《解 説》
1 事案の概要
本件事案の概要は次のとおりである。
X(弁理士)は,登録商標「IPFIRM」(指定役務 第42類「工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介」)の商標権者である。
Xは,Y(弁理...
《解 説》
1 事案の概要
X(父)と母(Y)は,Xが中学2年生,Yが中学1年生の平成12年ころから交際を始め,けんか別れと交際を繰り返したが,平成15年4月ころ,Yは妊娠に気づき,両親を交えた話合いの結果,関係修復の上いずれ結婚する前提でYは同年8月29日に子を出産し,Xは同年9月8日...
《解 説》
1 X(被控訴人・原告)とAは昭和61年9月13日に婚姻し,2子をもうけたが,平成元年ころから夫婦仲が悪化していた。Aは,平成8年ころからコンビニエンスストアで働くようになり,平成9年夏ころ,その客であったY(控訴人・被告)と知り合い,平成11年6月ころには肉体関係を持つように...
《解 説》
1 X(被控訴人,原告)は,被相続人Aの長女,Y(控訴人,被告)はAの長男であるが,Aは平成14年12月13日に死亡した。Aの相続人は,X,Yのほか,二男の3名である。Aは,平成8年3月28日に公正証書による遺言(本件遺言)をしていたところ,本件遺言第3条には,「金融機関に預託...
《解 説》
1 本件は,暴力団組員である被告人が,共犯者とともに,他の暴力団組長の被害者に対し,その自宅を襲って被害者を自動車で拉致し,その際若しくは車内において,金属バット等で身体を殴打するなどの暴行を加え,被告人が搬送した先の病院において被害者を外傷性ショックにより死亡させたという傷害...
《解 説》
1 本件は,マンションの管理組合Xが,同マンション居室(本件居室)の区分所有者Y1とその賃借人Y2に対し,Y2が本件居室をカイロプラクティック治療院として使用していたことから,使用態様がマンション管理組合の管理規約に違反し,区分所有者の共同の利益に反しているとして,いわゆる区分...
《解 説》
1 被告人は,窃盗のA事実で勾留の上起訴され,引き続き窃盗のB事実で勾留・起訴され,その後,新たに逮捕・勾留されることなく不法在留の公訴事実で起訴された。
裁判所は,不法在留罪につき懲役刑及び罰金刑を選択し,3罪の併合罪処理をして「被告人を懲役3年及び罰金30万円に処する。未...
《解 説》
1 訴外A(昭和62年生)は,Y1の経営するスイミングスクール(以下「本件スクール」という。)の生徒であるところ,平成13年11月23日,本件スクールに設けられた長さ25メートルの本件プールで,200メートル個人メドレーのタイムを計測する進級テスト(以下「本件テスト」という。)...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,Y1(市長)がXらの公文書公開請求に対してした一部非公開決定を取り消した判決(前訴判決)が確定した後,Y1がその一部について再度非公開とする決定(本件非公開決定)をしたため,Xらが,同処分は行政事件訴訟法(平成16年法律第84号による改正前のもの。以下...
《解 説》
本件事案は次のとおりである。AはXを被告として建物収去土地明渡訴訟を提起した。そこで,Xは,税理士資格を有する弁護士Yを訴訟代理人として委任して応訴した。同事件については,Y関与のもと,Xが本件土地をAから売買により取得することなどを内容とする裁判上の和解が成立した。Yは,和解...
《解 説》
1 抗告人(申立人,債務者)は,第三債務者に対する著作権使用料分配金債権(本件分配金債権)を,銀行に対する約26億円の貸金債務とともに相続した。同銀行は,同貸金債権について抗告人との間で成立した即決和解の和解調書を債務名義として,本件分配金債権を差し押さえた。抗告人は,抗告人の...
《解 説》
1 事案の概要
建築基準法6条の2第1項の指定を受けた指定確認検査機関である東京建築検査機構は,住友商事らが横浜市において建築することを計画していた建築物(大規模分譲マンション。以下「本件建築物」という。)について,平成14年5月1日付けで建築確認をし,同年7月8日付けで計画...
《解 説》
1 本件事案の概要は以下のとおりである。いずれもYの第三セクターであるA社,B社,C社の3社(以下「A社ら3社」という。)は,平成15年6月ころ,借入先金融機関とYとを相手方として,特定調停(以下「本件特定調停事件」という。)の申立てをした。弁護士であるXが,同年9月,Yの情報...
《解 説》
1 本件は,ゼミの学生に対しセクハラをしたとして懲戒処分等を受けた大学院教授が,セクハラの事実はないとして懲戒処分の取消請求及び国家賠償請求をした事案である。XはY1大学大学院教授の地位にあるものであるが,Y1大学の学長であるY2から,平成13年2月8日付けで,Xが担当するゼミ...
《解 説》
本件は,交通事故により死亡した被害者(当時高校3年)の両親ら(Xら)が,加害者及び保険会社(Yら)に対し,不法行為に基づく損害賠償請求をした事案である。
Xらは,被害者の死亡逸失利益につき,定期金賠償を求め,予備的にも一時金賠償を求めなかった。Xらは,定期金賠償を求める理由と...