《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。Xら401名は,東京都立高等学校及び東京都立盲・ろう・養護学校(以下これらを併せて「都立学校」という。)に勤務する教職員又は勤務していた教職員である。Y1教育委員会の教育長であるAは,平成15年10月23日,都立学校の各校長に対し,「入学式...
《解 説》
1 本件は,Y発行の新聞販売店を経営するXらにつき,①X1が,Yによる新聞販売店契約の更新拒絶には正当理由がないとして,かかる契約上の地位を有することの確認と,Yの継続的取引関係における供給者側の優越的地位の濫用による営業権侵害を理由とする不法行為による損害賠償請求を,②X2が...
《解 説》
1 Xら(いずれも大手レコード会社であり,本件で問題となったヒット曲のレコード製作者(著作権法2条6号)として,当該レコードの送信可能化権(同法96条の2)を有する者である。)は,自身で行った調査により,当該レコードを圧縮・複製して作成された電子ファイルが,氏名不詳者ら(以下「...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 本件は,母親(当時72才)と同居していた被告人(当時48才)が,実際にはそのような事実がないのに,近所の人たちが死亡した,これに対して自分に責任があると思い込み,自責の念から自殺を決意したが,高齢でうつ病の母親を一人で残すのは不憫であるとの思いから,母...
《解 説》
1 本件は,滋賀県栗東市が東海道新幹線の新駅建設のために負担する予定の費用のうち,仮線工事の費用の一部を,仮線工事が道路建設工事に必要不可欠な工事でもあることを理由として地方債をもってその財源とすることが地方財政法5条等に違反して違法ではないかが争われた事案である。
2 新駅...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,原告(会社)が,弁護士である被告に対し,Aが被告を訴訟代理人として提起したところの,原告の平成16年8月2日開催の株主総会(以下「1総会」という)決議等の取消しの訴え(以下「1事件」という),同じく原告の平成16年12月17日開催の株主総会(以下「2総...
《解 説》
1 本件は,過去に女児に対する強制わいせつ致傷等の罪により懲役の実刑判決を受けたことがある被告人が,女児への性的興味,関心を忘れられず,姦淫等をする目的で小学校から帰宅途中の小学1年生の女児を車に誘い入れて誘拐し,自宅の風呂場において同児を全裸にさせ,その胸を弄ぶなどのわいせつ...
《解 説》
1 事案の概要
原告X1は,長崎市長から被爆確認証の交付を受け,居住していた大韓民国から,代理人を通じて,広島県知事に対し,被爆者健康手帳交付申請書に被爆者確認証を添付して提出し,被爆者健康手帳の交付を申請した。ところが,広島県知事は,原告X1の居住地が大韓民国であることを理...
《解 説》
1 有線ラジオ放送業者であるXは,北海道,東北,関東,中国,四国,九州各総合通信局長に対し,同業他社であるA社が,上記各局長に提出した「有線ラジオ放送の設備の設置及び業務の開始届」及び「変更届」等の情報開示請求を行った。これらの情報が開示されると,A社が,届出に基づいて適法に営...
《解 説》
1 事案の概要
Xは,日本におけるキューピーの著作物に係る著作権のうち,ローズ・オニールの著作物に係る著作権を有している。X及びY1(代表者Y2)は,ともにキューピーに関する著作権のライセンス業務を行う者であり,競争関係にある。Y1は,Xのライセンシー5社及びライセンス契約交...
《解 説》
1 本件は,Aの相続人である原告らが,Aを殺害した被告Yに対して損害賠償を求めた事案である。
具体的には,本訴提起の約26年前において,Aは被告足立区の設置するN小学校に教諭として,被告Yは警備員として勤務していたところ,被告YはAをN小学校において殺害した。そして,被告Yは...
《解 説》
1 事案の概要
東京都の住民であるXは,東京都清瀬市を流れる一級河川である空堀川の河川区域のうち埋立工事により廃川敷地となった区域において,東京都知事の河川管理権限に基づく止水壁撤去工事等が実施され,工事請負代金が支出されたが,これは,廃川敷地となったことによって河川管理権限...
《解 説》
1 本件は,独占禁止法違反審判事件の利害関係人である被控訴人が,事件記録全部につき,独占禁止法(平成17年法律第35号による改正前のもの。以下同じ。)69条(現行の独占禁止法70条の15)に基づく閲覧謄写を申請したところ,控訴人が,事件記録の一部のみにつき閲覧謄写を認め,その余...
《解 説》
1 本件は,X1及びその妻であるX2が,Y1の発行した週刊誌上において,いわゆる「福岡一家惨殺事件」(中華人民共和国の留学生3人が,共謀の上,福岡市内にあったX1の妹一家の自宅に強盗目的で侵入し,同一家4人を殺害して,死体を博多湾の海中に遺棄したという,住居侵入,強盗殺人,死体...
4 地方公共団体の一部事務組合がプラントメーカーとの間で締結したごみ処理施設増設工事請負契約において、同メーカーを含む入札参加業者らが談合した結果、同プラントメーカーが最低入札金額を提示した上で随意契約により締結されたものであると認め、談合がなければ形成された出あろう適正価格と契約代金額との差額相当額の損害賠償について住民の代位請求を認めるとともに、同一部事務組合管理者が損害賠償請求権の行使を怠る事実が違法であることを確認した事例
(新潟地裁平18・9・28判決)
《解 説》
1 事案の概要
平成16年度高根沢町議会は,全国町村議会議長会が行う町村議会議員等の福利厚生事業である互助事業(以下「本件互助事業」という。)に,同町町議会議員全議員22名について,1名当たり10口加入し,これにより,議員1名につき1万4700円,合計32万3400円の負担金...
《解 説》
1 本件は,生命保険金の受取人であるXが,保険会社であるYに対し,被保険者(Xの妻)Aの死亡保険金の支払を求めた事案である。保険契約は,Aを契約者兼被保険者として平成14年5月20日ころに締結されたが,同年7月27日に口座振替による払込みが予定されていた保険料が振り替えられない...