《解 説》
一 本件は、XとY会社との間でXがテレビ番組を制作し、Y会社がこれに対する報酬を支払う旨の契約を締結していたところ、Y会社が報酬金の一部を支払っただけで、残金を支払えなくなったので、X・Y会社間で契約を合意解約し、既払報酬金については右テレビ番組の放映の際に得られるコマーシャル...
《解 説》
Xは、T拘置所に昭和五〇年七月から未決勾留により、同六二年四月からは死刑判決確定者として拘禁されているものであるが、下記①ないし⑩の拘置所長の各措置及びK区選挙管理委員会の⑪の措置がそれぞれ違法であるとして国Yに対し総額三二四万円の損害賠償を求めた。
① Xが閲読する新聞記事...
《解 説》
Y2は喫茶店を経営しており、Y1は同店にマネージャーとして勤務していた者であるが、Xが同店に客として入店したところ、Y1とXとの間でトラブルが発生した。Xの主張によれば、Y1は交番で警察官にXが以前店内で騒いだ旨虚偽を述べ、店内に戻ったXに対して追加注文を要求し、拒否したXに暴...
《解 説》
一 Xは昭和六三年九月二七日に我国に上陸し、以来合法的に我国に在留してきた中華人民共和国国籍を有する外国人であるが、平成元年六月四日に起こったいわゆる第二次天安門事件に関連して、中国の民主化運動に積極的に関与したことにより難民となる事由が生じたとして、平成二年一二月六日、出入国...
《解 説》
Xは、学校法人の理事長及び幼稚園の園長をしている女性であるが、平成二年九月、Y保険会社の従業員であるAの勧めにより基本保険金額一億五〇〇〇万円の変額保険に加入し、保険料として五二二四万円余を支払った。Xは、同五年三月、右保険契約を解約し、解約返戻金及び積立配当金合計三七五一万円...
《解 説》
一 XはA及びBを相手方として、簡易裁判所に民事調停の申立てをし、「AはXに対し、Aの預金払戻請求権を譲渡すること」等を内容とする調停が成立した。ところが、Xが右預金払戻請求権を行使したところ、その一部が当該金融機関の相殺権の行使により払い戻されなかった。そこで、Xは、調停無効...
《解 説》
一 Xは、昭和五〇年六月から、Y会社の観光バスの運転手として稼働していたものであるが、昭和六一年八月、同社のバスガイドと二度の情交関係を持ったとの理由で普通解雇された。
しかし、Xは、バスガイドとの情交関係を否認して解雇の効力を争うとともに、会社側の解雇は不法行為であると主張...
《解 説》
一 X1は、昭和六〇年七月当時、埼玉県立本庄高校二年に在学していたが、同月二〇日、同校体育館で行われた体操部の練習に参加し、トランポリンの練習をしていたが、前方二回宙返りに失敗して重傷を負った。
そこで、X1とその両親X2、X3は、体操部の顧問教諭の指導監督に過失があったなど...
《解 説》
一 本件の被告人は、いわゆるいんあ者(平成七年法律第九一号によって削除された刑法四〇条)であり、しかも、聴覚障害者としての適切な教育を受ける機会がなかったことから、手話を会得しておらず、文字も分からず、意思疎通の手段としては、ほとんど身振り・手振りによるほかないという者である。...
《解 説》
Xらは農林水産省の職員団体である全農林労働組合の副中央執行委員長ないし中央執行委員として、昭和五七年の人事院勧告(平均四・五八パーセント賃上げ)の完全実施を求めるストの遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおったとされ、国家公務員法九八条二項、八二条一号に該当するとして、停職三か...
《解 説》
Xらは、中部電力株式会社が建設を予定している芦浜原発について反対運動をしている株主であるが、取締役Yらが右原発建設に向けて違法に合計六二億円を支出したとして、Yらに対し合計六二億円を会社に賠償するよう求める株主代表訴訟を提起した。これに対しYらは、Xらの訴えの提起は、悪意に出た...
《解 説》
宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例においては、青少年の性的感情を刺激し、その健全な成長を阻害するおそれのあるものを県知事が有害な図書類(フロッピーディスクを含む)に指定し、指定された図書類の販売等については罰金刑を定めている。県知事Yは、平成四年七月一七日、Xの製造・...
《解 説》
一 X(昭和一八年一月一日生)は、塗装工であるが、平成元年一一月一六日、足踏み式自転車に乗って帰宅する途中、Y1運転の普通乗用自動車に衝突され、頭部打撲、胸腹部打撲、腰椎捻挫、右下腹部打撲、左右上腕肘前腕打撲の傷害を負い、翌一七日から平成二年六月三〇日まで病院に入院して治療を受...
《解 説》
一 訴外Aは、昭和五八年一月二二日、喉に異常を覚えたため、近くの医院に赴いたところ、口腔内にチステがあるとして切開手術を受け、直ちに気管内挿管をした後、Yの経営する総合病院に搬送されたが、同病院の医師が直ちに抜管を行ったうえ、経過観察を行わなかったため、チステの切片が喉頭の声門...
《解 説》
Xの長男Aは、プリント基板の組立等を目的とする会社に勤め、品質管理業務に従事していた技術者であるが、勤務先の別工場に赴いたところ、突然に倒れ、二六才の若さで死亡した。遺体は解剖されなかったが、死亡の原因は、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血と推認された。Xは、Aの死亡は、日頃の過労...
《解 説》
一 本件は、Xが訴外Aと称する人物に対し、A所有の本件土地に根抵当権を設定することを条件に融資金として現金一億五四二五万円と金融機関の自己宛振出小切手五通(額面合計一億八〇〇〇万円)を交付し、同日根抵当権設定のための登記申請を行ったが、Aと称する人物は実は本件土地の真の権利者で...
《解 説》
ゴルフ会員権を巡る訴訟には、その金銭債権性を反映した様々なものが見られる。ゴルフ場開場前にプレミアム付でゴルフ会員権を購入したが、当該ゴルフ場がその開場予定日を大幅に過ぎても開場しないため、そのことをゴルフ場会員入会契約の債務不履行であるとしてこれを解除し、入会の際支払った預託...