最も長い歴史をもつ判例実務誌
[目次]
第1 はじめに
第2 昭和43年最判について
1 事案の概要
2 一審及び原審
3 昭和43年最判
第3 従前の判例・学説の状況
1 学説の状況
2 検討
3 昭和43年最判
第4 昭和43年最判以降の最高裁・下級審裁判例の状況
1 昭和54年最判
2 交通事件における下級審裁判例の状況
3 交通事件以外の事案における下級審裁判例の状況
第5 中間指針
1 性格
2 損害の考え方
3 間接被害について
4 策定過程
5 昭和43年最判との整合性
6 中間指針の枠組み
第6 検討
1 間接被害者の損害賠償請求の可否
2 間接被害者の損害賠償請求が認められる場合
3 理論構成
4 まとめ
[目次]
第1 本判決の紹介
1 事案の概要
2 関係法令等の定め
3 事実関係の概要
4 第1審判決及び控訴審判決の判断
5 本判決の判断
第2 本判決の検討
1 狭義の訴えの利益
2 最高裁判例について
3 判例理論
4 不利益取扱いを定めた処分基準がある場合
第3 おわりに
1 公有水面の埋立てが公有水面埋立法4条1項1号の要件に適合するとした県知事の判断に違法又は不当があるとはいえないとされた事例
2 公有水面の埋立てが公有水面埋立法4条1項2号の要件に適合するとした県知事の判断に違法又は不当があるとはいえないとされた事例
3 内閣総理大臣又は各省大臣が地方自治法245条の7第1項の是正の指示をすることができる場合
4 国土交通大臣が県に対し公有水面の埋立ての承認の取消しが違法であるとしてこれを取り消すよう是正の指示をしたにもかかわらず,県知事が当該承認の取消しを取り消さなかったことについて,地方自治法251条の7第1項にいう相当の期間が経過したとされた事例
共同住宅等(特例適用住宅)の敷地の取得に係る不動産取得税の減額に関する地方税法施行令附則6条の17第2項にいう「居住の用に供するために独立的に区画された部分が100以上ある共同住宅等」の該当性の判断
1 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)の議員定数配分規定の適法性
2 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)の議員定数配分規定の合憲性
検索事業者に対し,自己のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL並びに当該ウェブサイトの表題及び抜粋を検索結果から削除することを求めることができる場合
信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業者の実体を有しないことが判明した場合において,信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた事例
ガス抜き配管内で結露水が滞留してメタンガスが漏出したことによって生じた温泉施設の爆発事故について,設計担当者に結露水の水抜き作業に係る情報を確実に説明すべき業務上の注意義務があったとされた事例
反政府政党の指導的立場にあったとまでは認められない外国人について,当該国における迫害状況を子細に認定した上で難民該当性を肯定した事例
信販会社が作成,所持するとされた文書について文書の存在を認め,その一部につき自己利用文書に当たらないと判断して,原決定を一部変更し,その提出を命じた事例
インターネット上の検索サイトにおける検索結果の表示につき,検索サイト運営会社に対して名誉権又はプライバシー権の侵害を理由とする検索結果の仮の削除を求める申立てを認めなかった事例
不動産業を営む有限会社が,不動産売買の仲介に伴い売り主とコンサルティング契約を締結し,宅地建物取引主任者の資格を有し不動産取引等に関する業務を行う個人業者と共に法律事務を取り扱い,売り主からコンサルティング料名目や謝礼名目で金銭の支払を受けた行為について,弁護士法72条に違反し,かつ,不法行為に当たるとして,代表者,不動産業者及び両者とともに売却に関わった個人業者に対する売り主の損害賠償請求を認めた事例
