《解 説》
1 事案の概要
原告及び被告は商社であり、両社と訴外大市物産との三社間において、次のようないわゆるつけ売買又は介入取引と呼ばれる取引が行われていた。第一に、大市物産から、被告、原告、大市物産へ順次商品を転売する取引(以下「順方向取引」という。)、第二に、原告、被告、大市物産へ...
《解 説》
本件は、いわゆる訴因変更の時期的限界が問題となった事例である(事実認定上の争点もあるが、この点の紹介は省略する。)。
判決の認定によれば、本件訴因変更に至る経緯は、大要次のようなものである。
H6・11・19 強盗傷人罪で通常逮捕
H6・11・21 強盗殺人未遂罪で勾留
...
《解 説》
一 本件は、娘の無断外泊を巡って父娘間で口論となり、娘の態度に憤激の余り、父親である被告人が娘に対し背後から出刃包丁を投げつけたところ、後頭部に出刃包丁が命中し、小脳刺創等により死亡させたという事案である。被告人は、殺人罪で起訴された。
二 本件では、主として殺意の有無が争わ...
《解 説》
一 本件は、大学卒業後、健全な社会人としてまじめに生活をしてきた被告人が、約二年間に及ぶ長男の家庭内暴力に苦しんだ挙げ句、その苦しみから逃れるため、当時一四歳になる中学三年生の長男を金属バットで殴打するなどして殺害した、という事案である。
二 本件は、事件発生当初からマスコミ...
《解 説》
Xはその所有する土地及び建物につき昭和五六年二月にY銀行のため設定された根抵当権の効力を争い、Yに対して、所有権に基づき、各根抵当権設定登記の抹消登記手続及び根抵当権が存在しないことの確認を求め、出訴した。Yは抗弁として、昭和五六年二月、YがXとの間でA社を主債務者として極度額...
《解 説》
Aは、港湾荷役作業に従事する労働者であり、昭和五二年ころから虚血性心臓病、本態性高血圧症の持病を有していたところ、同五七年七月三一日、レッカー車を運転する業務に従事した後帰宅し、胸痛を訴えて倒れ、医師の手当てを受けたが、同日夜心筋梗塞により死亡した。Aの妻Xは、Aの死亡が業務上...
《解 説》
一 本件は、少年ABら五名が、塾帰りの中学生四名から金銭を喝取し又は喝取しようとしたとされる恐喝、同未遂保護事件の否認事案であり、少年法一六条に基づく援助協力の依頼に応じて捜査機関が家庭裁判所に送付した証拠について、家庭裁判所がその存在を少年側に了知させないまま右証拠を非行事実...
《解 説》
Xは、昭和三九年に税理士登録をし、東京税理士会の荻窪支部(Y)に所属していたが、平成四年に破産宣告を受け、同七年に税理士登録を抹消された。Xは、Yが平成四年から同七年の各六月に開催したYの定期支部総会の議案書の財産目録の未収入金額欄にXの氏名及び平成二年度以降未納となっている支...
《解 説》
一 川崎市内に土地を所有するXらは、土木建築工事の設計請負業等を営むYの社員の、等価交換方式によれば税金はかからないからマンションの建築をしたらどうか等の勧めによりYとの間でマンションの建築請負契約を締結したうえマンションを建築し、完成したマンションを約八億二九四三万円で売却し...
《解 説》
一 事案の概要
甲県の住民であるXらは、Y1が甲県から指名競争入札により水道管理所施設工事二件を受注したのはYら業者の談合の結果であり、甲県は、Yらに対し、談合がなければ形成されたであろう価格と落札価格との差額相当額等の損害賠償請求権を有しているところ、その行使を違法に怠って...
《解 説》
XとYは東京都区内の土地の地上げを共同で行い、XからYに多額の金銭が交付されたが、その後XとYの業務提携は解消され、XはYに交付した金額と主張する一二億五〇〇〇万円の返還を求めて提訴した。その法律構成は、X・Y間の土地売買契約の解除に基づく原状回復請求、業務提携契約の解除に基づ...
《解 説》
一 本件は、一橋出版社が平成五年度の発行を予定した高等学校公民科現代社会の教科書「新高校現代社会」に対する教科書検定において、文部大臣から通知された検定意見の違憲性、違法性が争われたいわゆる横浜教科書訴訟の一審判決である。
原告は、右教科書のテーマ学習用の独立した記述である「...
《解 説》
本件は、火災保険金請求について、主として故意又は重過失による保険会社の免責が認められるか否かが争われた事案である。
X所有の建物は、平成四年七月二〇日焼失した。XはYら二社に保険金を請求したが、Y1との間の保険契約は、同年三月一八日に締結され、保険金額を五〇〇〇万円とするもの...
《解 説》
一 Xは、新興宗教の信者であったが、同じく信者でありXに入信を勧めたY1及び宗教団体であるY2に対して、損害賠償請求をした。責任原因は、Yらの組織的な欺罔脅迫行為など社会的相当性を逸脱する行為により献金をさせられ、Y1が献金を立て替えたとしてXに返還を迫り、金銭支払いを余儀なく...
《解 説》
一 死刑選択の基準については、いわゆる永山事件に関する最二小判昭58・7・8刑集三七巻六号六〇九頁、本誌五〇六号七三頁が、「犯行の罪質、動機、態様ことに殺害の手段方法の執拗性、残虐性、結果の重大性ことに殺害された被害者の数、遺族の被害感情、犯人の年齢、前科、犯行後の情状等各般の...
《解 説》
一 株式会社Y1社の発行する週刊誌(週刊文春)の編集人Y2は平成八年夏から秋へかけて「パチンコ三〇兆円産業の暗部」という一三週にわたる連載をフリーの記者Y3に執筆させた。
その第八回「パチンコ台メーカーA社のB会長は日本一の大金持」で、二部上場のパチンコ台メーカーA社の会長B...