判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

  • 特集・裁判実務改革の諸方策
    知的財産権侵害訴訟の運営に関する提言

  • 裁判文書A 4判横書き化の紹介と東京簡易裁判所における訴状等の書式について

    杉原隆治    馬場崇   

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:29
  • 医療過誤訴訟における調停の活用

    一宮なほみ   

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:44
  • <家族法実務研究15>婚姻中の夫婦間の子の引渡事件について

    中山直子   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:51
  • <浦和地方裁判所民事研究会>遺留分減殺の事例における幾つかの論点について

    西森英司   

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:59
  • <世界の司法-その実像を見つめて21>米国陪審裁判の実情(4)

    森倫洋   

    米国陪審裁判に見た問題点

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:68
  • <民事実務研究>通常事件についての計画的審理実践例

    坂本倫城    内田光一   

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:73
  • <商事法判例研究15>弁護士(非株主)による議決権の代理行使と商法239条2項

    中村一彦   

    野村証券事件

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:83
  • <銀行実務と民事裁判434>転貸借料に対する抵当権の物上代位

    大西武士   

    最二小決平12・4・14判タ1035号100頁

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:89
  • 《解  説》
     1 本件は、ミドリ十字の代表取締役社長である被告人甲野太郎、同社代表取締役副社長兼研究本部長である被告人乙山一郎、同社代表取締役専務兼製造本部長である被告人丙川次郎が、加熱濃縮血液凝固第Ⅸ因子製剤であるクリスマシンHTの販売を開始した後は、直ちに非加熱の同因子製剤であるクリスマ...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:94
  • 最高三小平12.5.30判決

    《解  説》
     一 本件事案の概要
     本件は、遺言者Aの公正証書遺言により第三者Bに遺贈されたものの、相続人ら7名(Xら2名、Yら3名、訴外人2名)の共同相続登記がされた本件各土地について、遺言の存在を知り得たXら2名のみがBに対して提起した遺留分減殺請求訴訟における和解において本件各土地を取...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:109
  • 《解  説》
     一 ①事件の概要
     ①事件は、A県住民であるXらが、A県教職員らによる一〇日間の中国教育事情視察派遣(本件派遣)に対するA県からの旅費等の支出について、本件派遣は視察に名を借りた観光旅行である等の理由から違法なものであるとして、A県に代位して本件派遣参加者であるYらに対し、受領...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:119
  • 《解  説》
     一 東京都は、都道環状三号線の六本木トンネル築造工事(以下「本件工事」という。)を施工するために、在日米軍のヘリポート基地の敷地の一部を共同使用する必要があったことから、都は、国から無償貸与を受けていた都立青山公園の一部(以下「本件土地」という。)を、その一時的代替地として提供...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:128
  • 名古屋高金沢支平11.11.15判決

    《解  説》
     一 Xは、昭和三二年九月生れの中国人であるところ、平成五年七月に来日し、同年九月から同六年七月まで、富山県礪波市所在のY会社の作業所において、濃硝酸を使う作業に従事したが、硝酸の暴露により肺機能及び視力障害を受けたとし、Yに対して安全配慮義務違反に基づき、七〇〇万円の損害賠償を...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:136
  • 神戸地平11.10.26判決

    《解  説》
     一 訴外Aは、平成二年七月当時、自動販売機によるビデオテープの小売販売業及び飲食業等を目的とする会社に勤務していた者であるが、同月一四日に開催された日本自動販売の営業会議に出席中、脳出血を発症し、病院に入院して治療を受けていたが、呼吸不全により同年九月二六日死亡した。
     そこで...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:148
  • 《解  説》
     本件は、買戻特約付売買契約の実質が譲渡担保契約であったか否かが争われた事案である。本件控訴審判決は、原判決の事実摘示等の大部分を引用しているため、事案の詳細が不明であるが、事実認定等によれば、およそ次のようである。すなわち、XはYに対して一六〇〇万円の債務を負っていたところ、昭...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:156
  • 《解  説》
     X1は、平成二年一〇月、Yから本件マンションを代金六〇〇二万円で買い受け、同三年三月、買主をX1とX2に変更することをYと合意した(なお、本件控訴審の口頭弁論終結後、X2は死亡した)。右売買に伴い、Xらは、Aとの間で同マンション内施設の運営・食事・保健衛生・介護等のサービスを目...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:160
  • 《解  説》
     一 本件事案の概要中判示事項に関係のある事実は次のとおりである。
     本件土地及び順次その東側に接するA土地、B土地は、元一筆の土地であったが、B土地について地上建物の建ぺい率等の関係で南側に幅〇・五メートルの空き地を確保したため、本件土地及びA土地の道路と接する部分の間口が合計...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:168
  • 札幌地平10.12.18判決

