《解 説》
一 はじめに
本件は、落語家立川談志の落語会において居眠りをした観客(原告)が、右落語会の主催者の一人である被告によって会場から退出させられたのは、原告の名誉等を毀損するものであるとして、不法行為に基づく損害賠償を請求したという事件であり、提訴当初から「落語居眠り訴訟」として...
《解 説》
一 本件は、いわゆる総会屋で、大手都市銀行一行及び大手証券会社四社の株主であり、右各証券会社の顧客であった被告人が、実弟と共謀するなどして、右都市銀行から、株主の権利の行使に関し、株主総会の議事が円滑に終了するよう協力することの謝礼の趣旨で、同銀行の計算において、多数回にわたり...
《解 説》
一 本件は、厚生省の職員等の行動等についての批判的叙述を内容とした「お役所の掟」及び「お役所のご法度」と題する書籍の著者であり、厚生省の職員であった原告が、欠勤、遅刻、早退、無承認海外渡航をしたこと等を理由に国家公務員法八二条各号に該当するとして懲戒免職処分(以下「本件処分」と...
《解 説》
一 本件は、Yがビル新築工事を実施するため公道上に塩化ビニール樹脂製の歩行マットを敷設していたところ、雨に濡れた歩行マット上でX(女性・七〇歳)が転倒し負傷したため、XがYに対し、歩行マットが安全性に欠けていたことなどを理由として、不法行為に基づく損害賠償を請求した事案である。...
《解 説》
一 本件は、自動二輪車に乗車中、他の車両に衝突し事故死した少年の遺族が、警察の判断と異なり、同乗者が運転者であったと主張して、同人に対し提起した損害賠償請求が不当訴訟になるかどうかが問題になった事件である。
事実関係の概要は次のとおりである。
Aと友人Yは、自動二輪車に同乗...
《解 説》
一 本件は、「FM信号復調装置」に関するアメリカ合衆国の特許権を有する原告が、被告の日本国内における行為が原告の特許権の間接侵害(米国特許法二七一条(b)項のactive inducement(積極教唆)及び同条(c)項のcontributory infringement(寄与...
《解 説》
一 事案の説明に先立ち、理解の便宜のために、不動産競売事件において、租税公課と抵当権付私債権が競合した場合の調整につき要約しておく。
租税債権は原則として私債権に優先するが(一般的優先権。国税徴収法八条、地方税法一四条)、国税徴収法一六条(地方税法一四条の一〇)は、納税者が租...
《解 説》
一 本件は、京都市の住民であるXらが、京都市民生局及び住宅局の職員らが架空の懇談会等の名目で内容虚偽の会計処理文書を作成し違法に公金を支出したとして、地方自治法二四二条の二第一項四号に基づき、市に代位して、右職員らに対し、右違法な公金の支出により市が被った損害の賠償を求めた事案...
《解 説》
本判決は、全面的価格賠償の方法による土地及び借地権の分割を認めた原判決を上告審として是認する結論を採ったものであり、事例として参考になると思われる。また、本判決には、全面的価格賠償の方法による分割を命ずる場合の判決主文の在り方について、遠藤光男、藤井正雄両裁判官の詳細な補足意見...
《解 説》
一 被告は特許庁に対し、原告特許の無効審判を請求し、無効審決がされた。本件は、原告が本件無効審決の取消しを請求する審決取消訴訟であり、原告は、本件訴訟を提起するとともに、特許庁に対し、明細書の特許請求の範囲を減縮する訂正審判を請求し、訂正を認める本件訂正審決がされた。平成五年法...
《解 説》
一 本件の事案は次のようなものである。
食肉の販売及び加工等を業とする株式会社であるXは、Yとの間で、「営業権・店舗内動産譲渡に関わる覚書」を交わし、Yに対し、Xがスーパーのテナントとして経営していた食肉販売店舗の営業権及び同店舗内の動産一切を代金六〇〇〇万円で売った。Yは、...
《解 説》
一 原告は、被告愛知県司法書士会所属の司法書士である。被告は、昭和四〇年から、定額の会費の他に、会員に対し印紙台紙を販売し、この売上げを特別会費として共済資金や会館建設費用等にあてていた。右印紙台紙頒布による会費は、平成二年から会則による制度となり、平成六年に、一定の事件につき...