最も長い歴史をもつ判例実務誌
いわゆる1項強盗による強盗殺人未遂罪ではなく窃盗罪又は詐欺罪といわゆる2項強盗による強盗殺人未遂罪との包括1罪になるとされた事例
1 当該土地が行政財産に当たらないからその売買には地方自治法238条の4の適用はないとされた事例
2 地方自治法237条2項にいう「適正な対価」とは時価をいうが、右時価には土地に付着した権利の対価を含まないとされた事例
3 地方自治法242条1項所定の各財務会計行為は、各別に監査請求および住民訴訟の対象となるとし、一部財務会計行為について監査請求を経ない違法があるとして訴えが却下された事例
1 固定資産評価審査委員会の口頭審理手続において、合理的に必要な範囲で、当該土地の固定資産評価額に対する不服事由を特定するに足る評価の根拠等及び公正の観点から他の土地の評価額を、それぞれ明らかにする措置を講ぜず、職権により口頭審理手続外で収集した資料等を口頭審理手続に上程することなしに判断の基礎としたことに瑕疵があるとされた事例
2 固定資産評価審査委員会の口頭審理手続の瑕疵が、同委員会の審査決定の取消事由になるとされた事例
僧帽弁閉鎖不全症の基礎疾病を有する公立高等学校教職員が公務の遂行中に右基礎疾病の増悪により死亡した場合において、右死亡が公務に起因するものではないとされた事例
民法381条の規定による抵当権実行の通知(第1回目は内容証明郵便、第2回目は普通郵便)が、いずれも適法にされたものと認められた事例
信販会社の加盟店が強引で詐欺的な方法で英語教材を販売した場合、右代金を立替した信販会社の立替金請求が信義則違反として許されないとされた事例
債権者がその債権を担保するために債務者の第三債務者に対する取立権限を取得した場合に、右第三債務者の承諾がなくても、同人が右債権担保契約の存在を知りながら債務者に支払うべきなんらの利益もないのに債権者を害する意図で債務者に支払ったときは、債権侵害の不法行為を構成する
県立高校の文化祭における化学クラブ員の模擬火山爆発事故について、顧問教諭に職務上の過失があるとして県に損害賠償責任を認めた事例
昭和46年11月出生の未熟児が同網膜症により両眼とも失明するに至った事故について、賠償義務を否定した原判決を維持し、控訴を棄却した事例
高速道路でタイヤチェーンを装着中の交通事故の被害者について、自家用自動車保険普通保険約款中の搭乗者傷害条項にいう「正規の乗車用構造装置のある場所に搭乗中の者」に該当しないとして、保険会社の搭乗者傷害保険金の支払義務を否定した事例
自らの出捐によって、自己の預金とする意思で、銀行に対し、使者を通じて預金契約をした者が、架空名義預金の預金者であるとされた事例
1 協業組合の代表理事の地位は、一方的な辞任の意思表示により失われるが、右意思表示は、他に代表理事がいないときは、理事会に対してなすことを要する
2 右代表理事が任期満了又は辞任によって退任しても、新たに選任された代表理事が就職するまで、なお任務継続義務あるときは、代表理事就任登記について、登記事項の変更は生じない
3 右理事が、破産宣告確定によってその地位を失うのは、破産宣告確定の時である
4 右理事が、破産宣告確定により退任した場合は、任務継続義務はなく、直ちに代表理事就任登記の変更登記手続を求めることができる
健康食品である酢を、「くろず」「玄米くろず」「九州玄米くろず」「本黒酢」「さつま玄米黒酢」等の名称で製造販売する行為が、不正競争防止法2条1項1号に定める商品の普通名称を普通に使用される方法で使用する場合に該当するとされた事例
1 不動産競売調書に民訴法147条の準用はない
2 自らが最高価入札人であると主張する入札人は競落期日において異議を述べる権利を有し、かつ抗告により競落不許を求める利益を有する利害関係人である
3 競落に関する決定以前に異議の意思表示ある書面が提出されたときは、競落期日において異議の陳述があったものとして取り扱うべきである
4 保証額を競買価額の2割とする旨の特別売却条件を告知することなく入札が行われ、1割の保証を立てた最高価競買申出人ではなく2割の保証を立てた次順位競買申出人を最高価入札人と定めた競落許可決定が取り消された事例
民事執行の不動産の入札売却における入札書の入札価額欄を空欄とし、その下段の保証の額欄に、所定の保証額の20倍以上の金額を記載した入札書を提出してなされた買受申出を、右保証の額欄に記載した価額による入札として有効と認めた事例
1 いわゆる遺体なき殺人を含む殺人、強盗殺人等につき捜査当時のある段階における自白の信用性が肯認された事例
2 時を異にした殺人1件、強盗殺人2件等を犯した被告人に対し死刑が言渡された事例