域(都市計画法上の第一種、...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:111
  • 《解  説》
     一 Xは、現住建造物等放火被疑事件で逮捕され、警察署や少年鑑別所に勾留された被疑者Aから弁護人に選任された弁護士であるが、右被疑事件の捜査を担当している広島地検のB検事に対し、広島地検で取調べのため待機中のAと接見したい旨申出をしたが、検察庁内では接見のための設備がないとして接...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:116
  • 《解  説》
     一 本件は、京都市教育委員会が、カセットテープを購入して、これに君が代を録音して学校に配付し、卒業式などでこれが再生演奏されたため、君が代反対の立場より提起された住民訴訟である。原告らは、テープ購入は君が代を強制する目的にでたものであり、また憲法の保障する思想良心の自由などを侵...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:124
  • 《解  説》
     平成二年七月六日朝、県立A高校の遅刻者を指導する立場にあった同校教諭が安全を確認しないで校門を閉めたため、女子生徒が圧死するという事故のあったことは、マスコミの報道等により記憶に新しいところである。当時の校長Bは、同年九月二九日、校門の模様替え工事契約(代金額二一四二万四〇〇〇...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:136
  • 名古屋地平7.10.27判決

    《解  説》
     A県が建設会社の共同企業体に発注した芸術文化センターについて平成三年七月九日に代金を二九億五八五三万円余追加増額する旨の契約が締結され、同四年三月までに支払いが完了した。その後、右変更契約は、建設会社の赤字を補填する意図を隠し、水増しされた疑いのあることが報道された。Xらは、A...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:144
  • 《解  説》
     Xら二名はT町(Y町長)の町民であるが、町議会の総務、文教民生、産業建設の三常任委員会が合同研修として他県に一泊二日の出張をしたことが観光旅行であって、必要性のないものであり、支出手続上も旅費の節から支出すべきなのを委託料の節から支出するなどの違法があったと主張し、支出命令を発...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:156
  • 《解  説》
     本件は、会社が、その一部門を分離独立させて別会社を設立し、当該部門の従業員全員を転籍出向させることとしたが、右転籍出向に同意せず、会社の転籍出向命令も拒絶した従業員に対する解雇の効力が争われた事件である。
     機械メーカーである会社(被告)は、裁判所から和議認可決定を受け、和議条...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:163
  • 《解  説》
     地下鉄駅前の至近距離にある住居及び店舗併用型マンションで、店舗部分の区分所有者であるYが、屋上、外壁の一部と敷地について無償の専用使用権を有していたところ、本件マンションの管理組合であるXは、定期総会において、Yの専用使用権の一部を消滅させ、残りの専用使用権について利用料金を支...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:176
  • 《解  説》
     本件はマンションの駐車場の専用使用権をめぐる訴訟である。
     Xらは、昭和四九年に新築されたマンションの分譲を訴外A社から受けた際、マンション敷地内の駐車場の専用使用権を普通車の区画は四〇万円、軽自動車の区画は三〇万円で設定を受け、管理組合の旧細則に基づき、普通車については月額七...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:182
  • 《解  説》
     一 X代表者は、昭和六二年頃から他の証券会社において証券取引を開始し、数百万円から数千万円の単位で現物取引及び信用取引を行っていたものであるが、平成元年七月頃Yの営業担当者から複数の外国ワラント取引を勧められた際、買えば儲かると説明があったため右担当者を信頼し購入したところ、内...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:193
  • 《解  説》
     1 事案の概要
     本件は、原告が被告から買付けた外貨建ワラントのうち二つのワラント取引について、被告の従業員の勧誘行為が原告に対する不法行為であることを理由に、被告に対し、民法七〇九条又は民法七一五条に基づき、購入代金一六四六万〇四八〇円及び弁護士費用二三九万円の合計一八八五万...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:197
  • 《解  説》
     一 判示の事実によれば、本件の事案の概要は次のとおりである。
     Xは都市銀行であるところ、平成四年五月日本テレビ放送網のテレビニュースにおいて、日本テレビが入手したX作成の内部資料と見られる資料(以下「本件資料」という。)によればXの元支店長が暴力団関連企業に対し巨額の不正融資...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:205
  • 《解  説》
     一 Xは、平成元年三月、普通乗用自動車を運転して、千葉県浦安市内の道路上を走行中、海楽一丁目付近の交差点において、訴外Aの運転する普通乗用自動車(加害車両)に衝突され、頭部外傷等の傷害を負った。
     そこで、Xは、加害車両を所有し、これを代車として第三者に提供していたYに対し、自...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:214
  • 《解  説》
     一 本件は、普通乗用自動車と自動二輪車が衝突し、自動二輪車の運転者が負傷した事故に関し、負傷した右運転者が、普通乗用自動車の運転者及び保有者に対し、損害賠償を請求するとともに、自動二輪車を被保険自動車とした自動車総合保険の無保険車傷害保険契約(以下「本件保険契約」という。)を締...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:218
  • 《解  説》
     一 本件は、被告が開設する病院で下顎骨形成手術を受けた患者が、術後、いわゆる呼吸停止、心停止の状態に陥り、遷延性昏睡状態のまま約三年間生存した後死亡したことにつき、右患者の両親である原告らが、医師の術後管理及び蘇生措置上の過失が原因であると主張し、被告に対し診療契約上の債務不履...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:224
  • 《解  説》
     本件は、市立高校の文化祭において警備などの職務に従事していた同校講師であった原告が、来校者から暴行を受けて傷害(右眼球破裂失明)を負ったことによる損害の賠償を、被告市に対して、安全配慮義務違反あるいは国家賠償法一条に基づき請求した事案であり、主たる争点は、同校の教職員らに結果発...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:235
  • 《解  説》
     Yは有限会社であり、X及びA、B、Cがその取締役、うちXが代表取締役であったが、Yの定款では社員総会の招集権者を代表取締役と定めていた。Aが代表取締役となっていたA建設株式会社はYの銀行借入金の保証人となっていたところ、Yは返済を滞らせ、A建設は代位弁済を余儀なくされたため、A...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:242
  • 《解  説》
     一 訴外Aは、平成四年一一月当時、モーテル営業を目的とする「アトム企画」、船舶貸渡業等を目的とする「赤原産業」、海運業を目的とする「大晃汽船」の各代表取締役を務めていたものであるが、同月二九日夜、愛媛県長浜町の長浜港砂利置場岸壁から、愛人の運転手の運転する自動車に同乗していて海...

    引用形式で表示 総ページ数:14 開始ページ位置:246
  • 《解  説》
     本訴は、平成三年二月頃から株価指数オプション取引について証券会社Yとの間で一任勘定取引を行っていた顧客Xが、平成四年一月一日をもって証券取引法上、一任勘定取引が禁止されたことにより、XY間の一任勘定取引契約は失効したと主張して、右同日以降の一任勘定取引によって生じた損失の帰属を...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:259
  • 《解  説》
     本判決の認定したところによると、事実関係はおよそ次のとおりである。
     すなわち、Yは昭和二五年ころ以降、Aより本件建物(但し、付属建物部分)を賃借していたところ、Aが昭和六二年一〇月死亡し、相続人が不明であったため、賃料の弁済供託をした。Xは平成三年二月、家庭裁判所からAの特別...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:265
  • 《解  説》
     一 Xは、岐阜県関市にあるYの農場でその従業員として稼働していた者であるが、その就労中、ベルトコンベヤーの端に備えつけてある椅子に座って流れてくる卵を拾って箱詰めする作業をしていたところ、ベルトコンベヤーのギヤボックスに右手が入って負傷し、右手第二指を切断するを余儀なくされた。...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:269