最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 理事の代表権に加えた制限の主張と第三者の悪意の立証の必要 2 手形引受についての理事の代表権の制限と直接の相手方でない後者の善意悪意 3 理事が代表権に加えられた制限を超え他の代表理事の名義を用いて手形引受をした場合の効力
1 先取特権の目的たる物件による代物弁済は否認権の対象となるか 2 否認権の行使により価額を償還すべき場合における価額算定基準の一事例 3 価額償還の場合に償還額に付すべき利息
1 手形割引と貸借の併存の可能性 2 手形貸付による貸付金及び手形割引に伴う貸付金を自働債権としてなす相殺と手形交付の要否 3 手形に関する権利につき訴訟上の相殺を主張する場合と手形交付の要否 4 受働債権の差押後に自働債権の弁済期が到来し、その後に受働債権の弁済期が到来した場合、右自働債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができるか
1 手形割引と約定による消費貸借債務の成否 2 割引手形買戻代金請求権の法律上の性質 3 手形買戻請求権を自働債権とする相殺について破産法第104条第3号但書を適用した一事例
解約申入の正当事由の補強条件として裁判所の相当と認める立退料提供の申出があったがその予想額が裁判所の認定額と格段に異る場合の判断
会社を設立しようとする者の間で所有土地を提供し会社設立と同時に会社との間で賃貸借契約を結ぶべきことを約定しただけでは財産引受契約又は第三者のためにする契約に該らない。
外国人を夫とする夫婦の離婚の際の子の監護者の指定については、離婚の効果に関する事項であるから、法例16条により定まる準拠法の適用を受ける
1 労働組合の懲罰規則に定める除名事由に該当するかどうかの認定を誤ってなした組合の組合員除名処分は無効である 2 組合大会の招集が「少くとも3日前」と定められているのに10時間余の間隔しかおかず、かつ組合員の一部を除外してなされたとき、右招集手続による組合大会は不成立である
所得税法が夫婦の所得を他の配偶者の寄与の有無程度等にかかわらず、その取得名義人の所得として課税しても、憲法24条に違反しない。
前婚の協議離婚が無効とされた結果、後婚が重婚として取消されうるとしても、後婚による婚姻準正の効果は影響をうけないとして、前妻からの後婚の嫡出子の戸籍記載の訂正申立を却下した原審の判断を相当とした事例
一当事者の一方が日本に居住している米国人夫婦間の離婚訴訟の裁判管轄権の有無と準拠法 二 右離婚の際の子の監護者指定の準拠法
1 昭和30年の商法改正前、取締役会の決議で株主の新株引受権を制限しうる旨の定款の規定の効力 2 無効な取締役会の決議が前の有効な決議の具体的実現と認定された事例 3 前記改正前、取締役会で第三者に新株引受権を与えることの無効と、これにもとづき新株が発行された場合の取締役の責任
1 側方に遊びに熱中している児童を認めた自動車運転者の注意義務 2 11才にして事故のため死亡した児童とその親にたいする慰藉料額 3 被害者が責任無能力者である場合の過失相殺
1 自賠法第13条の保険金の限度と同法第3条の賠償額 2 先行自転車と歩行者との間を通り抜けようとする自動車運転者の注意義務 3 相手方の好意に期待した示談成立が認定された一例
1 自動車を他人に売り渡し引渡を了したが、自賠法第3条の運行供用者と認められた事例 2 交叉点を信号にしたがって進行する自動車運転者の注意義務