[解 説]
1 事案の概要
原告は,発明の名称を「モータ」とする日本国特許権を有する日本法人である。原告は,韓国法人である被告が,本件特許発明の技術的範囲に属する被告物件につき,我が国で譲渡の申出を行っていると主張して,当該申出行為の差止め,及び弁護士費用の損害賠償を求めた。
これに対し...
[解 説]
1 参加人Zは,平成20年7月14日,知事に対し,奈良県五條市内に産業廃棄物処分場(以下「本件施設」という。)の設置許可申請をしたところ,同知事は,平成21年8月10日,Zに対し,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「法」という。)15条に基づき,本件施設の設置を許可する旨の本...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,Y市がその設置する保育所のうち四つの保育所を平成16年3月31日限りで廃止する旨の条例(本件改正条例)を制定し,その施行によって当該各市立保育所が廃止され,その同じ建物等を利用して引き続き社会福祉法人による保育所の運営(いわゆる民営化)がされることになった...
[解 説]
1 本件は,主に投資用中古ワンルームマンション(所有者と居住者とが異なる中古ワンルームマンション)の売買の仲介業を営む原告が,同種仲介業を営む被告会社,いずれも原告の元従業員であった,被告会社の元代表者(死亡につき相続人が被告),被告会社の現代表者及び被告会社の従業員らなどに対し...
《解 説》
1 本件は,本件土地の賃貸人であるXが,賃借人であるY1による無断転貸を理由に本件土地の賃貸借契約を解除したとして,Yらに対して本件土地上の建物を収去して本件土地を明け渡すこと及び賃料相当損害金を支払うことなどを求めたもので,無断転貸につき賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特...
《解 説》
1 本件は,農業協同組合である原告が,その監事であった被告に対し,被告による業務監査に任務の懈怠があったとして,損害の一部である1000万円の賠償を求める事案である。
2 被告の任務懈怠の内容として,原告は,次の2点を主張した。第1は,原告の代表理事であるAが,代表理事就任前,原告...
《解 説》
1 本件は,A銀行(株式会社四国銀行)の株主であるXら(上告人)が,A銀行のB社に対する融資について,回収可能性がないにもかかわらず実行されたものであり,その融資当時のA銀行の取締役らのうち,融資実行の決裁や取締役会での承認決議に関与した取締役(以下「決裁関与取締役」という。)には...
[解 説]
1 本件は,被告人が,政党のビラを配布するために,民間の分譲マンション(以下「本件マンション」という。)の玄関出入口を開けて玄関ホールに入り,更に玄関ホールの奥にあるドアを開け,1階廊下を経て,エレベーターに乗って7階に上がり,各住戸のドアポストにビラ等を投かんしながら7階から3...
[解 説]
1 本件は,指定商品を「第30類 菓子及びパン」とし,人の笑顔様図形を上部に,「SMILE & SMILEY」の文字を下部に,それぞれ配した構成よりなる本件商標について,Xが,本件商標権者Yを被告として,商標法50条1項に基づく商標登録取消審判請求事件の不成立審決の取消しを求めた...
[解 説]
Xら21名(男性14名,女性7名)は広島市又は長崎市に原爆が投下された際,その市域に居合わせた者(広島市6名,長崎市15名)であるが,いずれもY1(厚生労働大臣)に対して原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(被爆者援護法)に基づき原爆症の認定を申請したところ,各人とも疾病(肺気...
[解 説]
1 本件は,被告人が,共犯者らと共謀の上,営利の目的で,マレーシアから覚せい剤約3㎏を密輸入したという覚せい剤取締法違反及び関税法違反の事案である。被告人は,「運び屋」とされる共犯者と同じ航空機に搭乗して入国し,空港の到着ロビーで同人と接触しているものの,本件への関与を否定してい...
[解 説]
本件は,被告人が他の共犯者と共謀の上,ミャンマー人4名の集団密航者を空路本邦に入国させたという事案であって,出入国管理及び難民認定法74条2項,1項の営利目的による集団密航助長罪の成立を認めた原判決に対して弁護人が法令適用の誤り及び事実誤認を主張して控訴した事件である。所論は,主...
[解 説]
1 本件は,原告が,防衛省との間で防衛装備品(輸送機,輸送機用エンジンシステム,ミサイル警報装置等)の売買契約を締結したと主張して,売買契約に基づき,被告に対し,売買残代金合計10億円余と約定遅延損害金の支払を求めた事案である。
これに対し,被告は,原告が防衛省との間で防衛装備...
[解 説]
1 本件事案の概要
福岡県収用委員会は,国土交通省が施行する国道209号改築工事(本件事業)のため,平成14年2月,福岡県山門郡瀬高町内にあり,筆界が確定していない7筆の土地(本件土地)について,収用する土地(本件収用地)に対する補償の額を1025万円余,収用により本件収用地に...
[解 説]
1 本件は,タックス・ヘイブンとして有名なガーンジー(The Bailiwick of Guernsey)において会社が納付した税金が法人税法(以下「法」)69条1項,法人税法施行令(以下「令」)141条1項にいう「外国法人税」に該当するか否かが争点となった事件である。
2 ガ...
《解 説》
訴訟救助により費用納付の猶予を受けた者について敗訴判決が確定した場合に,費用取立決定がされるが,この決定及びこれに対する即時抗告の根拠法条について2説がある。
A説は,この場合の費用取立決定を民訴法84条に基づく決定であるとする(横田忠『訴訟上の救助に関する研究』157頁,外村...