最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 河川および水路について管理の瑕疵が認められた事例 2 河川について要請される安全管理責任 3 国有財産とは認められない水路の管理者
共犯者の1人についてアリバイが成立したことを主な理由として、被告人や共犯者らの自白には被告人の犯行を証明するに足りる信用性がないとされた事例
1 公営水道使用の法律関係 2 公共下水道使用の法律関係 3 武蔵野市宅地開発等指導要綱の法的性質 4 建築主が右指導要綱所定の条件に従わない場合と給水契約拒否の正当理由 5 水道事業者が水道法15条1項に違反した場合と給水契約の成否 6 建築主と自治体間の上水給水等仮処分事件における附近住民の補助参加の適否
賃貸人側の建物使用の必要性と賃借人側の明渡により被むる不利益とを比較考量した上賃貸人のした解約の申入れに正当の事由がないとされた事例
1 境界線から1米未満の位置に設置された屎尿浄化糟と民法237条の適用の有無(消極) 2 建物(共同住宅)の建築により生じた日照・通風の阻害が隣地居住者の受忍限度を越えるものでなくてもその他の事情と相俟って隣地居住者の生活上の利益を侵害するものとされた事例 3 日照・通風の阻害についての違法性の判断基準
1 日本国政府が中華人民共和国政府を中国の唯一の合法政府と承認したことと国家賠償法1条1項および憲法98条2項との関係 2 中華民国政府が日本国民の台湾残置財産を接収したことが、日本国政府による公用収用ないし公共の用に供する処分にあたるか
執行官保管に付した物件を、執行官において債務者に保管させ得る旨の仮処分を、債権者に保管させ得る旨の仮処分に変更した事例
仮執行宣言は判決にもとづいて債務者が給付した金員は、全くの任意弁済であるに認めるに足る特別の事情のない限り、旧所得税法10条の「収入すべき金額」に該当しない
1 転付命令にもとづく債権取立訴訟を提起して敗訴した者が前訴の口頭弁論終結後に取立命令によって移付を受けたことを理由として前訴と同一債権の一部の取立訴訟を提起しても前訴の既判力に牴触しない 2 債権の(仮)差押債権に対して時効中断の効力を生じない
税理士会の会則、決議に基づく会員に対する会館建設費等請求の訴が適法であり、かつ、税理士会の目的の範囲内であるとして認容された事例
1 幼児がデパートのエスカレーターに左手を挟まれた傷害事故につき、デパートの工作物責任を認めた事例 2 右事故につき、7才の幼児本人および付添の母親の過失を認め、5割の過失相殺をした事例
1 門柱が倒れて下敷となった幼児の死亡に対しその門柱を建てた建築業者に損害賠償を認めた事例 2 幼児の逸失利益につき、養育費、生活費を控除したがそれでも不確定要素が多いとして逸失利益を800万円とした例
売買の目的物の一部が官有地である場合、買主が残存部分のみでは買受けることはなかったものであるとして、善意の買主に契約解除権を認めた事例
1 交通事故による幼児の損害賠償として、総額金4,150万円(慰藉料につき金1,500万円)の支払を命じた事例 2 重度の後遺障害を有する幼児の介護料につき、女子労働者の平均賃金を上回る額で算定し、定期金賠償方式の採用は困難であるとした事例 3 被害者の任意保険金請求の代位行使につき、保険金請求権発生時期を事故発生時とし保険会社は履行の請求を受けたときから遅滞に陥るとした事例
1 道路交通法36条2項にいう明らかに幅員の広い道路の意義 2 交差点において赤色の灯火の点滅信号を表示する道路を進行する運転者の注意義務
1 実質的に処罰された余罪と一事不再理の効力 2 余罪として実質的に処罰されたために生じた一事不再理の効力はその余罪と科刑上一罪の関係にある他の罪に及ぶか
1 建造物侵入暴力行為等処罰に関する法律違反(共同暴行)、傷害の公訴事実について可罰的違法性がないとして無罪を言い渡した原判決が破棄された事例 2 複数被害者に対する共同暴行につき暴力行為等処罰に関する法律1条違反の包括一罪の成立が認められた事例
1 道路交通法37条は同法36条1項1号に優先して適用されるか 2 交通整理が行なわれておらず左右の見とおしのきかない交差点における直進車とその左方道路からの右折車との衝突事故について、信頼の原則を適用して直進車の過失責任を否定した事例
1 みのしろ金目的で人を誘拐した者がその後みのしろ金を要求した場合の擬律 2 下校途中の6歳の児童をみのしろ金目的で誘拐し、みのしろ金を要求したがこれを取得するに至らなかった等の事案につき、懲役6年を言い渡した事例