《解 説》
一 本件は、宮崎地判平8・3・18本誌九二七号二〇二頁の控訴審判決である。
患者Aは、平成三年当時四二才で、腎臓病で人工透析を必要とする状態となったため、同年七月一二日及び一七日の二度にわたって、被告Y1が運営する病院を受診して、人工透析療法を求めたが、担当のY2医師は、二度...
《解 説》
本件は、平成三年二月に胸筋温存乳房切除術(非定型的乳房切除術のひとつ)により乳癌の手術をうけたXが、乳房温存療法による手術を受けられなかったとして、手術を行ったY(個人医院であるが乳癌の専門医)に対して債務不履行ないし不法行為に基づく損害賠償を請求した事件であり、主な争点は、右...
《解 説》
Aは、弟B及び同人が経営するC社の連帯保証人であったが、C社が平成八年二月五日及び六日に手形不渡りを出して銀行取引を停止されたのに伴い、密かに住所を移転したうえ、その後自己破産を申し立てて、同年五月三〇日に破産宣告を受け、Xが破産管財人に選任された。これより先、Aの所有する本件...
《解 説》
本件は、他人名義のクレジットカードを使用して商品を購入し換金することを依頼された被告人が、他人名義のクレジットカードを使用して商品を購入したという事案において、被告人がカード名義人の承諾があると認識していたとしてもカード名義人がカード会社からの請求に応じないことをも認識していた...
《解 説》
本件は、事務用機器の製造、販売等を目的とするYの労働者Xに対する懲戒解雇を無効であるとして申し立てられた地位保全等の仮処分命令申立事件である。
本件において、YはXに対する懲戒解雇の事由として、①Xが昭和六二年六月、後にYに事業が引き継がれたYの関連会社に就職する際に提出され...
《解 説》
Xは、平成三年六月、二二名の者の共同墓地経営に関する同意書を添付した上、N県知事から墓地、埋葬等に関する法律一〇条に基づく墓地経営許可の権限の委任を受けているY市長に対し、墓地経営の許可申請をしたところ、受理されず、調停を経た後、同年一一月に同申請は受理された。しかしYは、同四...
《解 説》
Aは、昭和四五年一月以降、Yから本件土地を期間二〇年、建物所有の目的で賃借していたが、同五五年四月死亡した。Aは、本件土地上の本件建物を三男(事実上長男)Bに遺贈する旨遺言していたので、これによりBが本件建物の所有権とともに本件土地賃借権を承継した。長女Y、五男C及び次女Dは右...
《解 説》
一 原告は、重大刑事事件の被疑者の私選弁護人であった者であるが、原告の弁護活動中の言動等に関する記事が、週刊誌に掲載された。原告は、その掲載内容が原告の名誉を毀損するものであるとして、右週刊誌を発行した出版社、発行人及び編集人並びに右記事において原告に関する取材に答えた弁護士に...
《解 説》
Xはかねてから日本人男性と中国人女性との結婚の斡旋仲介を業としていたところ、平成六年夏にYから中国人女性を結婚相手として斡旋するよう申し込まれ、Yとの間で仲介契約を締結し、Yから総費用として二七〇万円の支払を受けたうえ、結婚の暁には成婚料として三〇万円の支払を受けることが約され...
《解 説》
一 Xはコンピューターシステムの販売を目的とする会社であり、Yは図書教材の販売等を目的とする会社である。
従前仕事で使用していたパソコンの処理能力に不満を抱いていたYはXに対し、コンピューター及び教材販売システムのソフトを注文した(そもそも右契約が売買契約かリース契約かについ...
《解 説》
一 事案の概要
本件は被告の営業員であった訴外甲野一郎(以下「甲野」という。)が原告らに対し、同人の勧める債券を購入すると、三週間ないし一ヶ月で購入資金の一割の利益を上げることができるとの虚偽の事実を申し向けて、これを信じた原告らから証券購入代金名下に合計六六七万円を騙取し、...
《解 説》
一 訴外Aは、昭和四四年七月からB海運会社に船員として勤務し、平成元年六月には一般貨物船(約四四九トン)の機関長として勤務していたが、同月一一日、航海中の船内のトイレで倒れ、くも膜下出血の発症(以下「本件発症」という。)により死亡した。
そこで、Aの妻であるXは、平成元年七月...
《解 説》
一 本件は、中学校の女性教師である原告が、同僚の男性教師である被告に対し、同人等が勤務していた中学校(以下「本件中学校」という。)の内外で、被告により原告に対する性的な侮辱を含む誹謗中傷をされたため、原告の学校内外における就労及び活動の環境・条件が悪化させられ、原告が精神的に追...
《解 説》
一 本件は、海外で開催されるスポーツイベントの主催団体等である米国法人からそのテレビ放映権の許諾を受けて、右権利を日本国内の放送事業者に譲渡する業務等を行っている控訴人(原告。以下「X」という。)が、右米国法人に対して支払った金員を日本国内源泉所得に当たるとして源泉所得税の納税...
《解 説》
本件は、政治結社の代表者であった被告人が、街頭宣伝車を用いて、一か月余りにわたり大手商社であるX会社及び同社社長Yにつき、その名誉を毀損する内容の街頭宣伝活動を行ったという事案であり、①Yに対する名誉毀損の事実について告訴があるか、②X会社に対する名誉毀損の事実に関して「事実の...
《解 説》
Xは平成三年七月三一日、ゴルフ場の建設等を目的とする株式会社Yとの間でU市内に同四年一〇月開場予定のゴルフ場の入会契約を締結し、入会金五一五万円、預託金二〇〇〇万円、合計二五一五万円を支払った。Xは開場予定を二年八か月経過した同七年七月六日到達の内容証明郵便により二週間以内に開...
《解 説》
本件は、関西のタクシー関連会社五社Xらがタクシー運賃について平成元年四月に導入された消費税を転嫁するため、同三年三月に至り、道路運送法八八条、九条に基づき、運輸局長に対して運賃値上認可申請をしたのに対し、同局長の受理及び審査が遅れ、かつ却下処分をしたのは違法であると主張して、Y...
《解 説》
一 本件は、原告が三重県紀伊長島町内において産業廃棄物処理施設(本件施設)の建設を計画したところ、被告である紀伊長島町長が、本件施設は、紀伊長島町水道水源保護条例(本件条例)二条五号の「水源の枯渇をもたらし、又はそれらのおそれのある工場、その他の事業場」に当たると認定する旨の処...
《解 説》
一 木造、軽量鉄骨及び鉄筋建築の設計施行を業とするX1会社の代表取締役であるX2の次男である訴外A(昭和五〇年二月生)は、平成六年一二月五日、横浜市内の建設会社前の駐車場内において倒れているところを発見され、救急車で近くの病院に搬送されたが、五日後に、後頭部打撲による脳挫傷兼頭...
《解 説》
本件は、被相続人Aの嘱託により作成された公正証書遺言の効力が争われた事案である。
Aの相続人であるXらは、その他の共同相続人及び遺言執行者である弁護士(遺言の作成にも立会った)を被告らとして、Aにつき、本件公正証書遺言作成当時、満九四歳で老人性痴呆の状態にあり、しかも危篤状態...