《解 説》
1 事案の概要
本件は、原告が被告から買付けた外貨建ワラントのうち二つのワラント取引について、被告の従業員の勧誘行為が原告に対する不法行為であることを理由に、被告に対し、民法七〇九条又は民法七一五条に基づき、購入代金一六四六万〇四八〇円及び弁護士費用二三九万円の合計一八八五万...
《解 説》
一 本件は、姉甲が弟乙のために損害賠償請求訴訟(前訴)を提起し、一審で敗訴判決を受けた後、禁治産宣告手続をとって乙の後見人に就職し、民訴法四二○条一項三号を理由に再審の訴えを提起したという事件である。事実上の後見人として行動していた者が後に適式に後見人に選任された後に、自己の無...
《解 説》
本件は、ゴルフ場開設を目的とした開発許可の申請を受けて、県知事が都市計画法附則四項に基づく開発許可処分及び森林法(平成三年法律第三八号による改正前のもの)一〇条の二第一項に基づく(林地)開発許可処分をしたことなどに対し、右ゴルフ場外周部に隣接する集落に居住する原告が、県知事らを...
《解 説》
一 本件は、不動産について所有権移転登記を経由した譲渡担保権者Xが、先行する根抵当権設定登記を経由していた根抵当権者Yに対し、Xの滌除権行使によりYの根抵当権が消滅したと主張して、右根抵当権設定登記の抹消を請求する事件である。なお、Xの滌除権行使は、被担保債権の弁済期前で譲渡担...
《解 説》
一 本件は、自家用自動車保険普通保険約款(以下「本件約款」という。)の第一章賠償責任条項八条三号の対人賠償免責条項(てん補しない損害―その2対人賠償。以下「本件免責条項」という。)にいう「配偶者」に内縁の配偶者が含まれるかという法律問題が争われた事件である。
自家用自動車保険...
《解 説》
Xら一二名はA社(代表者Y)の社員であるが、他の一八名の社員と共にYを選定当事者に選定し、YにA社の取引先B社らに対する製本加工代金債権の債権差押命令の申立てを委任した(本件差押命令委任契約)。Yは、選定当事者及び債権者本人として、地方裁判所に対し、A社に対する給与債権二〇八九...
《解 説》
XはY1寺の代表役員兼責任役員(住職)であったが、同寺の包括宗教団体から、「正当の理由なくして宗務院の召還に応じない者は、その情状に応じて、……罷免……に処する」との宗規に該当するとして罷免され、Y2が新しく代表役員兼責任役員に選任された。その背景としては、XがY1寺を他に移転...
《解 説》
一 Xは、現住建造物等放火被疑事件で逮捕され、警察署や少年鑑別所に勾留された被疑者Aから弁護人に選任された弁護士であるが、右被疑事件の捜査を担当している広島地検のB検事に対し、広島地検で取調べのため待機中のAと接見したい旨申出をしたが、検察庁内では接見のための設備がないとして接...
《解 説》
一 本件は、Y1運転の車両とY2運転の車両が衝突し、Y1の同僚でY1車両に同乗していた通勤途上のXが、本件事故により受傷し、後遺障害別等級表一級三号の後遺障害が残ったとして、Y1、Y2及びその各任意保険会社に対して逸失利益等の損害賠償請求をした事案である。
これに対して、Y1...
《解 説》
一 本件は、新築マンションの玄関ドアに手指を挟まれて小指切断等の傷害を負った原告が、右切断事故は玄関ドアの閉扉速度が適切に調節されていなかったことが原因であるとして、マンションの売主、マンションの建築業者、玄関ドア取付の下請業者、孫請業者、ひ孫請業者らに対し、不法行為(又は債務...
《解 説》
一 本件は昭和六〇年改正前の厚生年金保険法に基づく、老齢年金と遺族年金の受給を受けていた者の死亡交通事故に関し、その逸失利益性が争われた事案である。本判決は、老齢年金については逸失利益性を肯定し、遺族年金についてはこれを否定した。
二 従来、各種年金の受給者が不法行為によって...
《解 説》
勾留状の発せられた甲事実と勾留状の発せられていない乙事実とを併合して審理し、それぞれの罪につき別の刑を言い渡す場合、未決勾留日数を乙事実に算入すること自体は禁止されていないと解される(最判昭30・12・26刑集九巻一四号二九九六頁)。最判昭39・1・23刑集一八巻一号一五頁は、...
《解 説》
一 Xらは、中部電力株式会社の株主であるが、同社が「芦浜原子力発電所」の建設計画を遂行するため六〇億円を支出したことや古和浦漁業協同組合に対し二億円を支出したことについて、違法な支出であって同社に損害を与えたと主張し、同社の取締役であるYらに対して、合計六二億円を同社に賠償する...
《解 説》
XはY通信社の記者であるが、昭和五五年六月末、同年八月二〇日から九月二〇日までとする年次有給休暇(二四日)の時季指定をした。これに対しYは、同年九月六日から同月二〇日までの間の休日を除く一〇日間について事業の正常な運営を妨げることを理由に時季変更権を行使した。Xは、予定どおり休...