    《解  説》
     一 Yは、昭和六三年一〇月から、訴外A会社との間で手形貸付取引を続けていたが、Xは平成六年八月、取引先であるA会社の代表者から委託されて、Yとの間で、A会社のYに対する債務を極度額四〇〇万円の限度で連帯保証する旨の契約をした。
     A会社は、平成八年七月、手形不渡りを出して事実上...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:176
  • 《解  説》
     一 Yが発行する『週刊文春』は、Xの夫A(カリフォルニア大学サンデイエゴ校教授)と娘Bが射殺された事件について、平成八年五月二三日号から六月一三日号まで四週連続して、インタビュー記事、グラビア記事を含む連載記事を四回掲載した。Xは、第二記事及びインタビュー記事、グラビア記事は、...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:180
  • 《解  説》
     Xは、商品先物取引の受託等を業とする会社Yに対し、Yの支店長Aを通じて七〇〇〇万円を預託したと主張して、その内金四〇〇〇万円の返還を求め、予備的にAがYの事業の執行につきXから預託を受けた金員を費消したと主張し、使用者責任に基づき、四〇〇〇万円の損害賠償を求める訴えを提起した。...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:185
  • 《解  説》
     本件は証券会社員の顧客に対する不法行為について証券会社が使用者責任を負うか否かが争われた事案である。
     Xら三名は、証券会社Yの社員Aから損失補填として入金すると月一割の配当が付くなどといって金銭を騙し取られたが、Aの行為は外形的に見てAの職務の範囲内に属するものであるから、Y...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:191
  • 大阪地堺支平11.8.25判決

    《解  説》
     一 X1は、平成五年九月、妊娠している旨診断され、股関節脱臼のため自然分娩は難しいとされたが、自然分娩を望み、Yの経営する「府中病院」において分娩することにして、平成六年五月二三日、同病院に入院した。そして、同病院において、分娩誘発のため点滴投与を受けたが、児心音が低下し、持続...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:199
  • 《解  説》
     一 本件は、心室中隔欠損症の治療のために右心室流出路拡大の手術を受けた当時三歳の幼児Aが、手術の約二〇日後にMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染症による敗血症で死亡したことにつき、その両親X1、X2がY病院(日本赤十字社医療センター)の責任を追及した事件の控訴審である。...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:210
  • 松山地宇和島支平10.9.24判決

    《解  説》
     一 Xは、平成四年七月、Yの開設する病院において人間ドックの検査を受けたところ、再検査の必要性を告げられたため、再検査を受けたところ、C型肝炎ウイルス検査(第一HCV検査)の結果が強陽性と診断されたが、その後の眼腔鏡検査、超音波による組織採取検査、肝生検、第二HCV検査、第三H...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:214
  • 《解  説》
     一 Aは禁治産者であり、Y1(Aの姉)はその後見人であった。Y1は、(1)A所有の土地を第三者に低廉に売却し、(2)A名義でBとの間でマンション新築工事契約を締結したが、これを解約してBに違約金を支払った。さらに、Y1は、Aの後見人として、弁護士Y2に弁護士報酬として五〇〇万円...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:220
  • 《解  説》
     一 Xは、本件土地を所有しており、Yら(Y1及びY2)は、いずれも本件土地上に建てられた本件建物の一部分(本件建物部分)を占有する者である。
     Xが、本件土地の所有権に基づいて本件建物部分からの退去、本件土地明渡を求めたのに対し、Yらは、占有権限として本件建物部分に対する賃借権...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:231
  • 《解  説》
     一 被控訴人は、控訴人会社の設立時に発行された一〇〇株(額面一株一万円)の株式のうち一五株の株主となった者からこれを相続したと考えていたところ、控訴人会社から、右一五株は名義株にすぎず、被控訴人の被相続人は控訴人会社の株主になったことはないとして、被控訴人の株主としての地位を否...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:234
  • 《解  説》
     一 Y会社は、昭和二五年に設立された株式会社であり、その後順次新株を発行して昭和五七年七月当時発行済株式総数は額面普通株式一五万株(一株の株金一〇〇円、資本の額一五〇〇万円)であった(発行予定株式数六〇万株)。Y会社の取締役会は、平成元年八月に額面株式三万株、平成二年九月には更...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:240
  • 《解  説》
     一 Xは、平成三年四月当時、緑川漁業協同組合長であるとともに、熊本県上益城郡甲佐町の町議会議員であったが、同年四月一日、同町に所在するXの所有する建物から火災が発生し、右建物と建物内の家財一式を焼失した。
     そこで、Xは、右建物について住宅総合保険契約を締結していたY(保険会社...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:248
  • 《解  説》
     一 本件は、特許権に基づく侵害差止請求事件であり、その概要は以下のとおりである。すなわち、「連続壁体の造成工法」に関する特許権(本件特許権)を有しているX(原告)が、Y(被告)が、ビルの新築工事を請け負い、Z(補助参加人)が実施した基礎工事に関連する被告工法が本件特許権を侵害す...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:260
  • 《解  説》
     一 本件の主な事実関係は、次のとおりである。建築家であった著作者Aは、エスキース五点(本件エスキース)を著作したが、その後死亡し、Xらが相続した。エスキースとは、建築家が建築物を設計するに当たり、その構想をフリーハンドで描いたスケッチである。Yは、本件エスキースを掲載した書籍(...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:269
  • 《解  説》
     フランス人Xは、シドテルの名称でホテルチェーンを創立し、同社の株式の九〇パーセントを保有しており、これらを売却するため買い主を探していた。日本法人Y2(当時の商号株式会社古内亀治郎商店)は、一九九〇年五月八日、Xとの間で本件株式等を一六億五〇〇〇万フラン(但し、銀行借入金及びリ...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:276
  • 《解  説》
     一 本件は、第一勧銀の会長・頭取であった被告人が、副頭取、審査担当役員、総務部担当者らと共謀の上、総会屋に対し、系列ノンバンクを使った迂回融資の方法により、五二回にわたり、合計一一七億八二〇〇万円の金額を融資し、利益供与したという事案である。
     本件の融資は、外形的には、第一勧...

    引用形式で表示 総ページ数:18 開始ページ位置:285