最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 破産法人に対する予納法人税の債権のうち各事業年度の所得に係る部分と破産法47条2号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権
2 破産法人に対する予納法人税の債権のうち租税特別措置法(昭和57年法律第8号による改正前のもの)63条1項の規定による土地重課税に係る部分と破産法47条2号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権
3 破産法人に対する住民税の債権と破産法47条2号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権
4 破産法人に対する予納事業税の債権と破産法47条2号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権
1 民法1013条に違反してされた相続人の処分行為の効力
2 遺言執行者として指定された者が就職を承諾する前と民法1013条にいう「遺言執行者がある場合」
宗教法人の代表役員に就任した者がその地位にあることの確認の訴えとともに提起した自己の解任及び後任者の就任等の各登記の抹消登記手続を求める訴えの利益の有無
1 刑法225条の2にいう「近親其他被拐取者ノ安否ヲ憂慮スル者」の意義
2 刑法225条の2にいう「近親其他被拐取者ノ安否ヲ憂慮スル者」に当たるとされた事例
1 更正とその後になされた修正申告の関係
2 修正申告に明白かつ重大な錯誤はないとされた事例
3 税務署係官の誤った示唆ないし勧奨に基づいて修正申告がなされた結果、更正が修正申告に吸収され取消の対象が消滅した場合に、訴えの利益の喪失を信義則上主張し得ないとされた事例
係争山林に立札や境界石を埋設したり境界線の一部に鉄条網を張り、時々現地を訪れて様子を見たというだけでは、時効取得の基礎となる占有があったとは認められないとした事例
地代家賃統制令の適用のある建物の賃貸借につき、差額配分法による賃料額と統制賃料額との平均値に近い金額をもって適正賃料額と定めるのが相当であるとされた事例
1 地方公共団体がいわゆる開発指導要綱にもとづく行政指導として、宅地開発行為を行なう事業主と締結した、開発協力金の支払いをなすべき旨の約定が、私法上の贈与契約として成立したものと認められた事例
2 行政指導にもとづく右約定は、当該行政指導に法律上の根拠がなくとも直ちに憲法29条、民法90条、地方自治法2条16項に違反して無効ということはできないが、当該行政指導の目的、必要性、方法の相当性、相手方の負担の程度、相手方に対する働きかけの態様、程度等を総合考慮し、法治主義を潜脱するものである等特段の事情が認められる場合には、右約定は私法上無効となると解すべきところ、本件においては右特段の事情が認められないとされた事例
3 行政指導にもとづく右約定は、当該行政指導に法律上の根拠がなくとも、地方税法703条の3、憲法84条に違反するものでなく租税法律主義に反するともいえないとされた事例
4 右約定による金員が地方財政法4条の5の割当的寄附金に当らないとされた事例
プロボクシングの世界タイトル戦で審判が買収され、日本人選手に有利な判定が行われたとする週刊雑誌の記事が、右審判の名誉を毀損するとして、雑誌社に対し180万円の慰藉料の支払いが命じられた事例
1 刑の執行により損害を受けたとして国賠法上の賠償を求めるには、国賠法施行後のもの、かつ刑の執行が免除された日までのものに限られるか(積極)
2 確定判決が誤判であるとして、国家賠償を求めるには、事前に再審により確定判決を取り消すことを要するか(消極)
3 裁判官がした争訟の裁判が国賠法上違法となるには、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したと認めうるような特別の事情があることを要するか(積極)
広範重篤な火傷患者に対する化膿菌対策処置として能書上聴力等への副作用があるとされる抗生物質等の外用投与を継続し両耳の難聴を招来したとして診療関与医らの過失を認め病院設置者である大学の賠償責任を肯定した事例
1 傷害保険契約の締結が保険契約者の詐欺によるものと認定された事例
2 交通事故により入通院した被害者について、むち打ち症の受傷を否定した事例
手動リベッターの意匠につき公知意匠を参酌して要部を把握したうえ、イ号意匠は原告の意匠権の類似範囲に属さないとして差止請求等を棄却した事例
アメリカ合衆国カリフォルニア州法を準拠法とする不法行為に基づく損害賠償債務は、債務者(日本人)の遺族に相続されうるか(消極)
債権者が債務者の就業場所を知りながら就業先不明を理由とする付郵便送達の上申をした場合において、これを受けて債務者の住所に宛ててなされた仮執行宣言付支払命令の郵便に付する送達が違法とされた事例
確定裁判を経た罪の余罪についてなされた確定裁判は刑法45条にいう「確定裁判」として併合罪の数を決する基準とはならないとされた事例
業務主でない納税義務者の代行者が脱税の不正行為を行った場合と相続税法71条1項の両罰規定による行為者処罰の可否(積極)
競馬の競走に関する情報を騎手が特定の第三者に提供し、その対価として現金の供与を受けた場合に、競馬法上の収賄罪が成立する理由を詳細に論じた事例
1 被告の使用する松葉がにを模した大きな動く「かに看板」は、原告らの営業表示として周知の動くかに看板に類似し、誤認混同のおそれがあるとして、原告らの被告に対する使用差止の請求が認容された事例
2 原告らの「かに道楽」の文字標章と被告の「かに将軍」の文字標章とは、それぞれの字体に類似性があっても、「道楽」及び「将軍」の部分に識別性があるから誤認混同のおそれは認められないとされた事例
3 不正競争防止法第1条第1項第2号所定の不正競走行為に対する損害賠償請求において、その損害の額につき特許法第102条第1項、実用新案法第29条第1項、商標法第38条第1項、意匠法第39条第1項等の規定の類推適用が否定された事例