農業共済組合連合会の理事らがその余裕金を用いて国債取引を繰り返し,損害を発生させたとして,農業共済組合連合会が理事らに対してした損害賠償請求が,損害の発生も理事らの善管注意義務違反も認められないとして,棄却された事例
抗告人から相手方に対し,未成年者らの監護者を抗告人と定めるとともに,未成年者らの引渡しを求めた事案について,別居前の主たる監護者である抗告人の監護に問題があったかどうか,抗告人が監護者と定められた場合に予定している監護態勢と相手方による現状の監護態勢のいずれが未成年者らの福祉に資するかについて更に審理を尽くすべきであるなどとして,上記問題の有無等を明らかにせずに抗告人の申立てをいずれも却下した原審判を取り消し,差し戻した事例
面会交流の方法について,非監護親と未成年者らとの交流が長らく途絶えていたことなどを考慮し,面会交流時間を最初は比較的短時間に設定して,回数を重ねながら,段階的に伸ばしていく方法をとるのが相当であるとして,原審判を変更した事例
1 会社が当初から出席しないことを見越しながら購入した政治資金パーティーのパーティー券に係る購入代金の支払が政治資金規正法上違法とされる「寄附」に当たり,会社に損害を被らせたとして,株主が取締役に損害賠償を求めた株主代表訴訟において,主催者が当該会社が購入したパーティー券に出席を予定しないものが含まれていることを個別的に把握し,その寄附性を認識していない限り,政治資金規正法の「寄附」に当たらないと判断した事例
2 取締役には,上記パーティー券の購入代金の支払はパーティー券の購入に仮託した実質的な「寄附」であるから,確実に出席が見込める枚数の限度でのみパーティー券を購入すべき義務,あるいは,国会議員からの違法な便宜供与を受けるなど不当な目的でこれを購入してはならない義務があるのに,これに反してパーティー券を購入した善管注意義務違反がある旨の控訴人の主張を排斥した事例
確定した前件審決と主引用例が同一であり,多数の副引用例も共通し,証拠を一部追加したにすぎない本件審判の請求は,「同一の事実及び同一の証拠」に基づくものと解するのが,特許法167条の趣旨にかなうものというべきである
原審検察官が,共謀は,①特定の日より前の関係者間での一連のやり取りの中で成立したか,②そうでなかったとしても,特定の日の打合せにおいて成立したと主張しているのは明らかであるのに,原裁判所が求釈明及び釈明を経ることなく,検察官は②において共謀が成立したと主張しているとみるべきであると断じて,上記打合せの事実の存否のみを検討し,その余の事実に関する検察官の主張を検討の対象から除外したのは,裁判所の釈明義務に違反する違法な措置であるとした事例
戻し収容申請事件において少年を少年院に戻して収容する旨の決定に対する処分不当を理由とする抗告について,少年の資質上の問題や適切な受入先がないことを考慮して,これを棄却した事例
資産運用コンサルティング会社の役員が証券会社の営業員から上場会社の公募増資に係る重要事実の伝達を受けて当該上場会社の株式を売り付けたとして金融商品取引法(平成23年法律第49号による改正前のもの)175条1項1号,166条3項に基づきされた課徴金納付命令が違法であるとされた事例
国税通則法71条1項2号の更正の理由として国税通則法施行令6条1項5号の理由を除外する旨の同令30条及び24条4項の規定の法適合性
宗教法人が納骨堂として使用している土地及び建物の一部が地方税法348条2項3号所定の「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法第3条に規定する境内建物及び境内地」に該当しないとしてされた固定資産税及び都市計画税の賦課処分が,適法とされた事例
施主が条例上,路地状敷地にシェアハウスを建築することが制限されていることを認識しつつ,用途を「事務所」として確認済証の交付を受け,一旦は条例に適合した建物を建築して検査済証の交付を受けた後に,シェアハウス仕様に改造したと認められる本件事実関係の下では,施工者に不法行為責任や瑕疵担保責任等を問うことはできないとされた事例
薬局で購入した漢方薬を服用した原告の腎機能が悪化したことについて, 輸入販売業者でありかつ薬局開設者である被告の責任が否定された事例