最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 現場写真の証拠能力
2 複数の集団による暴行脅迫と騒乱罪における共同意思
3 騒擾罪にいわゆる「一地方」における公共の平和静謐に対する侵害の有無の判断基準
1 鉄道営業法35条及び刑法130条後段を適用しても憲法21条1項に違反しないとされた事例
2 鉄道営業法35条にいう「鉄道地」の意義
3 刑法130条にいう「人ノ看守スル建造物」の意義
4 鉄道営業法35条にいう「鉄道地」及び刑法130条にいう「人ノ看守スル建造物」にあたるとされた事例
余罪につき未決勾留日数の裁定算入及び法定通算により現実には刑の執行の余地のない実刑判決が確定した場合と刑法26条2号
両眼に既に視力障害のあった者が事故により一眼につき視力障害の程度が重くなったときは、労働能力喪失率表を利用するにあたっては事故前と事故後の両眼の状態の差を労働能力喪失率とみなすべきである
売却許可決定前に解除の裁判により消滅している短期賃借権に基づいて建物を占有している者は、民事執行法83条にいう「差押えの効力発生前から権原により占有している者でないと認められる不動産の占有者」に準じて取り扱うべきである
組立式ユニットバスの買主が右ユニットバスに加工して第三者に有償で譲渡した場合、売主が動産売買先取特権に基づく物上代位として買主の第三者に対して有する代金債権を差し押えることができるとされた事例
夫の姦夫に対する損害賠償請求につき、夫が1 二審を通じて本人尋問期日、口頭弁論期日にまったく出頭しない事実は弁論の全趣旨として斟酌するのが相当であるとしたうえ、夫には侵害されるべき実質的な夫権が存しないとしてこれを否定した事例
建物について所有権の登記がされたことにより表題部に記載された所有者の表示が朱抹されたときは、右所有者の表示の抹消登記手続を求める訴えは、訴えの利益を欠く不適法なものとなるとされた事例
キリスト教会員に対する破門処分の違法性が前提問題となっている不法行為の成否をめぐる紛争が裁判所法3条にいう法律上の争訟にあたらないとされた事例
世田谷区道と認められているが長年の間事実上公の目的に供用されることなく放置されている国有地について時効取得が認められた事例
1 機械設置の請負工事において、工事は完了していないけれども、信義則に照らし、当初の請負代金額の一部についてその支払請求権があるとされた事例
2 請負工事の内容が可分であるとして、未施行部分の契約解除を認めた事例
証券取引に関する歩合制外務員の勧誘行為が不法行為に当たるとして証券会社の使用者責任が肯定されたが、顧客にも過失があるとして6割の過失相殺をした事例
児童(小学4年生)が本来の遊戯方法と異なる方法によって操作したブランコから転落負傷した事故について、ブランコの設置・保存の瑕疵、および管理者の過失が否定された事例
建物の賃貸人側の事情と賃借人側の事情とを詳細に認定したうえ、賃貸人側のほうが建物を使用する必要性が大であるとして、約3年分の賃料である金100万円の提供を条件に、借家法1条ノ2の正当事由を認めた事例
いわゆる銀行ローン契約の締結および集金業務等をクレジット会社に代って行っていた代行店に対するローン債務金の支払が、債権の準占有者に対する支払に当たるとされた事例
デモ行進を規制中の警察官に対する暴行(公務執行妨害)につき、被害者および目撃者とされる警察官らの証言の信用性を否定して無罪を言い渡した一審判決が維持された事例
1 公判調書に添付された国税査察官作成の調査報告書の証拠能力
2 「国税局の調査結果」という立証趣旨のもとに同意された国税査察官作成の調査報告書により犯則科目の数額を認定することができるとされた事例