《解 説》
1 訴外A(昭和5年生)は,平成12年7月13日夕刻,犬を連れて散歩に出たが,近所の排水路に転落して負傷したため,救急車で,Yの経営するB病院に搬送された。
B病院のC医師は,下顎の裂傷を消毒して縫合する等の必要な処置を行ったが,傷が化膿するおそれがあるため,経過観察のためB...
《解 説》
1 Xは,個人タクシー業者であるY1が運転するタクシーに乗車しようとした際,Y1のドア操作上の過失により負傷したとして,不法行為に基づく損害賠償請求訴訟(以下「別件訴訟」という。)を提起した。Y1は,Y1の任意保険会社Y2を通じて,甲弁護士に別件訴訟の追行を委任し,上記ドア操作...
《解 説》
1 自宅を建築し,あるいは建売住宅を購入する際には,飲用水,電気及びガスの供給並びに排水のための施設が整備されているかどうかを調べる必要がある。宅地建物取引業法35条1項は,宅地建物取引業者が,宅地,建物の売買等の相手方等に対して,その者が取得しようとしている宅地又は建物に関し...
《解 説》
1 本訴請求は,建物建築工事の注文者であるXが,請負人Aの相続人であるYらに対し,完成した建物に瑕疵があるなどと主張して瑕疵修補に代わる損害賠償請求をした事案であり,反訴請求は,Yらが,Xに対し,相続により請負契約に基づく報酬残債権(各2分の1)を取得したと主張してその支払を求...
《解 説》
1 本件は,A社が,親会社の倒産により営業の継続が困難となり,弁護士に債務整理事務を委任したところ,A社の債権者が,A社に対する求償金債権についての確定判決を債務名義として,同弁護士との間の委任契約に基づきA社が同弁護士に対して有する預り金返還請求権(本件債権)について,差押命...
《解 説》
1 本件は,原告らが,被告の発行する雑誌「Forbes日本版」(以下「フォーブス」という。)に掲載された株式会社エンジェルファンドネットワークコーポレーション(以下「AFN」という。)とのフランチャイズ契約(AFNが顧客に対し,高金利での融資先を斡旋して融資等の手続を代行し,そ...
《解 説》
1 本件は,三菱自動車車輪脱落事故として報道された事件であり,走行中の大型トラクタ(以下「本件事故車両」という。)から脱落した車輪が衝突して死亡した被害者の母である原告が,本件事故車両を製造した被告会社に対しては,本件事故車両に装用されていた被告会社製造のD型ハブ(車軸と車輪を...
《解 説》
1 X1は,本件商標(「YODEL/ヨーデル」,指定商品「薬剤」,商品の区分第1類「薬剤」(平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令別表))に係る商標権の元商標権者であり,同商標権は,その後グループ企業であるX2,X3に順次移転され,X1は本件商標の独占的使用許諾を受け...
《解 説》
1 本件は,生コンクリートの製造販売業者であるYにおいて運転手等として就業していたXらが,時限ストライキ(以下「本件ストライキ」という。)等の争議行為に対してYが行ったロックアウト(以下「本件ロックアウト」という。)の期間中の賃金を請求した事案であり,ロックアウトの正当性が争点...
《解 説》
1 本件は,冠状動脈バイパス手術を受けた患者が,術後に腸管え死となって死亡したことから,患者の相続人らが,担当医師には腸管え死を疑って直ちに開腹手術を実施すべき注意義務を怠った過失があるなどと主張して,病院の開設者の相続人らに対し,債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償を求める...
《解 説》
本件は,被相続人A(平成13年死亡)の祭祀に関する権利の承継者を長男Y1と長女X1のいずれにすべきかが争われた事案である。原審判及び本件抗告審決定とも,双方の希望に沿い,過去帳及び仏壇についてはX1を,位牌(XらがAの死後作成したものを除く)についてはY1を権利の承継者と定めた...
《解 説》
1 平成12年法律第73号都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)による改正前の都市計画法(以下「旧都市計画法」という。)においては,市街化調整区域に関する都市計画が決定され,又は当該都市計画を変更してその区域が拡張された際,既に宅地であった土地(...