《解 説》
一 A信用組合の組合員であるXが、同信用組合のB社等に対する融資に関し、当時の担当理事であったY1(現在は代表理事)及び代表理事であった亡Cの遺族であるY2~Y5に対して理事の損害賠償責任(中小企業等協同組合法三八条)を追及して提起した代表訴訟において、A信用組合が、被告Y1ら...
《解 説》
一 本件事案と訴訟の経過は、次のとおりである。
Xの家族は、昭和五八年二月、神奈川県座間市にあるスーパーマーケットY店内でぺットショップを営んでいたテナントAから、手乗りインコ二羽を購入した。ところが、このインコがオウム病クラミジアを保有していたため、間もなく、家族がオウム病...
《解 説》
契約の締結に関する当事者の行為が契約の締結の誘引か契約の申込かは意思表示の解釈の問題であるが、この点に関する裁判例は非常に少ない。本件は保証契約に関するものであるが、債権者の取引開始前における保証人必要の発言は契約の申込ではないと判示したものである。取引の実務においては、債権者...
《解 説》
一 本件は、被告人が妻と被害者の不倫の現場を押さえたことから、憤激の余り、現場付近にあった文化包丁で被害者の左側胸部を突き刺して殺害したという事案において、犯行後の被告人の捜査機関に対する言動が自首に当たるかどうかが争われた事例である。
すなわち、被告人は、犯行直後自首を決意...
《解 説》
一 訴外Aは、平成二年一一月、助手席にXを、後部座席に訴外Bを乗せ、普通乗用車を運転して、千葉県市原市内の道路を走行中、右自動車を歩道上の街路樹に衝突させて炎上させ、自らは焼死するとともに、Xに対し全身熱傷の傷害を負わせた。
そこで、Xは、死亡した運転者Aの相続人であるY1と...
《解 説》
本件は、民法七三三条の再婚禁止期間の規定のために婚姻の届出が受理されるのが遅れ、これによって精神的損害を被ったと主張する原告らが、国に対し憲法一四条一項及び二四条に違反する民法七三三条の削除又は廃止の立法をしない国会の行為及び民法七三三条の削除又は廃止を求める法律案を提出しない...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、共同相続人の一人が、相続財産である不動産について、勝手に単独相続した旨の所有権移転登記を経由して第三者に譲渡した場合、この第三者が他の共同相続人に対して、民法八八四条に規定する相続回復請求権の時効を援用できるかが争われた事案である。
共同相続人の一人...
《解 説》
本件は、前訴(土地賃貸借の終了を原因とする建物収去土地明渡請求事件)で敗訴が確定した賃借人Xが賃貸人Yに対して、建物買取請求権を行使するとともに、前記債務名義の執行力の排除を求めたのに対して、Yは、本件の場合に建物買取請求を認めることは確定判決の既判力ないし遮断効に抵触する、建...
《解 説》
一 本件は、覚せい剤の密売人である被告人が、三回にわたって、営利目的で覚せい剤を代金合計一万六〇〇〇円で他人に譲り渡したほか、営利目的で覚せい剤約二・六gを所持したこと等により起訴されたという案件である。一審判決は、起訴事実すべての有罪を認定した上、懲役三年・未決一五〇日算入・...
《解 説》
一 本件は中国法人との間の広告物設置場所使用許諾契約について、中国政府の経済政策の変更により契約の継続が困難となった場合に関する紛争であり、渉外関係につき契約条項において予想しなかった事態が生じて紛争となった一事例として紹介するものである。
二 本件で問題となった広告物設置場...
《解 説》
一 本件は、抵当不動産について将来発生する賃料債権が他に包括的に譲渡されその対抗要件が具備された後であっても、抵当権者は当該賃料債権に対して物上代位権を行使することができると判示したものである。
二 事案は本来複雑であるが、原審が整理したところを右判示に関係する範囲で簡略にす...
《解 説》
一 本件は、ゴルフ場開発会社である被告との間で、正会員としての入会契約を締結した原告が、いつまでたってもゴルフ場が開場しないため、履行遅滞を理由に入会契約を解除し、入会金及び預託金の返還を求めた事案である。
本判決は、ゴルフ場の開場予定が平成四年一〇月で、原告による解除の意思...
《解 説》
一 本件は、先天性のろう者である被告人に対する常習累犯窃盗被告事件につき有罪を認定した第一審判決に対する控訴審判決である。①訴訟能力を欠く者に対する起訴状謄本送達の効力を認めるのが相当であり、また、②重度の先天性聴覚障害者で、単独で防禦を成し得る能力を有しないだけでなく、防禦上...
《解 説》
一 東北郵政局長は、平成元年四月二一日、「職員胸章要綱」を制定し、これを受けた管内の各郵便局長は、「職員胸章内規」を制定し、Xらを含む全郵政職員に対し、胸章(ネームプレート)の着用を義務付けた。Xらは、右ネームプレートの着用を拒否したが、それにより、各郵便局長から、指導、警告、...
《解 説》
Xは昭和六〇年二月、Yの都市計画に基づく公園事業用地の買収に応じて所有地を売却し、同年七月及び同六一年三月、その代替地としてYから本件土地を購入した。Xは、同年七月ころ、本件土地上にレストランを建築し、同六二年四月から営業を開始した。Xは平成四年六月下旬、右レストランを解体し、...
《解 説》
一 Xは、昭和三一年七月、リッカー不動産株式会社に対し、リッカー会館本館の敷地である土地を賃貸していたところ、右リッカー不動産とYリッカー株式会社について会社更生手続が開始され、昭和六二年一一月、右リッカー不動産がYに吸収合併されたため、本件土地の借地権もYに譲渡されることにな...
《解 説》
原告は、神戸市内に診療所を構える歯科医師であるところ、平成二年七月、相続税対策として保険会社の従業員の勧誘を受け、同年九月六日付けで、被告生命保険会社との間で、自己を被保険者とする死亡保険金三億円、終身型の一時払変額保険契約を締結し、保険料一億〇七五六万五〇〇〇円は、銀行からの...