最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 1個の行為により同一著作物についての著作財産権と著作者人格権とが侵害されたことを理由とする著作財産権に基づく慰藉料請求および著作者人格権に基づく慰藉料請求と訴訟物の個数
2 旧著作権法(明治32年法律第39号)36条ノ2所定の著作者の声望名誉の意義
1 上告審における被告の破産と破産債権確定訴訟への訴えの変更
2 指名債権が二重譲渡された場合において対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済と民法478条の適用
3 二重に譲渡された指名債権の債務者が対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済について過失がないというための要件
不動産業務の事務所としてビルの一室を貸借した者が右室で貸机業を営んだ場合、特約による用方違反にあたるとして賃貸借契約の解除が認められた事例
宅地建物取引業者の仲介行為によって成立した底地権の売買契約に関して、買主から右取引業者に対する仲介の委託は認められない場合においても、右取引業者は商法512条に基づいて報酬を請求し得るとされた事例
原動機付自転車に乗って進行中の郵便局員が突風に飛ばされた立看板に衝突転倒し負傷した事故について、立看板の設置者に損害賠償責任を認めた事例
胆石患者に対する胆のう摘出手術等により胆管狭窄を生じたとは認められず、同手術の施行は適切であり、説明義務違背もないとして、請求が棄却された事例
夫婦が共同して養子縁組をするものとして届出がなされた場合に、その一方に縁組をする意思がない場合は、縁組意思のある他方の配偶者と縁組の相手方との間に単独でも親子関係を成立させることが、民法795条本文の趣旨にもとるものではないと認められる特段の事情がある場合には、縁組意思のある配偶者と縁組の相手方との間の縁組は有効に成立するとされた事例
被相続人亡父の妻(母)と子らを共同相続人として申し立てられた遺産分割事件の抗告審継続中に妻(母)が死亡したときは、亡父と亡母双方の遺産を対象として分割審判をすべきである
養子に対する推定相続人の廃除請求は、離縁原因としての縁組を継続し難い重大な事由の存否を一応の基準とすべきものとし、申立却下の原審判に審理不尽、理由不備の違法があるとした事例
交通事故の被害者の頚部挫傷等の治療のための入院が、養老生命共済契約の入院費用保障特約条項にいう「入院」に該当しないとして、共済保障金の請求が認められなかった事例
原告製造販売の商品が被告実用新案権を侵害する旨の原告取引先に対する警告行為のうち、当該実用新案権についての無効審決送達後の行為のみ不正競争防止法1条1項6号に該当する過失あるものとされて損害賠償請求が認容され、無効審決送達前行為については責任が否定された事例
テレビドラマ「私は貝になりたい」の原案を創作したからとして、制作放映した放送会社に対しその著作権の確認を求める請求が認められなかった事例
1 衆議院議員総選挙立候補予定者の当選予想表が、その表現形式において作成者の個性があらわれているから著作物であると認められた事例
2 被告作成の週刊誌記事は、その取材協力依頼に基づく原告作成の右当落予想表を素材として利用しているが、その複製ないし翻案には当たらず、原告の氏名表示権ないし同一性保持権を侵害しないとされた事例
著作物の映画化を妨害する行為であっても、それが著作物の二次的著作物に関する権利の内容たる行為に当たらない場合には、右権利を侵害しているとはいえないとして、同権利に基づき右妨害行為の差止めを求める仮処分申請を却下した事例
仮登記抵当権者が競売後債務者を相手方として供託された配当金の交付請求権が自己に帰属することの確認を求める訴えにつき確認の利益が肯定された事例
相続財産に対し破産宣告がなされた一方、相続人が単純承認をした場合、破産債権者である相続債権者は右相続人の固有財産に対しても右債権をもって差押えできるか(積極)