《解 説》
今回の改正に係る民訴法は、高等裁判所が控訴審として言い渡した判決に対する最高裁判所への不服申立てについて、これを上告と上告受理の申立てに二分する制度を採用したが、本決定は、右各手続の相互関係に関する論点の一つを解決したものである。
一 本件の原告であるXらは、その被相続人であ...
《解 説》
一 本件は、Yら所有建物の建築によりXら所有地ないしXら所有建物からの眺望の利益が侵害されたとして、主位的に眺望権に基づいてYら所有建物の一部撤去(眺望権を侵害する二階を超える部分の撤去)を、予備的に不法行為に基づいて損害賠償をXらが請求したが、受忍限度の範囲内であるとして請求...
《解 説》
一 本件の事案の概要は、次のとおりである。(1) X(妻・請求者)とY(夫・拘束者)とは、平成六年九月に婚姻し、同八年一月長男Aが、同九年一二月長女Bがそれぞれ出生したが、夫婦仲が悪化し、Xは、同一〇年七月、二人の子を連れて婦人保護施設に入った。(2) その後、Xは離婚調停を、...
《解 説》
本件は、原告が、福岡県情報公開条例(本件条例という)に基づき、右条例上の実施機関である福岡県知事(知事という)に対し、福岡県警察本部(県警本部という)ないし福岡県議会(議会という)が支出命令の審査・確認のために出納長に送付した平成七年度の懇談会費・旅費支出に係る支出証拠書類(本...
《解 説》
一 事案の概要は、次のとおりである。福島県は、県道改良工事の一環として、被告会社の経営するゴルフ場予定地の下を貫通するトンネル(以下「本件トンネル」という。)の開設工事(以下「本件トンネル工事」という。)を行った。原告らは、本件トンネル工事を行うよりも、本件トンネルのルートにつ...
《解 説》
一 Xは、当時五〇歳台殺陣師(高卒)であるが、Y1会社(商品取引員)の営業担当者Y2から商品先物取引を勧められ、平成七年一月から同年九月まで、ゴム等の商品先物取引を行ったが、その間三一九七万円余の損失を被った(内ゴムの先物取引の手数料二一七四万円余)。そこで、Xは、Y1会社及び...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、埼玉県秩父地域の鉱山で削岩等の作業に従事し、じん肺に罹患した患者本人又はその相続人が、右鉱山を経営していたY1あるいはY1及びY2を被告として、債務不履行又は不法行為に基づいて損害賠償(患者一人について慰謝料一律三〇〇〇万円及び弁護士費用三〇〇万円)を...
《解 説》
一 本件は、ゴルフ場を経営するY会社と入会契約を結んだXが、会則所定の預託金の据置期間一〇年が経過したので、Yに対し、預託金の返還を請求した事案である。一審は、Xの請求を認容した。Yは、控訴して、次のとおり、据置期間は延長されている旨主張した。すなわち、Yは、預託金の相当部分を...
《解 説》
一 Xは、平成元年末頃から、内縁の夫Aとともに、熊本県阿蘇郡阿蘇町に所在する本件建物において旅館を経営していたが、平成三年九月、Y(保険会社)との間で、本件建物と什器・備品について、店舗総合保険契約を締結した。
本件建物は、平成四年六月、その内部から発生した火災(以下「本件火...
《解 説》
一 本件は、一般債権者が配当要求をした後に不動産競売手続が取り消された場合において右配当要求に係る債権が時効の完成により消滅したか否かが争われた事件であり、事案関係の概要は次のとおりである。
1 Yらの被相続人であるAは、Xの保証の下に、昭和五一年七月三一日に㈱中国銀行から二...
《解 説》
一 A銀行は、宅地開発事業を行っていたB社に対し、平成二年から平成五年までの間に、甲宅地開発事業に関し総額六億八一〇〇万円、乙宅地開発事業に関し総額五一億一七〇〇万円の貸付をしたが、B社は平成六年七月事実上倒産し、右貸付金のほとんどが回収不能となった。本件は、A銀行の株主である...
《解 説》
本件は、平成七年一月一七日午前五時四六分の阪神淡路大震災発生後、間もなく発生した火災によって被災したXら三名が、損害保険会社のYらとの間で締結した建物及び家財に関する火災保険契約に基づいて、二〇〇〇万円ないし四一〇〇万円の保険金の支払を請求した事案である。
Yらは、本件火災に...
《解 説》
平成七年一月一七日午前五時四六分に阪神淡路大震災が発生したが、本件は、その約九時間後に発生した火災により被災したXら一六名が、Y生活協同組合との間で締結した建物あるいは家財に関する火災共済契約に基づいて、一二〇万円ないし三〇〇〇万円の支払を請求した事案である。
本件火災共済契...
《解 説》
一 本件は、がけ崩れのおそれなどがある土地についてされた開発許可の取消しを求めて、その対象地域の近隣に居住する住民が提起した取消訴訟である。
なお、本件は、差戻後の判決であり、差戻前第一審(横浜地判平6・1・17民集五一巻一号二七一頁に参考掲載)及び控訴審(東京高判平6・6・...